有田春雪/シルバー・クロウ

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有田春雪/シルバー・クロウ - (2016/12/07 (水) 00:32:04) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/04/07(水) 22:54:32
更新日:2023/11/15 Wed 18:26:30
所要時間:約 5 分で読めます






電撃文庫のライトノベル『アクセル・ワールド』の主人公。
作中ではハルユキと表記されている。





東京都内の梅郷中学校に通う中学生。
低い身長に丸々と太った身体、気弱な性格と三拍子揃った典型的ないじめられっ子。

不良生徒・荒谷のパシリとしてこき使われる傍ら、学内ローカルネットのバーチャルスカッシュゲームで憂さを晴らす生活をしていた。
その並外れた反応速度が黒雪姫の目に留まり、『ブレイン・バースト』プログラムをインストールされ加速世界に足を踏み入れる。


【特徴】
重度のゲーマーであり、日頃からオンラインで世界中のプレイヤー相手にFPSをプレイしていたり、バーチャルスカッシュではぶっちぎりのハイスコアを残している。
その一方で自らの外見に強いコンプレックスを抱いており、自身に誰かの好意が向けられることはありえない、と考えている。

ブレイン・バーストをインストールされてもそのウジウジした思考はなかなか変わらなかったが、
黒雪姫からまっすぐな好意を向けられ、また加速世界で様々な仲間と出会い困難を乗り越えたことで、少しずつネガティブな性格が改善された。

人に弱みを見せず影で努力するタイプで、弱点克服のためにこっそり訓練することもある。
また長年イジメに遭っていたためか忍耐力もそれなりに高い。

その内面を知る者や外見による偏見を持たない相手からは、概ね好意を抱かれている。
フラグが立っている女性は11巻までで7人。15巻ではとうとうエネミーまで篭絡した。
うち2人は小学生だが、本人も中学生なのでたぶん大丈夫。
まったく、小学生は最高だz(ry


【デュエルアバター】
『シルバー・クロウ(白銀の鴉)』



加速世界の対戦格闘ゲーム「ブレイン・バースト」での姿。珍しいメタルカラーのアバターである。
現実とは反対にひょろひょろした背の高いアバターであり、顔はつるつるしたヘルメットのような形状。ボディカラーは名前の通りの白銀。
打撃や腐食攻撃には弱いが、切断・貫通・火炎攻撃に耐性を持ち、身軽さを生かした近接格闘を得意とするが、武器がない為遠距離攻撃が苦手である。




【以下、1巻後半のネタバレ】



シルバー・クロウには全デュエルアバターの中で唯一の「飛行能力」という隠れた能力があった。




必殺技ゲージを消費することで、背中から翼を展開し高速飛行やホバリングが可能になる。
基本的に地上戦オンリーの「ブレイン・バースト」においては凄まじいアドバンテージを得られる能力だが、
飛び道具を持つ相手には一方的に的にされかねないというデメリットも併せ持つ。


◆アバター性能&バトルスタイル
初期こそ「加速世界唯一の完全飛行アバター」として名を馳せ、その性能を生かしたポジショニングアドバンテージに頼った対戦をしていたが、レベル6現在、高度な格闘技術を持つ近接格闘型アバターとして成長した。
LvUpボーナスをレベル5まで飛行アビリティの性能向上に全振りしてきたうえに、その飛行アビリティにアバターポテンシャルの大半を注ぎ込まれたというのに、レベル、経験共に格上の相手にも善戦ないしは勝利することも多い。

これはいくつもの要因が重なっている。
まず対戦の師にして「親」が加速世界最強の「純色の七王」の一人であり、最高クラスの指導が初期から得られたこと。
その後、もう一人の師を得て心意の指導も得られたこと。
ハルユキ自身が数々のゲームをこなしてきたヘビーゲーマーであり、吸収力と経験値量が高いこと。
ここぞという時に柔軟な思考対応ができること。
仲間を想い、信頼する優しくも勇ましい心。
何より異常なレベルの反射神経がこれらを統合し、勝利へと導いている。

