ウルトラの父(ウルトラ忍法帖)

登録日:2025/06/15 Sun 14:59:24
更新日:2025/07/08 Tue 07:08:20
所要時間:約 4 分で読めるぞよ




将軍ウルトラの父とは、漫画『ウルトラ忍法帖シリーズ』に登場するウルトラ大名……なんだけどねぇ……。

概要ぞよ

鶴亀(つるかめ)(くに)を治める大名*1で、寿(ことぶき)(じょう)の城主。また、ウル忍の直属の上司でもある。通称「ウル父

モチーフはもちろん、ウルトラマンタロウの父親にして宇宙警備隊大隊長・ウルトラの父で、読者の皆さんからはウル忍に所属しているタロウは実は彼の隠し子では、という疑惑が掛けられたことも。

基本的にバカ殿で、毎回御庭番のウル忍に無茶ぶりを行うことが多く、彼らからは辟易されているが、将軍という立場から鶴亀の国の征服を目論む冥府羅州烈風斎率いる朧党にその身を狙われることも少なくなく、初回から朧党に暗殺の標的にされ、彼らの策略によって将軍の座を追われたり何度も城を壊されたりと不憫な目に遭わされている。

記念すべき第1話「ウル忍参上の巻」のアバンタイトルで鶴亀の国の全景と共にマンに先駆けて登場。


プロフィールぞよ


  • 地位:鶴亀の国将軍
  • 性別:男性
  • 出身地:鶴亀の国
  • 通称:ウル父


性格ぞよ

寝小便たれ・バカ・単純・ワガママと典型的なバカ殿で、ウル忍以上にお気楽で遊ぶことが大好きな子供っぽい性格。
ウルトラマンケンのバカ殿様
また、朧党の罠に掛かり、めひらすから自身の命と引き換えに将軍の座の譲渡を迫られ、命欲しさにやむ無く地位と城を明け渡したり、老中のエレクにゲーム機が欲しいと駄々をこねて怒ったマンに殴られて家出するなど将軍とは思えない情けない醜態や幼稚な発言・行動が多いので威厳は皆無に等しい。

ウル忍に度々指令を出すのだが、その指令の内容が「マグロが食べたい」だの「灯油を海外から貰いに行ってきて」だのと個人的でしょーもないものがほとんどで、時には朧党が希少なゲーム機を狙っていると聞くと「(朧党に盗まれる前に)ゲーム機を盗んでこい」とウル忍に窃盗を命じたり、正月早々から人気ゲームソフトを買い占めた上で転売を目論むなど一国を治める大名にあるまじき蛮行を働くことも。

こんなんなので国民はおろか、部下のウル忍からの人望は全くなく、特にマンからは面と向かって「バカ」とか「クソジジイ」と罵られたり、容赦なくぶん殴られたりと完全になめられている(だが忍者にとって将軍の命令は絶対なので逆らえない)。
しかし正月ではゾフィーお頭を除くウル忍の面々にお年玉をあげたり、『(ウルトラ)』終盤で巨大怪獣ダイゲルンによって拠点や住居を破壊されてしまったウル忍と朧党、セブン一家真・荒神流の面々に公営住宅「つるかめ荘」を提供するなどそこまで性根の腐りきった暗君ではない模様。

また、100年ものの納豆を貰いに行くようウル忍に命じたり、中国の知り合いから貰った不死鳥の卵の卵黄を飲んだりと珍味を好む美食家な一面を見せているが、バカ丼屋が出したチョコ玉丼はあまりの不味さに吐き出してしまい、怒って営業停止を言い渡すなどバカ殿のクセに意外と味覚はまとも。


戦闘能力ぞよ

実力に関しては朧党の少年忍者隊にボロ負けするほどに弱い。

しかし、体は意外と打たれ強いようで、『超』「タマゴパニック!?ウル父の不死身ショーの巻」で不死鳥の卵の卵黄を飲んだ後、不死身になったことを実証するために公然の場で大量のダイナマイトを口に咥えて自爆したり、城の屋根から飛び降りたりとハチャメチャなパフォーマンスを披露してもピンピンしていた。*2


寿(ことぶき)(じょう)

