S・トリガー獣

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S・トリガー獣 - (2016/03/18 (金) 15:08:19) の編集履歴(バックアップ)


登録日: 2016/03/18 Fri 14:42:34
更新日:2024/02/24 Sat 06:53:39
所要時間:約 3 分で読めます





おっと、勝ったと思ったかな?油断は禁物であるぞ。 ---交錯の翼 アキューラ

難しい話はさておき、とにかくお前はひっこんでな! ---アクア・サーファー

さぁ、汽車くん。ヤッチマイナー! ---特攻人形ジェニー
アラホラサッサー! ---汽車男

連射攻撃で次々ノックダウンさせちゃうよ! ---モエル 鬼スナイパー

踏んじまうヤツは…アンラッキーとダンスっちまったんだよ…。 ――特攻の菊



ここでは、デュエル・マスターズにおいて、キーワード能力S・トリガーを持つクリーチャーを紹介していく。

概要

「S・トリガー」能力はデュエル・マスターズの花型能力であり、呪文には第1弾から登場していたが、
クリーチャーで所持するカードが登場したのは当初企画されておらず、デュエル・マスターズがブレイクした後に登場したDM-04から。
漫画の初出は《アクア・チャージャー》であるがそのデュエルで使い手の牛次郎は《アクア・サーファー》を素出ししている。なぜだ。
これらのクリーチャーを公式(ウィザーズ、タカラトミー)・非公式(プレイヤー)ともにS・トリガーを持つクリーチャーをさして、「S・トリガー獣」と呼ぶ。
他にも「トリガークリーチャー」「ST獣」などともいう。
いずれにせよ、正式な効果は「S・トリガー」のみであり、それが呪文ではなくクリーチャーである場合に区別しているに過ぎない。
ただしトリガーの注釈文は変更され、「このクリーチャーをシールドゾーンから手札に加える時、コストを支払わずにすぐ召喚してもよい」に変更されている。

通常のトリガーと異なる点としては、そのまま場に残ること、そしてそれが召喚扱いされることである。
これは後天的にトリガーを得たクリーチャーにもあてはまり、特に【ターボゼニス】ではそれが重要なのだが、
以下は最初から、あるいは自分の能力でトリガーを得るクリーチャーのみを扱う。

基本的に場に残り、そのまま攻撃したり進化元に出来る点で呪文より優秀なため、
ただでさえ厳しくなりがちな呪文のコスト査定より厳しくなりがちな傾向があり、
例えば《スパイラル・ゲート》のクリーチャー版と言える《アクア・サーファー》はなんと同じ効果で4コストも増大してしまっている。
更にブロッカーを併せ持つ《雷珠の求道者ラ・バルザ》《ファンタジー・フィッシュ》なんかはもうコスト査定が滅茶苦茶。
6〜7コストはザラという感じである。一応、3コストのトリガー獣もいるのだが。
現時点で最初からトリガーを持つクリーチャーのコストのランキングはこうなる。

コスト 名前
1位 10 深海の伝道師 アトランティス
2位 9 閃光の守護者ホーリー
一極 マウチュ
罠の超人
3位 8 密室の破壊者クローズド
雷珠の求道者ラ・バルザ
音階の精霊龍 コルティオール
メガ・ブレード・ドラゴン
ジャジャーン・カイザー
熱血龍 バトクロス・バトル
激辛の超人
瞬撃の大地 ザンヴァッカ

8コストトリガーは呪文だと《無法のレイジクリスタル》、《支配のオラクルジュエル》、《龍脈術 水霊の計》あたりがそれでも重いとされており、
9コストトリガーまでなると《戦極無双》、《リベレーション・オブ・ジ・エンド》と革命編になるまで登場しなかったのに対して、
アトランティスはエピソード3の時点で出ていた(8コスト帯トリガー呪文はここでようやく登場した)。
ラ・バルザに至ってはDM-10である。クリーチャーは本当に重くされてしまうのだ。

基本的にゲームの逆転要素として設計されるトリガーにおいて、特にクリーチャーというデュエル・マスターズの花型をタダで出せる能力であるため、
開発側も安直に軽くはできなかったんだろう。
…のだが、そのせいでハズレカードが多くなりがちな傾向もある。
例えば《ハビエルネイチャー》や《エクスプレス・ドラグーン》、《突然月光ホイホイザー》など。
特にホイホイザーなんかはもう狙ってるとしか思えない。

