ギリシャ神話

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ギリシャ神話 - (2015/12/13 (日) 05:10:08) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/05/07(土) 01:41:42
更新日:2024/03/23 Sat 18:45:15
所要時間:約 15 分で読めます




オリュンポス十二神とはギリシア神話において、オリュンポス山の山頂に住む十二人の神々。

通常、十二神は
  • ゼウス
  • ヘラ
  • アテナ
  • アポロン
  • アフロディーテ
  • アレス
  • アルテミス
  • デメテル
  • ヘパイトス
  • ヘルメス
  • ポセイドン
  • ヘスティア

であるが、ヘスティアの代わりにデュオニソスが入る事もある。
また、十二神と同格の神としてハデスとペルセポネが居り、稀に含まれる事がある。


◆第一世代の神
農耕神クロノスと大地の女神レアの間に生まれた、ティタンと戦ったゼウス、ポセイドン、ハデス、ヘラ、デメテル、ヘスティアの六神。
オリュンポスの秩序より見た場合、この六神が相当する。
余談だがクロノスはよく時の神と間違えられるが、これはほぼ同一名称(ぶっちゃけギリシア人も発音で勘違いする)の別の神で、クロノス本人は農耕神である。
ただし農耕が全ての天候に関わり更に時間と密接な関係にある事から何らかの関係があるのではという説もある。


ゼウス
「ゼウスの雷霆」と呼ばれる雷と槍を持つ、浮気が趣味の天空神にして最高神。
父クロノスに飲み込まれそうになったが、母レアの機転で救われる。
成人して兄弟達を助け出し、クロノス率いるティタン神族を倒し、タルタロスに幽閉し、くじ引きで天界の主となる。
ゼウス主体の新しい秩序を構築後、それが気に食わなかったガイアお婆ちゃんの刺客を神々総出で返り討ちにする快挙を達成。

神として祀られる一方で浮気常習犯で有名。
嫉妬で有名なヘラを正妻に持ちながら神、人間問わずに出会った女性を動物に変身してまで追い回した上、孕ませるという行為を繰り返している。
しかも反省してない。
ぶっちゃけ性別♀なら何でもよく、牛や馬すら平然と犯すとんでもない性癖の持ち主。
というか、顔がよければ♀でなくてもよく、美少年を拉致って侍らせたりもするトチ狂った性癖の持ち主。
メタい事を言うと、各ポリスの王族が「わが祖先は神王ゼウス」という主張を纏めちゃった結果なのだが、この親父の場合完全にロクデナシの部類である。


ヘラ
ゼウスの姉であり妻である神々の女王。結婚・母性・貞節を司る神。
結婚してからは貞節を守り、ゼウス以外とは関係を持たなかった。ゼウスは見習えや。

彼女と言えばその凄まじいまでの嫉妬心が有名で、権力の全てをゼウスの愛人やその間に生まれた子供に対しての嫌がらせに使う。
彼女のせいでヘラクレスを始め多くの英雄が難儀している。
やり口が兎に角陰湿で、特に有名な被害者はリビアの王女ラミア。
彼女はゼウスに愛されたせいでヘラに恨まれ、ラミアの子供を皆殺しにされた上に下半身を蛇へと変えられてしまう。
それでも気が済まなかったヘラはラミアから睡眠は奪い、眠りによる逃避・休息すら許さず子供を失った悲しみを延々と味合わせる責め苦を与える。
最終的にラミアの精神は崩壊し、子を持つ母を羨んでその子を食べる化け物へと変じてしまった。

一方でヘラクレスの母アレクメネの様に極稀に癇癪から逃れれる事も無い事もない。
ただ息子のヘラクレスが苦労する羽目になったが。
正直やってる事が今で言うヤンデレを超えたヤンデルのレベルなので取り繕いにしか見えない。
ちなみに、ゼウスに直接文句を言った時は逆にDVでお仕置きされている。
浮気した挙句、文句言った妻をDVするとかパッと見だと悪いのは完全にゼウスなのだが妻も相当アレなので仕方ないね。

実は腕っぷしも強く、トロイア戦争ではアルテミスを素手で叩きのめした。
陰湿なだけじゃなく剛毅な辺りたちが悪い。
人間の腹黒さを体現した神である。


ポセイドン
ゼウスの兄で海洋と大地を支配する神。
よく勘違いされるが海だけではなく海と大地の神であり、その気になれば大地震と大津波で全てを水没させることが可能と、
ゼウスの兄だけあってその実力はかなりとんでもない。
能力を見れば分かるように人間の住む世界全てに影響を与え、その実力は名実ともにゼウスに次ぐとされる。
ゼウス・エナリオス(海のゼウス)の二つ名は伊達ではない。