鶴亀の国の中心に聳え立つウルトラの父の居城で、ウル父の頭を象った天守閣が特徴。

『疾風』「消えた寿城の巻」で朧党の忍獣武留屯(ブルトン)の忍術によって異次元に飛ばされたのを皮切りに、めひらすに自身の命と引き換えに地位と城を譲渡し、天守閣をめひらすの頭に変えられ、城を奪還したマンとセブンに逆に乗っ取られて今度はセブンの頭に変えられたり、本腰を入れためひらすが連れ出した巨大怪獣ザラガスに破壊されたり、朧党に城の右半分を黒塗りされて所有権を分断されたりと、どっかのキノコの国のさらわれ姫ツノガメ大魔王くちびるペンギン大王の城よろしく事件に巻き込まれる度に悲惨な目に遭わされている。

()』ではゾフィーお頭の屋敷が忍獣威琉怒(イルド)によって脱出不可能な迷路に改造され、マンが屋敷を爆破した際は敷地内の詰所を提供している。



関連人物ぞよ

  • 老中エレク
ウル父に仕える御家老。
作中では数少ない常識人で、いつもウル父のワガママに付き合わされている苦労人。

トシなので下手な忍獣にボコボコにされるぐらいに弱く、自身も老い先短いことをかなり気にしており、『超』「タマゴパニック!?ウル父の不死身ショーの巻」では不死鳥の卵を飲んだウル父に対し、表向きは不死身になって人類が滅亡して寂しい思いをさせたくないから残りの卵は自分に譲ってほしいとこめかみに本心を浮かべながら説得しつつも内心では「もうじじいだからいつ死ぬかわからん…」と本心をボヤき、「死にたくな──い、死にたくな──い」と連呼しながら我先に卵を手に取ろうと必死になっていた。

モチーフは『ザ☆ウルトラマン』に登場するU40宇宙警備隊ウルトラ8大戦士の一人・エレクで、後に登場したアミアと共に主人公であるウルトラマンジョーニアスを差し置いての登場である。
みどー曰く「この人がいるおかげでウル父も将軍ぽく見えたんだと思う」

ウル父に仕える御庭番・ウル忍の頭領。
ウル忍が創設される以前は単身でウル父に仕えていた。

ウル忍のリーダー。
彼からは悪態を吐かれたり容赦なくボコられたりと頭からバカにされており、『疾風』「裏切りのマンの巻」では中身が500円玉のポチ袋を渡すという悪ふざけを行ったことでマンが一時的に朧党に寝返るきっかけを作ってしまい、その際マンは説得しようとしたセブンに対して「もうあんなバカ殿の面倒を見るのイヤなんだよ!」と吐き捨てていた。

  • 杉田(すぎた)卵白(らんぱく)
ウル父の御典医。
普段は町で診療所を営んでおり、主君のウル父をはじめマンたちが病気になったり、朧党の策略で体質が変化してしまった際には診察にやってくる。

『疾風』「ウル忍参上の巻」で朧党によって料理が盛られた皿に塗られた毒に冒されたウル父の診察に来たのが初登場だが、その時は忍獣血風流(チブル)の変装であり、本物は「きのこはうまい!?の巻」で朧党が送ってきた忍獣魔衆羅(マシュラ)のキノコを食べたことで顔がキノコになったウル忍たちを診察したのが本当の初登場。
キノコ化を解く方法を知ってたり、どんロボウイルスの解毒方法を調べ上げ、その材料を打ち出した調剤してみせたりとなかなか優秀。

名前の由来は、江戸時代の蘭学医・杉田玄白から。

  • ナイス
忍務をサボって遊んでばかりのウル忍に怒ったウル父が創設したウル忍2軍のリーダー。
実力はないがウル父からは彼の優しい人柄を気に入られており、ウル忍総入れ替えを廻る対決でウル忍に負けた後は辞めさせることを惜しんだウル父の温情により2軍として仕えることとなる。

  • ガラモン三世
アラビア半島に存在するガラダマ王国の国王で、ウル父とは小学校時代からの同級生。
今でも交流は続いており、灯油を切らしたウル父の命令で本国へと渡航してきたマンたちに事情を知った上で無償で灯油を提供した。


余談ぞよ

ウルトラの父を大名にするという設定は連載される前から決定しており、設定画稿では白地に菱形の刺繍が施された羽織袴姿だったが、みどーの「羽織に柄があると悪人ぽく見える」という理由で刺繍は撤去され現在の白地の羽織姿となった。


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最終更新:2025年07月08日 07:08

*1 作中では「将軍」と呼ばれているが、『ひとりでできるもんの巻』に出てきた地図によると鶴亀の国の範囲は関東地方のみとされている

*2 なお卵の正体はプテラノドンの卵だったので実際は不死身にはなっていない。まぁ、ギャグ漫画だから……。