……という不仲は大洗を欺くための演技であった。
隙だらけのフラッグ車を包囲すべく橋へ向かったところでBC自由学園の策略が発動し、橋を破壊された大洗の車輌は立ち往生。
そのまま包囲され一回戦にて絶体絶命のピンチに陥ってしまう。この状況には観戦していたダージリン達も驚いていた。
みほの機転により新メンバー・サメさんチームのマークIVで危機を脱出するものの、BC自由学園は撤退しながら優雅に「玉葱の歌」を合唱するのだった。
こちらもどこまで演技だったのかは不明だが、「団結
さえすれば
強い」と言われている辺り犬猿の仲自体は元々だったのだろう。
なお「らぶらぶ作戦」においては基本的にマリーの性格も、押田と安藤の犬猿の仲も本来の性格として描写されている。
2話の様子を見る限り実は不仲は演技であり、実際は仲間として信頼しあっている事が明かされている……のだが、対立が払拭しきれていた訳ではないらしい。
実際、優花里がサンダース・アンツィオ戦同様偵察中に学園内の対立を目撃していたように学園内の対立は事実であり、
そこから「今回の大会の作戦のために和解させた急造チーム」だったのではないかと推測している。
果たしてその予想は的中していたようで、沙織の閃きにより「ソミュアとカモさんチームのルノーB1を誤認させる」という作戦で
フレンドリーファイアを偽装された時には最初は首をかしげていたものの、何度か砲撃されると偽装に引っかかり激怒。あっさり和解を反故にして
「化けの皮が剥がれた」とばかりになんと同士討ちにより味方車輌の多くを自ら撃破してしまう。
ちなみにマリーは暫く気づいていなかった。油断や連絡を怠るといったミスもあったがまさか味方同士で潰しあい戦線崩壊しているとは思わないだろうから仕方あるまい……。
その後ようやく気づいたマリーが仲裁に入ってようやく罠に気づきカモさんチームを撃破するも時既に遅く、多くの車輌を失っていた。
押田と安藤に援護されながらも大洗の車輌を撃破しつつボカージュを進軍するが、数の差に抑え込まれ最後はサメさんチームの活躍で逃げ場を失いただ1輌残ったフラッグ車を撃破される。
試合後には大洗をパーティに招待、ケーキなどを気前よくご馳走した。どことなくかつてのアンツィオを思い出させる気っ風の良さである。貴族ゆえの度量の広さも備えているのだろう。
実は暢気にゲームに興じていたのも大洗の油断を誘う為の罠であり、引っかかるのを確認した途端に素早く行動を開始するなと部隊も統率が取れている。
マークIVを橋を降りる為の足場にするという大洗の奇策には流石に驚かされていたが、即座に撤退を命ずるなど判断力にも優れている様子を見せた。
言動から見るに仲違いの偽装も彼女による作戦であると見え、なかなかに強かな人物。
最初は油断してたとはいえ味方の仲違いに気づき仲裁に入った時は華麗な上体反らしで砲塔との衝突を避けたりと非常に運動神経に優れる。
高圧的……というより貴族気質なのは素の性格のようで大洗を罠に嵌めた後は彼女たちを「干し芋」にたとえ見くびっており、途中まで大洗の策略で戦線が崩壊していた事にも気づかなかった。
しかし仲裁に入ってから追い詰められると窮地を自覚し態度を引き締める。「玉葱の歌」を歌いだし進撃、マリー車も技量の高い動きで大洗を翻弄するなど実力の高さを見せた。
それでも次々と味方を撃破されたったい一人で歌う事になってもその勇ましさを崩さなかったが流石に数の差を覆しきれず、最後に追い詰められた時は敗北を悟りケーキを頬張る。
試合後は大洗を讃え「革命を起こされたよう」と称賛。「次は鎮圧しちゃうけどね」とリベンジを誓っていた。
2回戦の大洗VS知波単ではアズミ、押田、安藤と共に後学のため観戦。時折ケーキを食べたそうにしていたり薔薇風呂に入りたそうにしていた。
大洗が策略にかかったと同時にこちらも帽子を被り顔を引き締め、
不仲で纏まりが無かったとは思えないほどのチームワークの取れた行動を取っている。
前述の通りその不仲は演技だったらしく、さらにお互いを「安藤くん」「押田くん」と呼び合い称賛するなど認めあっている様子であった。
……のだがお互いを褒め称えながらもしれっと罵っていた。前述の通り完全には不仲を払拭しきれてなかったらしい。
実際にカモさんチームの作戦に引っかかった時はあっさり同士討ちを始めてしまっている。
ちなみにこの時、頭に血が上っていたのか味方車輌の数による矛盾に気づかないなどのポンコツっぷりを見せている。よりによって押田の方が。
しかし2回戦の観戦に訪れ知波単の成長を目の当たりにした時は、「我々も変わらなくてはならない」と決意を新たにしていた。