虫食

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&font(#6495ED){登録日}:2011/11/27(日) 23:03:40 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 虫食とは、昆虫類を食する文化である。「昆虫食」とも呼ばれる。 主に、幼虫やサナギが食べられる事が多いが、卵や成虫等も食される。 問題文などで一部が隠されて出てくる虫食いや、[[ネズミのスタンド使い>虫食い/虫食いでない(ジョジョの奇妙な冒険)]]についてはここでは取り扱わない。 古くは、古代中国の文献に、ツムギアリの卵の塩辛の記載があったり、古代ローマにセミやクワガタの幼虫を食べていた記録等もある。 現代でも、東南アジアに行けば、食材として市場に普通に虫類が並べられている。 また、日本でも、イナゴやハチノコ、ざざむし(水生昆虫の幼虫)等が食されている。 現代人の感覚では、これらはゲテモノに分類されるが、昆虫類は良質なたんぱく質等を多く含む栄養食品である。 かつては貧困の象徴であるかのように見られていたが、現在、栄養分だけでなく、食味を含めて、見直されつつある分野であり、愛好家も意外に多い。 ただし穀物と比較すると''収穫できる時期や条件が限定されるくせに常温で保存できる期間が短すぎる''。 (米なら10年くらい保管しても平気で食べられるが常温でそこまで持つ虫は少ない) 比較対象が生の魚や獣肉ならそれよりは長持ちするが、それでも生産量に劣る。 それが理由で「獲れる時期に獲れるだけ取っておいて飯の足しにする」「安定供給は期待しないが季節の珍味として求める」のレベルを越えないことが多い。 日本での昆虫食は上記の範疇を出ないことが多い。 それでも技術の進歩や既存の手法と異なる養殖手段の開発ができたことから 成長が早く、育成に必要なエネルギーも少なく、容易な生産手段を開発することでやがて来たる食糧危機への有効な対策になりうるとして研究が進んでいる。 2020年5月には、無印良品が徳島大学と連携し、コオロギを使ったせんべいを発売した。 新たなスタンダードになるのか、時代のあだ花で終わるのかは、今後の消費者の動向次第である。 なお''昆虫はエビやカニなどに近い節足動物であるため、それらに対してアレルギーを持つ人は注意''。 また、寄生虫や病原菌を保有している可能性もあるので、野生の虫を生食する事は控えた方が良い。 ■主に食される虫達 ◆イナゴ 稲を食べる害虫であるイナゴは、佃煮にして食べられる。 少々殻が固いがエビを思わせる味わいで、ザラメのシャリシャリ感もあり意外に美味。ザラメが入ってないものでも、小女子(こうなご)の佃煮に似ていて美味しい。 しかし、足のギザギザが気になってしまい嫌いになってしまう人もいる。 串焼きで豪快に食べる人もいる。 串焼きの方は「はだしのゲン」にも出ていた。 また、同じバッタのトノサマバッタも美味しいらしい。 ちなみにイナゴやバッタが大量発生して蝗害で作物や水を食いつぶされてる事例が時折発生する。 その虫を食えば?という人もいるがその手のバッタ類は日本で食べられるイナゴとは種類や成分が別物で''食えない''。 無理に食っても消化できる成分はごく僅かで胃腸に負担をかけてそのままうんち になって出てしまう。 ◆蜂 [[オオスズメバチ]]やクロスズメバチが食材として人気。 猛毒の蜂だが、幼虫の味わいに魅せられ、巣を探す事に執念を燃やす人々も大勢いる。その味わいは卵焼きに似ていると言う。 また、サナギや成虫も素揚げで食べられる。焼酎に浸ければ精力増進確実。 スズメバチの毒はタンパク質毒なので火を通せば無害化する。 あえて生のスズメバチをボリボリ食べて口内の傷などから血管内に毒を取り入れない限り心配は無用。 ◆アリ 成虫は蟻酸と呼ばれる酸があるので食べられないが、ツムギアリの幼虫やサナギが、煮物等で食べられる。 オーストラリアでは[[ミツツボアリ]]という腹に蜜をパンパンに貯めたアリがおり、アボリジニが最高のお菓子として愛食されている。 蜜と蟻酸がいい感じに混ざってレモンティーに近い味になるそうで。 ◆セミ 成虫を焼いて粉にしたものは漢方にされる他、沖縄の一部では唐揚げ等でも食される。 また、幼虫が土から掘り起こしてから調理されたりもする。味はエビに似ているとか。 しかしそれが知られたからか食用目的で乱獲される事例があり、食用での幼虫採りを禁止する場所も出てきた。 