ラストファンタジー

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ラストファンタジー - (2020/08/10 (月) 11:20:02) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/09/02 Sun 02:13:08
更新日:2024/02/18 Sun 13:02:45
所要時間:約 3 分で読めます




「月刊チェジウ」に連載されていた漫画作品。作者は夢野カケラ全2話。

「ラストファンタジー」という聖なる石を巡り、剣と魔法の戦いが繰り広げられるバトルファンタジー漫画、かと思われたが……

読者をイラつかせる夢野節は本作でも健在。相変わらずの画力の低さに加え、
  • 1ページ目から度を越した世界観の説明
  • 1話目にして一向に進まないストーリー
という、大御所漫画家でも描かないような駄作を見せつけてくれた。

結局第1話は、主人公が古本屋や図書館を巡って異世界があるだのないだのピーチク言ってるだけであり、異世界からの使者と思われる人物が主人公の所に来た場面で終わった。
「謎の訪問者の正体が気になる人はいるのか!?」←アオリ文

あまりにも読者を不快にさせた第1話だったが、編集部も理解していたようで、なんと第2話が最終回となり、異世界は存在しない事になった(異世界からの使者と思われた人物は担任教師だった)。
この最終回だけは夢野の実力が存分に発揮され、全ての伏線が回収されている。

全2話で終わっても短期集中連載と思われないのが、夢野の夢野たる所以である。

【登場人物】
  • 夢剣流星(ゆめつるぎりゅうせい)
主人公。異世界に憧れる平凡な高校生。
奇病が蔓延した現実世界が嫌になり、異世界について調べていたが、結局見つからず引きこもりになった。
校長の体を張った説得を受け学校に行く事を決意するが、校長に貰った新作ゲーム「ラストファンタジー」にハマり、結局引きこもったままであった。

  • 眼球院ゾリア
流星のクラスメイト。奇病に罹り身体が変化した弟がいる。
流星を学校に来させようと流星の家まで来て説得した。

  • 台北(タイペイ)チートイツ
流星の家にホームステイ中の中国人留学生。奇病について詳しい。

  • 流星のクラスメイト
ほとんどの生徒が奇病を発症しているが、学校に通っている。
流星を説得するために、総出で流星を迎えに来た。

  • ルドルフ剛鬼
流星の通う高校の校長。
生徒思いであり、身体を張って流星を事故から救った。
新作ゲーム「ラストファンタジー」を流星にプレゼントした。

  • 先代の校長
ルドルフ剛鬼より前の校長。奇病を発症し身体が変化している。

  • 少女
第1話で流星と一緒に異世界を探していた少女。
第2話(最終回)では扉絵にしか登場しない。


以下ネタバレ









本当はギャグマンガ日和の「打ち切り漫画家シリーズ」というネタの一つ。原作では13巻に収録。
恋のトライアングル」の続編であり、己の実力もわきまえずに大作に挑戦しようとする夢野の無謀さが描かれている。

前3作に続き、打ち切り漫画の伏線回収を主にしているが、本作は長期連載漫画にありがちなストーリー進行の遅さや、初期から構想された壮大な伏線もネタにされている。

肝心の内容はと言うと、前述の通り
  • 成長しない低レベルな作画
  • 一向に進行しないストーリー
  • 長期連載を見越した壮大な伏線
など、過去作に輪をかけて夢野のセンスのなさが(1話目の時点で)発揮されている。
そのくせ恒例となっている冒頭の担当から電話がかかるシーンでも、担当から「アンケートは気にしなくて大丈夫」と言われ、「そんなによかったのか」と返すほど無意味な自信に溢れている。(次回で最終回のため、気にする必要がないだけ)

ちなみに、アンケートは驚異の0票であり、別の意味でも夢野の集大成たる作品となった。
読者からは「1ページ目で読むのをやめた」「雑誌を床に叩きつけた」といった意見が多く寄せられたようだ。

前作「恋のトライアングル」から担当する編集者の森も「読んでて疲れる」「面白くなさで他を圧倒」と本作を評価し、夢野の「何年も温め続けてきた構想」という必死の訴えにも「死んだ卵を温めてたって感じですね」と言い放った。

森によると、最終回を数ページでまとめる事に関してだけは、編集部内でも夢野の評価は高いらしい。

これまでの作品は、
など、打ち切りの原因は編集部にもあったのだが、こればっかりは(こんな内容なのに掲載してしまったことを除けば)編集部に一切非はない。



流星の追記・修正の戦いは今始まったばかりだ!!

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