がん細胞(はたらく細胞)

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がん細胞(はたらく細胞) - (2018/09/10 (月) 03:32:11) の編集履歴(バックアップ)


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更新日:2023/12/29 Fri 12:20:07
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必要な命と不要な命、それが決められているのはどうしてだろう?




出典:はたらく細胞、第7話『がん細胞』より、2018年7月8日から放送中、david production、アニプレックス、講談社、
©清水茜/講談社・アニプレックス・davidproduction。

概要

『がん細胞』とは人間の体内にできる細胞の一つ。ここでは『はたらく細胞』のがん細胞について解説する。

CV:石田彰諏訪彩花(子供時代)
  坂泰斗、竹田海渡、前田弘喜(モブ)、芳野由奈(子供がん細胞)


一般細胞が自身を分裂する際に遺伝子異常が起きてコピー失敗し、生まれるエラー細胞が癌細胞である。
細胞の分裂は優秀なので100億個の塩基あたり1個、つまり宝くじに当たるような確率でしかエラー細胞が生まれないと言われている。
しかし細胞は約30兆個はあるので、健康体の人でも一日で数千個のコピーエラーが起きている。
エラー細胞がすぐに癌細胞になるという訳ではなく、何百回と遺伝子異常が蓄積されると癌細胞になる。そのため癌になるには数年から数十年かかると言われる。

基本的に増殖する前に免疫細胞によって駆除されているが、年をとり喫煙をしているとエラーの頻度が増加し免疫細胞も弱体化するため癌が体を蝕むようになる。

上記の経由で誕生するため本作でメインで登場する癌細胞は一般細胞と同じ服装をしているが、髪の色が白くなり右腕が異形の姿になっている。

無軌道に増殖を繰り返し、炎症性サイトカインで栄養分を優先的に自身の所へ運ばせる事が出来る。これによって人体はどんどん痩せる事になる。


一般細胞に化ける事ができ、この姿になるとNK細胞にしか正体は見破れない。
アニメではメイン回の前にこの化けた姿(つまりモブキャラ)で2話、3話に端役で出演しており、赤血球に絡むなど伏線を張っている。
しかし人気声優の石田氏をモブキャラ(癌細胞)に起用しているため、原作未読視聴者にも露骨に怪しまれてしまった。
正体を現した際にもネットでは「やっぱり」との声が多数を占める。

癌細胞は幼い頃生まれてすぐ免疫細胞たちに殺されそうになり、「バグり野郎」と罵られながら一緒に逃げた仲間を殺されてしまった過去を持つ。
別に何か悪さをしたわけではなく、ただ「癌」だからというだけで本来味方の免疫細胞に殺されるという理不尽に怒り、
複数の免疫細胞に命を狙われた経験から多対1で殺される恐怖を免疫細胞に味合わせてやろうと考えている。

投稿作『細胞の話』でもデザインもほぼそのままで登場しており、ボスを務めた。
ただ多弁な今の彼と比べて、こちらは無口。


主な活躍

初登場は2巻。アニメは前述の通り初期からチラッと。
免疫細胞を自分のテリトリーにおびき寄せる為に、一般細胞に化けてあえて自分を癌細胞に襲わせ白血球(好中球)に助けてもらう。
好中球の他にキラーT細胞とNK細胞も引っかかったので3人を連れて自分のテリトリーへ戻ったが、実はNK細胞に正体がバレていたので交戦。
元々のスペックと数、そして地の利を活かして3人の免疫細胞に優勢になりあと少しで止めを刺せそうになったが、
癌細胞が出す炎症性サイトカインによって癌細胞に大量に栄養分を運ぶことに違和感を覚えた赤血球がマクロファージに連絡した事で、免疫細胞が応援に駆け付けた事で形勢が逆転する。
そして笑う事で活性化したNK細胞によって倒され、好中球U-1146によって殺された。
また復活する事を示唆しながら……。


最後の言葉通り復活したのは5巻になってから。この個体は『がん細胞Ⅱ』と呼称される。
免疫細胞が殺した細胞の情報は再度の出現に備え抗原情報として保管される事になるが、
この情報があればコピーとして蘇生する事も可能であり、今回は癌細胞の抗原情報が流出して蘇った。
そして今回も因縁のある1146とメモリーT細胞(前回のキラーT細胞)とNK細胞と交戦した。

前回の戦いを経て自分が癌であることを受け入れた癌細胞。
今回の目的は免疫細胞への復讐ではなく『細胞たちが争う事がない平和の世界』を実現させること。
この体を――世界を生かすために免疫細胞たちは細菌を殺したり時に同じ細胞を殺したりしているが、本来命は尊いもの。
だったらこの体を死に向かわせることで……死ぬ前の僅かな時間、仕事を失った細胞たちは真の自由を手に入れられるのではないか。そう癌細胞は考え臓器を蝕む。
「たった一つの命と、細胞たちの数十兆の命……はたしてどちらが大事か」と癌細胞は告げる。

いくら癌細胞が強くても前回の戦いで抗原を得てメモリーT細胞となったキラーTとNKには本来敵ではなくなっているが、
それを理解している癌細胞は制御性T細胞を仲間に引き入れる事でT細胞への抑止力にしている。
(制御性T細胞は自己の細胞をT細胞から守るのが仕事で、癌細胞を味方と判断する)

しかし「体を守りたい」という気持ちに溢れたメモリーTの奥義『T細胞パーフォリン・キャノン・パンチ』の一撃によって倒され、
友人の好中球の手によって今度こそ完全に息の目を止められた。




余談

アニメで癌細胞の話が放映されたところ、
『米国エモリー大学ウィンシップ癌研究所』に所属する癌の研究者・大須賀覚氏が正確な内容だったと絶賛していた。



追記・修正は癌細胞に気を付けている方がお願いします。

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