妻は海神・ネレウスの娘「アンピトリテ」 子供は海のトリトン。
元カノはあの有名なメデューサ。
ちなみにエウリュアレという妻もいるがメデューサの姉であるエウリュアレとは別人。こちらは後にアルテミスと恋に落ちることになるオリオンの母である。

RPGの代表的な槍『トライデント』の持ち主で、キレると大嵐や地震を起こす。かつてアテネの守護神の座をアテナと争いをしたが負けた。
動物になると馬に変身するので馬の神とも言われている。というか馬の姿で交配した事が…
弟程では無いが、こちらも女癖は悪い。
ただ割と人情家なところもあり、更に身内には甘い性分だったりする。
まぁ身内に甘いのは逆に割と性質が悪い場合も多いのだが。


ハデス
正確にはハーデースだが日本語読みではさっくりとハデスと呼ばれる。
ゼウス、ポセイドンの兄で冥界の王。妻はペルセポネ。ペットは三首のケルベロス。
ティタン神族との戦いで姿を消してクロノスの武器を奪い取ると言う功績を挙げたのに、くじ引きで「冥界」を引いたばっかりに地の底へ追いやられる。
更に神々からも敬遠され、宴にも出かけることができない不運すぎる神。
ゼウスとデメテルの娘・ペルセポネに一目惚れして、嫌がる彼女を拉致して妻に迎える。
しかも、誘拐を提案したのはゼウス。お前最高神だろ!?
しかし、デメテルが娘を取られた腹いせに引きこもってしまう。
「これは不味いな?」と思ったかどうかは知らんがゼウスは帰すように言うが、
ペルセポネに「地上に帰れる」と騙して冥界の果実・ザクロを食べさせ、冥界から出れなくした。
しかし、日本神話のイザナミと違い「1年の3分の1」だけ冥界に居るだけで許された。
まぁ、こんな真似しているが、神様の中では一番の善人。
そのためなんやかんやでペルセポネとの夫婦仲は良い。


デメテル
大地と豊穣の神でガイア>レアの後継であり女神の中でも最高位の大女神と言われる。
ヘスティアの妹でゼウスやポセイドンの姉で、子供はペルセポネ。
神々の中でも優しいが、キレると世界を飢饉に晒すおっかない神様。
代表的なのはペルセポネ略奪の際に行った豊穣神としての仕事のストライキ。
結果的にペルセポネは取り戻すが、1年の3分の1だけ地上に居ない時期は仕事を放棄しており、これが四季の始まりとされる。
他にもテッサリアと呼ばれる国の王が聖地の森の木を伐採してしまい、王様に対しやんわり諭すが、
何度言っても聞かない王様を「食べても満腹にならない体」にしてしまった。
王はあらゆる食料を食いつくし、財産も全て食料に変え、最終的には自分を食べてしまった。おっかねぇ
でもデメテルは食べ物の為に売り飛ばされた王様の娘を助け、恩恵を施した。やっぱ優しい

また男運が切ないほど無く、姉の色香に狂ったゼウスに犯されポセイドンに犯され散々…。
その上、本来の愛しい恋人は嫉妬に狂ったゼウスの雷に撃たれ死んでしまうと良い事がない。
最高神シスコン過ぎるだろ…。
ちなみにこれらの伝承は古代ギリシアの勢力争いに基づいた土着信仰の争いのせいでもある。


ヘスティア
第一世代の神々の長女。炎と竈の女神。自分勝手だったり、アクの強い神々の中でも良心的な常識神。
良い娘だけどなんか地味。
話によっては十二神に入れずに泣いているディオニュソスをかわいそうに思って十二神の座を明け渡したりしている。
ちなみに彼女の窯で作った食事は絶品と言われる。