生態系への影響も懸念される上、&bold(){夜中にセミの幼虫を求めて市街の公園を長時間彷徨う姿は完全に不審者。}周囲の影響も鑑みて幼虫採りはほどほどに。 ちなみに[[ジャイアンシチュー]]でおなじみの[[抜け殻>空蝉]]も漢方薬として使われる。 ◆[[タガメ]] 池に住む獰猛なカメムシの仲間。東南アジアでは現在も市場に並ぶ。 ピリリとした、かなり上級者向けの味わい。 日本でも食べられていたらしいが、現在は絶滅危惧種である為入手困難。 ◆カイコ 絹糸を取った後の蛹の部分が、煮たり揚げたりされて食される。 韓国ではポンテギと呼ばれ、スナック菓子の感覚で食べられる。 飼育の楽さと速さから宇宙食に使う計画もあるとか。 ◆蛾 オーストラリアで、ジャイアントウッドモスの幼虫、ウィッチェッティグラブと呼ばれる巨大芋虫が、ソテーにされて食べられる。 味はトロリとして、[[子羊や子牛の脳ミソ>脳料理]]を思わせる、高級な味わい。 アフリカでも別の蛾の幼虫が『パニ』という名称で食される。 こちらはスーパーロボット大戦OGシリーズをプレイしたことがある方ならお馴染みの筈。 ◆蚊 中国において、蚊の目玉のスープは珍重されている。 だがどうやって蚊の目玉なんか取り出すのか? なんと蚊を食べたコウモリの糞から消化されなかった目玉を取り出すという。 中国の飽くなき食への探求心は凄い。 ◆蠅・虻 主に幼虫(蛆虫)を食す。 飼育・繁殖が容易であり、高たんぱくの食材として注目を集めている。 不衛生なイメージも強く、実際問題として野生種に関しては注意が必要。 ◆[[ゴキブリ]] 揚げて食べるのがメジャー。 ◆甲虫類全般 幼虫や蛹は美味とされるが、腐葉土を食べる物は下処理が難しい。 成虫は揚げれば食える。 ゴミムシダマシ(ミールワーム)が飼育が容易な上に美味として人気が高い。 そのほかカミキリムシの幼虫も人気が高く、美味とされる。 *厳密には昆虫ではない虫 ◆クモ 主に中国で食される。 大型のタランチュラが材料。 生きたまま食う人もいる。 カニのような味らしい。 ◆[[サソリ>さそり]] わりかしポピュラー。 中国ではかつては高級食材としてありがたがられていた。 素揚げにしてそのままどうぞ。 カニみたいな味がするとかしないとか。 毒を心配する人でも大丈夫。 サソリの毒は神経毒なので経口摂取しても胃液で無効化され、更に人体にとても有益な成分へと変わる。 それ以前に殺人級に強い毒を有する種は実は全種類中3%未満しかいない。 ただし、舌や口内全域等に完治していない傷があるとそこから毒が神経に入り込んで危険なので気を付けよう。 ◆ムカデ 漢方としても利用される。 海外では寄生虫に感染してる事例もあったので、生で食べるのは控えた方が良いだろう。 ◆グソクムシ 深海に棲むダンゴムシの仲間。 素揚げで食べられることが多い。 ◆[[ミミズ]] タンパク質に優れるが、下処理が大変な上に風味も独特らしい。 飼育・繁殖が容易なので、食材としての注目度は高く、専用の牧場もある程。 なお、都市伝説で有名なミミズハンバーグは実際に作ると牛肉よりコスパが悪い。つまりデマである。 ◆ゴカイ ミミズと同じく環形動物のゴカイも独特な風味を持つが美味な種類もあるらしい。 ゴカイには毒がある種類もいる為、注意が必要。 ◆ユムシ 上記2種と同じ環形動物であるが、食料としても知名度が高い。 韓国・中国・日本などでは出回っている地域がある。 昆虫食は、ハマると奥深く、楽しいものである。 今の食生活に物足りなさを感じたら、是非、ご一考を。 追記・修正は、イナゴの串焼きをかじりながらお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 冒険王ビィト(アニメしか見てなかったけど)で主人公がけっこうな頻度で芋虫の丸焼きを食っていたような記憶が… -- 名無しさん (2013-05-04 01:52:15) - 蚊の目玉だけって何てピンポイントなw -- 名無しさん (2013-11-03 12:41:07) - 明治時代の製糸工場で、女工さんがしょっちゅうカイコの身をつまみ食いしてたらしい -- 名無しさん (2013-11-03 12:57:11) - 家の知り合いに「イナゴを煮る名人」がいた・・・・。 -- 名無しさん (2013-11-03 13:01:48) - ムチャぶりドッジボールの見所の一つ。蟻の軍艦巻きはちょっと気になる… -- 名無しさん (2013-11-03 13:12:10) - カブトムシの幼虫が美味しいっていうのはウソ。言ってみれば『腐葉土の詰まったソーセージ』みたいなもので、ゴワゴワの皮を噛み切ったらすぐ口中に泥の味が広がるらしい。 -- 名無しさん (2013-12-13 11:44:24) - 全体的に甲殻類っぽい味ってことかねぇ?…ちょっとうまそうだ -- 名無しさん (2014-02-27 18:29:17) - タグの間桐www -- 名無しさん (2014-05-04 20:26:00) - イナゴの佃煮は割と美味しい -- 名無しさん (2014-05-04 20:45:40) - 揚げれば大概のものは美味い -- 名無しさん (2014-05-27 22:46:46) - おぼっちゃまくんでびんぼっちゃまがセミとカブトムシの天ぷら -- 名無しさん (2014-05-28 00:02:48) - 間違って途中送信しちまった…。 &br()びんぼっちゃまがセミとカブトムシの天ぷら食ってたなw -- 名無しさん (2014-05-28 00:05:08) - 人間が牛・豚・鶏の代わりに例えばバッタ類・ゴキブリ・蚕とかを家畜化して食肉にしたら、飼育が簡単・収穫が早い&値段が安い(獣肉の1/10)&健康にいい、しかも飢餓や食糧問題の解決に繋がる…とまさにいいことづくめなんだよな。 -- 名無しさん (2014-06-19 23:35:43) - ↑問題は数を相当数作らないと量が足りなくなる点か -- 名無しさん (2014-06-19 23:38:59) - イナゴの佃煮はうまい、人によってはかなりハマるだろう -- 名無しさん (2014-06-19 23:49:40) - 前にイッテQで紹介してたシロアリ炒め、意外とおいしそうだったな。コオロギやイナゴが一番出されたら食べられるかも? -- 名無しさん (2014-08-26 13:52:45) - 中国「食えないモノなんてないだろ」 -- 名無しさん (2014-08-26 19:03:52) - ↑3 &br()分かる(笑) &br()見た目のグロさが平気なら、甘辛く味付けしてあるし、パリパリした歯ごたえで飯の友になるし -- 名無しさん (2014-08-28 20:51:49) - CSI:NYシーズン2でこれの話が出てきたとき(しかもミミズの踊り食い)マジで引いた。 -- 名無しさん (2014-08-28 21:12:23) - 持て囃されても、いざ家畜化したらマングローブや焼畑みたいに環境問題起こすのだけは間違いない -- 名無しさん (2015-05-06 19:14:25) - イタリアではチーズ食わせ続けた蛆虫を食べるとか -- 名無しさん (2015-06-09 00:03:43) - 実は割とおいしい -- 名無しさん (2015-06-09 00:07:31) - ざざむしってのもあるけどあれは複数の水棲昆虫がまざっているんだよね。 -- 名無しさん (2015-09-06 23:42:17) - 旨いのかもしれないがなんかやりたくないって人が多いよな。かくいう俺もだが。 -- 名無しさん (2015-09-08 20:56:51) - イナゴは子供の頃の貴重な栄養源だったなぁ・・・。下ごしらえが大変だったけど。 -- 名無しさん (2016-09-12 14:14:08) - ミールワームやサソリは食ってみたいけど、ゴキはちょっと・・・ -- 名無しさん (2016-09-14 20:38:18) - 美味なのはクワガタだったはずだが -- 名無しさん (2016-09-14 20:44:17) - 今更だけど、かなり広い種類のものを食べられる人間って、自然生物視点だと、かなり恐れられてるかもしれんな。こう、ドリフ世界の人間たちから見た黒王軍みたいな感じで。 -- 名無しさん (2016-09-23 15:27:32) - ↑ と言うか頂点捕食者でも無いのにあらゆる階層の生物を食べてしかも対象が決まってない生物なんて違う次元から来たエイリアンだよ、自然界のルールからは大きく逸脱していて理解不能な生き物 -- 名無しさん (2016-09-30 15:05:39) - 上で挙げられてたカブトムシの幼虫みたいに、食性によっては何も考えずに調理しても食えたもんじゃない。調理前に絶食させて糞だしはさせたほうがいい。 -- 名無しさん (2017-04-25 18:41:41) - ユダヤだかではバッタ類のみ昆虫食が認められるそうな -- 名無しさん (2017-04-25 18:42:52) - そもそも虫って樹液とか稲を食う奴等だから、草食動物と一緒で美味くない訳がないんだよね -- 名無しさん (2017-08-09 11:25:18) - カブトムシはヒメカブトのことね。