未来オーバー(遊戯王OCG)

登録日:2010/03/13(土) 01:48:35
更新日:2025/05/05 Mon 11:28:03
所要時間:約 5 分で読めます






いやだ…………オレは!!負けたくないぃぃぃ!!!


お前の懐にある勝利を奪い取ってでも!オレは!!!



未来オーバーとは、遊戯王OCG1ターンキルをコンセプトとしたデッキである。

サイバー・ドラゴン》と不特定多数の機械族を融合することで融合召喚できる闇属性機械族の融合モンスターである《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を切り札とする。

この《キメラテック・オーバー・ドラゴン》は、融合素材にしたモンスターの数×800の攻撃力になる。
さらに、素材の枚数だけレンダァ! できる。
つまり10枚のカードを融合にすれば攻撃力は8000! ジュウレンダァ!

一撃で敵プレイヤーを粉砕だ! リスペクトなんてくそくらえ! ハッハッハッハッハッハ!


とは言ったものの、普通に10枚以上のカードを使った融合を発動するのは至難の業。
そこで【未来オーバー】の名前の由来となる、未来融合-フューチャー・フュージョン《オーバーロード・フュージョン》(通称バーロー)を使う。

《未来融合-フューチャー・フュージョン》は融合モンスターの素材となるカードをデッキから墓地に送り、2ターン後に融合召喚するという永続魔法カード。
《オーバーロード・フュージョン》は墓地のカードを除外することで、闇属性機械族の融合モンスターを融合召喚扱いで融合召喚する通常魔法カード。


【未来オーバー】のギミックは、《未来融合-フューチャー・フュージョン》で《サイバー・ドラゴン》を含めた大量の機械族を一気に墓地に送り、
《オーバーロード・フュージョン》で墓地のモンスターを根こそぎ融合、そしてメガトン級の《キメラテック・オーバー・ドラゴン》を召喚してアタックというのが基本。
ただし《キメラテック・オーバー・ドラゴン》は召喚時に自分以外の自分フィールドのカードを全てを破壊してしまう。
TF2のバカイザーのようになりたくなければ注意だ!


と、アニメ的かつロマンにあふれたデッキである。


しかし、成功率が高かったために《未来融合-フューチャー・フュージョン》と《オーバーロード・フュージョン》が制限。
シンクロの煽りを受け《サイバー・ドラゴン》の規制強化と向かい風ばかりであった。

それでも環境の変化により《サイバー・ドラゴン》は制限解除、
さらに《サイバー・ドラゴン・ツヴァイ》というフィールドや墓地で《サイバー・ドラゴン》扱いとなるカードも増えた。
【未来オーバー】は、サイバー流の復活とマシンナーズ関係の強力なカードともに新たな産声を上げたのである!


《キメラテック・オーバー・ドラゴン》でダイレクトアタックするほかにも、相手のフィールドに送りつけて、相手モンスターの攻撃力の半分のダメージを与える《ミス・フォーチューン》や、
もしくは《カタパルト・タートル》などで射出するなどのバーンで1キルする方法もある。
これらの場合は融合に20枚のカードを使用し攻撃力が16000を超えれば可能になる。
普通に攻撃したほうが早くね?とは言ってはいけない

《オーバーロード・フュージョン》して除外されたカードを《次元融合》で一斉に帰還させてオーバーキルというのもできたが、《次元融合》が禁止になったので昔の話である
(この際《人造人間-サイコ・ショッカー》や《マジック・キャンセラー》を帰還させればほぼ勝利が確定した点も凶悪だった)。

また、機械族であるためサポートも充実しているので、それらを生かして比較的柔軟に組めるのも利点である。


◎主なデッキの種類


◆戦線維持とデッキ圧縮を兼ねられるガジェットシリーズを基軸にする。
名付けて【未来ガジェット】研究所!

某想定科学アドベンチャーとは勿論無関係だが、TF6スタッフレシピで公式ネタ化。コナミェ…

◆アニメと同じく《サイバー・ドラゴン》を基軸にするサイバー流の切り札に

◆《魔装機関車デコイチ》《魔貨物車両ボコイチ》《サイバー・フェニックス》《カードガンナー》でドロー加速をして一気に手札にパーツを揃える機械ブースト型。
《ブラック・ボンバー》も採用圏内だ!

