SSの時代の世界


ここで扱っているSSは、

らっちぇぷむ氏によって創造された架空世界に存在する
「帝國」を共有舞台にしています。


書き手によって多少の違いはありますが、基本的におなじ世界を共有する努力がなされています。

「現在」
 SSの書かれている共有時系列を、仮に現在と呼称することにします。

  • 現在の帝國の情勢
 帝國は内戦を終えて復興状況にあります。
 政治的には極めて安定し、国外からの干渉を撥ね退け、必要ならば逆襲や懲罰すら行う軍事力を持っています。
 人口はおよそ数千万 帝國正規軍常備30万を保有しています。
 およそ30強の家門があり、またおよそ50数柱の機神があると言われています。

  • 南方辺境情勢

東方辺境領の帝國帰属は、比較的新しい時代のことであったらしい。
沃土と、鉱物に恵まれた領域で、地域において豊かさを享受していたが、やがて魔族の圧力と、帝國との狭間で、
帝國側へ近い領域は、東方辺境として帝國に併合されたらしい。
その後、東方領域を巡って帝國と魔族との間で激しい戦いが行われた。

東方辺境候レイヒルフトの登場と、彼による魔族エドギナ大公領併呑は、帝國史に残る一大功績であった。
そしてこの後、帝國は内戦に突入する。

現在、東方ならびにエドギナ大公領は極めて安定した状態にあり、帝國経済、人材、資源の源となっている。
この状態を維持が、東方貴族らの総体としての意向である。
 こちらも:東方辺境

  • 北方
 内戦後期の北方辺境候グスタファスとの十年にわたる戦争によって
北方は激しく疲弊した。
 現在においてもこれは変わりない。

  • 北方周辺国オスミナ
 帝國北方辺境領貴族による機会主義侵略によって、大事件が巻き起こる(`ー´)


  • 現在の帝國の政治情勢
 皇帝リランディア・ケイロニウス・ケルトリアを戴き、その夫にして東方辺境候、副帝レイヒルフト・シリヤスクス・アキレイウスによって統治されています。
 副帝は、皇帝によって正規軍召集権を与えられ、帝國軍を統帥しています。
 これまでの皇統についてはメモとして:帝國皇統系譜
 絶対君主たる皇帝を、輔弼する機関としてさまざまな院機能があるようです。ただしまだ、皇帝を国家機関のひとつと定義づける思想は無いようです。

 内戦(中?後?)を契機に、帝國臣民権利章典が成立し、貴族騎士平民の三身分を帝國臣民という統一した扱いに位置づけているようです。

  • 元老院
 帝國には立法機関として、元老院が存在しています。
 元老院は貴族によって構成され、内部に様々な委員会を持ち、討論して立法する役割を果たしています。また枢密院や、執政官への人材供給も行います。
 現在の帝國元老院には、闇族、魔族、獣人なども貴族爵位を与えられた上、議席を得ているようです。

  • 枢密院
 帝国の司法機関の最高位置にあります。
 元老院が可決した法案が、過去の法律や、帝國の慣習法との整合性を確認し、これが満たされていなければ、差し戻しする権限を与えられている。
 この機能はすなわち、より下位の法律審判、たとえば皇帝都市裁判所など、帝國国内における判決採決の妥当性を審議する機能でもあるらしい。裁判所は、行政不服申し立てなども受け付ける機能を備えるようであるから、枢密院の判断は立法と行政に対する司法として、事実上独立しているらしい。

  • 執政院
 帝國の行政機関を統括しています。それぞれの分野の行政を統括する省が置かれており、各執政官はそれらの省を指揮するか、行政上の権限を委任されて各地に派遣されたりしています。

  • 宰相
 字義通りの存在のようです。
「特に君主に任ぜられて宮廷で国政を補佐する者」

  • 執政官
 帝國の行政機関の長です。
 選抜母体は元老院議員からとおもわれます。
 皇帝より、特定の領域業務について権限を与えられる、国務大臣といっていい存在のようです。

 帝國正規軍:皇帝が統帥権を有する常備軍です。
 辺境候軍:帝國にある辺境候によって召集された地方軍です。
 諸侯軍:帝國の貴族諸侯が許しを受けて集合した地方軍です。

  • 帝都

  • 教会
 「帝國」は東ローマ帝国のような一種の宗教帝国です。

 魔法が存在する世界に生まれた、宗教の一つだが、
 自然存在する魔道の源に、人格神を想定しなかった。したがって人格神に帰依する形の宗教ではなく、世界の示す、あるべき人の姿への帰依こそが信仰の形であるらしい。
 このあるべき姿は、八相を操った「人の子」なる救世主に投影されている。


 非人間的な超越存在である、造物主「主」が、この世界を作ったとし、この世界の基本様相である八相を認識制御できるものが、人の中にうまれてくる。この「人の子」の現す力を、神の手に選ばれていない生身の人間らにも行わせることはできないか、という考えが、根本にあるらしい。
 したがって、古代魔導帝国では、魔導研究の実際の論理的主柱であったようだ。

 古代魔導帝國における、魔導研究の結果、この世界は非人格的超越存在を認めたらしい。これを、造物主「主」として認めたもの。同時に進んでいた魔導研究が、八相認識者を認め、人の子の存在を認めざるを得なくなった。
 もって、世界実学と結合していった。

 成立過程から、教会は二つの顔を持っている。
 一つは、魔導研究集団としての顔であり、
 もう一つは、もって成した魔導をして、非人格神「主」の世界にもたらす愛を、救世主「人の子」のやり方で、民へともたらす救済者としての顔である。

 現在の「帝國」の成立に、魔族侵攻とその撃退がエポックとして強くある。この魔族撃退に大きな力を見せた機神は、古代魔導帝國の魔導産物であった。機神をよりよく使うためには、魔導研究に回帰せねばならず、「教会」は帝國の礎に自然に組み入れられたようだ。

 帝國秩序として組み入れられた教会は、救済者としての働きもなしていった。
 その論理は、以下のようなものである。
「神の財を隣人愛の実践のため」貸し出す機関でもります。よって、より多くの貸し出し枠を持てるということは、それだけ「神の信頼を受けた人」という信用を受けられるのです。
 今の銀行が本来果たすべき、信用の創出を行う役割を担っているわけです。で、教会の会計監査は、元老院の重要任務の一つであり、教会から借りた金を返さないとか、横領するとかいうのは、まさしく「神に対する罪」扱いされます。

 広大な帝國で、教会は自然に分化していった。
 「人の子」へ近づくことを目指す正教会、カソリック的な公教会、プロテスタント的な新教会、ピューリタン的な清教会である。
 帝國中央には、正教会が多く、南方には公教会、皇帝都市には新教会が多く、それぞれに社会規範上の要請があったらしい。それらは会い争う関係にあり、さらに原理主義的な清教会が生まれた。この教会内紛と、教会による排他的な富の集積が、帝國の富の流通を中世のレベルに押さえていたらしい。

 レイヒルフトは、政治に対する宗教の介入を排除し、かつ信用創出機能を維持するために諸宗派の上に教皇(ただし世襲)を置いて、その会計と聖職者の人事権を握る事で、管理を目論んだ。
 これが、内戦の原因の一つであったらしい。
 最終的には、教皇を天皇のような象徴的存在とし、政治は副帝と執政官(国務大臣ですね)らの執政院と、議員で構成される元老院、そして教皇の諮問機関である枢密院(最高裁判所です)の三つに分権することを目論んでいるらしい。





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最終更新:2012年08月01日 07:20