アグストリアの動乱

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アグストリアの動乱 - (2014/06/21 (土) 18:31:13) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2014/04/09 (水) 1:09:00
更新日:2024/03/21 Thu 21:00:28
所要時間:約 3 分で読めます




ファイアーエムブレム 聖戦の系譜」の第2章のタイトル、及び同章で使われている楽曲。

聖戦の系譜においては「馬に乗っているのはそれだけで有利」と言われることがあるが、この「アグストリアの動乱」は、まさにその所以を嫌というほど味わわされるマップだろう。
序章、第1章はまだ序盤ということもあり、次の城までの距離はまだ比較的短かったが、このマップからは一気にグンと縦長、横長のマップが展開されている。
第1章のシグルドの歯が浮きすぎて入れ歯になるレベルの口説き文句ほどではないが、イベント中のネタも多く、いろんな意味でエムブレマーの印象に残りやすいマップといえるだろう。


  • あらすじ

ヴェルダン王国を制圧したシグルドは、バーハラ城からの命令に従って
国境の城、エバンスの城主となり、ディアドラを妻にむかえた。

グランベルによるヴェルダン制圧はアグストリアに大きな混乱をもたらした。

アグストリアの諸公たちは、強い反グランベルの意思を示し
あくまでも和平を重んじたアグストリアの賢王イムカは
何者かの手によって暗殺された。

代わって国を継いだのはイムカ王の長子、シャガール王子だった。

グランベルの国軍はいまだ、はるか東のイザークにある。

シャガールはアグストリアの諸公にヴェルダン侵略の命をくだした。

エバンス城を守るシグルドは再び、戦いの真っただ中に立たされた。


足の遅い歩兵の経験値の取りこぼしは気にせず、とにかく騎馬の機動力を総動員した電撃戦が要求されるため、ここまででいかに騎馬ユニットを育て上げられたかでこの章の難易度が決まると言っても過言ではない。
北方のアンフォニー近郊の開拓村を全て救出するためには、ハイライン城を最低でも11ターン以内に制圧することがデッドラインとなり、それ以上掛かると値切りの指輪を入手できる村が救出不可能となってしまう。
…というか初見のプレイヤーは中央のノディオンをまず助けにいかなきゃならないのに、その遥か遠くにある村なんてどうやって助ければいいのよ…と唖然となるだろう。これに関しては心配はいらないので、とりあえず後述。

まずは中央のノディオン。エルトシャンの妹であるラケシスと、彼女を守るために選抜されたエヴァ・イーヴ・アルヴァの3人のパラディンが防衛に当たっている。
いずれもそれなりの能力は有しているものの、所詮はNPCにしか過ぎない上に、エリオット率いるハイライン軍はその倍を軽く超える数で攻め込んでくるため
こちらはターン開始と同時に騎馬ユニットを目いっぱい全力で動かし、戦線に合流させたいところ。
ラケシスはシグルドでノディオン城に入れば仲間にすることが出来るが、その分のターン数がもったいないため、ハイラインの軍勢を排除するまでは説得せずに友軍のままにしておくのが吉。

エリオットを撃破してもまだまだ休めない。そのまま北西に移動し、今度はジェネラルのフィリップの率いる防衛隊を倒し、ハイライン城への進軍ルートを確保しなければならない。

遠距離攻撃を仕掛けてくるシューター、守りの堅いアーマーナイトが縦長にずらりと配置されているため、真っ向から突っ込むと袋叩きにされる。
まずはアーマーナイトの攻撃範囲に入り、敵ターンで誘い出して各個撃破した後、一気に切り込んでシューターを撃破してしまおう。ここでまごついていると
北の村救出が間に合わなくなってしまう。ボスのボルドーもシグルドやキュアン、ディアドラとの会話でひかりの剣を得たエスリンなどの高火力で一気に押し込んでしまおう。

ハイラインを制圧すればアンフォニーへの道が開かれる。だが、この頃になれば既に盗賊が村に到達して破壊を始めている。
これ絶対間に合わないだろ…とリセットするのまだ早い。なぜなら次の敵ターン終了後、開拓村のひとつからバードのレヴィン、踊り子のシルヴィアが増援として現れるからである。
シルヴィアの再行動をうまく駆使してあげれば、なんとか村を破壊される前にレヴィンで盗賊を一掃することが出来るが、先ほど述べた「値切りの指輪」をもらえる村だけはかなりギリギリのタイミングになる。
ハイラインをなるべく手早く攻略する理由はここにある。
レヴィンの登場で喜んでばかりもいられない。アンフォニーからはマクベスに雇われたヴォルツ率いるフリーナイトの軍団が押し寄せてくる。
フリーナイトは一撃は決して重くはないものの、技・素早さのパラメータが高く回避がしにくい。細かいダメージの蓄積によって、いつの間にか窮地に立たされていることも少なくないため、味方の配置には常に気を配っておきたい。
また、この中にいるベオウルフは10000Gを支払うことで味方に引き入れることが出来る。支払い役はゆうしゃの斧の修理費以外に消費が無く、資金がダブつきやすいレックスがオススメ。
これを退ければアンフォニーのマクベスは大した事はないため、歩兵の味方を引き入れて続くコノート・アグスティへの進撃の準備を進めよう。
その間はマクベスを適当にチクチクして経験値を貯めておくと後がラクになる。

