SCP-4270

「SCP-4270」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

SCP-4270 - (2019/07/06 (土) 00:37:23) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2019/07/05 Fri 01:44:31
更新日:2023/02/05 Sun 09:12:33
所要時間:約 3 分で読めます







SCP-4270はシェアード・ワールド『SCP Foundation』に登場するオブジェクトである。
オブジェクトクラスはSafe。


概要

SCP-4270は第23代アメリカ合衆国大統領、ベンジャミン・ハリソンの防腐処理された遺体である。

…いや、誰だよってなるのもよく分かる。
アメリカ大統領でもワシントンをはじめ、リンカーン、ルーズベルト、ケネディ、ニクソン、レーガン、クリントン、小ブッシュ、オバマ、トランプとキャラが強かったり人気のある大統領は日本でも有名だろう。
しかしベンジャミン・ハリソンは正直本当に日本では無名である。
そもそも有名な逸話が「ホワイトハウスにはじめて電球をつけたけど感電するかもとビビってスイッチを押せず一晩中つけっぱだった」とかいうものくらいしかないし。

しかも、

SCP-4270には特筆に値する要素が全くありません。

と報告書でもバッサリ。じゃあ収容すんなや…。
別になんか異常があるわけもなければ、特別異常な活動に従事したこともない。
電球にビビってつけっぱなしにしたおっさんの普通の防腐処理された遺体でしかない。

のだが。





クリアランスレベル3以上の職員向けの説明。

はいというわけで以上の内容はカバーストーリーです…ってもうすこしカバーストーリーっぽいカバーストーリーを作れないの?
なんの異常もない電球にビビってつけっぱなしにしたおっさんの遺体収容してますで財団職員をごまかせると思ったんですかね。

ただこのアノマリーの本当の異常性を考えると、以上のようなふざけてるとしか思えないカバーストーリーにも一応意味はあるのかもしれない。

SCP-4270は、考えられる限りに於いて人間ではありえないのだという。
287kgに及ぶ体重、長く突き出した鼻口部、もつれた黒色の毛皮etc...とまあどう見てもバケモノでしかないはずの彼だが、
その異常性を知らない人には人間として知覚されてしまうのである。どこのザカリーだよ
この異常性のため、ハリソンの異常な行動、性格、生物学的性質はすべて普通のものとして認識されてしまう。

いっぽうで異常性を認識できる人には正体不明の四足歩行の哺乳類とみなされる。
ベースとしてはクマ下目で、べったり足をつける水泳は不得意そうな生き物だが、DNA分析ではアシカ亜目であるとされているらしい。
少なくとも、ひとつの分類に入れられないキメラっぽい生き物のようである。
そして、このような特性をそもそも認識させないような反ミーム的性質をもつ。

また存命中に記録されたハリソンの情報にはいくつかの矛盾もあるが、おそらくこいつの異常性のせいでまったく矛盾と考えられなかったのであろうと考えられている。

SCP-4270はウィリアム・ヘンリー・ハリソンの孫であるにも拘らず、ウィリアムが子供を設けた記録は存在しない。

我々の世界ではウィリアム・ヘンリー・ハリソン(この人も大統領だった人である)は10人もの子供を設けたことや、
そもそも31日しか在任せず死亡したため、遠くに住んでた奥さんが引っ越すのが間に合わずファーストレディとしての活動をすることもなかったうえ国葬にも間に合わなかったなどの逸話で知られるが、
どうやら実際にはそんなことはありえなかったらしいのである。
子供がいなければ当然孫は生まれるはずがない。セワシくんだってのび太が子供を設けたから歴史の修正力とやらが働いたのである。

SCP-4270はオハイオ州の農学校に在籍していた頃に妻と出会ったにも拘らず、SCP-4270は一度も正式な学校教育を受けていない。

我々の世界ではベンジャミン・ハリソンは農学校に通っていた、というのが記録されている歴史だが、
実際にはそんなことはありえなかったらしいのである。
でも大学って割と女目当てのモグリとかいるよね

SCP-4270は1872年にインディアナ州知事になるため遊説をしたにも拘らず、同時期に狩猟中の事故が原因で数ヶ月間の入院生活を送っている。

SCP-4270の生物学的特性を考えると、事故っていうかアノマリーわかっちゃった系の人に撃たれたんじゃねって気がする。

SCP-4270は最初の森林保護区を承認したにも拘らず、当選以前には保護対象の森林地帯に居住している。

住んでるところを汚されたくなかったんやろなあ(すっとぼけ)。

SCP-4270は長老派教会の宗教的慣習に従うと主張しているにも拘らず、一般的に様々なプロト・サーキシズム宗派と関連付けられる慣習(定期的な生肉の消費や食人行為など)に従事している。

さらっとサーキック出てきちゃったよ。

SCP-4270の概念的存在が大統領任期後も存続していたことを裏付ける証拠の欠如。

大統領を辞めた瞬間の概念的存在がなくなってしまった。

なおこれらの調査を行っても相反する結果が複数出てくるので、現在は調査そのものを中断している。


そんなベンジャミン・ハリソンさんですが

いくら反ミーム的性質を持ってて異常性が伝播しないといえど、
その生涯に複数の矛盾が見られるんじゃ、そのうち疑問を持つ人も出てくるしやっぱり隠しとかないとやばいじゃんとなるんだけども、
なんと財団はその必要はないと一蹴。なんでかって?

ベンジャミン・ハリソンさんが知名度がないからである。

知名度がないうえに、異常性によって本来の姿を認識しえないため、収容に際して情報を消す努力が無意味かつ有害であると考えられているのである。
こんなベンジャミン・ハリソンさんの本当のオブジェクトクラスはTiconderoga、「収容と未収容の間」のクラスである。
収容しているとは言えない状態だが、別に未収容の危険な状態でもない。




SCP-4270 - Does Benjamin Harrison Shit In The Oval Office?(ベンジャミン・ハリソンは大統領執務室で脱糞するか?)




他に気にするべきこといろいろあるんじゃないかな



この項目が面白かったなら……\ポチッと/