◆第二世代の神
ゼウスの子供に当たる、アテナ、アポロン、アルテミス、ヘパイストス、アレス、ヘルメス、ディオニュソス、アフロディーテら七柱の神々。


アテナ
ゼウスと知恵の神メティスの子供。知恵・工芸・戦略を司る戦女神。
戦いの女神とされるが厳密には侵攻ではなく、ポリス防衛の守護女神とされる。

「メティスの子は親より強くなるよ」と言う予言を聞いて、ゼウスはメティスが孕んだ途端に飲み込む。
しかし母体を飲み込んでも成長し、頭痛に悩むゼウスにヘイパトスが「頭カチ割ったら直るんじゃね?」と言って、有言実行した結果、鎧兜をフル装備して誕生した。
戦いの神の名に恥じず、軍神アレスを一発KOしたり、
ガイアお婆ちゃんの産み出した巨人族の中でも最強のエンケラドスを倒し、現イタリアのシチリア島をぶん投げて圧殺した。随分やんちゃ娘なことで・・・
そんな彼女だが、武器の発注に訪れた際に、欲求不満だったヘパイストスに迫られ、逃げ回った末に追いつかれ、足元に謎の白い液体をぶっかけられた。

ちなみにアルテミス同様に処女神である。
その割に男に惚れ易く更にかなり嫉妬深い面があり、有名なトロイア戦争の引き金となった一神でもある。
またメデューサの髪の美しさに嫉妬し呪いをかけたり、アルケニーと手芸勝負をして負けた腹いせに蜘蛛女に変えるなど割ととんでもない女。
一応、前者は諸説の一つ(ただどの説でもアテナの独善が目立つ)であり、
後者はアルケニーの手芸の内容がゼウスと美女の情事の絵柄だった事にキレたからではあるが。
後者に関してはゼウスの行動を考えたら完全に八つ当たりみたいなもんである。
姐さんとしか言い様がない女神。

なお、処女神ではあるが、実はエレクトニウスという息子がいる。
ヘパイストスに白いのをぶっかけられた時、羊皮でそれを拭いてその辺に捨てると、そこから男の子が生まれたのである。
ヘパイストスの男汁で大地がにんっしんっしたのだとか。
アテナにとっては何の義理もないはずだったが、引き取って育てるという母性を見せる。
この息子は長じてアテネの王となっている。氏より育ちだね。

ちなみに有名なアイギスの盾は元々ゼウスの肩当てを借り受けたものであり、それをそのまま自分のものにしている。


アポロン
ゼウスとレトの息子でアルテミスの双子の兄。太陽、音楽(竪琴)、予言の神。
女運はとても悪い。しかもバイ
疫病を蔓延させる神でもあるという迷惑極まりない物。母親を馬鹿にされて妹と2人でそいつの一族を皆殺しにしたり、
自分が惚れたトロイア王国の王女・カサンドラに別れを告げられて、
「お前の予言は当たるけど誰も信じないようにしてやる!」
と嫌がらせをした上、トロイア戦争でトロイア王国を滅亡させた。コイツ害与えてばっかじゃん…
ちなみにトロイア戦争を起こしたのは異母兄妹のアテナ。


アルテミス
アポロンの双子の妹。狩猟、純潔を司る女神。
かなり気が強く勘気に触れて悲惨な目にあった人間は数知れず・・・かなり性質が悪い。
ゼウスに永遠の処女を誓い、付き人にもそれを徹底させる一昔前のアイドルグループみたいな神様。
ちなみに破ると殺される。
そんな彼女の有名な逸話と言えば「狩人オリオン」である。後にオリオン座になる狩人オリオンといい雰囲気になるが、兄貴の作戦で破局してしまう。

こんな感じ

兄「アルテミスだったら、あの水面に矢を射てるよなー(水面にオリオンが拘束されていた)」
妹「馬鹿にしないでよね!」
矢「スパーン!」
オリオン「えっ?」チーン
兄「計画通り・・・」

お兄ちゃん見苦しいぞ

ちなみにこいつもトロイア戦争の発端の一神。


アレス
ゼウスとヘラのがっかりな息子。戦争を司る神。
アテナと違いこちらはいわゆる侵攻などを司っている。
愛人にアフロディーテ、子供にフォボス、デイモス、ハルモニアが居る。男神の中では1、2を争うイケメンでガタイのいい「イイ男」。
戦争を司り、軍神とも言われるが、このアレス

メチャクチャ弱い

アテナと戦った時にごり押し戦法で負け、更には人間のディオメデスに槍を突き立てられて大声で泣き叫びながら敗走、
あげくの果てには巨人の兄弟に青銅の壺に一年以上閉じ込められると言うザマ。弱っ・・・

