&font(#6495ED){登録日}:2023/04/26 Wed 04:26:10 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &font(#e6b422,b){ローマ帝国の始まりはも紀元前753年にまで遡る。} &font(#e6b422,b){ROMA EST CONDITA ANNO SEPTINGFNTESIMO QVINQVAGFESIMO TERTIO ANTE CHRISTVM NATVM} &font(#e6b422,b){幾たびもの戦争や謀略を繰り返しながら、他民族を制圧し属州とする事で、ローマは世界最大の帝国として繁栄を極めていった。} &font(#e6b422,b){MVTIS BELLIS CONIVRATIONIBVSQVE GESTIBVS FI CETERIS POPVLIS SVPER ATIS RFGIONIBVSQVE FACTIS} &font(#e6b422,b){PROVINCIIS FI IMPERIO MAXIMO SIRVCIO IN MVNDO FIORVIT} &font(#e6b422,b){帝国の繁栄に貢献した歴代の皇帝たちは、神格化される事で神として崇められ、後世に名を遺した。} &font(#e6b422,b){CADSARES IMPERATORES POTENTIORFES ADORAI SVNT VELVI DEI SVA NOMINA REINQVIERVI IN POSTER AS AFIAIES} &font(#e6b422,b){紀元128年。時の皇帝ハドリアヌスは反対勢力を粛清するなど、暴君として恐れられていた。} &font(#e6b422,b){CXXVIII POST CHRISIVM NAIVM HADRIANVM CAFSAREM IMPERATREM EVIS ADVERSIS CASIS VEVI IYRANNVM CIVES VERITI SVNI} &font(#e6b422,b){そうしたローマにあっても、民衆はテルマエと呼ばれる浴場を愛し、皇帝は巨大なテルマエを建設する事で民衆の支持を集めていった。} &font(#e6b422,b){ROMAE BAINEIS AMATIS A POPVIO FISQVE THERMIS NOMINATIS HADRIANVS THERMIS SIRVCTIBS FAVOREM AQVISVIT} &font(#e6b422,#0d0015,b,50px){THERMÆ} &font(#e6b422,#0d0015,b,50px){ROMÆ} &font(#e6b422,b,25px){ひとっ風呂、タイムスリップしませんか。}} ここでは、ヤマザキマリ先生原作の漫画『[[テルマエ・ロマエ]]』を原作とした実写映画版を扱う。 2012年4月28日に東宝系列の映画館にて公開、上映時間は108分。 主題歌は「アイーダ 凱旋行進曲((タイトルでピンと来ない人は「サッカー日本代表の曲」と言えば分かりやすいだろうか。))」 他にも「誰も寝てはならぬ」等、多数のオペラやクラシックが[[BGM]]として使用されている。 *♨概要 &b(){古代ローマ人が溺れる度に現代日本のお風呂にタイムスリップする}という突飛な発想で人気を博した漫画『テルマエ・ロマエ』の実写映画版。 ……だが「邦画での[[実写化]]」「主要キャストは日本人」という事で情報公開時には不安視する声が多かった。 しかし、日本俳優界を代表する&b(){濃い顔の俳優}たちの熱演や数々の小ネタ、それによって見事に再現された原作の世界観を前に、 いざ公開されてみれば好評を博し、興行収入は約60億円というヒット作となった。 監督はドラマ版『[[電車男]]』、『のだめカンタービレ 最終楽章』、『翔んで埼玉』で代表的な武内英樹、 脚本は同じくドラマ版『電車男』、『[[3年A組-今から皆さんは、人質です-]]』、『[[仮面ライダービルド]]』の武藤将吾が務めている。 上記の通り主要登場人物は日本人が演じているが、他のモブローマ人エキストラは外国人であり、台詞は吹き替えとなっている。 また本作の言語は基本的に[[日本語]]であるが、ローマ人は常にラテン語で喋っているという設定であり、 ルシウスの日本パートはほぼモノローグであり、日本で喋っている場面は常にラテン語である。 *♨あらすじ 五賢帝が一人、ハドリアヌス帝が治めていた頃の古代ローマ帝国。 浴場技師であるルシウスが設計する伝統的なテルマエは斬新さが求められるローマではウケず、斬新さを押し出した他の技師の登場により失職してしまう。 友人のマルクスに連れられ気分転換にテルマエにやって来たルシウスであったが、騒がしいテルマエではルシウスの気分は晴れるどころか余計に落ち込んでしまう。 だが、浴槽の中に空いていた謎の穴に吸い込まれ、湯から這い上がったルシウスが目にしたのは、「平たい顔」の一族だった……。 優れたテルマエ文化を持つ平たい顔族の国――現代日本と古代ローマを行き来する、ルシウスの奇妙な日々が幕を開けた。 