基本情報



略歴

「西はリディ、東はルー、十年早く生まれていれば歴史はどう動いていたかわからない」と言われた「遅れてきた英雄」の代名詞。

シャリアル国将軍として696年に初陣、その戦いぶりは鬼神と称された。
698年にシャリアル遠征を行ったレイディックが、国境突破と見せかけてフェルス城を攻めたとき、ただ一人その策を見抜き、城主ゾルデスクより先に防戦体制をとっていた。
結果的にレイディックは、アレスの説得によって作戦を変更したため、二人の対決は戦火を交えることはなかったが、歴史家達は実際戦っていればおそらくルーが勝利していただろうと推測する。
その後、アルヴァドスの反乱によってレイディックが横死した直後に援軍として到着すると、この戦いが初陣だったにも関わらず、自分の名前を出さずに「本国からの援軍」と偽って、ゾゥドフォールバンガーナといった歴戦の勇士をまるで部下の様に巧みに操り、更にアルヴァドスさえそう動かざるを得ない状況に追い込むことでロードレア国包囲網に組み込むという才覚を見せた。

後にシャリアル国が滅亡すると、城主ゾルデスクと共にロー・レアルス国へ帰順。
彼が頭角を現すのはそこからで、戦場の駆け引き、突撃に関しては敗北を知らず、701年のシャリアル城の戦いにおいてはロードレア国のメネヴァアルガードを撃破、さらにはバイアラスさえも戦略的撤退を余儀なくされる。

リアーズ冬の陣の頃には既に主力将軍となり、705年のメファイザスの逆遠征では、最初は従軍していたが、遠征軍が出陣した隙をついてベルザフィリス国軍が出陣すると、ルーは別働隊を率いて移動、倍の兵数を持つ先陣ラゴベザスを食い止めた。
既にメファイザスに別働隊を任されるほど信頼され、彼もその期待に応えてベルザフィリス主力隊を食い止めたことにより、その名は敵味方に轟く。

ネルヴァの戦い(707)では援軍として到着し、ヴェリアを相手に苦戦を強いられるが、彼の陣没によって最終的な勝者となる。
ロードレア遠征にも参戦し、ギルラ高地の戦いロードレア城の戦いでも采配を振るう。

710年、天下分け目のヴァイグの戦いでは、霧に迷って敵陣に近づきすぎた時、言葉巧みに敵軍を混乱させて堂々と帰還している。
そして、決戦では自軍を待機させたままいっさい動かず、両軍の疲労と一瞬の隙をついてガイヴェルド本陣に突撃を仕掛けて肉薄する。
ルーの狙いは、本陣強襲の報告に動揺した前線部隊が一気に瓦解することで、成功していればたった一部隊が戦場のすべての動きを支配することとなったが、前線のリディが動揺しなかった為あと一歩及ばず撤退する。

メファイザス死後は、ベルザウスと共にロー・レアルス国を支えた将星将軍の筆頭となる。
しかし、ルーにはもうロー・レアルス国が天下を取ることができないことが判っていた。
それでも彼は天下の全てに逆らい、この世は所詮戦争と平和の歯車が回るだけだということを示すために戦い続け、ルディックの陣において次々と将星将軍が散っていく中、最期はガイヴェルド本陣の旗を倒すほどの特攻を仕掛けて散華。


関連項目



最終更新:2024年08月22日 00:43