こんな神の屑でもツラだけはいいため、美の女神アフロディーテと浮名を流したりしているが、
浮気の現場を旦那(ヘパイストス)に抑えられ、ちんこ丸出しでベッドから転げ落ちるという醜態をさらしている。

本業でも私生活でもダメダメ。
なんかもうアレスと言うよりヘタレスである。
なお、繰り返すがコイツはゼウスとヘラの息子である。最高神とその正室の息子である。
長男、嫡男、嗣子、皇太子、跡継ぎ、若旦那…要するに最も由緒正しい血筋のエリートである。だから余計に無様。

というのも、同じ戦争の神でも、アテナが勝利・英雄・名誉といった戦争の華やかな面を司るのに対し、
アレスは敗北・負傷・混乱・恐怖といった負の側面を担当しているからである。
元々渡来の神であり、ギリシア人に戦争の負の一面ばかり押し付けられた可哀想な神で、イケメンとはいえ既に地元でアイドル人気絶頂にあったアテナに今更敵うはずもなく…。
結局古代ギリシア人から人気を得られず、その煽りで情けない逸話を溢れさせられてしまったある意味世界最古レベルの風評被害の犠牲者。
ちなみにローマ神話に移植されマルスとされた時はかなり地位が向上してちゃんと戦神している。


ヘパイストス
ゼウスとヘラの息子。火山、鍛冶の神。ただし、ヘラが頑張って1人で産んだとも言われている。どんな体してんだ。
神々の武器屋さんで、ゼウスの武器である雷霆の製作者。双子の矢とかアイギスの楯とか作ったのも彼。すごいぜ!

色々頑張ってるのに醜いからってヘラに捨てられたり、アレスにアフロディーテを寝取られるという不遇な神様。
どちらもお手製のトラップを仕掛けて、きっちり落とし前をつけているのだが、だからといって気分が晴れたかは別問題。

ヘタレだけどイケメンなアレスと併せて、※ただしイケメンに限るを擬人化したような神様。
ブサメンでも一芸を身に付ければ偉くなれるよ!という希望の星であり、
偉くなっても女にはモテないよ!という絶望を突きつける存在でもある。


■ヘルメス
ゼウスとマイアの息子。伝令、旅人、商売、錬金術の神。ヘラの母乳を飲んで育った為、唯一迫害されなかった。
ゼウスの忠実な部下。しかしかなりのテクニシャン。相当な知能でゼウスに気に入られたという。
生き物を眠らせる杖やどこへでも行くことのできるサンダルを持つ。知識もあり、人類に様々なものを教えたりした。
実力も高く、百眼の巨人アルゴスを1人で殺している。
神々の中では珍しく地上、天界、冥界の三界を行き来する。
そのためよくパシらされたりもする。
ちなみにアフロディーテのことも好きらしい。
この2神の間に生まれたのが、ニンフのサルマキスとむりやり融合させられ両性具有となった「ヘルマフロディトス」である。


■アフロディーテ
愛と美の女神。実はゼウスの子供ではなく、ウラノスの去勢された物から泡が吹いて誕生した。
キュプロス島にいたところ、その美しさにオリンポスの神々が総出で引っ掛かりゼウスの養女となった。
なので実は一番年上。

ちなみに愛と言ってもヘラのような夫婦愛・家族愛のような物ではなく男女の性愛である。
また彼女の魔法の宝帯には愛・欲望・憧れといった感情を秘めており、それにより女の魅力を増し神や人の心を征服する。
ただし処女神のアルテミス、ヘスティア、アテナはこの呪力の効果は及ばない。

最美の女神が極上の肢体と魔法で男を誘惑…そりゃ男も引っかかるわ…。
男を選ぶ基準は顔のみ。
ちなみに結婚・愛人関係を結んだ男は多数…さすがである。
色気命なので武勇伝は特に無いが、魚座の元ネタである。
またこいつもトロイア戦争の発端の原因の一神。
ギリシア神話の女神の多分に漏れずやっぱり強気で傲岸で他の女神との仲も険悪な感じが多い。
…というかこの神話、女神同士の仲悪すぎである。


ディオニュソス
ゼウスと人間セメレの息子。酒と狂乱の神。
ディオニュソスが生まれる前に母親はヘラのせいで死に、ゼウスの太股で育ち、生まれた。
トラウマを持ち、性格が色々歪んでいる。
本来は十二神では無いが、ヘスティアの情けで十二神入りする事がある。











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