一方、漫画家見習いの山越真実は、偶然見かけたルシウスに興味を持ち、その行方を追い始める。 *♨登場人物 -ルシウス・クイントゥス・モデストゥス 演:[[阿部寛]] 主人公にして浴場設計技師。[[阿部寛]]演の都合上か、本作では黒髪であり髭を生やしている。 設計が古いと見做され所属していた設計事務所を解雇されてしまうのは同じだが、 原作I巻では軽く流されていた&b(){「所詮は平たい顔族の猿真似に過ぎず、自分は何も生み出してはいないのではないか」}という悩みが強調されており、 またそれが作品を通してのテーマとなっている。 -ハドリアヌス 演:市村正親 第14代ローマ皇帝。 皇帝就任時に反対した元老院を皆殺しにするなど、世間からは「暴君」と恐れられているが、 実際には無暗な領土拡大よりも国内の平和・安定を優先するなど優れた皇帝にして優秀な建築家。 -ケイオニウス 演:北村一輝 ハドリアヌスの養子であり、次期皇帝。 何故かルシウスを良く思っておらず、顔を合わせる度に突っかかっている。 また&b(){女癖が極端に悪い}という一面もあり、&b(){登場シーンの多くで女性を侍らせている}。 -アントニヌス 演:宍戸開 ハドリアヌスの側近的存在。 原作での登場は後半からだが本作では序盤から登場し、原作でマルクスが担っていたルシウスの相談役的ポジションとなっている。 -マルクス 演:勝矢 ルシウスの親友。 原作と同じであれば石工である筈だが本作では仕事の様子は皆無。 本作では陽気なキャラクター性が強調されており、お調子者キャラに近い人物となっている。 #openclose(show=後半のネタバレ){ なんと、原作ではモブですらない画面外キャラが担っていた&b(){ルシウスの妻、リウィアの浮気相手}として登場。 只でさえ自分のアイデンティティに悩んでいた所に友の裏切りが重なり、ルシウスはしばらく失意のどん底に陥る事になる。 その後は出番が無くなるが、ラストシーンではハドリアヌスに功績を讃えられたルシウスに拍手を送る市民に混ざり、マルクスも笑顔で拍手していた。 正直[[「どの面下げて……」>ニナ・パープルトン]]と感じた視聴者はままいると思われる。 エンドロールでは師匠の自宅の風呂で一緒に入っていた。 } -&b(){ワニ} 演:&b(){ワニ} ハドリアヌスがナイルから連れて来たワニ。 ハドリアヌスが愛していたが溺死してしまった少年アンティノーの化身としてローマに連れ帰ったが、ローマの環境に馴染めず弱ってしまっていた。 しかしルシウスが温室を建設した事で元気になり、元気にお湯の中を泳いでいた。 尚、原作ではお風呂でハドリアヌスがワニと一緒に入る事になったのは事故であり後で激怒しているが、 本作ではハドリアヌスも納得の上でワニと一緒に入っている。 登場時にはご丁寧に&b(){ワニ}とテロップが表示され、&b(){スタッフロールにも「ワニ」と載っている}。 -山越真実 演:上戸彩 漫画家を目指す女性。 実写映画版オリジナルキャラだが、原作各エピソードのゲストモブを統合したような人物であり、半オリジナルといった所。 漫画家として中々芽が出ない事に悩んでいたところに偶然ルシウスと出会い、以降彼を「キャラが立ってる」と興味を持ち、追い回す様になる。 その後彼が古代ローマ人である可能性を知るとそのまま古代ローマについて勉強し始め、そのままラテン語を喋れるようになるなど、こう見えて中々ハイスペックである。 尚、真実の日本語は東北っぽい訛りが入っているが、ラテン語の吹き替えとしての日本語は共通語のイントネーションとなっている。 漫画家としての画風というか作風は劇画……というより&b(){[[北斗の拳]]そのもの}。 ルシウスの第一印象自体が「ケンシロウ」だったり落ち込んでいる時の独り言が&b(){「ひでぶ」}だったり、リスペクトを込める意味で意図して寄せているのかもしれない。 漫画家として中々上手く行かない所に実家の温泉宿の経営難が重なり、いよいよ漫画家を諦めようとするが……。 #openclose(show=後半のネタバレ){ 中盤、実家の温泉宿に出現したルシウスの帰還に巻き込まれる形で彼女までローマに行ってしまう。 ルシウスがハドリアヌス帝の依頼を断った事で歴史が変わってしまう可能性を指摘すると、 歴史を元に戻すべくルシウスを説得、彼と共に傷付いた兵士達を癒す為の温泉地建設を始める。 彼との交流や温泉地建設を経て漫画家として再挑戦する事を決めた真実は現代に戻った後、この経験を元に漫画を執筆、編集部に持ち込んだ。 その名を『&b(){テルマエ・ロマエ}』。 帰り道、「きっとまた会える」とルシウスとの再会を期待しながら皇居周辺を歩いていた所、またしても現代にタイムスリップして来たルシウスと出会った所で本作は幕となる。 名前の由来はラストシーンも鑑みるに、原作者のヤマザキマリ氏であろうか。 } -山越修造/由美 演:笹野高史/キムラ緑子 真実の両親。温泉旅館を経営している。 絵に描いたようなかかあ天下夫婦であり、由美は何かと強気な発言が多い。 