アイドルマスターXENOGLOSSIA

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アイドルマスターXENOGLOSSIA - (2016/06/10 (金) 21:15:39) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2009/06/25(木) 01:39:55
更新日:2024/02/03 Sat 18:53:37
所要時間:約 6 分で読めます




『アイドルマスターXENOGLOSSIA(ゼノグラシア)』は、2007年に放送されたサンライズ制作のロボットアニメ作品。全26話。
監督はとらドラ!あの花で名を挙げ、ガンダムの監督も務めることとなった長井龍雪。今作が初監督作であった。
シリーズ構成はこの後宇宙をかける少女でやらかし8スタに大迷惑をかけるがラブライブ!で一発逆転した花田十輝、キャラクターデザインは竹内浩志。


作品としての完成度はなかなか高いが、そのデキに反して評価はあまり良くない……
その理由は周知の通りで、大人気のアーケードゲーム『THE IDOLM@STER』が原案だからである。ちなみにゼノギアスやゼノサーガとも関係ない。

外見、性格等のキャラ設定を大幅(原形を止めないほど)変更、声優陣も総入れ替え。
そもそも元がアイドル育成ゲームなのにロボットアニメな時点で間違っている。
原案を原案と言っていいのかどうかというほど中身が違う。

例えば、如月千早は原案ではクーデレで1番人気(キャラ別CD売り上げより)でまな板、72であるが、XENOGLOSSIAでは冷徹な悪役(巨乳)になっている。ついでにヤンデレ
他にもやよいが原案より年齢が上がった上に伊織と仲が悪いなど原案と逆ベクトル、そのくせあずささんに揶揄されがちなBBAネタをぶっこんでくるなど原案に入れ込んでいれば入れ込んでいるほど何か刺激される設定が多い。

その為に原案ファンからは黒歴史扱いだが単体の作品として視聴すれば
異星人とのラブロマンス的な何かを描いたかなり野心作かつ作画も安定した良作であり、原案とは別物と割り切れるか否かで極端に評価が分かれる珍しい作品である。
同じような作品にナデシコがある(あちらのがぶっ飛び具合はマシだが)。

制作側と原案サイドも溝があったのか、放映直前まで公式HP同士に直リンクがないなどしょっぱなから冷戦状態になっていた始末である。なんでやねん。
同時期に各種動画サイトで原案がブレイクしてDLCでバッチリ稼ぐXBOX陣営の優等生に成り上がっていったこともあり、ラジオ番組や公式HPでゼノグラシアの話題に一切触れないなど、ファン以上に大人気ない対応を取ったことも。
余程仲が悪いと見える。中の人はアートリーさんベインさんコンビみたいな仲良しもいるんですがねぇ…。
原案アニメ(二代目、初代はゼノグラシア以上の黒歴史として葬られました)で無尽合体キサラギなんていう某ドリルアニメと足して二で割ったパロめいた何かが出るなど最近は割と許されているようだが、今も見もしないでコケにする手合は多い一方で、2ndVisionをアイマスと認めない(原案アニメは2ndVisionである)層によって過大評価されることもある。

一応原案との連携は意識していたのか、サンライズロボアニメのカバーアルバムを放送終了後にリリースしたり、春香がアイドルデビューしてインベルさんと仲が悪くなるエピソードがあったりする。
カバーアルバムの疾風ザブングルは色んな意味で聞く価値がある。

その後、本作の反省が生かされたかどうかは不明だが、のちに本作と同じ8スタ制作でアイドルマスター(≠原案)の後継となるアイドルアニメラブライブ!が作られることとなる。


2015年末、ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦X-Ω』に同年12月限定で参戦することが決定した。番外編に近いとはいえまさかのスパロボ参戦である。
なお、これについて公式サイトのブログにて、総合プロデューサーの坂上氏からゼノグラシアのスパロボ参戦について記事が書かれており、「10周年を迎えるにあたり、どこかでゼノグラシアにスポットを当てたいと思っていた」と語っている。

このため、「原作サイドから黒歴史化されている」という見解は実質否定されることになった

賛否両論の激しい本作であるが、制作にはこのような背景がある。
坂上氏によれば、アニメ化のプランそのものはアーケード版の稼動以前から決定していたらしく、バンダイとナムコの統合を機に両者のコラボレーション作品を作ろうと考えていたという。
その結果、「アイドルマスター」をキーワードにサンライズでロボットアニメを作ろう、という話になったらしい。