ただ飛んで殴る蹴るしかできないだけのひ弱なカラスだと思っていると、手痛いしっぺ返しを喰らうだろう。


◆技一覧

《パンチ》
《キック》
《ヘッドバット(頭突き)》
最初から設定されていた技。前2つはともかく、頭突きはリーチが短く予備動作も長いといいとこなし。
……というのは事実だが、このヘッドバットもハルユキは使いこなしており「予備動作を防御行動としてからの反撃」や「締め技を食らっている最中のカウンター」などに利用している。
ただ、それでもあまりにも使いにくいのか「シルバー・クロウ対戦データ」からは漏れていた。仕方ないね。

《急降下重突撃(ダイブアタック)》
システム的に設定された技ではなく、ハルユキ自身が編み出した戦術。
上記の格闘技と飛行能力を組み合わせ、高所からの急降下による重い一撃を喰らわせる。大体ライ○ーキック。
なんらかの手段で相手の機動力を奪うか、不意打ちでもしない限り当たらないが長い間シルバー・クロウの決め技として活躍している。

《螺旋蹴り(スパイラル・キック)》
システム的に設定された技ではなく、ハルユキ自身がry
左右の翼の推力を別々に制御して錐もみ回転し、ドリルキックを繰り出す上記のダイブアタックの派生技。現在のシルバー・クロウ最強技……らしい。そんなに活躍した気はしないのだが……。
ダイブアタックとは違い、急降下の勢いをつける必要はないのが利点。

《空中連続攻撃(エアリアルコンボ)》
システム的に設定された技ではなくry
瞬間的に翼の推力を起動し、切れ間ないラッシュを繰り出す。
殴る蹴る→ゲージが微量溜まる→そのゲージを使ってスライドorブーストし、殴る蹴る→ゲージが微量溜まる……というコンボが成立するため、一度ハマれば半永久的に殴り続けることができる。
現在、1対1での通常対戦におけるシルバー・クロウのメインウェポンと言える。

《受け返し(ガード・リバーサル)》
システム的に設定された技ではなく、師であり親であるブラック・ロータス直伝の柔法。
いわゆる柔術的なそれであり、相手の力や運動エネルギーを利用して、ベクトル変化によって相手にダメージを与える技法、戦術。
上述のエアリアルコンボが攻めの要とするなら、こちらは守りの要、切り返しの要と言える。

《光学誘導(オプティカル・コンダクション)》
正確には技ではなく、アビリティである。
光線技を腕のロットによってノーダメージで別方向に受け流すことができる。
メタルカラーであるシルバー・クロウの特性利用と上述のガード・リバーサルのイメージから開眼することに成功した。

  • 心意技

《光線剣(レーザーソード)》
「心意」と呼ばれるシステムによって編み出した技。カテゴリは射程拡張。
手から光の剣を伸ばす。

《光線槍(レーザーランス)》
レーザードードの派生技であり、溜めを作って腕から光の槍を撃ち出す。その射程は30m以上。

《光線投槍(レーザージャベリン)》
レーザーソードとレーザーランスの併せ技。
溜めに溜めたレーザーランスを、レーザーソードで切ることによって伸ばしたゴムを切って飛ばすようにさらなる射程拡張した飛び道具とする。
シルバー・クロウ最長の射程距離を誇る技だが、精度が悪いのが難点。

《光速翼(ライトスピード)》
シルバー・クロウの原点と言える移動能力拡張カテゴリの心意技。
飛行能力が超強化される。圧倒的な速度での飛行や、高度数千メートルへの上昇すら可能となる。
また、心意技なので必殺技ゲージを無視した飛行が可能となっている。
現在、諸々の補助を入れてこの技を使用したシルバー・クロウの最高速度は音速を越える。


  • 使用した強化外装

【ゲイル・スラスター】
ロケット・ブースターの強化外装。ブーストジャンプを行うことができる。
本来の所持者はスカイ・レイカー。諸事情あって飛行アビリティを失った際、一時的な飛行能力の代替手段として貸与された。現在は返却している。