修造は仕事をサボって常連たちと一緒にお風呂に入っている事が多い。 -常連たち --ルシウスに「平たい顔族の百人隊長」と思われている全身傷だらけでいかつい男、館野(演:竹内力) --ルシウスが真実に渡した銀貨やトーガが古代ローマ帝国のものである事を調べて来た通称「教授」、最上((老人たちの内、頭頂部が剥げていて眼鏡をかけている方))(演:岩手太郎) --本業は大工であるらしい通称「棟梁」、岸本((老人たちの内、眼鏡かつ口ひげを生やしている方))(演:外波山文明) --温泉卵を食べている場面が多い大西((老人たちの内、頭頂部が剥げていて眼鏡をかけていない方))(演:木下貴夫) --あまり目立たない通称「長老」((老人たちの内、ヒゲを蓄えている方))(演:飯沼慧) 真実の実家の温泉旅館の常連客達。真実とも友人関係にある。 湯舟に落ちていた真実の帽子を取ろうとしている内に彼らも古代ローマに[[タイムスリップ]]して来てしまい、温泉地建設に協力する事となる。 -平井道子 演:内田春菊 漫画家。真実は道子のアシスタントを務めている。 -平井卓三 演:&font(l){ピカデリー梅田}菅登未男 平井道子の義父。ちょっとボケており、たまに道子の名前を間違えたりする。 ルシウスのことをヘルパーだと勘違いし、ルシウスは卓三を&bold(){平たい顔族の族長}だと勘違いした。 次回作に出てくる浪越徳三郎も同氏が演じているが、別人。 -オペラ歌手 演:不明 本作[[オリジナルキャラクター]]。 &b(){ルシウスがタイムスリップする度に人里離れた場所でオペラを歌い始める}謎の男。 休憩中にルシウスがタイムスリップし始めると急に慌てて歌い始めるなど、何等かの関係はあるのかもしれないが、 &b(){ストーリーには一切絡まない}ため詳細は不明。 因みに、本作で流れるオペラの歌手とは別人であるとされる。 *♨余談 -「濃い顔」 日本を代表する「濃い顔」が集結した本作であるが、 撮影中濃い顔俳優らが&b(){現地人と間違えられた}だの、イタリアで試写会した所&b(){「古代ローマにもここまで濃い顔の奴らはいない」と称賛された}だのといった伝説を打ち立てている。 -真実について 原作に於ける小達さつきに近いポジションである真実だが、キャラとポジションが被ったのは偶然である様で、 あくまでさつきは原作オリジナルのキャラクターであるとのこと。 -作中経過時間 冒頭が紀元128年、終盤が135年であるため、ローマパートの作中経過時間は&b(){7年}である。 「しばらくして」で時間が飛んでいるためあまり意識しないが、結構な時間が経過している。 #center(){ &b(){それにしても……何故彼らは追記修正しているんだ? 自分の名誉にもならない事を……} &b(){wiki籠りの考えている事は分からん} &b(){彼らは常に行動を共にし、個人というものを犠牲にする} &b(){彼らには自分の名誉などよりも、優先すべき事があるというのか} } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 小説版によるとタイムスリップする時の歌は「神々の歌声」らしいから、謎のオペラ歌手も神なんかね -- 名無しさん (2023-04-26 09:26:21) - 特殊メイクとかするんですかね!?って阿部さん達ワクワクしてた話は未だにウケる。 -- 名無しさん (2023-04-26 09:44:24) - なんで親友を間男に改悪したんだろう?尺と配役の都合...? -- 名無しさん (2023-04-26 13:17:47) - そういえば昔、原作者から本作に対するクレームがあったけど、それでも和解によって「海猿」とは違って揉め事は起こらなかったんだよね。 -- 名無しさん (2023-04-26 13:58:33) - 二束三文(は大袈裟だが)しか原作者に払わずに超儲けたという原作者軽視なのが本当に残念。作品自体には罪は無いのに作る人がクソだと何か純粋な気持ちで見れなくなってしまう。 -- 名無しさん (2023-04-26 18:42:46) - 原作者は様々な不満をぶちまけてただけで別にクレームつけたりはしてなかったはず -- 名無しさん (2023-04-26 18:49:04) - そもそも原作者に入るお金云々は作った側というより契約とか業界の仕組みの問題なんじゃないの?アニメのフィギュアがどれだけ売れようとキャラデザ担当の人は最初のギャラだけで印税は貰えない、みたいな -- 名無しさん (2023-04-26 22:24:37) - まあ続編が出てるし上手いこと和解したんでしょう -- 名無しさん (2023-04-27 01:53:05) - そういえば、こないだ地上波で本作が再放送された際、たまたまナレーターを務めた飯塚昭三氏が亡くなったんだよね。彼のご冥福をお祈りいたします。 -- 名無しさん (2023-04-28 15:27:02) #comment(striction) #areaedit(end) }