ボクと魔王

登録日:2009/07/30(木) 02:07:18
更新日:2024/12/29 Sun 16:50:18
所要時間:約 5 分で読めます




『影とオバケのRPG』


SCEから発売されたRPG。ハードはPS2。開発元はZENER WORKS。


【目次】


【ストーリー】



ある所に影の薄い「少年」がおりました。
大人しく、他人に舐められきった少年なのですが、
なんとか日々平凡な生活を送っていました。

そんな少年はひょんなことから、大魔王の生まれ代わり、
「スタン」を自分の影に住まわせることになってしまいます。

長い間封印されていたスタンは、
その間に失った魔力を取り戻す為、下僕である少年に旅に出るよう命じます。

地味な少年と影の魔王の珍道中は、いったいどのようなものになるのでしょうか。


【主なキャラクター】



少年(ルカ)/なし/透明/16歳

主人公。とにかく影が薄い。この物語では全ての人々が「分類」されているのだが世界で唯一彼だけが「分類」を持たず、
そのことが影の薄さを一層際立たせている。余談だが、作中で一番プロポーションが良いようだ。
ある意味において「世界の破壊者」といえる存在。

戦闘では高いステータス、相関相性を持たない透明属性、有用なスキルと最強の一角。
特に最初から使える全体攻撃バーストがかなり便利。武器は剣。

なお、他のメンバーが生存していてもルカが死ぬとゲームオーバー

スタン/魔王/?/不明

かつての大魔王ゴーマの生まれ変わり。
本名はスタンリーハイトットトリニダード14世だが、本人でさえたまに間違える。
長期の封印で正体を失っており、少年の影に取り付くことで実体化している。
秀逸なデザインであり、彼のアスキーアートが存在している。

スタンは戦闘中操作が出来ない。
戦闘前に時々出題するクイズに正解する、もしくは戦闘時に条件を満たすと「フライング魔王」や「スマッシュ魔王」といった攻撃を行う。
コミカルな言動・行動や弱そうな外見に似合わず、どれも超強力。魔王の面目躍如か。
赤属性の技が多いため、本来の属性は赤だと思われる。

ロザリー/勇者//22歳

スタンを目の敵にしている女勇者。
以前スタンに「影が蛍光ピンクになる呪い」をかけられ、
「エリート勇者」から「お笑い系勇者」に転職しなければならなかったことがその原因。
面倒見がよく頭も回るが、怒りっぽい。スタンによるとタレ尻デブらしい。常に日傘をさしている。

勇者というだけあり全体的にステータスが高く、大抵は不動のスタメンとなる。
魔法こそ苦手だが、手数が多く使いやすい。武器はレイピア。

キスリング/学者//45歳

この世界でモンスターに当たる「オバケ」研究の権威。
勇者であるロザリーにくっついていけば未だ見ぬオバケに出会えるかもしれないと一行に同行する。
マッドな面もあるが、結構良識的。

完全な魔法タイプのキャラクター。
高い魔法攻撃力を誇り、ロザリーやビッグブルと違い攻撃魔法を有効に使える。
…が、今作は魔法の燃費が悪く使いにくいのでビッグブル加入後は二軍落ちしがち。主力のイエロ系が単体攻撃魔法なのも辛い。
武器は学術書。装備の補正値は高いが本人が貧弱なのであまりメリットになっていない。

ビッグブル//忘れた

暑苦しい筋肉ダルマの牛男(オバケ)。
自分を倒したスタンに惚れ込み、仲間になる。
単純ゆえ、正々堂々とした闘いを好む。夢は筋肉マン養成所を作ること。

高い攻撃力と体力をもつ直接攻撃キャラで、パーティで唯一の赤属性キャラ。
だが行動が鈍く、手数が少ない為それほど火力が有るわけではないのが難点か。
味方で唯一レッド系魔法を使えるが、魔力の低さから活かされることはほぼない。
もっともプレイヤーからは消去法でルカ、ロザリーと共に主力として使われやすい。
武器は肉体。システム上は初期装備の「戦いの心得」のみ。

リンダ//ひみつ

M.O.E.M.O.E!!
歌手を夢見て路上ライブをしている女の子。
音痴だった自分を元気付け、支えてくれた少年をコーチと呼ぶ。腹黒。

完全なサポートキャラ。
敵味方両方に作用する「歌」と、味方全体を回復する魔法を唯一覚える。
しかし強力な魔法は習得が遅いため普通に進めるとラスボス戦に間に合いにくく、本作には隠しダンジョンや裏ボスなど存在しないので限界まで育てる甲斐もなく正直使えない。
道中でもルカが殴りながら回復も十全にこなせる万能キャラなのでわざわざリンダを主力にする意味があまりなかったりする。
マイクでぶん殴って戦う。


エプロス//不明

最後に仲間になる仮面紳士。
魔力に対して激しい知的好奇心を持っており、
その答えをもたらしてくれるかもしれない少年に同行する。

相手の弱体化に特化したサポートキャラ。
攻撃力は低く戦力としてはやや心許ない反面、直接攻撃と攻撃魔法に対しては全キャラ中トップの回避力を持つ。
固有技である魂縛りはキャンディ等一部のレアアイテム集めの際には非常に有用。
ラストダンジョンの雑魚戦はルカで瞬殺するかアイテム目当てで粘るかになりがちなのでその意味では有力なスタメン候補。
武器はトランプ


