ボクと魔王

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ボクと魔王 - (2020/05/15 (金) 00:25:16) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/07/30(木) 02:07:18
更新日:2024/03/09 Sat 22:01:47
所要時間:約 5 分で読めます




『影とオバケのRPG』


SCEから発売されたRPG。ハードはPS2。

me and satan king

ある所に影の薄い「少年」がおりました。
大人しく、他人に舐められきった少年なのですが、
なんとか日々平凡な生活を送っていました。

そんな少年はひょんなことから、大魔王の生まれ代わり、
「スタン」を自分の影に住まわせることになってしまいます。

長い間封印されていたスタンは、
その間に失った魔力を取り戻す為、下僕である少年に旅に出るよう命じます。

地味な少年と影の魔王の珍道中は、いったいどのようなものになるのでしょうか。


~プレイヤーキャラクター~

少年(ルカ)/なし/透明/16歳
主人公。とにかく影が薄い。この物語では全ての人々が「分類」されているのだが世界で唯一彼だけが「分類」を持たず、
そのことが影の薄さを一層際立たせている。余談だが、作中で一番プロポーションが良いようだ。
ある意味において「世界の破壊者」といえる存在。

戦闘では高いステータス、相関相性を持たない透明属性、有用なスキルと最強の一角。武器は剣。

スタン/魔王/赤?/不明
かつての大魔王ゴーマの生まれ変わり。
本名はスタンリーハイトットトリニダード14世だが、本人でさえたまに間違える。
長期の封印で正体を失っており、少年の影に取り付くことで実体化している。
秀逸なデザインであり、彼のアスキーアートが存在している。

スタンは戦闘中操作が出来ない。
戦闘時に条件を満たすと「フライング魔王」や「スマッシュ魔王」といった攻撃を行う。
弱そうな外見に似合わず、どれも超強力。魔王の面目躍如か。

ロザリー/勇者/青/22歳
スタンを目の敵にしている女勇者。
以前スタンに「影が蛍光ピンクになる呪い」をかけられ、
「エリート勇者」から「お笑い系勇者」に転職しなければならなかったことがその原因。
面倒見がよく頭も回るが、怒りっぽい。スタンによるとタレ尻デブらしい。常に日傘をさしている。

勇者というだけあり全体的にステータスが高い。
魔法こそ苦手だが、手数が多く使いやすい。武器はレイピア。

キスリング/学者/黄/45歳
この世界でモンスターに当たる「オバケ」研究の権威。
勇者であるロザリーにくっついていけば未だ見ぬオバケに出会えるかもしれないと一行に同行する。
マッドな面もあるが、結構良識的。

完全な魔法タイプのキャラクター。
高い魔法攻撃力を誇る……が、今作は魔法の燃費が悪いため使いにくい。武器は学術書。

ビッグブル/赤/忘れた
暑苦しい筋肉ダルマの牛男(オバケ)。
自分を倒したスタンに惚れ込み、仲間になる。
単純ゆえ、正々堂々とした闘いを好む。夢は筋肉マン養成所を作ること。

高い攻撃力と体力をもつ直接攻撃キャラ。味方としては数少ない赤分類持ちであり、さらに攻撃魔法もいけるハイブリッド。
だが行動が鈍く、手数が少ない為それほど火力が有るわけではないのが難点か。武器は肉体。

リンダ/青/ひみつ
M.O.E.M.O.E!!
歌手を夢見て路上ライブをしている女の子。
音痴だった自分を元気付け、支えてくれた少年をコーチと呼ぶ。腹黒。

完全なサポートキャラ。
敵味方両方に作用する「歌」と、味方全体を回復する魔法を唯一覚える。
マイクでぶん殴って戦う。

エプロス/黄/不明
最後に仲間になる仮面紳士。
魔力に対して激しい知的好奇心を持っており、
その答えをもたらしてくれるかもしれない少年に同行する。

相手の弱体化に特化したサポートキャラ。
攻撃力は低く戦力としてはやや心許ない反面、直接攻撃と攻撃魔法に対しては全キャラ中トップの回避力を持つ。
固有技である魂縛りはキャンディ等一部のレアアイテム集めの際には非常に有用。
武器はトランプ。



~その他のキャラクター~


マルレイン
王女様。お転婆かつ高慢で、少年を召し使い扱いする。可愛い。
石ころ
子亀

ベーロン
マルレインの執事。怪しい。
親亀

ジェームス
スタンの執事。常に発情しており、ストライクゾーンは幼女から婆さんまで。
彼の中ではスタン<<超えられない壁<オムレツ<<<<<女の子のようだ。役立たず。

ブロック
サーカス団の団長。スタンを「影の魔王」と呼ぶ不思議な人物。何かを知っているようだが……。



~ニセ魔王たち~

封印中のスタンの力を奪い、強大な力を手に入れた者達。
こいつらを倒すことで力を取り戻すことが出来る。

下水道魔王
水泡魔王
会長魔王
巨牛魔王
アイドル魔王
幻影魔王
吸血魔王


この作品は、Playstation2早期に発売されたにも関わらず、
美麗なグラフィックなことが特徴。ヌルヌル動くキャラクターを見るのは楽しい。

魅力的なキャラクターやシナリオ、グラフィック、音楽、世界観辺りは高い評価を受けている。

だが、バランスとテンポの悪すぎる戦闘、単調な謎解きが致命的。
強制戦闘だけで適正レベルまで上がり、適正レベルだとボタン連打で終わる難易度で、しかもエンカウント率は高い。
ヌルすぎる&作業&テンポ悪いと三重苦。

ソレはさておき――
このゲームを語る上で、ひとつ重要なお話しがある。
それというのも物語の中盤、アイドル志望の女の子であるリンダが、
魔王の力を手に入れてソレを使い、町の人々を洗脳し、
無理やり自分のファンにする、という展開があるのだが――
そのとき、洗脳された人々は口々に叫ぶのである、

「リンダちゃん萌えーーー!!!」

正にオタ芸。丸々一つの町の人々が萌え萌え連呼している図は、我々アニヲタでもかるくビビるものがある。
……と、もうお気づきであろう。このゲームの発売日は2001年3月15日
そう、明らかに現在ほど『萌え』という単語が普及する以前のものである。
ゲームの開発期間やシナリオ執筆のタイミングを考えれば、さらにソレよりも前にこのネタは仕込まれたことになる。
開発スタッフはこの未来を予見していたのであろうか……?

この『ボクと魔王』は、現在、諸説入り乱れている『萌え』の起源のナゾに迫る作品のひとつでもある。のかもしれない……。







追ぱ記ぷ・修ぽ正ぴおぱ願ぺいぱしぴまぷすぽ。

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