すれちがい石版

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すれちがい石版 - (2017/12/02 (土) 08:46:25) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2017/12/02 (土) 08:45:38
更新日:2024/04/21 Sun 13:36:52
所要時間:約 10 分で読めます






すれちがい石版とは3DS版ドラゴンクエストⅦ エデンの戦士たちで登場した新規要素の一つ。


◆概要

DS版天空シリーズから始まり、ドラクエ9の宝の地図によって爆発的に人気の高まったすれちがい通信。
すれちがい石版は名称通り3DS版ドラクエ7におけるすれちがい通信コンテンツである。

謎の神殿に複数枚嵌め込んで新たな世界を復活させる不思議な石版とは違い、それ単体で機能するもので、
移民の町の地下に新設された変わった形の台座に嵌めることでそれぞれ特殊なダンジョンに挑む事ができるというものになっている。

ダンジョン内では3~5種類程度のモンスターが登場し、マップも既存のものを繋ぎ合わせたもの。
最深部ではボスモンスターが待ち構えており、討伐することで特殊なアイテムが入手できることもある。
(ボスモンスターは別の場所で見かける同種のモンスターよりも強化されている)


◆石版の種類

すれちがい石版にはいくつか種類が存在しており、
戦歴画面では自作の石版と貰った石版の2つに表示が分かれ、更に貰った石版は3種類程に分類される。
自分の石版は16個、貰った石版は24個まで所持可能。


  • 自作石版
その名の通りの石版で、リメイク版においてモンスターパークの重要性を大躍進させた要素。

実は3DS版では移民の町を訪れることができるようになると、
同じく地下にある旅の扉からモンスターパークがあるマップに移動できるようになっている。
その段階ではモンスターじいさんの書置きとまもののエサが置いてあるのみで、
すぐ近くにいる石版を管理しているじいさんに話しかけても自作石版の作成は行えないが、
その前からモンスターの収集自体は行えるようになっている。

そして原作と同じくルーメンをクリアし、モンスターじいさんが登場してからが本番。

石版管理のじいさんに話しかけることで、パークにいるモンスターからリーダー1匹、お供2匹を選ぶことによって、
その3匹のモンスターが新たな自作石版を探してきてくれるのである。
通常は3種類それぞれ別のモンスターを選ぶ必要があるが、モンスター宿舎に登録されているモンスターならば、
集めた数に応じて同じ数だけ同時選択する事が出来る。

石版の名前は選んだモンスターによる法則性でランダムに決定され、
その石版ダンジョンには同じく選んだ3匹+リーダーの図鑑番号+1と+2の計5種類のモンスターが登場するようになっている。
また、最深部にいるボスモンスターもリーダーと同じ種類になっている。
ただし例外として後述するトクベツなモンスターをリーダーにした場合は、番号+αのモンスターは出現しない。

これにより、理想の個体が登場する石版を作り出すという意味で、
原作ではコレクション要素しか意味の無かったモンスターパークに非常に重要な意味が生まれることになった。


  • 移民から貰う石版
貰った石版の1種。
3DS版ドラクエ7は移民の町についてもシステムが大幅に変更されている。

大雑把に言うならDS版ドラクエ4に似通った形になっており、
特定の場所に登場する固定移民を順番に町に呼び寄せて発展させる仕組みになっている。

そもそも町の管理者もシムじいさんではなくティアという少女で、
彼女の目的は「元モンスターだった人間が楽しく暮らせる町を作りたい」というもの。
そんな彼女の要望に応えるべく探し出すのが元モンスターの固定移民たちであり、
固定移民と町で再会するとその時にそれぞれ個別のすれちが石版を譲ってもらえるのだ。

通常のすれちがい石版と違い、登場モンスターは対象の固定移民に関連する種類に絞られている事が多いのが特徴。
そして詳しくは後述するが、これによってある道場が現れたのは非常に有名な話。


  • 配信石版
貰った石版の1種。
移民の町の酒場からインターネットにアクセスすることでダウンロードできる石版である。
期間や地域が限定されていて入手困難な物も数多かったのだが、現在は殆どの石版が再配信されており容易に入手可能となっている。

