700系新幹線電車

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700系新幹線電車」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2017/08/31 Thu 22:47:13
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700系新幹線電車とはJR東海・JR西日本が開発した新幹線電車で、[[東海道>東海道新幹線]]・[[山陽新幹線]]の車両としては第4世代の車両に相当する。

*概要
老朽化し、速度の遅い[[0系>0系新幹線電車]]・[[100系>100系新幹線電車]]の置き換え用に開発された。

シンプルに0系・100系を置き換えるのであれば最高速度が270km/hの[[300系>300系新幹線電車]]、最高速度300km/hの[[500系>500系新幹線電車]]を増備すればいいだけなのだが、300系は
-車体鋼体が薄く、床下のエアコンから車内の送風口へ冷気や暖気を送っている間に外気で暖められたり、冷やされたりしてエアコンの効きが悪い
-GTO素子のVVVFインバータを採用しており、加減速時の磁励音が非常に大きい。要するにうるさい。
-最高速度で走行している時の揺れが大きい
などの課題があり、一方の500系も
-軽量性優先で車体にアルミハニカムパネル構造を採用したため、車両価格が非常に高額
-チューブ状の車体のため、車内の居住性が若干犠牲になっている
-座席数が300系と異なる他、運転台後方に客用扉がないため乗降に時間がかかる車両がある((特に東海道新幹線で運用していた時代、該当部分に並んでいて駅員にここからは乗れないことを説明され、別の列に並び直させられるということが非常に多くあった))
などの課題があった。

そこで、JR東海・西日本の両社は最高速度を300系より高め、居住性・乗り心地を改善し、運用しやすくするために汎用性を高めた700系を開発することとなった。

ちなみに開発当時の仮称は&bold(){N300系}だった。登場当初はJR東海所有車のみ「New Generation Train」という愛称があり、車内で発売されていたテレホンカードに愛称が書かれていた。

JR東海に16両60編成、JR西日本に16両15編成、8両16編成が投入された。編成記号はJR東海分がC、JR西日本の16両がB、8両がE。

*構造
車体は新幹線で標準化されたアルミニウム合金製とし、防音材を挟み込んだダブルスキン構造とした。先頭形状はトンネル微気圧波をなるべく短い長さでなるべく小さくするため、エアロストリーム形状を採用。このため、700系は「カモノハシ」の通称がある。((700系の先頭形状はトップ・ギアのジェームズ・メイも言及している。))

行先表示器はC編成が巻取り式なのに対し、B・E編成は3色LED式としている。台車は軽量なボルスタレス式だが、C編成が300系で実績のあるウイングバネ式、B・E編成が500系で実績のある軸梁式を採用している。

電動車のユニット構成も見直され、付随車1両に電動車3両で構成されるようになった。制御装置はIGBT素子を採用したVVVFインバータとし、加減速時の騒音をカットした。
ユニット構成は500系と同じ4両1ユニットとしたが、1ユニットに1両モーターを積まないトレーラー車(T車)を連結し、両先頭車がT車になるようユニットは背中合わせで連結される。
VVVF制御装置は1ユニットに3台搭載され、2両のモーター車に分散して搭載する。

パンタグラフはシングルアームパンタグラフとし、カバーは碍子の部分だけを覆う小さなものに、その横に遮音板を設置した。屋根上の高圧引き通し線はユニット同士の連結部は大型の碍子の先端同士をケーブルで接続するケーブルヘッド、ユニット内の連結部はケーブルとコネクターで直接つなぐ直ジョイントとした。

最高速度は東海道区間では270km/h、山陽区間では285km/hとされた。

重さは300系とほとんど変わらない。強いて言えば700系のほうが3トン軽い。

300系で苦情の相次いだ乗り心地と空調の効きの悪さについては改良型の制振装置や空気ばねの搭載、連結部への車間ダンパ設置、断熱効果の高いアルミダブルスキン採用、空調ダクトの短縮などで改善した。

重さについては300系とほとんど変わらない。強いて言えば700系のほうが3トン軽い。

*量産先行車
量産に先立って製造されたC0編成は1997年秋に完成した。300系のJ0編成と異なり、量産車と大きな違いは少なく、量産化改造を受けて2013年の廃車まで営業運転に使われ続けた。