【災禍の鎧(ザ・ディザスター)】
加速世界最凶の強化外装。シルバー・クロウはこれの六代目の着装者「クロム・ディザスター」となってしまった。
その戦闘能力は凄まじく、今までの誰よりもシンクロ率が高いため歴代クロム・ディザスターの技を使えるわ「獣」による短期未来予測を行うわやりたい放題であった。
具体的には短期未来予測をしながら空飛んで大剣を振るい、火を吐き、ワイヤーアクションをして、ワープする。
オマケに着装時に体力が全快する。作中ではやっていないが、おそらく他アバターを喰らって体力回復もできるだろう。チートだコレ。
現在はその呪縛を解き本来のあるべき姿へと戻しているので、もう二度とこの形態になることはできない。

【メタトロン・ウィング】
神獣級エネミー大天使メタトロンに貸与された翼型強化外装。
背中に翼として装備され、その見た目通り飛行能力が大幅に底上げさる。通常時は一対二翼だが、二対四翼まで展開しさらに飛行能力をブーストすることも可能。
また翼を刃状にさせて対象を切り裂く《エクテニア》という専用スキルも保有。
入手した事情が事情なので、通常対戦では使用しない。

【ルシード・ブレード】
レベル6LvUpボーナスによって自前で手に入れた両刃直剣型強化外装。
シルバー・クロウはこれまで徒手空拳と飛行アビリティによって戦ってきたので、格闘家アバターとしては一級だが剣士アバターとしては三流でありこの点はハイレベルプレイヤーにもツッコミを入れられることになった。
……のだが、上述の災禍の鎧着装時に「超一流の剣士アバターの剣技」を体験しているため、これをラーニングしたシルバー・クロウもまたまっとうに剣技が使えるようになっていた。
おそらく、師であり親であるブラック・ロータスの剣技を日頃見てきたコトや、様々な剣士系アバターとの対戦もシルバー・クロウの剣技の糧となったのだろう。


【作中での活躍】(ネタバレ含む)


























●1巻
黒雪姫を狙う敵シアン・パイルとの戦闘において、飛行能力に覚醒。
その力を最大限に利用してパイルを撃破し、説得によって仲間に加えた。


●2巻
無差別にプレイヤーを襲う「クロム・ディザスター」の討伐に参加。
ディザスターとの激戦の末、相手を行動不能にした。
この頃から内面に変化が見られ、徐々に前向きになっていく。

●3〜4巻
後輩の少年・能美=「ダスク・テイカー」の策略にはまり、飛行能力を奪われる。
しかし特訓により『心意システム』を制御し新しい力を得る。
自らの翼を取り戻すべくパイルと共にリベンジを挑むも再び敗北を喫し、さらに能美によって女子更衣室盗撮の濡れ衣を着せられる
しかし仲間達の力を借りてみたび決戦に臨み、翼の奪還に成功した。

●5巻
加速世界でのレースイベントに参加し、ライバル達と熱戦を繰り広げるが、突如乱入したラスト・ジグソーの攻撃により絶体絶命に。
怒りと憎しみに支配された瞬間、かつて倒したはずのディザスターに憑依され、圧倒的な力でジグソーを瞬殺した。

●6〜9巻
ディザスターをその身に宿したことで加速世界の六人の王から目を付けられ、加速世界追放の危機に陥る。
ディザスター浄化のために奔走し、暴走と復活を繰り返す中で加速世界に隠されたある悲劇的な事実を知る。
黒雪姫の危機に際し、ディザスターを強固な意志で従え浄化することに成功した。

●11~16巻
ISSキット撲滅及びミッドタウン・タワー攻略のための要となるために修行し、その間にニュービー「ウルフラム・サーベラス」と新たなライバルとなり強い友情を結ぶことになる。
アクア・カレントを無限EK状態から救出し、大天使メタトロン第一形態を討伐し、意図せず第二形態を出現させ彼女に興味を持たれ一千年間、僕(しもべ)となることを要求された。
ISSキット撲滅は黒雪姫たちの手によって成り、その過程で生まれた災禍の鎧マーク2も撃破した。

●17~20巻
「加速研究会」との完全決着のための戦力増強や根回し交渉に必要な戦いで他レギオンの多くの古参バーストリンカーたちにその実力、人柄を認められていく。
一方で現実世界での生徒会活動にも勧誘され、立候補を決意。


追記・修正、よろしく。

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