登録日:2012/07/17(火) 06:14:23
更新日:2023/09/18 Mon 21:10:31
所要時間:約 4 分で読めます
【先行者とは?】
- 身長:140cm
- 体重:20kg
- 可動範囲:頭部、目、首、胴体、腕、足
- 一定の言語機能搭載
先行者とは西暦2000年に発表された、当時の
最新技術を詰め込まれた中国製の
ロボットである。
二足歩行は当然のことながらなんと会話機能まで備えている。
まずは画像をご覧頂こう。
おっと間違えた、本当の画像はこっちだった…なんてオチはない。
この画像が正真正銘の先行者である。
この画像が正真正銘の先行者である。
どこが当時の最新技術だ?と思うかもしれないが、これでも湖南省の国防科学技術大学により開発された中国初のニ足歩行ロボットである。(実際は大学教授が趣味で作っただけなんだがな!)
アホみたいな見た目だが、当時の中国最新技術であり、本人達は大真面目に作っていたのである。
因みに我が国の本田技研は同年、あのasimoを発表している。
【先行者の性能】
見た目はそれこそ骨組みだけで構成された、さながらガイコツのロボット。
随分と貧相……もといスリムな体型を為しているが、これは電源や制御装置・モーター等が外部に依存している為である。
なので、見える部分のムダな部分をはぶいた結果こうなった。
手はなぜかお好み焼きのヘラが付いている。
歩行速度はお世辞にも速いとは言えない。むしろ遅い
先行者が動く映像を見ればわかるが、マジで亀の方が速いかもしれない、出来の悪いラジコンレベルの遅さ。
歩き方もかなりぎこちない。歩き方を覚えた子供の方が上手く歩けるレベルのぎこちなさ。
ボディには可動部位や特色は多々あるが、実際は頭部はただの飾りであり目や鼻は付いているだけで特に意味はない。
飾りならもう少し見栄え良くできなかったのだろうか……と思われるが、表情を変える機能等を搭載しない以上、頭には余計な手を加えなかったのは仕方ないのかもしれない。
【いくぜ、中華キャノン!】
特筆すべきは股間に装備されている砲身。ただでさえネタ臭あふれる骨組みボディなのに、これだけ無駄な存在感を放っている。
全身像以上に股間のインパクトが強い為、いつしか見た人々に中華キャノンと命名され、ミサイルが発射可能等二次設定が付加された結果、ネタが加速されネットでの不動の人気を獲得したのである。
blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。
※実際は可動部位の複雑化故にデカくなった、ただの股関節である。ミサイルは出ない。
【爆発的人気となる先行者】
異様な見た目と、思いのほかマジメで全力な中国のギャップにより日本でブームに乗った先行者。
その人気はとどまることを知らずにCGムービーやゲーム、小説等の同人作品が数多く制作されるに至った。
さらにはあのプラモデル大手メーカーのひとつアオシマにより、『中華キャノン』という名称でプラモデル化までされている。
blankimgプラグインエラー:ご指定のファイルがありません。アップロード済みのファイルを指定してください。
(このプラモデルはコンピュータ雑誌「ネットランナー」2002年7月号の付録として制作された為、一般模型店では販売していない)
二次創作作品の中では、有志達によって製作された3Dオンラインゲーム『日本製「先行者」開発プロジェクト』がもっとも有名だろう。
ゲームの完成度は中々高く、この製作だけの為に態々作られた異常に細かい舞台設定はある意味必見。
【先行者のその後】
全力投球してきた中国とは裏腹にヒットした先行者。だが、どんな作品にも波はある。
プラモデル化やゲーム化された2003年からブームは徐々に鎮静化。
今では話題にすら上がらず、当の中国でも後々別な二足歩行ロボットが発表された為、先行者は完全に過去の存在となった……。
あれだけムーブメントを巻き起こした中国4000年の技術、そう簡単には忘れ去られない。
発表から10年以上経過した現在でもアニメ、マンガ、ゲーム等でちゃっかり登場していることが結構ある。
背景やモブキャラ等ネタとして、先行者は我々に笑いのネタを提供し続けているのだ。
【先行者が登場する作品】
ブーム化した2002~4年くらいのアニメによく登場している。
作品間に扱いの差異はあるものの、上記作品で一番優遇されているのは攻殻機動隊。
なんと中国人テロリスト(アンドロイド)として登場し、不意打ちとはいえ主役である少佐を殴り倒している。もちろん中華キャノンも装備。
追記・修正お願いします。