廃車後、1号車の723-9001は保存され、リニア・鉄道館に展示されている。

*車内設備
普通車は3列+2列、グリーン車は2列+2列のリクライニングシートが並ぶ。内装はC編成とB編成で異なり、C編成の座席モケットの柄は水色なのに対し、B編成は濃い紺色になっている。
E編成は全車両普通車だが、3列+2列の車両とグリーン車と同じ2+2配置になっている車両に分かれ、更に個室設備がある車両もある。ただしコンパートメント車は防犯上の問題でひかりレールスター以外の列車では利用できない。勿体無い・・・。

C編成の後期の車両とB・E編成には各車両両端の座席にコンセントと縦に長いテーブルを設けている((C編成は1両で4個なのに対し、B・E編成は1両で10個ある))。

*運用
**C・B編成
東海道・山陽新幹線で16両編成で運行されるのぞみ・ひかり・こだまに充当され、デビュー当初はのぞみへ重点的に投入された。これにより、300系をひかり・こだま運用へと追いやった。
N700系デビュー後も主力の座を守っていたが、増備が続くに連れてひかり・こだま運用が増え、300系を置き換えていった。
こだま・ひかり運用が主体のため、東海道新幹線内で完結するひかり・こだま運用に入るB編成の運用も多い。

**E編成
山陽新幹線内で完結するひかり・こだまに充当され、ひかり運用時は特に「ひかりレールスター」と呼ばれた。ひかりレールスターは九州新幹線全通後はさくら・みずほに置き換えられる形で激減し、現在はこだま運用が主体となっている。
突発的なダイヤ乱れ発生時にはのぞみの運用を代走することもある。誰が言ったか「のぞみレールスター」

*AMBITIOUS JAPANラッピング
JR東海所有の700系は品川駅開業から2005年9月まで先頭車の車体中央部のラインを分断する形で「AMBITIOUS JAPAN!」のロゴを貼り付け、一部車両のドア横に円形の「AMBITIOUS JAPAN!」ステッカーが貼付された。
本来は2003年の年末で終わる予定だったのだが、予想外の反響の高さと新幹線40周年、愛知万博開催によって延長が決まり、2005年9月まで実施された。
新幹線の場合、通過する自治体が非常に多く、各自治体の屋外広告物条例の許可の兼ね合いもあって長期間に渡る車体広告の掲出というのが難しい。

*去就
700系は安定的な性能と乗り心地で好評を博した車両ではあったが、老朽化には勝てず、2011年7月にC4編成が量産車として最初に廃車された。ただこの廃車は西日本に譲渡されるC編成の修理部品を確保するという意味合いが強かった。((C4編成は1999年に落成して2011年に廃車となっている。一応法定耐用年数である13年は満了している。))
その後2011年度内にJR西日本が保有する300系を置き換えるためにC編成9本が譲渡された。この9編成には先述のC4編成が含まれている。
JR西日本籍のC編成はJRマークの色、車内チャイム、車内ステッカー、パンタグラフ遮音板の色が異なっていた。

C編成9本の譲渡後、特に動きはなかったが[[N700A>N700系新幹線電車]]の投入開始によって本格的にC編成の置き換えがスタート。2013年にC1・C2・C3・C5編成が廃車となり、定期検査の期限が切れる2019年度末までに東海道新幹線から姿を消す予定となっている。
JR西日本へ譲渡されたC編成はJR東海所有のC編成より一足早く2017年に姿を消した。
JR西日本のB編成は2018年より廃車がスタート。B7編成がB編成の廃車第1号となった。
なおE編成については不明。B編成の廃車部品がしばらくはストックできるだろうから数年は安泰と思われる。

*派生車両
-700T形
台湾高速鉄道の車両。騒音基準が日本と異なるため、そんなに複雑な先頭形状じゃなくとも300km/h運転ができる。
12両編成となっている他、先頭形状も700系と違う形に変更されている。

-800系
九州新幹線用の車両。最高速度は260km/hと低いが、その分勾配登坂性能が強化されている。
全編成が6両編成でグリーン車はない。車内は水戸岡デザイン全開。一応山陽新幹線の博多から先へも乗り入れることが出来るのだが、営業運転は鹿児島中央から博多までとなっている。

-923形
お馴染み、[[ドクターイエロー]]。7両編成と短く、軌道検測車以外全部の車両が電動車となっている。
営業用の700系と異なり、最高速度が285km/hとなっている山陽新幹線内でも270km/hでの運転を行っている。



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- のろま  -- 名無しさん  (2017-09-01 07:25:10)
- 違う!乗り心地を追求したのだ!  -- 名無しさん  (2017-09-01 22:05:40)
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