デスノートのルール

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デスノートのルール - (2022/10/15 (土) 16:22:15) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/01/11 Wed 22:32:02
更新日:2024/03/12 Tue 16:11:44
所要時間:約 4 分で読めます




DEATH NOTE』のタイトルでもあり最重要キーアイテムであるデスノート。
これには複雑なルールが多数存在し、劇中および単行本内で明かされている。

ここではせっかくなので本編に出て来なかったルールを記載しよう。



【修正】
シリアスさ重視のこの漫画で誤字脱字はカッコ悪い。
だからこそ修正不可能と思われがちだが、そんな事はない。

デスノートに名前、死の時刻、死の状況を書いた後でも、6分40秒以内であれば、死の時刻、死の状況は何度でも変更できる。
しかし、もちろん6分40秒以内でも変更可能なのは死んでしまう前である。

デスノートに書いた内容を6分40秒以内で変更する場合、まず直したい部分の文字の上に2本の棒線を引く。役所の書類かな?
時間や死の状況は上記のように変更可能であるが、名前を書かれた人間の死は、どんな手段をもっても取り消せない。

……が、実写映画版ではこのルールを逆手に取った人物が終盤の展開に大きな影響を及ぼしている。

消しゴム不要!


ちなみに読切版ではデスイレイサーなる消しゴムのような道具で記述を消す事で対象の死を取り消すことが可能だった。こちらは火葬などで遺体が失われていない限り、例え死んだ後でも生き返る事も出来る。



【殺せないケース】
デスノートを使う場合、書き込む者が対象の顔と名前の両方を知っていないと効力を発揮しないため、
例えば『山田太郎』なんてありふれた名前を書き込んでも、全国の(書き込んだ者と面識がない)山田太郎氏が一斉に不審死するなんてことは起きない。

従って、ノートの特性を知っている者同士でのデスノート争奪戦では、大概死神の眼(顔を見ただけで本名と寿命が分かる)を用いられないように、
何らかの方法で顔を隠すことが基本となった。
それを知った上での記念すべき第一話で、幸い渋井丸拓男の名前を一発で当てた月。ダテじゃない。

では、

もし違ったら

同一人物の顔を思い浮かべ、4度名前を書き間違えた場合、それ以降正しく名前を書き込まれたとしても、その人間に対してデスノートの効力は発揮されなくなる。
本名でしか殺せないため、「シブイマルタクオ」や「Shibuimaru Takuo」と書いても効き目はない。
相手が外国人であればミドルネームなどもすべて(その国の言語で)書かねば偽名扱いになる。
韓国人であればハングル*1で、タイ人ならシャム文字で、スラヴ民族ならキリル文字で書かないと恐らくアウトである。
作中には登場しなかったが、アイヌ民族であれば文字すら無く*2、標的がアラブ人であればアラビア語で、しかも右から左に書かねばならなかったと思うと、
本編でデスノートを拾得した者の大半の生活圏が日本語か英語圏で、書く名前もそれらの文字であったのは彼らにとって幸運だったと言えるかもしれない。
ちなみに、戸籍がない者は言ってしまえば「(公的な)名前がない」状態であり、ともすれば本人も自らの本名を知らないこともあると考えれば、
普通の人間ならばそのような人をノートで殺す術がないと思われるが、「死神の眼」を用いればそのような人でも殺すために必要な名前が見え、殺せるという。


わざとやったら

デスノートに名前を書き込まれ死ぬ事を避ける為に故意に名前を間違えて書くと、書き込んだ人間が死ぬ。
故意に名前を4度間違えて書かれた人間は、4度意図せずに間違えて書かれた時と同じようには処理されず、
正しい名前を書き込まれたわけではないので(自分で書き込んだ場合以外は)その場で死ぬことはないが、デスノートに名前を書き込まれても死ななくなる事にはならない。
家族や恋人は違うやり方で守ろう!

デスノートで操れる「死ぬのにかかる時間」は23日以内なので、名前と共に「100年後に突然死ぬ」等書き込むことで延命しようとしても無効となる。
また、書かれた「死ぬのにかかる時間」が23日以内であっても、名前を書かれた当人の寿命がその日数未満しか残っていない場合も無効とされる。
例えば、残りの寿命が5日の人間に対しては6日以上の期間をもって殺そうとする事は出来ず、その場合は死因を書かなかったのと同じ扱いになり、
名前を書かれてから40秒後に心臓麻痺によって死亡することとなる。

他にも、生後780日未満の人間、124歳以上の人間、あと12分以内に寿命が来る人間にはデスノートの効力は及ばないとされる。


また、「物理的に不可能な現象・手段を用いての死因」を名前と共に書き込んだ場合も、死因を書かなかったのと同じ扱いになり、心臓麻痺で死亡することになる。
例えば東京にいる人物を「あと2分以内にパリのエッフェル塔の下まで何らかの手段を用いて移動し、エッフェル塔で記念撮影した瞬間死ぬ」と書き込んでも、
物理的に東京から2分以内でパリに移動することは不可能なため、名前を書き込まれた人物は東京で心臓麻痺による死を迎えることになる。
その人物が知り得ない事実を引き出そうとしたり、知り得ない情報に基づく言動をさせた上で死なせようとしても同じように無効となり、
作中ではLについて知り得ない犯罪者の名前に『Lの似顔絵を描いて死ぬ』という死因を書いても普通に名前だけを書き込んだ時のように心臓麻痺で死亡し、
Lと日本警察の状況を知らないであろう犯罪者の名前に『「Lが日本警察を疑っているのを知っている」と書き記した後死ぬ』という死因を書いても、
やはり心臓麻痺で死亡している。