アッチムイテェェッェ!ホォォォォオイ!!――突然月光ホイホイザー―

(´・ω・`)ほぉい

特に
  • トリガーしか持ってない準バニラ
  • ブロッカー持ちトリガー
などの査定は厳しい物がある。
ただし《モリノオウジャダケα》はたった2コストでサバイバー持ちであるため扱いやすく、
雪鳥目 ペンタゴン》はジュラシック・コマンド・ドラゴン/革命軍であることから、
裏革命目 ギョギョラス》の侵略元として注目されたことがある。…同型再販元の《侵略者 アジャラシ》は同じ年に登場したのに批判されまくって可哀想だったがな!

ただし、初期から《アクア・サーファー》《獣王の手甲》など初期から評価の高いトリガークリーチャーも多く、
現代ではカードデベロッパーの能力向上とインフレの波の恩恵をうけてハイスペックトリガー獣も増えている。
そのおかげで【フルクリーチャー】デッキが普通に(特にビートダウンにおいては)成立してしまうことも他のTCGとは一線を画す。
ただしビートダウンデッキでも呪文を入れたほうが素直なデッキになりやすく、コントロールでは呪文こそが重要なので
そこまで推奨はしない。…それでもフルクリ傾倒が強くなりつつあり、一部プレイヤーは呪文はそのうち要らなくなる日が来るのではと危惧している。
一応《単騎連射 マグナム》などメタも多いのでフルクリが絶対正義になる日はまだ遠いだろうが。

また、トリガー持ちクリーチャーは【トリガービート】や【暴発ミルザム】【マーシャルトリガー】では
「コストを踏み倒せるアタッカー」としての需要は高い。ただし踏み倒す前提である以上コスト上下で差別化ができないこともあり、
通常のクリーチャーよりも競争は激しい。
…なお後に【暴発ミルザム】が【白単天門(ミルザムエメラルーダ)】になり、トリガー獣よりトリガー化カードが使われるようになったのは内緒。
そのあとミルザムが繭の部屋に送られた(=殿堂入り)のも内緒。

クリーチャー議論

光文明

ラ・バルザを擁する光だが、流石にラ・バルザや《密室の破壊者クローズド》は弱すぎる。
一瞬トリガー持ちコマンドということでクローズドが注目されかけたが「光ならエンジェル・コマンドのトリガーいるじゃん」ということですぐに注目されなくなり、
革命編では更にトリガー持ちコマンドが増えて涙目となった。

なによりラ・バルザやクローズドを泣かせたのは《閃光の守護者ホーリー》だろうか。
ザ・クロック、デス・ハンズ、シュトルムと並び称されるまでにいたったそのカードスペックは強力の一言。
閃光の守護者ホーリー 光文明 (9)
クリーチャー:ガーディアン 3500
S・トリガー
ブロッカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手のクリーチャーをすべてタップする。
名前通りの《ホーリー・スパーク》効果に、ラ・バルザやクローズドと同じ攻撃可能ブロッカーがついてきて、
なぜか種族も優秀なガーディアン。いじめか。
コマンドではないが光9コストであるため【九極侵略】では、コマンド侵略元に出来るはずの同コストの《一極 マウチュ》より採用率が高くなる事態が発生してしまった。
…マウチュが弱すぎるだけとも言う。

他にも《交錯のインガ キルト》など粒ぞろいではあるが、もともとクリーチャーより呪文に強いカードを擁する光なので使えるトリガークリーチャーは少ない。

水文明

なんといっても《アクア・サーファー》を忘れてはいけない。
かつては下手なキラカードと釣り合うほど希少だったカードである。今では再録につぐ再録でストレージを漁ればざくざく手に入るが。

ただ、環境の変化から、リキッド・ピープルデッキ以外でのサーファーの採用率は減りつつある。
相手の墓地アドバンテージを潰しつつ場面によって墓地回収ができる《埋没のカルマ オリーブオイル》や
コマンド持ちトリガー《奇術士 ゾローメ》《サイバー・I・チョイス》、他にも
サイバー・P・ゴービー》《電脳麗姫ジェリー》《宇宙ドローン》《T プルルン》のようなデッキの潤滑油や
深海の伝道師 アトランティス》のような豪快なバウンスなど優秀なトリガークリーチャーが多いのだ。

