アイスソード(ロマサガ)

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アイスソード(ロマサガ) - (2021/08/12 (木) 23:36:10) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/04/07(木) 23:31:44
更新日:2024/02/01 Thu 22:16:29
所要時間:約 5 分で読めます




ねんがんの アイスソードを てにいれたぞ!



アイスソード……それは「ロマンシング サ・ガ」(以下ロマサガ)及び、
そのリメイク作「ロマンシング・サガミンストレルソング」(以下ミンサガ)に登場する武器である。

その名の通り冷気を纏った両手持ちの大剣で、作中屈指の威力を誇る。
かつて破壊神サルーインに創り出された四天王の一角、フレイムタイラントが(相性が悪いとはいえ)警戒し、
手元に置くために主人公に入手して来るよう依頼するほど、と言えばなんとなくでもその強さが伝わるだろうか。

もちろん、そんな武器である以上そう簡単に手に入るわけがなく、
非常に厳しいダンジョンの奥にある……どころかアルツールという町で普通に売っている。どういうことだ。
また、終盤に条件次第で行ける巨人の里でも購入可能。

ただし当然のようにその値段はクソ高く、中盤~終盤にならないとそうそう手が届かない。

その代わり、上記のように性能は折り紙付き。
ロマサガでは両手剣には珍しい遠距離攻撃もカバーしている。
ミンサガでは元々の性能に加えて固有の能力として高威力の全体攻撃術法「吹雪」が使用でき、
風系術法を唱える為の道具としても機能する。

本作において術法は、
火⇔水
土⇔風
幻⇔魔
といった相反した関係を持ち、一人のキャラが火の術法を覚えると水は使えず、土を覚えれば風が使えない。

しかし、ミンサガではアイスソードを装備すれば土の術法を使っている時でも風の術法が使用可能になる。
こういった特殊な武器が各属性に存在し、強敵との戦闘に非常に役立つ。

これさえ入手できれば、もはやゲームのクリアも目前と言えるだろう。
……とまあ、それっぽい話は置いといて。


ねんがんの ○○を てにいれたぞ!

殺してでも うばいとる

な なにをするきさまらー


という流れ、皆さんは時折見かけたことはないだろうか? この流れの原点が他ならぬアイスソードなのである。

上に書いたようにアルツールの町で売られているアイスソードだが、ある程度ゲームを進めたり、
フレイムタイラントさんの依頼を受けたり、(ミンサガのみ)必要金額を貯めて意気揚々と店に入ったりすると、誰かが買ってしまい、売り切れてしまう。

それと同時にアルツールの道端に現れる一人の聖戦士。
その名をガラハドという。
言わなくても分かると思うが、彼がアイスソードを買って行った張本人である。
よほど嬉しいのか、話しかけると主人公達に誇らしげに語るガラハド。

「ねんがんの アイスソードを てにいれたぞ!」

めちゃくちゃ嬉しそうである。なんせ孤島でお宝探しまでして(後述)手に入れた名剣なのだ。
そしてプレイヤーの前に提示される選択肢は……、

「 そう かんけい ないね
 ニアメ几
 ニア木又してでも うばいとる
  ゆずってくれ たのむ!」

……ドラクエやFFで、否、当時のRPGでこんな選択肢に出会うことがあっただろうか。その結果、

「な なにをするきさまらー」

アイスソードの誘惑に負けた主人公(プレイヤー)がボタンを押すとあっさりとガラハドは死亡。
悼むようなBGMに変わり、アイスソードは主人公達の手に渡る。

あんまりな選択肢とその後に続くあっけない断末魔のインパクト。
ロマサガの自由さの象徴として、プレイヤーの脳裏に刻まれるには十分過ぎるイベントである。

ちなみに、主人公の一人「グレイ」に至っては、
ガラハドは以前一緒に財宝探索をした仲間*1にも関わらず惨殺という鬼っぷり。
……いや、選択肢選ぶプレイヤーが悪いんだけど。
ただしある隠しパラメータの値によってはそもそもこの選択肢が表示されず、そして関係性を考慮してグレイだとこの選択肢が表示されにくくなっている。
自由な本作にはこういった制限はあまり設けられていないため、むしろ温情のある主人公と言えなくもない……かもしれない。