この種類の石版の最大の特徴は、登場モンスターが本編ドラクエ7には登場しない新種、
俗に「トクベツなモンスター」と呼ばれる種類であること。
既存種類の色違いや歴代ドラクエシリーズからゲスト出演種など、全部で100種類以上と非常に多彩。
そして何よりこれらのモンスターも懐かせることでモンスターパークに送る事が出来る。

更にもう一つの特徴として、ボスモンスターの討伐報酬がこれまた配信限定の新規アイテムであることが多い。
虹のしずくやルビスの守り、闇のランプといった過去作の重要アイテムや、
まきばの杖やげんまのカードといった強力な効果を持つ新アイテムなどやはり多種多様。


上記2種の石版についてはモンスターパーク開放前から利用可能であるのも嬉しいところ。
(とはいえ、配信石版の大半は適正レベルに追いついておらず、よほど鍛えてないと探索は難しいだろうが)


  • ストーリー石版
貰った石版の1種。
一度ラスボスを倒してエンディングを迎えてから、同じく移民の町でダウンロードができるようになる。

全3種類でそれぞれキーファ、メルビン、フォズに関連したサイドストーリーを楽しむ事が出来る。
ドラクエ9でいうところのストーリークエストに近いか。


◆通信での配布

すれちがい石版というだけあってインターネットを介して第三者への配布も可能。
同じくモンスターパークのじいさんに各種プロフィールを設定してもらった上で、
自分が持っている石版を貰った石版含めて送り出す事が出来る。

特に自作石版については交換が成立すると、その段階でリーダーモンスターのレベルが上昇し、
比例するようにモンスターの強さやボスモンスター討伐時のレアアイテムの出る確率なども上がっていく。
ただ、前者の上がり幅が大きく後者はそれほどでもないため、あまり旨みは無いとされているのが悲しいところ。
上がったレベルは引き下げられず、今後同じ種類のモンスターをリーダーにした石版作成にも影響してくるので、
その辺りを慎重に判断しなければならなくなる。


◆欠点

上述したモンスターのレベルの仕組みについても一つであると言えるのだが、
特に貰った石版の最大所持数が少なすぎる事がよく欠点に挙げられる。

何せ所持数24に対して配信石版だけでも軽く50を超える種類が存在している。
しかも、作中で入手できる固定移民の石版とも所持数を共有しているので実際には更に狭まるといっていい。

こうなると目的に応じて石版を捨てるなり何なりしなくてはいけないのだが、
石版の廃棄も散々挙げてきたモンスターパークにいる石版管理のじいさんに話しかけないと行えないというのが悩みどころ。
おかげで移民の町の酒場とモンスターパークを行ったり来たりになるというのも珍しくない。

流石に不便と思ったのか、スマホ版だとモンスターパークから直接配信石版を受け取れたり、
一度に複数種の石版を捨てられるようになったりと若干改善されているとのこと。





















◆本題

でまあ大まかな説明としてはこんな感じになるのだが、
すれちがい石版、特に自作石版で一番のポイントとなるのは、


これ以上ない稼ぎ要素の塊


ということであろう。


自作石版のダンジョンに登場するモンスターは探しに行かせたモンスターにより決定されるということは、
狙ったモンスターと容易に出会えるダンジョンを意図的に作り出せるということに他ならない。

……つまりメタル系モンスターやゴールデンスライムのような金持ちモンスター、レアアイテムを持っているモンスター等をを送り込めば
経験値やゴールド、高価な装備品やステータスアップの種や木の実をザクザク稼ぐ事が可能ということなのである。

加えてトクベツなモンスターをリーダーにすれば余計な別種モンスターが混じる心配もなくなるので、
配信限定石版で懐かせたモンスターがいれば稼ぎは更に効率的となる。
「隠された財宝!?」に登場するパペット系モンスターなんかは打ってつけであろう。

おまけにこれだけに留まらず、ドラクエ7では転職システムとその為の熟練度というシステムがあるのはご存知だろうが、
何と自作石版のダンジョンは出現モンスターの種類に関わらず、熟練度のレベル上限が一律99となっているのだ。
これはつまりスライムやナスビーラみたいな序盤の雑魚敵ばかりのダンジョンで狩りをしても例外ではない。
経験値、ゴールド、ドロップアイテムはおろか熟練度すらも稼ぎ放題なのである。

ただし、熟練度については自作石版のみであり、固定移民から貰える石版などにはきちんと上限が設定されている……と、思いきや。
一番最初の固定移民であるスラランから貰える「スライムだらけの森」の石版というのがあるのだが、
この石版は出現モンスターがスライムのみなのに熟練度上限レベルは何と19。

レベル15前後くらいで何とかダーマのエピソードをクリアして転職を可能にしてしまえば……あとはわかるよね?

