VF-31 カイロス/ジークフリード

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VF-31 カイロス/ジークフリード - (2021/10/11 (月) 10:20:50) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/09/08 (土) 18:30:20
更新日:2023/06/13 Tue 21:09:22
所要時間:約10分で読めます





スペック

ペットネーム:カイロス(A型)、ジークフリード(J、C、F、E、S型)
開発:スーリヤ・エアロスペース、ケイオス・ワルキューレ・ワークス
全高:3.85m(ファイター)
   15.33m(バトロイド、頭部レーザー機銃含まず)
全長:19.31m(ファイター)
全幅:14.14m(ファイター、ジークフリード)/13.70m(ファイター、カイロス)
エンジン(主機):新星/P&W/RRステージIIC熱核タ    ービンエンジン×2
        FF-3001/FC2(ジークフリード)
        FF3001A(カイロス)

【武装】
マウラーROV-127E 12.7mm対空ビーム機銃
(S型×4、C型、E型、F型×2、J型、A型×1)
ラミントンLM-25s 25mm / LM-27s 27mmレールマシンガン(ミニガンポッド)×2
(ジークフリードはLM-25s、カイロスはLM-27s)
ガーバー・オーテックAK/VF-M11 アサルトナイフ×2
ハワードLU-18A ビームガンポッド×1
エンジン上面ランチャー×2
ビフォーズCIMM-3B マイクロミサイル×36
フォールドウェーブシステム(ジークフリード)
MDP-001W シグナス×16(ジークフリード、脚部マイクロミサイルと選択装備)


概要

マクロスΔの舞台となるA.D.2060年代では、新統合軍の戦力は既に衰退の道を辿っており、新型機の開発も停滞していた。本機の1世代前に当たるVF-25 メサイアVF-27 ルシファーはフロンティア船団及びギャラクシー船団の独自開発の機体であり、船団の護衛という任務をこれらの機体に取られてしまうという体たらくに。
この状況を危惧した新統合政府は、新星インダストリー、LAIを含む計4社による合弁企業『スーリヤ・エアロスペース』に開発を依頼し、復権を図った。
星間複合企業ケイオスでの運用は、その評価試験も兼ねている。
ラグナ支部ではワルキューレのメカニック担当、マキナ・中島を中心にしたメカニックチームにより自由に改造されている。ちなみにマキナからの愛称は『ジクフリちゃん』。

S.M.S.ウロボロス支社で開発された高性能試作機YF-30 クロノスの制式採用型。YF-30の特徴である『マルチパーパスコンテナユニット』やVF-25で制式採用された『ISC(慣性蓄積コンバーター)』『EX-ギアシステム』など、VF-25以降の機体で確立された技術をしっかりと継承している。
しかし、カイロスに関しては量産という生産体制に合わせて希少物質であり調達が困難なフォールドクォーツの代わりに人口クォーツのフォールドカーボンを使用しているため、YF-30よりも機体性能は低下している。(ただしVF-25よりは確実に上)
なお、YF-30の特徴であった強化型フォールドウェーブシステム、"F.D.R.(フォールド・ディメンショナル・レゾナンス・システム)"は同じくフォールドカーボンの採用に伴いオミットされている。
つまりマクロスシリーズでは珍しいガンダムジム方式の量産化。

ペットネームの『ジークフリード』はドイツの英雄叙事詩『ニーベルンゲンの歌』の主人公から、『カイロス』はギリシャ神話の機会(チャンス)の神の名から取られている。
また、『カイロス』と制式採用前の機体であるYF-30のペットネームである『クロノス』は両方ともギリシャ語で『時間』を表す言葉でもある。

バリエーション

ジークフリード

戦術音楽ユニット・ワルキューレの護衛、支援を専門とする特殊部隊、Δ小隊が使用する特注仕様の機体。そのため必然的に主戦場は民間人も多数いる市街地となり、適切な装備が施されている。
また平時でもワルキューレのライブの際、バックダンサーとしてバトロイドでダンスを踊り、ファイターでエアショーも行うなど、戦闘以外の任務にも用いられる。
ちなみにコクピットには後部座席がある。ワルキューレのメンバーを乗せることが多く、彼女らの専用のパイロットスーツもある。

カイロスからの変更点は以下の通り。

  • カイロスの機体色はほぼグレー1色だが、ジークフリードは配色が5機共異なり、非常に派手。これはライブでの見栄えだけでなく、戦闘時に避難する民間人に対し『ワルキューレとΔ小隊が来た』という安心感を与えるためである。

  • 主戦場である大気圏での機動性強化のため、前進翼を装備。上から見た時のシルエットは三角形、あるいは"Δ"型に見える。

  • 運用目的がワルキューレ及び周辺の民間人の護衛、ヴァール化した兵士の鎮圧であるため、極力被害を防ぐために火器の威力が低下している。そのため空中騎士団の機体との戦闘では火力不足に陥ってしまい、撤退を余儀なくされることも。