続いてはコノート。ここは特に目立ったイベントはないが、進軍する道が狭い上、シューターの遠距離攻撃とボスのクレメントが使ってくるスリープの杖が厄介。
特にスリープの杖はくらうと行動不能になるため、やはりここでも杖とシューターの攻撃範囲ギリギリまで迫った後、騎馬の機動力を生かして一気に突破したいところ。
懐に入り込んでしまえばクレメント自体の能力は高くないため、それほど苦戦はしないはず。

ここを抑えればいよいよ最後のアグスティ。しかしここで、アグスティ城からフュリー率いる天馬騎士隊が本城であるエバンスに一直線に向かってくる。
頼れる火力を持つレヴィンが敵の本拠から離れるのは痛いが、本城を落とされては元も子もないため、彼を速攻でリターンの杖でエバンスへと戻し、フュリーに元気な姿を見せてあげよう。
アグスティ周辺には初の七三ボスである、ザインと大量のナイト部隊が襲ってくる。彼はこの章で活躍してきた騎馬系に対して特攻を持つナイトキラーを持っているので、いつもの調子で挑むと返り討ちに遭うことも。
アグスティを守るシャガールは間接攻撃の手段を持たないため、魔導士やアーチャー系のユニットならノーダメージで倒せる。これらのユニットのレベルが足りないなら、容赦なく肥やしになってもらおう。


シャガールを倒し、アグストリアを平定したシグルドだったが、その結果としてグランベル本国の介入を許し、アグストリアはまるでグランベルの属国扱いとなってしまう。
これを良しとしなかったエルトシャンはシグルドに食ってかかるが、シグルドはグランベルと交渉するために1年の時間が欲しい、政情が回復すれば自分達もその頃にはシアルフィへ帰ると約束した。
エルトシャンはその言葉を信じ、重傷のシャガールをアグスティ北のマディノへ本拠を移させ、自身は駐留させていたクロスナイツと共にその近郊のシルベールにひとまず待機することとなった。

だが、約束の1年を待たずしてシャガールがアグスティを取り戻すために再び挙兵し、エルトシャンもその煽りを受けて、遂にはシグルドと剣を交えることになってしまう…


全体の流れをざっくり解説するとこんなところ。
続いては章の中のイベント。特に印象に残りやすいネタイベントが多いのもこの章の特徴のひとつでもある。

まずはラケシスと三騎士の会話。ハイラインのエリオットをキザな男と蔑み「エルト兄様のような人でなければ結婚しない」「だから私は誰の妻にもならない」と
愛する兄上とのおのろけを語るラケシスを「…それはよろしいのですが」の一言で軽く受け流す、エヴァのスルースキルの高さが垣間見えるなかなかシュールな会話が展開される。
聖戦の系譜のシステム上、誰でも相思相愛にすることが出来るのもこの会話のネタっぷりを引き上げている。

続いてはヴォルツとベオウルフのフリーナイト組。こちらは特に特筆すべき点はないはずなのだが、なぜかヴォルツの「俺をやれる奴はいねぇよ。この世界ひろしと言えどもな」
というセリフの「世界ひろし」という部分がピックアップされ、そのままヴォルツの愛称が「世界ひろし」として広まるという謎の現象が発生した。

そしてみんなのアイドル・アーダンさんがこの章でも大活躍。ハイライン南の砂浜でひとり、追撃できないことを悩むアーダンさん。
「俺にも追撃の力があればもっと強くなって、彼女も出来るのになぁ…」と肩を落とす。
そんな彼の前に古びた腕輪がひとつ。試しにはめてみると、なんと追撃の力が湧いてくるではないか!

「ついげきリング を手に入れた!」





レヴィン「ようアーダン。いい物持ってるじゃないか^^」


…仮にアーダンが持っていても、彼の能力では追撃できる敵の数などたかが知れているため、大体は中古屋に売り払われてレヴィンに取られるのがオチという
なんとも哀愁漂うイベントである。


…色々と書き連ねてきたが、この章で忘れてはいけないのが、なんといってもここで流れるBGM「アグストリアの動乱」であろう。

これまでの序章、第1章がドラムなどを前面に押し出した、力強く明るい曲調だったのに対し、この「アグストリアの動乱」は笛を主旋律に据え、どこか切なく憂いを帯びた
曲調に仕上がっている。
親世代の最後になる第5章のエンディングでもこの曲のオルゴールアレンジが流れ、公式においても「シグルドのテーマソング」とされているこの曲は、聖戦の系譜の中でも特に高い人気を
誇っている。



追記・修正は馬を全力で走らせてからお願いします。

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