なお、「病死」と書いた場合にはそれ相応の時間がかかり、
「10秒後に突然急性肺炎で死ぬ」などの無茶なシナリオを書いた場合にも不可能と見なされ心臓発作になる。
逆に言えば病死の場合に限り、例外的に上記の「死ぬのにかかる時間が23日以内」の制限から外れる場合もある。

作中で一番の無理難題系死因を挙げるとすれば、
恐田奇一郎 事故死
2003年12月20日 土曜日
花園区三丁目公園東口バス停より
午前11時31分発スペースランド行き南北バスに
弾丸6発の入ったピストルを持って乗り込み、
観客を人質にスペースランドの売り上げを奪おうとするが、
この世のものとは思えぬ幻影を見て、それに向かって全弾を発砲し
バスから飛び降りた所で同日11時45分、事故に遭い死亡
くらいだろう。
デスノートに書いた時刻、死亡予定時刻、書いた内容がいかにアドリブが利くか、などかなり調整が必要だと思われる。
なお、月は彼にデスノートの切れ端を持たせて、リュークが見える状態にさせる事でこれを乗り切った。
リュークは普通の人間に見えないとはいえ実際にいる存在であり、「幻影」ではないのだがよく操れたものである。
(まぁ一応、上の名前を書かれた男は麻薬中毒者だったため、「幻影」と書いても「本人が幻影を見たと錯覚した」と解釈すれば辻褄は合うだろうが。)
また、彼以外の第三者がノートの切れ端に手を触れないことも必須条件なのだが、その辺も(悪)運が良かったと言うべきか。


作中では言及されなかったが「死因や死の直前の行動で他人に危害を加えたり、死なせたりすることはできない」というのも結構重要なルールである。
つまり「(顔や名前の判らない相手を)操った人間に襲わせて殺す」ということは出来ない。
逆に「(顔や名前の判らない相手に)襲われて殺される」状況を作り出すことは可能である。
実際、作中では月は強盗殺人の常習犯を「コンビニ店員にナイフを向けるが、乱闘の際誤って刺し殺される(意訳)」と書いて始末している。
他にも運転士や医師といった他人の命を預かる立場にある人間を殺す際は引っ掛かりやすいのではないだろうか。
劇中ではテロリストと手を組んでいた旅客機のパイロットが名前を書かれた際、パイロットは旅客機の着陸直後に心臓麻痺で死亡している。

実はこのルールの性質上『妊娠している女性はデスノートの効力が及ばないのではないか』という仮説が成立しており、その仮説がレイと交際していたナオミの生存説を後押ししていた。
作中ではその事について明言はされていないので確証は出来ないが、少なくとも上記の通り対象以外の第三者を巻き込む形で命を落とさせる事が出来ないルールがあるのは確かであり、
消去法で考えれば、『仮説通り妊婦にはデスノートの効力が及ばないため、名前を書かれた対象はそのまま生存する』か、
『赤子が無事出産され、母親がいなくとも生存できる状況になった時点でデスノートの効力が発揮され、対象が死亡する』のどちらかだと思われる。

原作では上述の通りあまり触れられず、ファンの間でも南空ナオミ生存説の根拠としてこのルールの存在が挙げられる以外はほぼ言及されなかったが、
実写映画版では対象の名前と共に書く死因にある工夫を凝らすことで、ルールに抵触せずにノートに名前を書いた者に特定の相手を殺害させることに成功している。

また、映画『デスノート Light up the NEW world』では、予め「即死」と何行かに書いたノートを用意しておき、
死神が標的のマスクを脱がせ*3て顔を暴き、死神の眼で顔を見て対象の名前を確認し、その名前を書き込む、という手法で敵を殺している。
これにより、「即死」と書けば40秒の待ち時間すらなくなる点が判明した(もっとも、『Light up the NEW world』独自設定の可能性もあるが)。


デスノートを売り買いしたら


後に発表された本編後の短編作品で追加されたルール。
「人間界でデスノートの所有権を売買した場合、買った者も売った者も死ぬ」というルール。あくまでも「殺すための道具」であり、それを商品として扱うのはダメ、ということだろうか。
この追加ルールにより、「死神大王はデスノートのルールを好き勝手に付け加えできる」ことが判明した(恐らく上述の「わざと4回間違えたら死ぬ」ルールも追加ルールの一つと思われる)。
一応、「売買が成立した瞬間」にアウトではなく、「売買の成果物に手をつけた瞬間」がアウト判定であるため、買った者はデスノートを受け取らなければ、売った者は代金を手にしなければセーフ。
なお、「ATMから金を引き出した瞬間がアウトなら、ネット通販や家族に一度渡した上で代理購入してもらえばいいのでは?」的な考察もあるが、
そもそもこのルール自体が死神界側が勝手に決めたもので人間な事情など全く考慮していないものである。そんな抜け穴を利用しようとしても、普通にアウト判定食らって終わりだろう。
あとこのケースでは自分の約束に縛られて追加ルール自体教えてもらえていなかったのでどの道アウトである