  • 基本的に脚部マイクロミサイルの代わりに小型無人飛行端末(マルチドローンプレート)、MDP-001W シグナスを装備する。ワルキューレの持つ端末からの操作が多いが、本機のエネルギーを使用して充電するのが主な役割。

  • フォールドウェーブシステムの搭載。カイロスにはコストの都合で搭載できなかったが、本機には純度の高いフォールドクォーツが使われている。ワルキューレと作戦を共にするため、生体フォールド波を多く得られることから装備された。実際にその恩恵は大きく、劇中ではハヤテ・インメルマンフレイア・ヴィオンの共鳴により、空中騎士団最強のエース、"白騎士"の駆るSv-262Hsを撃墜できる程に性能が強化されたことがある。

〔VF-31J〕
制宙支援機。Δ小隊の5番機。カラーリングは白地に。パイロットはΔ小隊の新入りで本作の主人公のハヤテ・インメルマン。カメラアイは赤いバイザー型。頭部機銃は1門。他モデル(A,C,E,F,S型)の運用データを元に作られた機体で、5機の中では最も新しい機体。
ハヤテはAIのサポートとヘルメットの着用を嫌っているため、マキナレイナを中心とするメカニックによって操縦系やコクピット周りに改修が加えられている。具体的には、緊急時にEX-ギアのヘルメットが自動装着される機能。惑星ラグナでの戦闘で、反応弾の爆発に巻き込まれかけた際に機能し、ハヤテは一命を取り留めた。余談だがこのシーンはかの有名な柿崎速雄のTV版での死亡シーンのオマージュ。

〔VF-31J改〕
消滅したVF-31JとVF-31Fの代わりに最終決戦にてハヤテに与えられた、VF-31Jの同型機。戦死したメッサーのパーソナルマークを引き継ぎつつ死神の横顔を模したJマークへと変更された。
さらに黒いラインが入り、[超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか]版のVF-1Aを連想させる機体色になる。

〔VF-31C〕
戦術支援機。Δ小隊の4番機。カラーリングは白地にえんじ色。パイロットはΔ小隊の紅一点、ミラージュ・ファリーナ・ジーナス。カメラアイは縦2列のバイザー型。頭部機銃は2門。バランスに優れた性能で、僚機のサポートを得意とする。

〔VF-31E〕
早期警戒・電子戦機。Δ小隊の3番機。カラーリングは白地に黄色。パイロットはΔ小隊のムードメーカー、チャック・マスタング。カメラアイは緑色の単眼型。頭部機銃は2門。前作のRVF-25のポジションにあたる機体。専用の折りたたみ式レドームを装備しており、鎮圧ライブでは何とこれをステージ代わりに使うこともある。

〔VF-31F〕
制宙支配機。Δ小隊の2番機。カラーリングは白地に黒。パイロットはΔ小隊のエース、メッサー・イーレフェルト。カメラアイは水色のツインアイ。頭部機銃は2門。メッサーの高い技量に合わせて高機動戦闘に対応している。
メッサーの死後、失ったJ型に代わってハヤテの乗機となる。先達の機体を若手の主人公が受け継ぐという展開は、超時空要塞マクロスVF-1Sロイ・フォッカーから一条輝へと受け継がれた展開を思い出させる。

〔VF-31S〕
指揮官機。Δ小隊の1番機。カラーリングは白地に。パイロットはΔ小隊の隊長、アラド・メルダース。カメラアイはオレンジ色のバイザー型。頭部機銃は4門。まさしく隊長だけの特別仕様の機体で、指揮系統の強化と各種武器の威力向上が行われている。
ちなみに指揮官用の機体に"S"と付くのは歴代可変戦闘機の伝統。

カイロス

こちらは純粋な戦闘と量産に特化した機体。劇中ではΔ小隊と同じくマクロス・エリシオン所属のα小隊、β小隊、γ小隊の機体として運用されている。
〔VF-31A〕
緑色の単眼型のカメラアイを装備。頭部機銃は1門。Δ小隊結成前にアラドが搭乗していた。

【追加装備】
〔スーパーパック〕
歴代可変戦闘機に採用される宇宙用装備。
上記の通りジークフリードはマイクロミサイルを装備しないため、本作ではマクロスシリーズの戦闘の華であるミサイルを使った戦闘はこの装備の時によく見られる。

〔プロジェクションユニット〕
宇宙空間や屋外でワルキューレの歌の効果を高める
ための特殊装備。マルチバーパスコンテナのおかげでスムーズな装備が可能。

〔フォールドブースター〕
VF-17以降おなじみの単体フォールドを可能とするための装備。ヴァールの発生現場への急行に役立っている。

〔アーマードパック〕
劇場版でやっとこさ登場した最早説明不要の重装ユニット。両腕部のガトリング砲、肩、胴、脚のミサイルなど今まで以上に射撃武装が充実している。さらに実弾だけでなく背部にはYF-29で完成されたMDEビーム砲を装備。そして機動性確保のための大型ブースターユニットを装備し、VF-25の物と同じく変形も可能という、あらゆる面で隙の無い性能を誇る。
劇中では最終決戦となる大規模戦闘に用いられ、S型、E型、A型が装備した。

