ピーター・パン
ストーリー
ロンドン、ブルームズバリ。
ピーター・パンに連れられて永遠に大人にならない国
ネバーランドへやってきたウェンディたち。そこには
フック船長と
ミスター・スミーたち海賊がいた。ウェンディたちはピーター・パンの仲間の子供たち
ロスト・ボーイズ*の隠れ家にやってくるが、ピーター・パンと親しくなっていくウェンディに嫉妬したティンカー・ベルによって撃墜されてしまう。ピーター・パンはなんとかウェンディを救ったが、ティンカー・ベルを軽い気持ちで追放する。
ロスト・ボーイズ、ジョン、マイケルはインディアンとの戦い(ゲーム)に向かう。そこでインディアンたちのチームワークに完敗してしまう。解放を求めるロスト・ボーイズたちだが、インディアンの
酋長*は娘の
タイガー・リリー*が行方不明であり、彼女が戻らないと火あぶりにする、と告げる。
人魚の入り江に来ていたピーター・パンとウェンディは、フック船長とミスター・スミーが、タイガー・リリーからピーター・パンの隠れ家を教えるように迫っていた。リリーを救ったピーターはインディアンの英雄と讃えられる。
隠れ家に戻ってきたウェンディたちはロンドンに帰ろうと言い出したため、ピーター・パンはいじけてしまう。この機会を利用しようと、フック船長はウェンディからの贈り物と称した爆弾をピーター・パンに仕向ける。そして、ウェンディら子供たちを誘拐する。
これを知ったティンカー・ベルは命がけでピーター・パンを爆弾の爆発から守る。ピーター・パンとティンカー・ベルはフック船長の海賊船へ向かい、子供たちを救出。海賊船を占拠したピーター・パンは、海賊船に
妖精の粉*をかけて空飛ぶ海賊船を作り、ウェンディ、ジョン、マイケルをロンドンへ送り届ける。
真夜中、家で目を覚ますとジョージとメアリーが帰宅していた。二人は窓際で寝ているウェンディに驚いていたが、ウェンディがネバーランドへ行ってきたと告げて窓を指すと、ジョージは目を丸くして外を見た。そして彼は、「子供の頃、一度だけあの海賊船を見たことがある」と口にするのであった。
概要
ディズニーの長編アニメーション映画第14作。
1958年、1969年、1976年、1982年、1989年に再公開。
1990年(ビデオ)、1998年(マスターピース・コレクション)、1999年(DVD)、2002年(スペシャル・エディション)、2007年(プラチナ・エディション)が発売された。
歴史
1941年に
太平洋戦争*が開戦すると、資金不足やプロパガンダの納期が重なり、『ピーター・パン』の製作は遅れてしまう。終戦後、ディズニーはMGMへの移籍を検討していた
ジャック・キニー*を引き止めるために彼を監督に任命。
『
ファン・アンド・ファンシー・フリー』(1947年)の公開によって、ディズニーの負債が420万ドルから300万ドルに減少。戦時中は政府から依頼された教育用プロパガンダや南米を題材としたオムニバス映画で凌いでいたが、どれも大ヒットには繋がらず、いよいよ『
バンビ』(1942年)以来となる長編映画の製作を決意する。『
シンデレラ』『
ふしぎの国のアリス』『ピーター・パン』の3作品のプロジェクトが同時進行した。ディズニーは『アリス』と『ピーター・パン』のキャラクターが練りきれていないと判断し、まず『シンデレラ』の製作にゴーサインを出す。『ピーター・パン』の開発が再開したのは1949年5月になってからだった。
ダークな雰囲気や要素はなるべく取り除きながら製作したため、フック船長がワニに食い殺されるシーンや、両親が子供たちを悼むシーン、ピーターと子供たちが罠を見つけてしまうシーンはカットされた。また、最終的には海賊や人魚のシーンが大幅にカットされている。
モデル
ウェンディの声を演じた
キャサリン・ボーモントは『ふしぎの国のアリス』から2作連続でヒロインの声と実写モデルを務めた。フック船長の声を演じた
ハンス・コンリードは映画の製作中、2年半にも渡ってモデルを担当し続けた。
キャスト
- 初公開版:1963年公開。キャスト不明。
- TBS版:1983年1月4日放送。
- 以降の放送(2002年12月6日)は新録版が使用されています。
- 旧録版:発売日不明。※旧VHS収録(発売元:ポニー)
- 再公開版:1984年公開。※Blu-ray・DVD・新VHS収録
楽曲
最終更新:2022年09月02日 23:31