1ショットキル

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1ショットキル - (2016/07/08 (金) 18:51:20) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/06/11(木) 18:48:08
更新日:2024/04/14 Sun 14:11:01
所要時間:約 3 分で読めます







One Shot Kill





主にトレーディングカードゲームで稀に起こるトンでもない事象。


簡単に言えば対戦相手に1ターンで致死量のダメージを与え、勝利すること。
名前の由来は、西部劇で決闘相手を弾丸一発で勝負を決めることから来た。

先攻、後攻1ターンキルと違って瞬殺系コンボデッキ以外でも可能であり、相手がライフを使いまくるデッキなら稀に成立することもある。
だが実際にこれを決めて勝つことは自分、相手のデッキや手札の状況、現在の盤面、
その時の運等に左右されやすく、決めることも、決められることもなかなか無い。



遊戯王オフィシャルカードゲームは度重なるパワーインフレの結果、環境上位のデッキはほぼ全てが1ショットキル可能という環境となっている。
それどころか、環境上位ではないデッキですら、実用性のある1ショットキルを搭載している事が珍しくない。

これはもともと遊戯王OCGはカード一枚が持つパワーが大きい上にマナの概念がないのも理由なのだが、
強力な新規カードの追加や旧カードの再評価といった環境の変化で、デッキの展開速度が上がりすぎた事により、
そのデッキの持つ通常の動きをしているだけで相手ライフを8000以上削れることが根本的な原因。

よって「1ショットキル狙いのデッキ構築やプレイングがデッキの安定性を落とす」ことにならず、
ワンショットキル型の構築が主流になることも多い。

また、遊戯王OCGプレイヤーの間では、「相手のワンキルを許してしまう方が悪い」という考えも当たり前になっている。
環境クラスとなるとワンショットキルが可能なデッキばかりなので、
対策は必須と言っても過言ではなく、サイドデッキに対策カードを投入する人は非常に多い。
また、環境によってはメインデッキから対策カードが投入されていることすらある。

一応、カジュアルプレイに限ればそうじゃなくてもいいのだが、勝つ気がないタイプのネタデッキでもないかぎり、
自分のデッキのコンボを決めたいとかエースモンスターを活躍させたいという思いはふつうあると思うので、
その場合には相手を行動を妨害するカードは投入しておくべきである。

ワンショットキルが出来るデッキは殆ど減らないが、さすがに安定性の高い先攻ワンターンキルが可能なカードは即座に規制されるはず…

ちなみに原作でラーの翼神竜による出来そこないの1ショットキルが「1ターンキル」と呼ばれたため、
遊戯王界隈ではワンショットキルもワンターンキルと呼ぶ事が多いが、最近は1ショットキルを使う人も増えてきているが。
ちなみにアニメ遊戯王ARC-Vにて主人公の榊遊矢から「ワンショットキル」という言葉が初めて出てきた。
今後は遊戯王でもこの二つの単語を分けて考えるようになるかもしれない。

ちなみに原作者の高橋和希曰く、遊戯王(という作品は)は「主人公(遊戯)が絶対人を殴らない格闘モノ」。
そういう意味では互いに殴り合ったり、防御したり、一撃必殺狙ったり、「相手ターンは俺のターンだぜ」なデッキがあったりしても、
ある意味では問題ない…かもしれないが、さすがにソリティアすぎるのと先攻1キルが簡単にできるのはダメか。

ワンターンキルという言い方自体は日本語(英語なら普通は「Turn One Kill」)なのだが、
英語圏であっても遊戯王プレイヤーは日本にならって「One Turn Kill」という言葉を愛用しており、略語である「OTK」と呼ぶことがある。
ちなみに「ゲームが始まって1ターン目に相手を倒す」という本来のワンターンキルの場合には、
1の序数である「First」を使用し「First Turn Kill」及び「FTK」と表現されている。

●デュエル・マスターズの場合
デュエル・マスターズには「1ショットキルが得意」というより
1ショットキル以外何もできない」カード、無双竜機ボルバルザークが存在していた。
おおまかに言えば「自分のターンを2回行った後、自分は敗北する」という効果だが、
当然のごとく「ボルバルを出せば確実に勝てる状況を作ってボルバルを出す」事が最強の戦術となり、暗黒期「ボルバルマスターズ」を産みだした。
さすがに現在ではボルバルザークは規制されている。

