「はぁ、はぁ、はぁ……!」
走る。走る。走る。
息を切らし、腕を振り上げ、ただ、
形振り構わずに、走る。
息を切らし、腕を振り上げ、ただ、
形振り構わずに、走る。
わたしは、まだ。
こんなところでは終われない。
やらなきゃいけない事がある。
救わなきゃいけない人がいる。
だから。
先へ────。
こんなところでは終われない。
やらなきゃいけない事がある。
救わなきゃいけない人がいる。
だから。
先へ────。
ズズン!!
大きな音と共に、土煙が舞う。
少し遅れて、地響きが起こる。
少し遅れて、地響きが起こる。
「あれが、来た……!」
辺りに立ち込める土煙で視界はゼロに等しいけれど、
間違いなく、いる。
わたしは踵を返し、来た道を戻ろうとする。
そこに。
間違いなく、いる。
わたしは踵を返し、来た道を戻ろうとする。
そこに。
「おい」
ガッ!!と、胸ぐらを掴まれる。
その力の強さに、一瞬息が止まる。
ガッ!!と、胸ぐらを掴まれる。
その力の強さに、一瞬息が止まる。
「うっ……ぐ……!」
「何フラフラしてんだ。逃げるならそっちじゃねぇ。
あっちだろ」
「何フラフラしてんだ。逃げるならそっちじゃねぇ。
あっちだろ」
黒い髪を揺らし、わたしの胸ぐらを掴んだまま、
その子は近くの建物を指差した。
その子は近くの建物を指差した。
「え……っ、でも、あんな所に隠れたって、
すぐに見つかって……」
「おんなじだってんだよ。どこに逃げたって、
奴の機動力じゃすぐに追いつかれる。
だからテメーはあそこに隠れてろ。
オレが奴を倒すまでな」
「なっ……!?何言ってるのアもちゃん!
無茶だよ、あんなのに勝てる訳ない!
一緒に逃げなきゃ……!」
「オレを誰だと思ってんだ?
見てな。すぐに終わらせっからよ」
「アもちゃん!!」
「下がってろ!巻き添えになっても知らねぇぞ!!」
すぐに見つかって……」
「おんなじだってんだよ。どこに逃げたって、
奴の機動力じゃすぐに追いつかれる。
だからテメーはあそこに隠れてろ。
オレが奴を倒すまでな」
「なっ……!?何言ってるのアもちゃん!
無茶だよ、あんなのに勝てる訳ない!
一緒に逃げなきゃ……!」
「オレを誰だと思ってんだ?
見てな。すぐに終わらせっからよ」
「アもちゃん!!」
「下がってろ!巻き添えになっても知らねぇぞ!!」
ブワッ!!
彼女──アナザーはもはもちゃんの身体から
『力』が溢れ出す。
それを感知してか、「あれ」がゆっくりと動き出す。
「ギギギ…………ギギギィィィ!!」
『力』が溢れ出す。
それを感知してか、「あれ」がゆっくりと動き出す。
「ギギギ…………ギギギィィィ!!」
アもちゃんは足に『力』を込めて
思い切り身体を屈ませ、
勢い良く飛び上がった。
思い切り身体を屈ませ、
勢い良く飛び上がった。
一気に15〜20mの高さまで飛んだだろうか。
そこから空中で体勢を変え横向きに『力』を放ち、
「あれ」に向けて一直線に加速する。
そこから空中で体勢を変え横向きに『力』を放ち、
「あれ」に向けて一直線に加速する。
「まさか……蹴りであれを倒すつもり!?
そんな無茶苦茶な……!」
「だりゃあああああああっ!!!」
そんな無茶苦茶な……!」
「だりゃあああああああっ!!!」
ズガン!!!!!
アもちゃんの空中蹴りは、「あれ」の側頭部……
のような部分に強烈にヒットした。
「ギギ……!!」
相手の動きが止まった……ように見えた。
もしかしたら、本当に……?
のような部分に強烈にヒットした。
「ギギ……!!」
相手の動きが止まった……ように見えた。
もしかしたら、本当に……?