〔リル・ドラケン〕
劇場版で装備。本来は敵であるSv-262用の無人支援戦闘機(ゴースト)だが、銀河標準規格により、手を加えずに装備が可能。劇中では鹵獲されたVF-31Fに装備された。
ちなみにプラモデルで再現するには細かい改造が必要。


商品展開

作品の放送に合わせ、様々な会社、様々なブランドで立体化された。特にプラモデルシリーズはマクロスモデラーズという名で多数のブランドがある。

【バンダイ】
ガンプラでおなじみの変態企業楽しい時を創る企業。低価格とハイクオリティを両立。

〔メカコレクション〕
手のひらサイズ、手頃な価格と作りやすさ、ハイディテールを両立したプラモデルシリーズ。
可動は無いが手軽に揃えられるのが魅力。
Δ小隊は全機揃っているが何故かA型は未発売。マクロス・エリシオンまで出ているのに何故だ。
ただし裏面はシールが付属せず真っ白なのでこだわる人は塗装が必要。

〔1/72スケールモデル〕
以前のシリーズでも発売された3段変形を再現したプラモデル。今作からバトロイド形態での腰部の可動と、変形のためのロック機構が使われ、前作のキットにおける不満点が解消された。
パッケージには各機のパイロットの他、ワルキューレのメンバーも描かれる。(J型→フレイア、C型→マキナ、F型→カナメ、S型→美雲)レイナ「解せぬ」
残念ながらA型、E型は未発売。欲しい人は頑張って改造しよう。
スーパーパックは別売りのものとセット販売のものがある。
J型(マクロス35周年記念仕様)も発売中。

〔DX超合金〕
以前からおなじみのハイクオリティフィギュア。
TV版の終了後にJ型、C型、F型、A型が続けて発売日され、その後は停滞していたが劇場版の公開を受けて2018年にS型が発売。そして2019年、ついにE型が発売し全ての機体が出揃った。
付属品としてパイロットスーツ姿のワルキューレメンバーのフィギュアも付属。(1/72のパッケージと同じ組み合わせ。)
スーパーパックやリル・ドラケンと言った追加装備は別売りとなっているが、価格は装備だけで軽く5000円を超えるので注意。
また、アーマードパックは唯一の立体化となっている。

【ハセガワ】
航空機プラモの開発に長けた老舗メーカー。通称飛行機のハセガワ
スケールは1/72。
造形は文句なしだが、組み立てには塗装と接着剤が必要で、可動も一切無しの玄人仕様。他のバルキリーもそうだが純粋に航空機プラモとして開発されているため、一般ジェット戦闘機プラモの制作テクニックを参考にすると良い。
A型、J型、C型、F型、J型(35周年仕様)が発売中。

【トミーテック】
実在の飛行機やエースコンバットシリーズの飛行機を発売している、『『技MIX』シリーズで登場。
A型、J型、C型、S型が発売中。
本シリーズは1/144という小ささでありながら何と全パーツ塗装済み。ただし接着剤は必要。変形機構は再現されていないが、別売りのファイター形態とバトロイド形態を組み合わせることでガウォーク形態を再現できる。

【アオシマ文化教材社】
まさかの美少女化。VF-31系列はジークフリード、カイロス、スクルドがラインナップ。
近年の美少女プラモブームの波に乗ったものと思われるが、スナップフィットや色分けの細かさはコトブキヤやバンダイにも匹敵する程の出来。
胴体内部の設計も独自開発となっており、肩幅の狭い華奢な体型を実現している。
支援ユニットのVF-31本体と素体となる美少女に別れる形となっており、変形機構は2つが合体することで再現。

ファイター→分離状態のVF-31
ガウォーク→VF-31が差し替えで変形し、その上に美少女が跨る。
バトロイド→美少女とVF-31が合体し、パワードスーツのような形に。脚部はそのまま合体するが、腕部はサブアームのようになる。

素体の女の子もこだわった造形をしており、特にガウォーク形態を後ろから見ると見事なが見られる。
とりあえず、お前のような文化教材があるか。

ゲームでの登場

スーパーロボット大戦シリーズ

スーパーロボット大戦X-ΩにJ型、C型が期間限定で参戦。スーパーパックを常備している。

マクロスΔスクランブル

PS Vita専用ソフト。タイトルがタイトルのため当然全機種が使用可能。劇場版公開前の作品なのでリル・ドラケンやアーマードパックは付けられないが。
初回封入特典や円盤の特典では機体にワルキューレメンバーのイラストが描かれた痛車ならぬ痛バルキリーが使用可能。

歌マクロス スマホDEカルチャー

A型以外の全機種を選択可能。ライブ中の『バルキリーモード』時に戦闘シーンを見られる。
2018年のエイプリルフールイベントではレイナのイタズラによりなんとバトロイド形態のVF-31Jが
『ルンがピカッと光ったら』を踊り出す。
まさにインメルマンダンス
モーションは使い回しのため物凄くキレッキレであり、腹筋をやられてゲームオーバーになった人も多いはず。
追記・修正よろしくお願いします。

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