…そしてなんといっても《終末の時計 ザ・クロック》のターンスキップ能力は優秀すぎるため、ホーリー、デス・ハンズ、シュトルムと並び
評価が高く、サーファーすらリキッド・ピープルでの出番を奪われがちなのだ。クロックはアウトレイジなのに。

闇文明

黒神龍オドル・ニードル》や《ヤミノサザン》《ミケニャンコ》などはそれなりに使われる他、
汽車男》や《特攻汽車ジェニー》のようなハンデスクリーチャーなど、こちらも粒ぞろい。
ザ・美食秘宝サイキック・イーター》はそれこそ上述のホイホイザーの完全上位互換に近く、サイキック全盛環境では活躍できた。

だがやはり《凶殺皇 デス・ハンズ》が光のホーリー、水のザ・クロック、火のシュトルムと並んで評価が高い。
デス・ハンズは《デーモン・ハンド》の手の主(ただし、すべてのバージョンではないようである)であるとされ、そのデーモン・ハンドを内蔵したダークロード。
…なんでただでさえ十数年環境で活躍してしまうような強いカードに生き物をつけてしまうのか。当たり前だが採用率は高い。

火文明

火はトリガークリーチャーもそれなりにいるのだが、評価の高いクリーチャーはエピソード期までお預け。
ピアラ・ハート》や《火焔タイガーグレンオー》など悪くないカードもあるにはあったのだが、本格的にトリガー獣の強化をしたのはエピソード期以降である。

モエル 鬼スナイパー》はヒューマノイドデッキをフルクリに近づける名カードであり、
熱血龍 バトクロス・バトル》はドラゴンデッキのトリガー枠として大活躍。
イーグル・バトッチ》は除去とドローを条件付きとは言えこなせる。

だが《地獄スクラッパー》が生まれ変わった《破壊者 シュトルム》の火力バラマキは特に赤単では汎用性が高く、
人気はホーリー、ザ・クロック、デス・ハンズ同様高い。一応四枚の中では一番評価は低いが、他の3つが余計に頭おかしいだけである。

自然文明

カブラ・カターブラ》のような優秀なマナ回収要員もいるながら、クリーチャーの文明の異名を取る割にトリガーはそこまで良くなかった。
特攻の菊》のような攻撃中止クリーチャーや《クラッシャー・ベア子姫》のような癖の強すぎるトリガー除去も登場したが、
躍喰の超人》のようなマナブースト補助などが用いられる程度だった。

特にDS以前は自然文明のみのデッキという概念も薄いため、ぶっちゃけそれでも困んなかったのだが。
だがDSRevと単色デッキの強化がされるようになり、呪文側トリガーが強化され、
そしてRev4弾では遂にかつての三大S・トリガー《ナチュラル・トラップ》内臓の《罠の超人》が登場。
ホーリーやデス・ハンズに並ぶことが出来るか注目されている。

多色・無色

多色トリガーはなんと両手指で収まるうえ、汎用性の高いものは《超越男》というなんかもうよくわからないジョークカード。
かつてサイキックが跋扈していた頃は《ミスター・アクア》が活躍したことはあった。
他にも【トリーヴァサバイバー】で《瞬速のアタカマイトβ》がサバイバーでS・トリガーを共有できることが注目されている。

無色トリガーは《逆転王女プリン》しかいない。かつて《神聖麒 シューゲイザー》で注目されたこともあるなど、コンボデッキ向けの性能。

余談

三大S・トリガーはすべて革命編でクリーチャー化している。
《ホーリー・スパーク》→《閃光の守護者ホーリー》
《デーモン・ハンド》→《凶殺皇 デス・ハンズ》
《ナチュラル・トラップ》→《罠の超人》
このうちホリスパはもう上位互換が山のようにあったし、ナチュトラは後発呪文に押されていたので歓迎の声も大きいが*1
デモハンのみ、デス・ハンズ登場以後ですら《単騎連射 マグナム》のメタをメタリ返すために優先されたり、
デス・ハンズと8枚体制したりといまだ強さを誇るため、「なんで強いカードに更に生き物を付けて強化してしまったのか*2」という批判もある。

リキッド・ピープルやヒューマノイドのデッキでは現在フルクリは簡単であり、
ほとんどのパーツがむしろ呪文より優秀という始末であるため、安直なST獣の濫発自体に批判的な声もある。
とはいえ、かつてのようなハズレ枠ばかりよりはいいとも言えるため、このへんは賛成の声と反対の声が入り乱れる状況である。


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