あれはイナゴと同じく食べられる害虫だから -- 名無しさん (2017-08-09 14:12:44) - テラフォーマーズが食べてた動物性タンパン質もカイコだったはずだし、人類もいつかそうなるのかもな -- 名無しさん (2017-08-09 14:39:48) - コウモリのフンから蚊の目玉を取り出したシチュエーションが知りたい。顕微鏡見てて「おっこれ蚊の目玉じゃん!」とかだろうか -- 名無しさん (2018-01-30 13:38:55) - なんでよりによって丸ごと食おうとするのか分からん。食肉なんだから加工すれば忌避感激減するだろうに -- 名無しさん (2018-07-03 14:46:06) - 忌避感なんて人による。加工しなくても食える。だから無駄な手間は省く、こういうことだろう。 -- 名無しさん (2018-08-09 09:48:33) - 大きさとか性質的に加工も難しそうだしね。海老なんかと比べても殻も剥きづらそうだし、身もぐずぐずだし。 -- 名無しさん (2018-08-09 10:24:36) - サソリは味とか以前に、食うと元気になる。色々な意味で。 -- 名無しさん (2018-08-09 10:50:41) - SCP財団なら0匹のイナゴが喰えますが。 -- 名無しさん (2019-08-29 13:06:38) - カミキリムシの幼虫は絶品と聞くが -- 名無しさん (2019-09-07 18:43:35)-- サソリはエビ喰うようなもんだと思うけどやっぱり見た目に抵抗あるのか -- 名無しさん (2020-06-03 09:39:50) - 労働者が頻繁に蚕の幼虫を摘み食いするので絹糸の生産性が落ちてしまった、なんて話もあるとか。摘み食いしたくなる程度には美味いのかな。 -- 名無しさん (2020-06-03 10:28:04) - もやしもんの川浜が事あるごとに虫食文化を喧伝してたなあ(大体引かれてたが) -- 名無しさん (2020-06-03 13:02:30) - 子z -- 名無しさん (2020-07-30 16:25:43) - 小魚並みの値段ならともかくエビより高いんだろう -- 名無しさん (2020-07-30 16:27:50) - サイズが小さいから養殖のスペースを取らずに済むとはいうけど、逆に言えば相当数養殖しなければ食糧需要満たせないのでは -- 名無しさん (2020-09-27 22:59:48) - ↑家畜と違って適当に柵で囲っただけじゃ無意味で、網やガラスで囲わないとならないから大規模生産は結構面倒な気がする。 -- 名無しさん (2020-09-27 23:11:40) - 逆に言えば大規模な生産設備さえ整えてしまえば量産は可能なのよね。投資、大事。それはそれでして蚊の目玉のスープって実在するの?ぱっと調べたらよく分からん -- 名無しさん (2020-09-27 23:37:45) - 昆虫は生産カロリー効率が桁外れに良いのが一番の売りっぽい。150calの餌で100cal採れるとか。 -- 名無しさん (2020-09-28 00:24:49) - 記事にもあるけどエビやカニアレルギーの人は本当に注意が必要。知人がそれで死にかけた -- 名無しさん (2020-10-06 21:32:55) - 正直昆虫食は絶対無理・・・でもサソリの揚げたのは食えそうな気がする。外見もエビみたいなものだし -- 名無しさん (2020-10-06 22:05:49) - 昔中国のレストランで食ったが、サソリの唐揚げはパリパリしていて普通にうまい。イナゴの佃煮も、よくご飯に乗せて食ってるな。 -- 名無しさん (2020-11-23 16:58:00) - なんか数十年後に食事のタンパク源は虫食が主流(獣肉魚は贅沢品、植物性タンパクはヴィーガン専用)になって幼い頃から虫普通に食ってる若者たちがジジババ共は虫嫌がって高級な肉食いたいとかワガママ言ってる老害だとぼやく未来がきたら嫌だなあ -- 名無しさん (2020-11-23 19:16:55) - 芋虫をそのまま食べるだけじゃなく、体液をそのまま口から吸い取るみたいな食べ方もあるらしい。正直きつい。 -- 名無しさん (2020-11-23 19:29:04) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/11/27(日) 23:03:40 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 虫食とは、昆虫類を食する文化である。