「ギギギギィィィ!!」
「チッ、ダメか……!」
やっぱり、効いてない!
「あれ」は人間の攻撃じゃ倒せないんだ。
だって「あれ」は、本当は………………!
「チッ、ダメか……!」
やっぱり、効いてない!
「あれ」は人間の攻撃じゃ倒せないんだ。
だって「あれ」は、本当は………………!
「アもちゃん!!逃げよう!!
殺されちゃうよ!!」
「バッ、はもはも!!顔を出すなッ!!
お前が狙われちまうぞ!!」
殺されちゃうよ!!」
「バッ、はもはも!!顔を出すなッ!!
お前が狙われちまうぞ!!」
「ギギ……!!」
真っ赤な目が、こちらを見る。
無機質な銃口が、こちらに向けられる。
あ、これ、ダメかも…………。
真っ赤な目が、こちらを見る。
無機質な銃口が、こちらに向けられる。
あ、これ、ダメかも…………。
ズガガガガガガガ!!!!
────────────
20XX年の、8月某日。
忘れもしない、あの日。
忘れもしない、あの日。
地球は、未曾有の危機に晒された。
宇宙からやって来た、知的生命体。
平たく言えば、エイリアンだ。
彼らは地球に対し、何のメッセージも、
何の平和的なアプローチもなく、
突如として攻撃を開始した。
それにより、世界は大混乱に陥り、
多くの人々が犠牲になった。
宇宙からやって来た、知的生命体。
平たく言えば、エイリアンだ。
彼らは地球に対し、何のメッセージも、
何の平和的なアプローチもなく、
突如として攻撃を開始した。
それにより、世界は大混乱に陥り、
多くの人々が犠牲になった。
しかし、その時の人類は知りようがなかった。
本当に危険なのは、エイリアンではなく……
地球人の方だったのだ、と。
滅亡の危機に瀕した地球人達は、
現代科学の粋を集めた最新兵器を開発した。
『対敵性地球外生命体機甲式無人兵』───
通称、『機人』。
地表を埋め尽くすエイリアンを撲滅するためだけに
作り出された、最強の無人兵器。
地下シェルターに避難した人類にとって、
それは救いの光になるはずだった。
本当に危険なのは、エイリアンではなく……
地球人の方だったのだ、と。
滅亡の危機に瀕した地球人達は、
現代科学の粋を集めた最新兵器を開発した。
『対敵性地球外生命体機甲式無人兵』───
通称、『機人』。
地表を埋め尽くすエイリアンを撲滅するためだけに
作り出された、最強の無人兵器。
地下シェルターに避難した人類にとって、
それは救いの光になるはずだった。
事実、機人はその強すぎる力をもって、
エイリアンを殲滅した。
エイリアンだけではなく、
彼らの武器や移動のための宇宙船といった
ありとあらゆるものを、徹底的に破壊し尽くした。
それは機人の完成からわずか2ヶ月で達成され、
地球からエイリアンの痕跡は完全に消し去られた。
エイリアンを殲滅した。
エイリアンだけではなく、
彼らの武器や移動のための宇宙船といった
ありとあらゆるものを、徹底的に破壊し尽くした。
それは機人の完成からわずか2ヶ月で達成され、
地球からエイリアンの痕跡は完全に消し去られた。
だけど、誤算が起きた。
機人は、それだけでは止まらなかったのだ。
人類を救う目的で作り出された機人には、
誤射を防ぐためエイリアンと人間を
識別する機能が搭載されていた。その機能が、
何者かによってハッキングされてしまった。
全ての機人の認識を統括するデータベースが
書き換えられ……彼らが倒すべき敵は
『エイリアン』から『人類』へと変わった。
機人は、それだけでは止まらなかったのだ。
人類を救う目的で作り出された機人には、
誤射を防ぐためエイリアンと人間を
識別する機能が搭載されていた。その機能が、
何者かによってハッキングされてしまった。
全ての機人の認識を統括するデータベースが
