1994年 F1世界選手権 第3戦 サンマリノGP

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1994年 F1世界選手権 第3戦 サンマリノGP - (2013/07/11 (木) 19:43:14) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/12/28(月) 23:24:14
更新日:2023/10/06 Fri 20:26:45
所要時間:約 4 分で読めます





「おおっと、セナだ!セナだ!セナが何と、ウォールにクラッシュ〜!!」


「またか!またか!またもクラッシュ、破片が飛び散っている〜!!」


「アイルトン・セナに何が起こったんだ!?大波乱のサンマリノ、アイルトン・セナにも、イモラは牙をむきました!!」





開催地…イタリア・イモラ
コース…アウトドローモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ・サーキット
開催日…4/29〜5/1

F1ファンにとっては、おそらく一生忘れられない3日間だったであろう。
それはまさに「悪夢の3日間」であった。



【予選1日目】…ルーベンス・バリチェロ(ジョーダン)が最終シケイン手前の<バリアンテ・バッサ>でコースアウト、タイヤバリアにクラッシュ。マシンはコーナー出口の縁石で大きく跳ね、ノーズからタイヤバリア上に落ち、金網のフェンスに激突しながら1回転して止まった。
幸い生命に別状はなかったが、鼻骨の骨折と左腕の打撲という重傷を負った。


【予選2日目】…ローランド・ラッツェンバーガー(シムテック)が<ビルヌーブコーナー>の手前でフロントウイングが脱落、マシンは曲がり切れずにコンクリートウォールへ激突、マシン左半分が大破。マシンは惰性で次の<トサ・コーナー>まで滑り、ドライバーのヘルメットが力無く揺れていた。
すぐにレスキュー隊の処置を受けるも、事故発生約1時間後の午後2時15分、搬送先の病院で死亡。


【決勝】…スタート直後、エンジンをストールさせたJ.J.レート(ベネトン)にペドロ・ラミー(ロータス)が激突。ドライバーは無事だったが、飛散したパーツの一部が観客席に飛び込み負傷者が出る。その後4周に渡ってセーフティーカーの先導が行われる。

レース再開後の7周目、高速コーナー<タンブレロ>で、1位を走るアイルトン・セナ(ウィリアムズ)が右サイドからコンクリートウォールに激突、マシン右半分が大破。一瞬頭を動かすも、その後は微動だにせず。
レースはすぐに赤旗中断となり、セナはレスキュー隊の応急処置の後、マジョーレ病院に運ばれる。

午後2時52分30秒、5周目の順位のまま残り53周の2ヒート制として再スタート。
まずゲルハルト・ベルガー(フェラーリ)が先行し、ミハエル・シューマッハ(ベネトン)を7周にわたって抑える(ただし、順位は2ヒートのタイム合計のため、実際はシューマッハが1位)。その後ベルガーを抜いたシューマッハがピットイン。
ベルガーもそれに続くが、その2周後にリタイア。セナのクラッシュ時に飛散したパーツを踏んだことで左後輪にダメージを負ったことが原因であった。

ピットインの間に見かけ上の順位は1位ミカ・ハッキネン(マクラーレン)、2位ニコラ・ラリーニ(フェラーリ)となるが、24周目にラリーニをシューマッハがパス。その後ハッキネンがピットインし、2位になったラリーニと3位に下がったハッキネンとの間には20秒以上の差がついていた。
ハッキネン以下は接戦で、4位カール・ベンドリンガー(ザウバー)、5位片山右京(ティレル)、6位ジャンニ・モルビデリ(アロウズ)と続く。
右京は一時3位を走るも、残り15周あたりから、水漏れによるエンジンの水温上昇でタイムが落ち、7位に後退。


55周目、6位のクリスチャン・フィッティパルディ(アロウズ)がコースアウトして右京は6位、さらにデーモン・ヒル(ウィリアムズ)を抜いて5位に再浮上した。

残り10周、ダメ押しの事故がピットロードで発生する。ピットアウトしたミケーレ・アルボレート(ミナルディ)の右後輪がはずれ、フェラーリとロータスのメカニック4人を負傷させたのだ。


レースはミハエル・シューマッハが開幕3連勝を達成。
2位に初表彰台となったラリーニ、3位ハッキネン、以下ベンドリンガー−右京−ヒルがそれぞれポイントを獲得した。


レース終了後の午後6時3分、セナは脳死状態に陥り、6時40分、セナの心臓は停止した。



アイルトン・セナ・ダ・シルバ、享年34歳
ローランド・ラッツェンバーガー、享年31歳

合掌




〇結果
  • 予選
PP アイルトン・セナ(3回)
2位 ミハエル・シューマッハ
3位 ゲルハルト・ベルガー
4位 デーモン・ヒル
5位 JJ・レート
6位 ニコラ・ラリーニ

  • 決勝
優勝 ミハエル・シューマッハ 30P(3勝)
2位 ニコラ・ラリーニ 6P(2位1回)
3位 ミカ・ハッキネン 4P(3位1回)
4位 カール・ベンドリンガー 4P
5位 片山右京 4P
6位 デーモン・ヒル 7P(2位1回)

(当時のポイント制は1位から6位まで順に10-6-4-3-2-1と振り分けられる)

※成績は全て1994年シーズンのみ。



因みに、セナの命日となった決勝当日は「稀代の快速馬」と呼ばれたサイレンススズカの生まれた日でもある。



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