◆サイコ流のアクセントに
《サイコ・リターナー》&《サイコ・ショッカー》で罠を封じ、確実にレンダァする!

D(ディフォーマー)のアクセントに
サーチと圧縮に優れ、機械族も豊富。
敵の攻撃は《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》等の遅延カードで遅らせ、自分の攻撃時は《キメラテック・オーバー・ドラゴン》の効果でそれらを墓地に送ってから攻撃!


弱点


◆墓守デッキ
墓地利用が封じられるため。

アンデット・ワールド
墓地が機械族ではなく、アンデット族になるため。

◆召喚感応型カード(《奈落の落とし穴》など)
理由は言わずもがな。

◆攻撃感応型カード(《次元幽閉》など)
理由は言わずもがな。



○アニメ、ゲームでの活躍

アニメでは、カイザー亮こと丸藤亮がダークサイドに落ちた姿、ヘルカイザー亮が使用する。
厳密にはこのデッキというわけではないが、上記の主要カードのほとんどがヘルカイザーのものなので、
ほぼヘルカイザーのファンデッキである。

ヘルカイザーが初めて《キメラテック・オーバー・ドラゴン》と《オーバーロード・フュージョン》を使用した回はファンの間では有名で、
「俺は負けたくないィィィ!」と「エヴォリューション・レザルト・バースト、グォレンダァ!」はヘルカイザーの代名詞。

ヘルカイザー自体がGXでもトップクラスの人気を誇るキャラだというのがこのデッキが人気の理由の一つでもある。


ゲーム作品でもヘルカイザー亮が使用してくるデッキの一つで、高レベル帯になると使用してくる。

タッグフォース2でのヘルカイザーは《キメラテック・オーバー・ドラゴン》の墓地送り効果で自滅したりで「バカイザー」などという不名誉なあだ名をつけられたが、一転してタッグフォース3では《キメラテック・オーバー・ドラゴン》、《サイバー・ツイン・ドラゴン》、《サイバー・エンド・ドラゴン》の三体をフィールドに同時に展開するなどファンとプレイヤーが涙目なことをしてくれる。

名実ともに色々なプレイヤーから愛されているデッキの一つであるといえる。


【少年、これが絶望だ】

しかし、その愛が行き過ぎたのか2012年の9月の改訂にそれは来たのだ


禁止《未来融合-フューチャー・フュージョン》

そう、禁止である…
遂に【未来オーバー】は息の根を止められてしまった

その先に待ち受けるのは漆黒の絶望のみ
未来に希望は無いというのか…





ないわけではなかった。





2017年1月づけで《未来融合-フューチャー・フュージョン》が制限復帰。
これにより再び構築可能になったが、《未来融合-フューチャー・フュージョン》の効果発動が「発動した次のスタンバイフェイズ」と大きくタイムラグを与えられたため、ギミックは構築できても実行するのは困難になった。
後に2018年1月に無制限に。

しかし禁止だった間に
等の新戦力が加わり爆発力は増している。

更に2023年には

《超未来融合-オーバーフューチャー・フュージョン》
永続魔法
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる
(このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない)。
●EXデッキの融合モンスター1体を相手に見せ、そのモンスターにカード名が記された融合素材モンスター1体をデッキから墓地へ送る。
このターン、自分はこの効果で墓地へ送ったモンスター及びその同名モンスターを特殊召喚できず、そのモンスター効果を発動できない。
●自分の墓地のモンスターを融合素材として除外し、機械族・闇属性の融合モンスター1体を融合召喚する。

なんと《未来融合-フューチャー・フュージョン》と《オーバーロード・フュージョン》が一つになったと言う、【未来オーバー】を意識したカードが登場。
流石に墓地に送れるのは融合素材にカード名が記されたモンスターかつ1体だけ、融合先は機械族・闇属性限定と大幅に縛られているものの、コンセプトである高打点の《キメラテック・オーバー・ドラゴン》の降臨をサポートできる性能は変わらず。





俺は…追記修正に飢えている…
俺は追記修正されたいぃぃぃぃぃ!

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最終更新:2025年05月05日 11:28