書き換えられ……彼らが倒すべき敵は
『エイリアン』から『人類』へと変わった。
それからの事はもう、思い出したくもない。
まさに地獄だった。
まさに地獄だった。
エイリアンの侵攻時、人類の大半は世界中に急遽作られた
巨大地下シェルターに避難していた。
エイリアンは日光の下でしか活動できず、
夜の間は擬似的に日光が再現された宇宙船の中に戻る。
つまり彼らは、日光のない地下シェルターに
侵攻する事ができなかったのだ。
だから人類は何とか生き延びる事が出来た。
巨大地下シェルターに避難していた。
エイリアンは日光の下でしか活動できず、
夜の間は擬似的に日光が再現された宇宙船の中に戻る。
つまり彼らは、日光のない地下シェルターに
侵攻する事ができなかったのだ。
だから人類は何とか生き延びる事が出来た。
しかし、機人にはそんな事は関係なかった。
地下シェルターだろうが建物だろうが山の中だろうが、
そこに潜むもの全てを破壊するために作られた兵器に、
人類は打つ手もなく蹂躙された。
エイリアンの侵攻によって失われたのは、
当時の総人口の3割。これでも数億人の命が
奪われた事になるけれど……それでも、
ここを乗り切れば何とかなると思われていた。
だけど機人の暴走により、残った人口の8割が失われた。
人類はもう、もともとの総人口の
1割程度しかいなくなってしまった。
生き残ったのは、特殊な力──符号と呼ばれるもの──
を発現していた者、そしてなぜか機人から狙われない
特異体質を持つ者。いずれも共通するのは、
15歳未満の「子供である」という事。
地下シェルターだろうが建物だろうが山の中だろうが、
そこに潜むもの全てを破壊するために作られた兵器に、
人類は打つ手もなく蹂躙された。
エイリアンの侵攻によって失われたのは、
当時の総人口の3割。これでも数億人の命が
奪われた事になるけれど……それでも、
ここを乗り切れば何とかなると思われていた。
だけど機人の暴走により、残った人口の8割が失われた。
人類はもう、もともとの総人口の
1割程度しかいなくなってしまった。
生き残ったのは、特殊な力──符号と呼ばれるもの──
を発現していた者、そしてなぜか機人から狙われない
特異体質を持つ者。いずれも共通するのは、
15歳未満の「子供である」という事。
つまり、今の状況はこうだ。
ほんの一握りの生き残りを除いて、15歳以上の人間は
全滅した。この世界には、動物と一部の子供、
そして機人だけが残されたわけである。
そして生き残った符号を持つ子供たちもまた、
いつ機人に狩られるか分からない恐怖の中で
息を潜めて暮らしている。
機人に狙われない体質の子供たちも、
わずかな食料と水で飢えをしのぎながら
ギリギリの生活をしている。
20XX年8月の宇宙人来襲を境に、
人類は一気に滅亡の危機に立たされたわけだ。
ほんの一握りの生き残りを除いて、15歳以上の人間は
全滅した。この世界には、動物と一部の子供、
そして機人だけが残されたわけである。
そして生き残った符号を持つ子供たちもまた、
いつ機人に狩られるか分からない恐怖の中で
息を潜めて暮らしている。
機人に狙われない体質の子供たちも、
わずかな食料と水で飢えをしのぎながら
ギリギリの生活をしている。
20XX年8月の宇宙人来襲を境に、
人類は一気に滅亡の危機に立たされたわけだ。
────────────
「──まるで、世界が一気に
地獄になっちまったみてーだな」
ぽつりと呟いたアもちゃんに、目を向ける。
「まだ終わったわけじゃないよ!わたしたちは生きてる。
他にも、頑張って生きてる子たちがいる。
諦めるわけには……」
「別に諦めたわけじゃねぇ。だが、これじゃジリ貧だ。
この場所を出れば、奴に蜂の巣にされちまう」