ドラクエ7は人間基本職の必要戦闘回数が大幅に減少したことも合わせて、
砂漠以降の世界に進まず只管スライム狩りをして熟練度を稼ぎまくる……通称スライム道場が出来上がっていたのである。

更に更に石版ダンジョンに出現するモンスターは転職のためのモンスターの心を落とす確率がやたらと高くなっているという特徴もある。
上述したスライム道場で狩りを続けていればものの数時間でスライムの心が99個になっているなんて光景も当たり前のように見られる。

この仕様はスライムに限った話ではないので、にじくじゃくやローズバトラー、ギガミュータントといった
旧作ではよほどの豪運の持ち主でなければ戦闘での心の入手なんて不可能だった連中についても決して夢物語ではなくなっているのである。
こうして、上記4つの要素に加えてモンスターの心狩りという稼ぎ要素まで出てきてしまう始末。


これを見ればモンスターパークの価値が急上昇したというのも頷ける話であろう。
そのために必須の職業であるまものハンター自体の性能も大幅に見直されているということもあり、
日夜目的のモンスターダンジョンを作り出すためにまものならしに精を出したプレイヤーも多いのではないだろうか。




◆裏道的な話

ここからは更に番外的な話。

自作石版の出現モンスターの法則については上記の通りだが、
リーダーモンスターに限り図鑑番号+αのモンスターが登場することになる。

メタル系モンスターやゴールド稼ぎモンスターで石版を自作するプレイヤーにとって時にマイナス要素になりがちな部分もあったりするのだが、
これを逆に利用するとその時点では会えないような後半のモンスターを意図的に呼び込めるということになる。

一番有名なのはやはりスライムLV8をリーダーにした石版を作成した時であろうか。
コイツの登場は中盤にも関わらず図鑑番号がかなり後半になっていることもあり、
極論、ハーメリア地方クリア段階で裏ダンジョンのモンスターと戦えるなんて事態を引き起こせるのである。
勿論、そこで裏ダンジョンのモンスターを更に懐かせて自作石版を作り続ければ繰り返すたびに登場モンスターが更新されていくので、
やりようによっては経験値最多モンスターであるプラチナキングすらも呼び込めてしまうのだ。
まあ流石にクリア前から裏ダンジョンモンスターと戦うなんて無茶をするのだから、相当な下準備は必要になるが。

スライムLV8と裏ダンジョンモンスターは流石にハードルが高すぎるだろうが、次点のオススメとしてはいどまじん辺りであろうか。
コイツもコイツでメザレやブルジオの屋敷の井戸に登場しながら、やはり図鑑ナンバーは周囲のモンスターよりもかなり後ろの方であるので、
5~6回繰り返せばはぐれメタルに出会えてしまう。
やはり時期不相応なモンスターと戦うことになるとはいえ、裏ダンジョンクラスに比べれば遥かに簡単なので狙ってみる価値はある。

同じように現代の海底神殿に登場するツボックなども、懐かせてしまえば少し後ろのナンバーに位置するゴールデンスライムを呼び出せるので、
懐かせる事が出来れば世界異変前から大量のゴールドを稼ぐなんて荒業も可能である。




……こういった裏道と配信限定のトクベツなモンスターを組み合わせて、
ストーリー中盤くらいからトンデもない経験値とゴールドを稼ぎまくった廃人プレイヤーも多いのではないだろうか?
メタルパペットとプラチナキング×2、ゴールドパペットとゴールデンスライム×2なんて石版を作ろうものなら、
その先に待っているのは楽園である。








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