【その他のキャラクター】



マルレイン

王女様。お転婆かつ高慢で、少年を召し使い扱いする。可愛い。
石ころ。子亀。

ベーロン

マルレインの執事。怪しい。
親亀。

ジェームス

スタンの執事。常に発情しており、ストライクゾーンは幼女から婆さんまで。
彼の中ではスタン<<超えられない壁<オムレツ<<<<<女の子のようだ。役立たず。

ブロック

サーカス団の団長。スタンを「影の魔王」と呼ぶ不思議な人物。何かを知っているようだが……。


【ニセ魔王たち】



封印中のスタンの力を奪い、強大な力を手に入れた者達。
こいつらを倒すことで力を取り戻すことが出来る。
取り巻きの雑魚が4体いるのでルカのバーストでサクッと蹴散らすと良い。

太ったネズミで、魔王の力を得た影響で巨大化した。
マドリルの下水道に入るといきなりコイツと戦うことになる。
属性なのでロザリーがブルーを覚えている場合はそれを使うとよく効く。
敗北後は小さくなり、後にサーカス団入りする。
本来「サーカス魔王」の役を務めるはずだったブロック団長から力を譲り受けた。
  • 水泡魔王
リシェロ湖で遭遇する鰻に手足が付いたような魚人で、コイツも魔王の力で巨大化している。
マルレイン王女を攫い魔王らしく演説でキメようとするがアドリブができないので決まらなかった。
実は目的があって攫ったのではなくその場で倒れていた王女を捕まえただけ。
水の遺跡のボスであり、属性なのでイエロ系や黄のアンブレラ等がよく効く。
敗北後は小型化し遺跡の番人になるが、別に会いに行くメリットはない。
  • 会長魔王
スーツを着たでっぷりとした体型のおっさん。
マドリルの「黒幕商事」の会長で、情報操作を得意とする。
勇者と魔王が癒着しているという噂を流し勇者を無力化、さらに他のニセ魔王の居場所の情報を流し同士討ちさせ漁夫の利を狙うという計画を立てていた。
コイツと戦うまでに部下達をどかすための名刺を集める必要があり面倒。
マルレインに協力を求め断ればルカとのピーな噂を流すなどというえげつない脅迫をし、それも突っぱねられると会長を辞任、「元・会長魔王」となり帰らずの奈落に潜伏する(倒すと「元々・会長魔王」になる)。
強烈なHP吸収魔法「ティール」を使用するので注意。属性なので赤の剣などがよく効く。
  • 巨牛魔王
魔王時代のビッグブル。
名前の割にどっかのネズミとかと違ってさほどデカくはない。
当初から世界征服には興味がなく強い奴と戦いたいだけという脳筋…もといファイター気質な奴。
やはり攻撃力が高いので回復にはこまめに行いたい。
大樹のウロのボスを務め、赤属性なので青の剣やブルー系に弱い。
  • アイドル魔王
魔王時代のリンダ。
ルカやマルレインと三角関係的ラブコメを展開するが、オチが酷い。
イベント自体はマドリルで進行するがボスとしてはポスポス雪原の閉ざされた洞窟で待つので移動が面倒。
青属性なのでイエロ系や黄のアンブレラ等に弱い。というか普通に弱い。
  • 幻影魔王
魔王時代のエプロス。
アダッシュ砂漠の歯車タワーに入るといきなり戦闘になる。
ただし、タワーに入るための鍵がある「深き墓穴」がうんざりするほど長い。
幻影の名の通り物理攻撃が殆ど効かないので魔法で攻めることになる。
弱点であるレッド系を使えるのが物理特化のビッグブルなのが嫌らしい。
倒した直後ではなく、ハイランドに到達した時点で仲間になるので注意。
  • 吸血魔王
ゆるキャラみたいな顔をした吸血鬼
とある事情で魔王マップには乗らない、特殊な魔王。
他のマップと隔絶された地ハイランドで夜な夜な住人たちの血を吸い、力を蓄えている。
見た目の割に魔王の威厳を感じさせる重厚な喋り方をするが、負けるとなげやりになり、戦闘の前後でテンションの差が激しい。
敵専用の最上級魔法、それも赤青黄の3種を使えるという強敵…だが、ロザリーのフーマニア等で魔法を封じると貧弱な吸血攻撃しかしなくなるので楽に倒せる。
BGMが非常にカッコ良く、倒すとこの先聴く機会はないので存分に堪能してから倒すのも良い。
本人は属性なのでイエロドンや黄の剣、黄のアンブレラ等がよく効く。

魔王たちとの戦闘では下水道の奥を目指していたという話を聞く機会があり、最終的にルカ一行もそこを目指すことになる。

この作品は、Playstation2早期に発売されたにも関わらず、美麗なグラフィックなことが特徴。
ヌルヌル動くキャラクターを見るのは楽しい。

魅力的なキャラクターやシナリオ、グラフィック、音楽、世界観辺りは高い評価を受けている。

だが、「レベルを上げて物理で殴ればいい」ゲームバランスとテンポの悪すぎる戦闘、単調な謎解きが致命的。
強制戦闘だけで適正レベルまで上がり、適正レベルだとボタン連打で終わる難易度で、しかもエンカウント率は高い。
ヌルすぎる&作業&テンポ悪いと三重苦。
ストーリーよりも戦闘に面白さを求めるユーザーにはオススメできない。

親亀と子亀に関してはコチラへどうぞ。


また主人公のルカは喋らないとは言うものの何度か現れる選択肢で会話に加わるシーンが存在するが、これは単なるイベントの演出だけでなく他のキャラクターとの好感度に関わるものである。
終盤で見られるイベントの出来や特典にはかなり格差があるため、適当に選ぶと後悔することも。



追ぱ記ぷ・修ぽ正ぴおぱ願ぺいぱしぴまぷすぽ。

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最終更新:2024年12月29日 16:50