地獄になっちまったみてーだな」
ぽつりと呟いたアもちゃんに、目を向ける。
「まだ終わったわけじゃないよ!わたしたちは生きてる。
他にも、頑張って生きてる子たちがいる。
諦めるわけには……」
「別に諦めたわけじゃねぇ。だが、これじゃジリ貧だ。
この場所を出れば、奴に蜂の巣にされちまう」
あの銃撃の、直後。
わたしはギリギリで『力』を発動させ、
なんとか銃弾を回避する事が出来た。
あの機人はまだこの辺りをうろうろしている。
今はガレキの中に身を潜めてしのいでいるけれど、
きっとすぐに見つかってしまうだろう。
どうしよう……ここまではなんとかアもちゃんと
2人でやってこれたけど、今度という今度は、
本当にダメかも知れない。
わたしはギリギリで『力』を発動させ、
なんとか銃弾を回避する事が出来た。
あの機人はまだこの辺りをうろうろしている。
今はガレキの中に身を潜めてしのいでいるけれど、
きっとすぐに見つかってしまうだろう。
どうしよう……ここまではなんとかアもちゃんと
2人でやってこれたけど、今度という今度は、
本当にダメかも知れない。
「……はもはも、お前は逃げろ。
ヤツは俺が引きつける。……お前は、オレとは違う。
皆の希望の光になれる存在だ。
だからこんなトコで死んじゃいけねぇ」
「アもちゃん、怒るよ?こんな時に冗談言わないで。
アもちゃんを置いて、わたし1人で逃げられるわけ
ないでしょ」
「冗談なんかじゃねぇよ。単純な話だろ?
このままじっとしてりゃ2人ともお陀仏だ。
どっちかが囮になって奴を引きつけるしかねぇ。
なら、生き残るべきはどう考えてもお前だ」
「ふざけないでッ!!!」
ヤツは俺が引きつける。……お前は、オレとは違う。
皆の希望の光になれる存在だ。
だからこんなトコで死んじゃいけねぇ」
「アもちゃん、怒るよ?こんな時に冗談言わないで。
アもちゃんを置いて、わたし1人で逃げられるわけ
ないでしょ」
「冗談なんかじゃねぇよ。単純な話だろ?
このままじっとしてりゃ2人ともお陀仏だ。
どっちかが囮になって奴を引きつけるしかねぇ。
なら、生き残るべきはどう考えてもお前だ」
「ふざけないでッ!!!」
思わず、叫んでしまった。
周囲に響き渡る程の声量で。
機人に、気付かれてしまう。
周囲に響き渡る程の声量で。
機人に、気付かれてしまう。
だけど、我慢できなかった。
だって、アもちゃんがあまりにも酷い事を言うから。
わたしに、アもちゃんを見捨てろって?
そんな事、わたしには絶対にできないの
分かってるくせに!!
だって、アもちゃんがあまりにも酷い事を言うから。
わたしに、アもちゃんを見捨てろって?
そんな事、わたしには絶対にできないの
分かってるくせに!!
「バッ、バッカ野郎!気付かれるだろ!!」
「知らないよ!アもちゃんが悪いんだもん!!
わたしは!例え死んじゃうとしても……
自分1人だけで逃げるなんてこと、
できないって言ってるのに!!」
「知らないよ!アもちゃんが悪いんだもん!!
わたしは!例え死んじゃうとしても……
自分1人だけで逃げるなんてこと、
できないって言ってるのに!!」
ギギ、ギギギギギ。
不気味な駆動音が、聞こえた。
機人が、動き出した。
間違いない。こっちに、気付いた……!
不気味な駆動音が、聞こえた。
機人が、動き出した。
間違いない。こっちに、気付いた……!
「逃げろ!!はもはも!!頼むから逃げてくれ!!」
「いやだ!!ぜったいにいや!!
1人で生き延びるくらいなら、アもちゃんと一緒に…!」
「バカ野郎っ……!!」
「いやだ!!ぜったいにいや!!
1人で生き延びるくらいなら、アもちゃんと一緒に…!」
「バカ野郎っ……!!」
「ギギギィィィ!!!」
ガラガラッ!!
