ワート
名前:Wart (Arthur Pendleton)
デビュー:『
王様の剣』(1963年)
概要
後のイングランドの王となるやせっぽっちで気弱な孤児の少年。
エクター卿の養子として働いている。立派な騎士になるのが夢。本名は
アーサー・ペンドラゴン。未来を知るひょうきんな魔法使い
マーリンの下で魔法を用いた不思議なレッスンを受け、知恵や愛について学んでゆく。
エクター卿の息子
ケイの剣を宿屋に忘れてきてしまい、やむなく広場の石の台座から伝説の剣を借りることにする。この剣を抜いたものが次世代の王になるという言われがあり、アーサーはそのルールに則り、突然王様となる。誰も抜けなかった王様の剣を彼が抜くことのできた理由は作中では明言されていないが、そこは言わずもがなである。
伝説の英雄・アーサー王を細っこい少年として描いた本作でのデザインはイギリスではあまり評価されなかった。なお、声を演じる
リッキー・ソレンセンは映画の途中で変声期を迎え、2人の代役が立てられることとなった。
エピソード
中世のある年の7月、12歳の孤児ワート(本名:アーサー)は、乳兄弟
ケイの狩猟に同行するも足手まといになってしまう。ワートは森の中へ矢を探しに行き、迷い込んだコテージで魔法使いの老人
マーリンと気むずかし屋のフクロウの
アルキメデスに出会う。未来を予知するマーリンはワートの家庭教師を引き受け、ワートは里親の
エクター卿の
スワヴィージ城へとマーリンを連れて帰る。
その晩、エクターの友人
ペリノー卿が城を訪問し、
ロンドン*で開催される馬上試合トーナメントで次の王を決めるという知らせを持ってきて、ケイが出場に意欲を見せる。ワートもケイの従者としてロンドンへ行けることになった。
教育を始めたマーリンはワートとともに魚に変身し、城の堀を探検する。ワートはカワマカスに追いかけられアルキメデスに救われる。しかし、ワートはこのマーリンのレッスンを信じないエクターに皿洗いの罰を課せられてしまう。次のレッスンを受けさせようとしてやって来たマーリンは、皿に自分自身を洗わせる魔法をかける。
次のレッスンで、マーリンとワートはリスに姿を変える。リスになったワートは雌の子リスに一目ぼれされ、愛の力が重力よりも強いことを学ぶ。城に帰ると、エクターがマーリンが皿に魔法をかけてワートに仕事をサボらせたことに怒り、口答えしたワートをケイの従者から外す。
第三のレッスンで、ワートは小鳥に姿を変える。ワートは飛行中に鷹に襲われて
マダム・ミムの住処へ撃墜される。ミムはマーリンとは違い、悪の魔法を使う自称醜い魔女であった。ワートは猫に変身したミムにつけ狙われるが、アルキメデスとマーリンに救われる。ミムはマーリンに決闘を挑み、ルールを破ってマーリンを倒そうとするが、マーリンの知恵の前に敗れて寝込む。
クリスマス*になり、騎士となったケイの従者ホブスがおたふく風邪にかかってしまい、エクターはワートをケイの従者として復帰させる。ワートは念願の地位に立てることを喜びマーリンに報告するが、マーリンはケイの従者ごときで満足するワートに失望し苛立ち姿を消してしまう。
新年になり、エクター、ケイ、ペリノー卿、ワート(と同行したアルキメデス)は馬上試合トーナメントに参加するためロンドンを訪れる。ケイの試合直前、ケイの剣を宿屋に忘れてきたことに気付いたワートとアルキメデスは宿屋に戻る。しかし、町中の人々はトーナメントを見に出かけたため誰もいなかった。その時、ワートは広場の前の石の台に差し込まれた剣を見つけて、引っこ抜いて借りていくことにする。ワートが戻ると、その剣が抜いた者を次の王と定める「王様の剣(
エクスカリバー)」だと判明し大騒ぎになる。トーナメントは中断され、再び力自慢たちが剣を抜こうとと試みるが、やはり抜けない。ペリノー卿と
ブラック・バートに促されたワートは王様の剣を抜けることを証明した。ワート(アーサー)は「アーサー王、万歳!」と讃えられ、エクターとケイもアーサーにひざまずいた。
急に玉座についてしまったアーサーは困り果てていた。そんなアーサーとアルキメデスのもとにマーリンが帰ってくる。20世紀のバミューダ旅行から戻ってきたマーリンは王となったワートを見て喜ぶのであった。
その他
ミュージカル版『
美女と野獣*』の楽曲「
人間に戻りたい」の間奏では、
ベルが
野獣にアーサー王の物語を読み聞かせするシーンが登場する。アニメ映画の『
美女と野獣』においても2002年の追加シーンでこの曲が逆輸入されたが、こちらでは『ロミオとジュリエット』の物語に差し替えられている。
登場作品
1960年代
2000年代
2020年代
声
実写
最終更新:2024年09月08日 18:47