【運命が変わる】
デスノートに関わった人物は、直接名前を書かれなくても運命が変わったり、それによって寿命が増減したりすることがある。
作中で最もこの影響を受けた人物は海砂だろう。

「自身のストーカーに襲われて若くして死ぬ」という運命から、死神・ジェラスが寸前でそのストーカーをデスノートで死なせたことで逃れ、寿命が延びるも、
その後デスノートの所有者となり、残り寿命の半分という代償を払う「死神の眼の取引」を二度も行ったことにより、最終的に寿命は当初の約1/4にまで減少している。

なお、海砂を助ける目的で上述のストーカーをデスノートで死なせた死神・ジェラスは消滅しているが、
これは「好意を持った人間の寿命を延ばす目的でデスノートを使用してはならない」という死神のルールに違反したためであり、
デスノートのルールとは関係ないため、人間が他人の寿命を延ばす・助ける目的でノートを使用しても問題はない。

また、あくまで「死神が、好意を持った特定の人間を助ける(寿命を延ばす)目的でデスノートを使用する」ことがルール違反と見なされるため、
例えば「たまたま目を付けて名前を書いた人間が実はテロを起こす寸前のテロリストで、その者を殺したことで他の人間の命が救われた」等の場合、
名前を書いた死神は別にテロを防ぐ目的もなければ、テロで死ぬはずの人間を助けようと思ったわけでもないので、ジェラスのようになることはないと思われる。
実際、劇中ではレムが月に「Lとワタリの本名を『眼』で見た上でノートに書いてくれ」と依頼された際には、
「別に自分は月に好意など持っていないので、これによって彼を助ける形になっても問題ない(=死神のルールに抵触しない)」として引き受けている*4



【実は】
デスノートは黒ばっかしと思ってるそこの君!

そうでもない

デスノートには白や赤の表紙の物も稀にあるが、使い方や効力は黒表紙の物と一切変わらない。レアだね。
実際、2015年に放送された連続ドラマ版に登場した海砂のデスノートは表紙が赤いものになっている他、
『Light up the NEW world』に登場した死神・アーマの使うデスノートは表紙がになっている。


また、デスノートは紙片でも効果を発し、何百回ページを切り取っても無限に新しいページが出てくる。
そのため、いくら書いても「しまった! もう広辞苑みたいな厚さになっちゃった!!」などということにはならない。


他にも、この物語はリュークが人間界にデスノートを落とした事で始まった訳だが、
もし彼以外の死神達がデスノートを同時多発的に落としてしまったら、人間界ではノートによる大量殺人鬼が大勢出てきてしまうのか?

結論から言うと、そうとは言えない。

デスノートは人間界には6冊しか存在できないというルールがあり、
もし何らかの方法で7冊目以降が人間界に来た場合、それはただのノートとなってしまう(但し、これは人間が使う分の話であり、死神が自分で使うノートはその数には入らない)。
つまりノート本体を使った殺人は最大6人までしかできない。勿論切れ端等を含めれば話は変わってくるが……。

また、基本的にデスノートを落とした死神は、そのデスノートの拾い主が死んだ際に名前を自分のノートに書かなければならない縛りがあるようだが、
これに関しては他のデスノートの効果で拾い主が死んだ場合にも書かなければいけないのか、前述の売買禁止ルールに引っかかって死んだ場合も書かなければいけないのかなど、
どこまで厳密なルールなのかは不明。これに関してはデスノート自体のルールというよりは、死神界の慣習のようなものなのかもしれない。

ちなみに、空想科学読本において、どのように殺しているのかを聞かれた際は柳田理科雄氏も対応に困り、
「デスノートはあくまで役所に出す書類みたいなもので、ノートを人間に渡す死神(リュークのような連中)と、運命を上手く操って死亡を実行する死神の二種類がいるのではないだろうか」という結構強引な説を唱えていた。*5
まぁこの本で強引な説を出すのは今に始まったことではないし、これが掲載された巻は『科学で解けない超難問!』という名目でまさに科学じゃ説明つかない話題をメインに扱っていたのだが。
柳田氏はこのテーマが決まった時に「絶対デスノート殺到するよ」と思っていたとか。実際大量にデスノートの質問が届いたという。
そして、上記のバスジャックの後事故死の件は相当の死神が動員されたのではないか、と結論付けられた(挿絵では死神違いで某少年探偵などが描かれていた)。




このノートのルールははっきり言って多過ぎるので記事を追記・修正した人間はありがたいが、13日以内にまた追記・修正しないと自分が死ぬ。

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