わたしたちを覆っていた瓦礫が、
機人の巨大な腕でどかされる。
上を仰ぎ見る。
巨大な赤い目が、煌々と輝いていた。
ガラガラッ!!
わたしたちを覆っていた瓦礫が、
機人の巨大な腕でどかされる。
上を仰ぎ見る。
巨大な赤い目が、煌々と輝いていた。
あぁ、命の終わりって、こんなにもあっけないんだ。
わたし、何もできなかったな。
いっぱい人助けをして、友達もいっぱい作って、
楽しく学校生活を送りたかっただけなのに。
どうしてこうなっちゃったんだろ……。
わたし、何もできなかったな。
いっぱい人助けをして、友達もいっぱい作って、
楽しく学校生活を送りたかっただけなのに。
どうしてこうなっちゃったんだろ……。
「暁ッ!!!天ッッッ!!!!」
ズガガガガガガガン!!!!!
天が割れたかと思うほどの衝撃が、
わたしたちを襲う。
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
だけど、その次の瞬間視界に飛び込んできたのは、
まさしく「希望の光」だった。
わたしたちを襲う。
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
だけど、その次の瞬間視界に飛び込んできたのは、
まさしく「希望の光」だった。
金色の衣を纏ったように、光り輝く姿。
そのあまりの眩しさに目を細める。
光でよく見えなかったけれど、
それが誰なのかはすぐに分かった。
だって、こんなに暖かい光を放つ子は、
わたしの知る限り1人しかいないから!
そのあまりの眩しさに目を細める。
光でよく見えなかったけれど、
それが誰なのかはすぐに分かった。
だって、こんなに暖かい光を放つ子は、
わたしの知る限り1人しかいないから!
「ライジングちゃんっ……!」
「ふたりとも、大丈夫っ!?
待ってて、すぐに助けるから!!」
「ふたりとも、大丈夫っ!?
待ってて、すぐに助けるから!!」
ズォッ!!
ライジングちゃんを包む光がさらに強まる。
暁天のフルパワーだ……!
ライジングちゃんを包む光がさらに強まる。
暁天のフルパワーだ……!
「だぁらっしゃあああああああっ!!!」
全くもって女の子らしくない叫び声と共に、
ライジングちゃんが初撃で怯んだ機人に突貫する。
バランスを立て直す隙も与えず、
エネルギーのラッシュを叩き込む!
「オラオラオラオラオラオラアラオラオラオラオラ!!!!!!」
全くもって女の子らしくない叫び声と共に、
ライジングちゃんが初撃で怯んだ機人に突貫する。
バランスを立て直す隙も与えず、
エネルギーのラッシュを叩き込む!
「オラオラオラオラオラオラアラオラオラオラオラ!!!!!!」
ガガガガガガガガガガガン!!!!!
「ギギギ……ギギ、ギギギ……!!」
圧倒的な連打を受け、全壊までは行かずとも
機人の動きはかなり鈍っているように見える。
「今だよ!逃げようっ!」
ライジングちゃんはエネルギーの放出で空を飛んで、
こちらに道筋を示してくれる。
「ギギギ……ギギ、ギギギ……!!」
圧倒的な連打を受け、全壊までは行かずとも
機人の動きはかなり鈍っているように見える。
「今だよ!逃げようっ!」
ライジングちゃんはエネルギーの放出で空を飛んで、
こちらに道筋を示してくれる。
「む……むちゃくちゃだぜ……」
「だけど、助かった…………!
わたし、本当にもうダメかと……」
「だからお前だけでも逃げろってムグムグ」
「今はその話はなし!
ライジングちゃんの前でケンカしたくないもん。
後でいっぱい言いたいことあるけどね!」
「だけど、助かった…………!
わたし、本当にもうダメかと……」
「だからお前だけでも逃げろってムグムグ」
「今はその話はなし!
ライジングちゃんの前でケンカしたくないもん。
後でいっぱい言いたいことあるけどね!」