「昆虫食」とも呼ばれる。 主に、幼虫やサナギが食べられる事が多いが、卵や成虫等も食される。 問題文などで一部が隠されて出てくる虫食いや、[[ネズミのスタンド使い>虫食い/虫食いでない(ジョジョの奇妙な冒険)]]についてはここでは取り扱わない。 古くは、古代中国の文献に、ツムギアリの卵の塩辛の記載があったり、古代ローマにセミやクワガタの幼虫を食べていた記録等もある。 現代でも、東南アジアに行けば、食材として市場に普通に虫類が並べられている。 また、日本でも、イナゴやハチノコ、ざざむし(水生昆虫の幼虫)等が食されている。 現代人の感覚では、これらはゲテモノに分類されるが、昆虫類は良質なたんぱく質等を多く含む栄養食品である。 かつては貧困の象徴であるかのように見られていたが、現在、栄養分だけでなく、食味を含めて、見直されつつある分野であり、愛好家も意外に多い。 ただし穀物と比較すると''収穫できる時期や条件が限定されるくせに常温で保存できる期間が短すぎる''。 (米なら10年くらい保管しても平気で食べられるが常温でそこまで持つ虫は少ない) 比較対象が生の魚や獣肉ならそれよりは長持ちするが、それでも生産量に劣る。 それが理由で「獲れる時期に獲れるだけ取っておいて飯の足しにする」「安定供給は期待しないが季節の珍味として求める」のレベルを越えないことが多い。 日本での昆虫食は上記の範疇を出ないことが多い。 それでも技術の進歩や既存の手法と異なる養殖手段の開発ができたことから 成長が早く、育成に必要なエネルギーも少なく、容易な生産手段を開発することでやがて来たる食糧危機への有効な対策になりうるとして研究が進んでいる。 2020年5月には、無印良品が徳島大学と連携し、コオロギを使ったせんべいを発売した。 新たなスタンダードになるのか、時代のあだ花で終わるのかは、今後の消費者の動向次第である。 なお''昆虫はエビやカニなどに近い節足動物であるため、それらに対してアレルギーを持つ人は注意''。 また、寄生虫や病原菌を保有している可能性もあるので、野生の虫を生食する事は控えた方が良い。 ■主に食される虫達 ◆イナゴ 稲を食べる害虫であるイナゴは、佃煮にして食べられる。 少々殻が固いがエビを思わせる味わいで、ザラメのシャリシャリ感もあり意外に美味。ザラメが入ってないものでも、小女子(こうなご)の佃煮に似ていて美味しい。 しかし、足のギザギザが気になってしまい嫌いになってしまう人もいる。 串焼きで豪快に食べる人もいる。 串焼きの方は「はだしのゲン」にも出ていた。 また、同じバッタのトノサマバッタも美味しいらしい。 ちなみにイナゴやバッタが大量発生して蝗害で作物や水を食いつぶされてる事例が時折発生する。 その虫を食えば?という人もいるがその手のバッタ類は日本で食べられるイナゴとは種類や成分が別物で''食えない''。 無理に食っても消化できる成分はごく僅かで胃腸に負担をかけてそのままうんち になって出てしまう。 ◆蜂 [[オオスズメバチ]]やクロスズメバチが食材として人気。 猛毒の蜂だが、幼虫の味わいに魅せられ、巣を探す事に執念を燃やす人々も大勢いる。その味わいは卵焼きに似ていると言う。 また、サナギや成虫も素揚げで食べられる。焼酎に浸ければ精力増進確実。 スズメバチの毒はタンパク質毒なので火を通せば無害化する。 あえて生のスズメバチをボリボリ食べて口内の傷などから血管内に毒を取り入れない限り心配は無用。 ◆アリ 成虫は蟻酸と呼ばれる酸があるので食べられないが、ツムギアリの幼虫やサナギが、煮物等で食べられる。 オーストラリアでは[[ミツツボアリ]]という腹に蜜をパンパンに貯めたアリがおり、アボリジニが最高のお菓子として愛食されている。 蜜と蟻酸がいい感じに混ざってレモンティーに近い味になるそうで。 ◆セミ 成虫を焼いて粉にしたものは漢方にされる他、沖縄の一部では唐揚げ等でも食される。 また、幼虫が土から掘り起こしてから調理されたりもする。味はエビに似ているとか。 しかしそれが知られたからか食用目的で乱獲される事例があり、食用での幼虫採りを禁止する場所も出てきた。 生態系への影響も懸念される上、&bold(){夜中にセミの幼虫を求めて市街の公園を長時間彷徨う姿は完全に不審者。}周囲の影響も鑑みて幼虫採りはほどほどに。 ちなみに[[ジャイアンシチュー]]でおなじみの[[抜け殻>空蝉]]も漢方薬として使われる。 ◆[[タガメ]] 池に住む獰猛なカメムシの仲間。