概要
戦闘に至るまでの背景
▲706年3月における勢力図
両軍の戦力
戦闘経緯
しかし、この頃から
ヴェリアの体調が崩れ始める。
看病と称して陣幕に他者を一切寄せ付けない
ルフィに対して、諸将は怒りをおぼえはじめる。
この時の
ルフィの心の内を知る術は、今となってはもうない。
通説通り本当に悪女であり、他者の心情など理解していなかったのか、それとも父の復讐のため、
ヴェリアの心象を落とすためわざとこの様な行動をとったのか。
また、復讐説を推す者の間でも、
ヴェリアが病に苦しむ姿を見て光悦に浸っていたという説と、最初は復讐のつもりだったが、この頃既に情がうつっており、愛憎の狭間に自身も揺れていたという説の二手に分かれている。
ルフィの思いはともかく、戦局において両軍はにらみ合いと小競り合いを続けながら、その後大きな決戦を避けていたが、
ヴェリアがこの地に釘付けとなっていたことから、
ベルザフィリス国、
フェルスデッド国が一斉に
ロードレア国境に向かい進軍を開始する。
更に、この戦局においても
ルーをはじめとする援軍が到着し、
ヴェリアは窮地においこまれていく。
707年5月に
ロー・レアルス国軍の援軍が到着すると、再び大規模な激突を迎えるが、
ルーはこの戦いで
ロードレア国の先発隊四将を次々と打ち破りその名を高めた。
ロー・レアルス国の猛将
ゼノスは病によってこの戦いに出陣してこなかったが、この報告を聞くと「
ルーがいる限り自分は病の快復のみを待つことができる」と我が事の様に喜んだという。
しかし、戦いそのものは
ヴェリアが再び押し返し、
ルーをもってしても突破は困難であった。
「敵の主力を、国主自らが食い止めている」その報告が各地に伝わる事で、
ロードレア国軍の士気はかろうじて維持され、
ベルザフィリス国、
フェルスデッド国の攻撃も各地の将が奮戦して食い止めていた。
だが、6月9日深夜、
ヴェリアは突如として「敵軍を撃退する策が浮かんだ」と叫ぶと、
ラディアや
アリガル、
アレスといった既に亡き将たちの名をあげ、亡霊に向かって幻の陣形と出陣を指示。
その直後に激しく吐血して倒れこむと、そのまま没した。
彼の脳裏には、
ロードレア国黄金の時代による天下取りへの道がはっきりと見えたのだろうが、それは一瞬だけ垣間見えた走馬燈ともいえた。
これが、天下に名を轟かせた天才の最期であった。
戦いの結末
最終更新:2024年08月18日 13:45