アルテミス(ギリシャ神話)

登録日:2015/12/07 Mon 13:39:08
更新日:2019/09/07 Sat 10:29:05
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■アルテミス

「アルテミス」はギリシャ神話に登場する女神。
狩猟、弓術、後の月の女神である。
オリュンポス十二神の一柱でゼウスレトの娘。
母レトの出産を補助したとされる神話から、出産の属性も追加される場合がある。
アポロンとは双子だが、神話によって姉か妹かが分かれる。
ローマ神話ではディアナと習合された。

アルテミス「よしなに

かなり気が強く、神話にも恐ろしさを強調された物が多い反面、ゼウスの娘達の中では一番の甘え上手でもある。


【由来】
前述の様に基本的にはゼウスとレトの娘だが、一説によればデメテルの娘。
出産に纏わる神話から出産を司るエウリュイテイアと同一視される場合もあり、この場合にはヘラの娘である。

また、月の女神の属性を獲得した事からセレネ、ヘカーテとも習合し、彼女達は月の三相としてセレネ(天界)、アルテミス(地上)、ヘカーテ(地下)と見せ方を変えても本性を等しくする三柱の月の女神としても信仰された。

後に獣の頭を持つヘカーテは中世には地下世界の月の女神、転じて地獄の女王として魔術の女神ボルボと習合してボルボ・ヘカーテと呼ばれる魔女の女神であるとされてしまった。
ボルボ・ヘカーテは三柱の相の転じた三面の女悪魔であり、三叉路の魔術にも準えられている。

多数の神話や氏神の統合や廃棄の結果とは云え、男神、女神、共に血縁関係や相関図がガバガバで近親婚や身内レイプ上等のギリシャ神話の中にあっては異母姉妹のアテナと共に純潔を属性としている事で有名。

ア&ア「我ら、モテモテだけど純潔同盟!」

ヘスティア「あの……私も……」

純潔に関してはわざわざ父であるゼウスに願い出て許しを得たとされるエピソードまで残る(序でに可愛い服や装備もねだった)。
その親父が従兄弟や姉妹を食いまくった全ての元凶だけどな!

狩猟の女神として讃えられている。
より原型に沿う姿としては獣の神でもあったらしく、豊穣を約束すると共に犠牲を要求する血腥い地母神でもあった。
後にローマにも入り込んだ黒い肌で多数の乳房(或いは犠牲牛の睾丸)を付けたWelcome!!ポーズの異形のエフェソのアルテミス像は、後の古の地母神群が螺旋力で合体した天元突破ブラックマリア(黒い聖母像)の原型の一つとなったと考えられている。

これらの性格は部分的にギリシャ神話にも残り、日本的な感覚で言えば祟り神の様な性格も垣間見える。
アルテミスの聖獣を鹿と熊とするのもこの名残であり、嘗ては少女達が熊を真似てアルテミスに踊りを捧げたと云う。

信者「アルテミス様に献げ物クマー」

信者「生贄を引き裂き血のシャワーを皆で仲良く浴びるクマー」

信者「生肉♪生肉♪おいしいクマー」
※予想図です。

また、現在では月の女神として語られる事が多いものの、アポロンの太陽神設定と同じく、ギリシャ神話でのアルテミスには月の女神である事を強調した神話は殆ど見られない。
ただし、元来が地母神であった事から、原型的には女性性を示す月の属性を含んでいたと考えられており、アポロンともまた違い、自然発生的に信仰が生まれていったと考えられる。
事実、アルテミスがローマでディアナと習合したのも、他のギリシャ系の神々とは違い、小アジアを経由したルートから入り込み習合したとされる話もある。
エフェソでのアルテミス信仰の根深さは後の聖パウロの回心行脚の旅にも記されており、後に同地では聖母マリアをアルテミスの代わりにすげ替える事でキリスト教を自分達の土地に受け入れたともされる。


【神話】
特に有名なのが彼女の処女性の神秘とその禁忌を犯す危険(祟り)を描いた神話と、ポセイドンの息子オリオンとの悲恋の話である。

■アクタイオン編
アクタイオンはケンタウロスの賢者ケイロンに育てられた腕のいい猟師であった。
ある時、いつものように50匹の猟犬を引き連れてキタイロン山中で狩りをしていた彼は美しい泉の湧き出る洞窟へと一休みの為に入り込んだ。
実は、アクタイオンは知らなかったがそこはアルテミス率いるヴァージン・レディース・クランの水浴び場であり、正に女神とニンフ達のお楽しみの真っ最中であった。

ニンフ「男ダッコラー!?」

ニンフ「ズガタッキェー!!」

ニンフ「アルテミス様隠せっコラー!?」

ニンフ達が慌てて遮ったものの、怒りに震えるアルテミスは弁明も聞かずに一方的に呪詛を吐く。

アルテミス「無礼者め。我が神秘の裸身を見たとまわりに言いふらせばいい……お前に出来る物なら!」
そう叫ぶや否や泉の水をアクタイオンに振りかけた!
アクタイオンは逃げ出すが見る間に姿が鹿に変わってしまう。
アルテミスはそれでも許さずに50頭の猟犬に主人を追わせてズタズタに引き裂かせたと云う。