●フューチャーカード バディファイトの場合
「フューチャーカード バディファイト」では、主人公の未門牙王がライバルキャラ相手に1ショットキル(後攻1ターンキル)をやらかした。
何を隠そう4クールアニメの第6話のことである。
元よりバディファイトは「先攻が1度だけアタック可能」「初期ライフ10に対して3や4のダメージが頻繁に飛び交う」「カウンター手段が限定されている」という攻撃的なゲームであり、
極めつけは特定の条件を満たした相手に致死量のダメージ(回避不能)を与えるという文字通りの「必殺技」がシステムとして組み込まれている。(牙王がやったのもそれ)

作中では戒めの意味もあったのか、仲間のデッキ職人に「色んな意味でお勧めはできん」と言わせたり、
牙王がそのワンキルのことをずっと気に病み続けたりと、ワンキルという行為は忌むべきものとして扱っている。

●ワンショットキルの一例
  • アバターシュート
  • 補充+伏魔殿
  • スパイクシュート
  • スーサイドウォール
  • ドラゴンストーム
  • キュイシュート
  • ドレルーラ
  • アザディスタンドレル
  • ノリスショット
  • 対戦相手が赤なのにヘイトレッドで19ライフ投入
  • ジョインジョイントキィ
  • 読書ことみちゃん1kill(現在使用不可)
  • デミウルゴス・ローレルリング白ちゃん1shot(〃)
  • ダーク・ダイブ・ボンバー(現在使用不可 効果をエラッタされて今度帰ってくるかも→帰ってきました)
  • 未来オーバー (〃 こっちは当分帰ってこれないと思う)
  • CNo.39 希望皇ホープレイ(アニメ版)
  • 元々の攻撃力3000のモンスターを攻撃力0にして、オッ素で攻撃で4000ダメージ! これで、ワンショットキルが成立!(←発動していたのさ!)
  • 星龍マーシャル
  • マジックカード! パワーボンド発動!! (どっちかが死ぬ)
  • チープエリミネイト
  • 探求者ポリゴン

TCGの元祖、Magic:The Gatheringは理論上自分のターンが回ってくる前に相手を倒す事が可能。
1ターンを超えているという事で0ターンキルと呼ばれている。

なおライブラリー破壊は基本的にone shot killにはならない。
ドローをする際に、ライブラリーが無かったことによる敗北であるため、相手のドローステップまで待つ必要がある。
(ライブラリー破壊後すぐにドロースペルで相手にカードを引かせるか、そもそもカードを引かせることによるライブラリー破壊なら即死する)



さて……語源こそワンショットキルは銃ではあるが、
デッキ構築においては『日本刀』に例えた方が、非常にしっくりくる。

というのも、ワンショットキルはパーツが揃えば即死という、いわゆるコンボの部類にカテゴライズされるからである。

コンボパーツを揃える確率を上げる方法はただ一つにして単純明快。

すなわちデッキスペースを消費してサーチ・ドローカードを増やす事に外ならない。

しかし、ワンキルコンボの為にデッキスペースを消費すればする程、
コンボを外した時の立て直す為のカードが少なくなるのもまた事実であり、
ぶっ放しを外した前と後で、自分と対戦相手の絶望感がそっくり入れ代わってしまう。

その為、ワンキルデッキを作る際はそのフォローを念頭に置いた構築が求められるが、
その場合今度は逆にワンキルコンボの成功率と速度が下がってしまうのがほとんどである。

それは正に、鍛えれば鍛える程鋭さ脆さが増していく日本刀そのものだろう。



そのTCGのゲーム性を損なうと危険視される一方で、ワンキルには不思議と使いたくなる魅力がある。

そもそもTCGにおけるゲームの目的とは相手を倒すことである。

ちまちま攻めて反撃を喰らうよりかは、1ターンでサクッと勝負を決める事こそ最も確実で美しい勝利の形とも言えるだろう。

相手にして見れば堪ったものではないが、そこにはある種のロマンが含まれていると言える。


また、その過程に複雑なコンボを利用するものも多い。

それは戦闘力の確保といった意味合いとは別にあるもので、一度使ったら病み付きになることも多い。

熟練したプレイヤーが、まるで手品師のように大量のカードを巧妙に動かしていく様に憧れの念を抱いた人も多いだろう。

忌むべきものでありながら、同時にプレイヤーの心をつかんで離さない。

まさしく呪われた妖刀のような力である。


追記、変更はワンキルデッキを節度を持って使える方がよろしくお願いします。



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