図南の翼(十二国記)

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図南の翼(十二国記) - (2025/05/25 (日) 16:56:52) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/11/09(水) 00:27:02
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&font(#6495ED){所要時間}:約 4 分で読めます


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#center(){普白十一年、上、燕寝に崩ず。同じく十一年、蓬山に供果有り。}
#center(){十二年、蓬山に供果孵り供麒を号す。}


&bold(){『&ruby(となん){図南}の&ruby(つばさ){翼}』}とは、1996年、講談社X文庫ホワイトハートより、2000年には講談社文庫より刊行された『十二国記』シリーズの長編。
陽子や泰麒らが主人公となる他のシリーズから約90年前の恭国と黄海を舞台とした外伝的作品。

主人公が十二歳の女の子だからと釣られて読んだらいつの間にかその男前な格好良さに目がいってしまう事請け合い。

*【あらすじ】
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供王が崩御して二十七年。王の不在により恭国は荒廃し、人々は妖魔に怯えながら日々を凌いでいた。
有力者は粗方が昇山を終え、その誰もが王になれなかった中で豪商の娘、珠晶は国の衰退を憂い、王となるべく蓬山を目指す。
 
*【登場人物】
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●珠晶
主人公。恭国の首都連檣で商人として名を馳せる一族の娘。
勝ち気で幼いながらも自分なりの確固とした倫理観を持ち、曲がった事が許せない性格で年上の人間にも遠慮無く当たる。
国の荒廃をどうにか出来ないかと役人になることを考え、勉学に励んでいたが、
老師が妖魔の襲撃で亡くなった事と自分の家族を含めた周囲の大人の不甲斐なさに憤り、
十二歳にして妖魔の蔓延る黄海を渡り昇山する決意を固める。

歳相応の素直さと生意気さ、そして庠学で培われた賢さと根性と類い稀な強運を持つ少女。
騎獣が好き。
 

●頑丘
黄海で妖獣を捕獲し、騎獣として売り捌く事を生業にする朱氏(猟尸師)の男。
昇山しようとする珠晶と出会い、巻き込まれる形で護衛(剛氏)として雇われる。
無愛想で口も悪いが主人を守るという仕事は確実に果たす。
目的を果たすためには手段を選ばないようにも見えるその姿勢から、珠晶とは度々衝突する。
駮という騎獣を連れているが、騎獣に名前は付けない主義。
柳国の生まれで親に売られて黄朱となった。
 

●利広
勇猛にして果敢、最速を誇る騶虞、星彩を連れた若い男。
昇山のために黄海への門がある乾の街へ行く道中で珠晶と出会い、十二歳の少女の一人旅が楽になるようにと便宜を図る。
黄海の手前、乾の街を妖魔から守るために建造された城塞で珠晶と再会し、興味本位で同行する。
奏国の出身。
正体は宗王の放浪癖のある息子。宗王はその家族との合議で方針を決めているため、王に近い権力を持っている。

●室季和
昇山する一行の中で、最も多くの荷と随従を伴う男。
かなりの富豪で珠晶に対しても優しい。本人は自分が王になれる器だと信じている。
しかし実態は馬車で黄海を渡ろうとしたり剛氏を連れず、
剛氏の行動のうわべだけを真似して安全だと思い込んだり荷物に執着したりと、珠晶の見てきた愚かな大人たちと変わらない。
 

●聯紵台
珠晶、室季和と同じく昇山する一行の有力者の一人。
剛氏を連れず、自分たちの力だけで昇山する事で王としての器を示そうとする男。
真面目な善人だが頑固で、剛氏の知恵の真似すらしようとしない。

●鉦担
室季和の伴の一人。従順な男。 

●近迫
昇山する一行の剛氏たちの頭のような男。
 
*【用語】
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●昇山
玉座が空位の時、麒麟の待つ蓬山に昇り、王としての資質を持つか測ってもらうこと。
昇山のための黄海への門が開くのは春分の一日のみ。
昇山したから王になれるという訳ではなく、麒麟だけが感じ取れる王気を持つかどうかが最も重要。

●騎獣
黄海に住む妖獣を捕獲し人や物を運ぶように飼い慣らしたもの。
妖魔と妖獣の違いは明確にはなっていない。

●朱氏
妖獣を捕獲し騎獣とする者。
危険な仕事で、仲間の屍を担いで戻るという事もあり猟尸師などとも呼ばれている。

●剛氏
昇山する者の護衛を生業とする人々。朱氏同様に黄海に精通している。

●黄朱
定住せずに諸国をさすらう人々の総称。朱氏や剛氏も含まれている。
黄朱は気持ちの上では皆黄海の生まれ。
 




十八年、祠祠に黄旗、三十八年、春、蔡晶、乾より黄海に入る。
台輔之を迎えて約し、蔡晶、神籍に入りて供王を践祚す。

『恭史相書』

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