アルテミス「出歯亀死すべし……慈悲は無い」

猟犬達は自分達が喰い殺したのが主人だと知ると嘆き哀しんだが時既に遅し。
これを知った養父のケイロンは犬達の為にアクタイオンの像を作り慰めとしたと云う。
尚、アクタイオンはアポロンの息子どされる為、アルテミスの甥っ子に当たる……容赦ねえな。


■カリスト編
アルテミスに付き従い、共に純潔を守るニンフの中にカリストなる娘が居た。
カリストは美しいが、自分を磨く事には関心も抱かない純朴な娘。
その美しさと清純っぷりに股間にティン!と来たのがお馴染みゼウスだった。

カリスト「ああ……お姉様……アイエエエエエ!生えてれぅーーーーーー!?

ゼウスはあろうことかアルテミス(ふたなり)に化けて近づくとカリストを犯し、毎度の様に妊娠させた。

全てを悟ったカリストだが時既に遅く、何とか誤魔化していたのだが例の如くの泉での沐浴タイムで膨らんだ腹をアルテミスに見つかってしまう。

アルテミス「ゴルァ!ケジメつけろやオルァ!!」

当然の様にブチ切れたアルテミスは(多分)親友を失う悲しさを押し殺して彼女を追放。
大好きなパパの仕業なのは無視だ!
哀れカリストは一人で子供(アルカス)を生む事になるのだった。
尚、この後でカリストは熊に姿を変えられるのだが、それをやったのはアルテミスかヘラかで説が分かれる。

※因みに、元々カリストはアルテミスと同じ神性であり、その異名であるとも考えられている。
つまり、アルテミスを処女神と定めつつもゼウスとの婚姻をカリストを代役に立てる事で神話内で示しているのだと云う。


■オリオン編
ポセイドンの子供と言えば大半が怪物かアイエエエエエ狂人!な事で知られるが、そんな中で珍しくイケメンで狩猟の腕前を讃えられるオリオンと云う巨人が居た。
オリオンは獲物も女も百発百中と云う正統派ジョックであったが、そんな彼にアルテミスすら夢中になったのである。
オリオンも「お前だけは今までの女とは違う!」とばかりにアルテミスに夢中になった(※直前まで別の女神=曙の女神エオス…etc.を攻略中だったのは秘密だ!)。

二人の仲は急速に発展し、天界のゴシップを独占した。
……しかし、それを快く思わなかったのが兄のアポロン。
自分は父親達と同様に奔放なセックスライフを送っているのに純潔を誓った妹に男(しかも自分が嫌いなタイプ)が出来たのは許せんとばかりに仲を引き裂きに出たのである。

アルテミスに対するオリオンのイメージダウン作戦を失敗したアポロンはオリオンへの直接攻撃へと切り替え唐突に巨大毒サソリをけしかけた……ナンデ!?

しかし、狩猟で鳴らした勇者である筈のオリオンだったが、これに我を無くしてて海に逃げ込んだ。

オリオンにはポセイドンの血が入っているからか、海の上を歩けると云う変態的な能力があるのだが、余程慌てていたのか頭頂部だけポッコリと出して海中を逃げ回っていた。

それを見たアポロンはアルテミスを呼び出し、自慢の弓の腕前を散々に嘲けると海上に浮かぶあの“的”を射抜けるかと挑発した。

この挑発にアルテミスは目を凝らしてもハッキリと見えない程の遠方の“的”をあっさりと射抜いて見せた。

アポロン「計画通り」

……後に、海岸に打ち上げられたオリオンの遺体を見たアルテミスは全てを悟るが時既に遅し(こればっか)。
アスクレピオスに泣きつき復活を懇願するもハデスに止められてしまう。

アルテミスは次に例の如くゼウスに泣きつくが、ゼウスにもオリオンを復活させて摂理を乱す事は出来ず、彼を星座にして天に上げて慰めとする事しか出来なかった。
しかし、オリオンとアルテミス(月)は月に一度の天の逢瀬をしているとの神話も生まれている。

※この神話には他にも幾つかのバリエーションがあり、オリオンが死んだのは自らの狩猟の腕がアルテミスより上だと宣い、アルテミスの不興を買ったとする説(この場合の両者は恋人ではない)、この世の動物に狩れない物は無いとの発言でヘラの不興を買ったとする説……等、幾つかのオリオンの傲慢を伝える神話がある。

※オリオンを襲ったサソリが蠍座である。
黄道十二宮に組み込まれたりと格上だわ怖いわで、蠍座が居る内はオリオンは上がってこようとしない……と云うのは流石に後付けの神話らしい。
また、上記のバリエーションに倣い、オリオンにサソリをけしかけたのはアポロンの他、ヘラやアルテミスとされる場合もある。


この他の神話としては、生んだ子供の数をレトと比べてしまった事でレトの不興を買った子沢山で知られるテバイ王妃ニオベの子供達をアポロンと共に皆殺しにしたエピソードやトロイア戦争で知られた名将アガメムノン=サンが軽くアルテミスdisしただけで娘を犠牲にする羽目になった話などが有名。*1
……うん、祟り神だわ、この娘。


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