東南アジアでは現在も市場に並ぶ。 ピリリとした、かなり上級者向けの味わい。 日本でも食べられていたらしいが、現在は絶滅危惧種である為入手困難。 ◆カイコ 絹糸を取った後の蛹の部分が、煮たり揚げたりされて食される。 韓国ではポンテギと呼ばれ、スナック菓子の感覚で食べられる。 飼育の楽さと速さから宇宙食に使う計画もあるとか。 ◆蛾 オーストラリアで、ジャイアントウッドモスの幼虫、ウィッチェッティグラブと呼ばれる巨大芋虫が、ソテーにされて食べられる。 味はトロリとして、[[子羊や子牛の脳ミソ>脳料理]]を思わせる、高級な味わい。 アフリカでも別の蛾の幼虫が『パニ』という名称で食される。 こちらはスーパーロボット大戦OGシリーズをプレイしたことがある方ならお馴染みの筈。 ◆蚊 中国において、蚊の目玉のスープは珍重されている。 だがどうやって蚊の目玉なんか取り出すのか? なんと蚊を食べたコウモリの糞から消化されなかった目玉を取り出すという。 中国の飽くなき食への探求心は凄い。 ◆蠅・虻 主に幼虫(蛆虫)を食す。 飼育・繁殖が容易であり、高たんぱくの食材として注目を集めている。 不衛生なイメージも強く、実際問題として野生種に関しては注意が必要。 ◆[[ゴキブリ]] 揚げて食べるのがメジャー。 ◆甲虫類全般 幼虫や蛹は美味とされるが、腐葉土を食べる物は下処理が難しい。 成虫は揚げれば食える。 ゴミムシダマシ(ミールワーム)が飼育が容易な上に美味として人気が高い。 そのほかカミキリムシの幼虫も人気が高く美味とされ、ヤシオオオサゾウムシの幼虫はそれに匹敵するほどと言われる。 *厳密には昆虫ではない虫 ◆クモ 主に中国で食される。 大型のタランチュラが材料。 生きたまま食う人もいる。 カニのような味らしい。 ◆[[サソリ>さそり]] わりかしポピュラー。 中国ではかつては高級食材としてありがたがられていた。 素揚げにしてそのままどうぞ。 カニみたいな味がするとかしないとか。 毒を心配する人でも大丈夫。 サソリの毒は神経毒なので経口摂取しても胃液で無効化され、更に人体にとても有益な成分へと変わる。 それ以前に殺人級に強い毒を有する種は実は全種類中3%未満しかいない。 ただし、舌や口内全域等に完治していない傷があるとそこから毒が神経に入り込んで危険なので気を付けよう。 ◆ムカデ 漢方としても利用される。 海外では寄生虫に感染してる事例もあったので、生で食べるのは控えた方が良いだろう。 ◆グソクムシ 深海に棲むダンゴムシの仲間。 素揚げで食べられることが多い。 ◆タイノエ、アジノエ 魚の口に寄生しているダンゴムシの仲間。 やはり素揚げで食べられる。 ◆[[ミミズ]] タンパク質に優れるが、下処理が大変な上に風味も独特らしい。 飼育・繁殖が容易なので、食材としての注目度は高く、専用の牧場もある程。 なお、都市伝説で有名なミミズハンバーグは実際に作ると牛肉よりコスパが悪い。つまりデマである。 ◆ゴカイ ミミズと同じく環形動物のゴカイも独特な風味を持つが美味な種類もあるらしい。 ゴカイには毒がある種類もいる為、注意が必要。 ◆ユムシ 上記2種と同じ環形動物であるが、食料としても知名度が高い。 韓国・中国・日本などでは出回っている地域がある。 昆虫食は、ハマると奥深く、楽しいものである。 今の食生活に物足りなさを感じたら、是非、ご一考を。 追記・修正は、イナゴの串焼きをかじりながらお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,9) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 冒険王ビィト(アニメしか見てなかったけど)で主人公がけっこうな頻度で芋虫の丸焼きを食っていたような記憶が… -- 名無しさん (2013-05-04 01:52:15) - 蚊の目玉だけって何てピンポイントなw -- 名無しさん (2013-11-03 12:41:07) - 明治時代の製糸工場で、女工さんがしょっちゅうカイコの身をつまみ食いしてたらしい -- 名無しさん (2013-11-03 12:57:11) - 家の知り合いに「イナゴを煮る名人」がいた・・・・。 -- 名無しさん (2013-11-03 13:01:48) - ムチャぶりドッジボールの見所の一つ。蟻の軍艦巻きはちょっと気になる… -- 名無しさん (2013-11-03 13:12:10) - カブトムシの幼虫が美味しいっていうのはウソ。