なお、このイベントでガラハドを惨殺すると、ラストダンジョンの場所を探るイベントが、
“最終試練”“巨人の里”“冥府”という三種類ある中で一番条件の悪い“冥府”に固定されてしまう。
その際、冥府に入った直後にガラハド他プレイヤーが殺害したNPCの亡霊がうろついていて罪悪感を誘う。

故に二周目以降、慣れたプレイヤーは彼を殺すことを避け……るかと思いきや、
本来一つしか行けない三つのイベントを全て巡る(通称、三地点制覇)ために再び殺されることも。最早哀れを通り越して笑えてくる。

さすがに可哀想だと思われたのか、ミンサガではアイスソードを奪おうとすると、アイスソードを持ったガラハドと戦闘になる。
半端なパラメータだと初手の「吹雪」一発で全滅してアイスソードの威力を実感するハメになるので注意。
それを凌ぐか、電光石火などの素早く行動できる技で吹雪を使う前に潰す事も……。

一応、ロマサガ、ミンサガ共にフレイムタイラントの依頼を受けた状態なら事情を話して同行してもらう、ということも可能。一応。
ちなみにミンサガではガラハドを仲間にした状態でフレイムタイラントにアイスソードを渡すと、ガラハドがとても悲しそうな顔をする。

余談だが、序盤に頑張ればロマサガでは普通に、ミンサガでも値段ギリギリまで金を貯めて、
アイスソードを売っている武器屋で物を売って必要金額を満たせば購入可能。
しかも、ミンサガの場合そこで売り切れる。ガラハドごめん。

ロマサガでは仕組みを把握すれば普通に何本も買えるのだが、ガラハドが来ることにより売り切れるため疫病神扱いされることも。
立ち回りに気をつけると終盤でも買うことはできるが、システムをよく知っていないと気づかないし自然と売り切れやすい。

ミンサガでは売り切れる条件が、
  1. ガラハドが同行者ではない
  2. 20,000金(定価)以上持っている
の両方を満たすことなので、最悪ガラハドを連れ回すことでアイスソードを買われることを防ぐことができる。

ロマサガではグレイを選ばないと序盤に仲間にならないが、
ミンサガではクリスタルシティのミルザ神殿でお祈りしてる。
最序盤なら悪事をする暇もないはずなので、ぜひ仲間にして、アイスソードを買われるのを防ごう。

…………でもやっぱり殺して奪うのがこの件の持ち味だよね?

ミンサガのアルティマニアに書かれてある小説では、
案の定グレイに殺されており、大枚を叩いて手に入れたアイスソードも失ったと愚痴をこぼす。

グレイ曰くデス(ラスボスの兄)に頼んで生き返らせて貰ったらしい。

インサガではホークに殺されたガラハドも登場した。海賊だしね。
ただし、このゲームでは時に別次元の同一人物が同時に存在するなどの複雑な世界観であり、この関係性が公式による正史という扱いではない。

ロマサガRSではガラハドとアイスソードの二択イベントが実施された。
周回において非常に便利な本体と、2年近く経ってもいまだに他に実装されないSSレアの大剣の二択。

余談だが、ロマサガではフサフサだった髪もミンサガではハゲてしまっている為、ガラハゲとも呼ばれる。

ゲーム「半熟英雄」に登場するエッグモンスター「アマゾン」の技のひとつ「ガラハドのけん」の元ネタはこれである。

ゲーム「サガ スカーレットグレイス」では初回生産特典&DL版早期購入特典として、『ねんがんのアイスソード』ことゲーム内で最初から“アイスソード”が使えるプロダクトコードが付いていた。


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