言ってみれば『腐葉土の詰まったソーセージ』みたいなもので、ゴワゴワの皮を噛み切ったらすぐ口中に泥の味が広がるらしい。 -- 名無しさん (2013-12-13 11:44:24) - 全体的に甲殻類っぽい味ってことかねぇ?…ちょっとうまそうだ -- 名無しさん (2014-02-27 18:29:17) - タグの間桐www -- 名無しさん (2014-05-04 20:26:00) - イナゴの佃煮は割と美味しい -- 名無しさん (2014-05-04 20:45:40) - 揚げれば大概のものは美味い -- 名無しさん (2014-05-27 22:46:46) - おぼっちゃまくんでびんぼっちゃまがセミとカブトムシの天ぷら -- 名無しさん (2014-05-28 00:02:48) - 間違って途中送信しちまった…。 &br()びんぼっちゃまがセミとカブトムシの天ぷら食ってたなw -- 名無しさん (2014-05-28 00:05:08) - 人間が牛・豚・鶏の代わりに例えばバッタ類・ゴキブリ・蚕とかを家畜化して食肉にしたら、飼育が簡単・収穫が早い&値段が安い(獣肉の1/10)&健康にいい、しかも飢餓や食糧問題の解決に繋がる…とまさにいいことづくめなんだよな。 -- 名無しさん (2014-06-19 23:35:43) - ↑問題は数を相当数作らないと量が足りなくなる点か -- 名無しさん (2014-06-19 23:38:59) - イナゴの佃煮はうまい、人によってはかなりハマるだろう -- 名無しさん (2014-06-19 23:49:40) - 前にイッテQで紹介してたシロアリ炒め、意外とおいしそうだったな。コオロギやイナゴが一番出されたら食べられるかも? -- 名無しさん (2014-08-26 13:52:45) - 中国「食えないモノなんてないだろ」 -- 名無しさん (2014-08-26 19:03:52) - ↑3 &br()分かる(笑) &br()見た目のグロさが平気なら、甘辛く味付けしてあるし、パリパリした歯ごたえで飯の友になるし -- 名無しさん (2014-08-28 20:51:49) - CSI:NYシーズン2でこれの話が出てきたとき(しかもミミズの踊り食い)マジで引いた。 -- 名無しさん (2014-08-28 21:12:23) - 持て囃されても、いざ家畜化したらマングローブや焼畑みたいに環境問題起こすのだけは間違いない -- 名無しさん (2015-05-06 19:14:25) - イタリアではチーズ食わせ続けた蛆虫を食べるとか -- 名無しさん (2015-06-09 00:03:43) - 実は割とおいしい -- 名無しさん (2015-06-09 00:07:31) - ざざむしってのもあるけどあれは複数の水棲昆虫がまざっているんだよね。 -- 名無しさん (2015-09-06 23:42:17) - 旨いのかもしれないがなんかやりたくないって人が多いよな。かくいう俺もだが。 -- 名無しさん (2015-09-08 20:56:51) - イナゴは子供の頃の貴重な栄養源だったなぁ・・・。下ごしらえが大変だったけど。 -- 名無しさん (2016-09-12 14:14:08) - ミールワームやサソリは食ってみたいけど、ゴキはちょっと・・・ -- 名無しさん (2016-09-14 20:38:18) - 美味なのはクワガタだったはずだが -- 名無しさん (2016-09-14 20:44:17) - 今更だけど、かなり広い種類のものを食べられる人間って、自然生物視点だと、かなり恐れられてるかもしれんな。こう、ドリフ世界の人間たちから見た黒王軍みたいな感じで。 -- 名無しさん (2016-09-23 15:27:32) - ↑ と言うか頂点捕食者でも無いのにあらゆる階層の生物を食べてしかも対象が決まってない生物なんて違う次元から来たエイリアンだよ、自然界のルールからは大きく逸脱していて理解不能な生き物 -- 名無しさん (2016-09-30 15:05:39) - 上で挙げられてたカブトムシの幼虫みたいに、食性によっては何も考えずに調理しても食えたもんじゃない。調理前に絶食させて糞だしはさせたほうがいい。 -- 名無しさん (2017-04-25 18:41:41) - ユダヤだかではバッタ類のみ昆虫食が認められるそうな -- 名無しさん (2017-04-25 18:42:52) - そもそも虫って樹液とか稲を食う奴等だから、草食動物と一緒で美味くない訳がないんだよね -- 名無しさん (2017-08-09 11:25:18) - カブトムシはヒメカブトのことね。あれはイナゴと同じく食べられる害虫だから -- 名無しさん (2017-08-09 14:12:44) - テラフォーマーズが食べてた動物性タンパン質もカイコだったはずだし、人類もいつかそうなるのかもな -- 名無しさん (2017-08-09 14:39:48) - コウモリのフンから蚊の目玉を取り出したシチュエーションが知りたい。顕微鏡見てて「おっこれ蚊の目玉じゃん!」とかだろうか -- 名無しさん (2018-01-30 13:38:55) - なんでよりによって丸ごと食おうとするのか分からん。食肉なんだから加工すれば忌避感激減するだろうに -- 名無しさん (2018-07-03 14:46:06) - 忌避感なんて人による。加工しなくても食える。だから無駄な手間は省く、こういうことだろう。 -- 名無しさん (2018-08-09 09:48:33) - 大きさとか性質的に加工も難しそうだしね。海老なんかと比べても殻も剥きづらそうだし、身もぐずぐずだし。 -- 名無しさん (2018-08-09 10:24:36) - サソリは味とか以前に、食うと元気になる。色々な意味で。 -- 名無しさん (2018-08-09 10:50:41) - SCP財団なら0匹のイナゴが喰えますが。 -- 名無しさん (2019-08-29 13:06:38) - カミキリムシの幼虫は絶品と聞くが -- 名無しさん (2019-09-07 18:43:35)-- サソリはエビ喰うようなもんだと思うけどやっぱり見た目に抵抗あるのか -- 名無しさん (2020-06-03 09:39:50) - 労働者が頻繁に蚕の幼虫を摘み食いするので絹糸の生産性が落ちてしまった、なんて話もあるとか。摘み食いしたくなる程度には美味いのかな。 -- 名無しさん (2020-06-03 10:28:04) - もやしもんの川浜が事あるごとに虫食文化を喧伝してたなあ(大体引かれてたが) -- 名無しさん (2020-06-03 13:02:30) - 子z -- 名無しさん (2020-07-30 16:25:43) - 小魚並みの値段ならともかくエビより高いんだろう -- 名無しさん (2020-07-30 16:27:50) - サイズが小さいから養殖のスペースを取らずに済むとはいうけど、逆に言えば相当数養殖しなければ食糧需要満たせないのでは -- 名無しさん (2020-09-27 22:59:48) - ↑家畜と違って適当に柵で囲っただけじゃ無意味で、網やガラスで囲わないとならないから大規模生産は結構面倒な気がする。 -- 名無しさん (2020-09-27 23:11:40) - 逆に言えば大規模な生産設備さえ整えてしまえば量産は可能なのよね。投資、大事。それはそれでして蚊の目玉のスープって実在するの?ぱっと調べたらよく分からん -- 名無しさん (2020-09-27 23:37:45) - 昆虫は生産カロリー効率が桁外れに良いのが一番の売りっぽい。150calの餌で100cal採れるとか。 -- 名無しさん (2020-09-28 00:24:49) - 記事にもあるけどエビやカニアレルギーの人は本当に注意が必要。知人がそれで死にかけた -- 名無しさん (2020-10-06 21:32:55) - 正直昆虫食は絶対無理・・・でもサソリの揚げたのは食えそうな気がする。外見もエビみたいなものだし -- 名無しさん (2020-10-06 22:05:49) - 昔中国のレストランで食ったが、サソリの唐揚げはパリパリしていて普通にうまい。イナゴの佃煮も、よくご飯に乗せて食ってるな。 -- 名無しさん (2020-11-23 16:58:00) - なんか数十年後に食事のタンパク源は虫食が主流(獣肉魚は贅沢品、植物性タンパクはヴィーガン専用)になって幼い頃から虫普通に食ってる若者たちがジジババ共は虫嫌がって高級な肉食いたいとかワガママ言ってる老害だとぼやく未来がきたら嫌だなあ -- 名無しさん (2020-11-23 19:16:55) - 芋虫をそのまま食べるだけじゃなく、体液をそのまま口から吸い取るみたいな食べ方もあるらしい。正直きつい。 -- 名無しさん (2020-11-23 19:29:04) #comment #areaedit(end) }

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