元々は「アイドルマスター」のキーワードで繋がる一連の作品を多数展開し、それぞれに同名の性格設定の違うキャラクターを登場させる、横山作品でいう「スター・システム」を採用した作品群にする予定だったのだが、これが没になって唯一ゼノグラシアだけが生き残った経緯がある。
さらにアーケード版から始まる育成シミュレーションの方が人気爆発した結果、商業路線が完全にそちらに傾き、結果「スター・システム」採用を試みた名残として全く違う設定を持ったゼノグラシアのほうは黒歴史扱いされ、原作のファンから散々に貶されるハメになってしまった。

なお「原作」「原案」とは言うが、ゼノグラシアの企画そのものはアーケード版の稼動する以前から始まっており、正確にどちらが元祖というものではない。

ちなみに坂上氏はゼノグラシアのスパロボ参戦については「スパロボはアイマスと同じバンナムで、ロボットゲームの中では唯一無二のポジション持ってるのに思いもつかなかった」そうで、
提案があった際には「その手があったか!」と二つ返事でOK出して、さすがに無理だろうと思ってたスパロボ側*1をビビらせたらしい。
なお、「ゼノグラシアをスパロボにドンドン出してほしい」とまで言っているので、今後スパロボにゼノグラシアが本格参戦する可能性は高い。




【あらすじ】
月の崩壊による人類史上最大の大災害『ロストアルテミス』から平穏を取り戻した復興暦107年。

天海春香はアイドルのオーディションに合格し田舎から上京してきた。新幹線で同じオーディションに合格した少女、萩原雪歩と出会い、交友を深めながら指定された寮に向かっていた二人だったがその道中、春香は隕石破砕用ロボット〈iDOL〉の発進を目撃する。



【主な登場人物】
◆天海春香
CV.井口裕香
能天気な明るい少女。口癖は「ま、いっか」で物事をあまり深く考えないようにしている。好きな動物はペンギン。好きな色はピンク。好物はアメリカンドッグ。トレードマークは髪に着けた大きなピンクのリボン。
iDOLの〈インベル〉に一目惚れ(?)されアイドルマスターに選出される。
頭のリボンから律子には「リボンちゃん」伊織には「バカリボン」のあだ名で呼ばれる。

◆萩原雪歩
CV.堀江由衣
アイドルマスターのオーディションに合格し上京の際に春香と知り合って友達になった少女。性格は大人しくどこでも唐突に寝てしまう特性を持つ。また、寝ぼけている最中には毒舌を吐く。


◆水瀬伊織
CV.田村ゆかり
iDOL〈ネーブラ〉のサブアイドルマスター。iDOLには心があると信じており、ネーブラを非常に大切にしている。そのためiDOLの扱いが荒い真には憤りを感じている。足りない能力は努力で補う努力家。素直になれない性格だが実は優しいツンデレ。
初対面時は春香に対しライバル心剥き出しだったが春香のiDOLに対する思いは同じと知り、その後は良き友人となった。
やよいとは犬猿の仲で「おでこサンシャイン」なるあだ名を付けられた。


◆菊地真
CV.喜多村英梨
ネーブラのアイドルマスター。幼い頃からアイドルマスターの訓練を受けているモンデンキントのエース。とある理由からiDOLに心があるという考えを否定しており、任務優先で機体を破損させる事も多い。
カニが好き。


◆双海亜美
CV.名塚佳織
現役の人気アイドルで、iDOL〈テンペスタース〉の元アイドルマスター。7年前の事故で双子の妹である真美とテンペスタースを失い、モンデンキントを離れていた。
弱冠12歳だが、芸能界の影響か非常に礼儀正しい性格で大人びている。
トゥリアビータに誘拐されて人質になった事も。

◆双海真美
CV.斎藤桃子
亜美の双子の妹。テンペスタースのアイドルマスター。7年前の起動実験中の事故によりテンペスターズと一緒に消失した……。
そして、身体は12歳、頭脳は5歳というハイブリッド幼女になって帰ってきた。

◆三浦あずさ
CV.櫻井智
ネーブラの元アイドルマスターで現在は新人の指導や作戦指揮を執るアイドルマスター課の主任。
常人離れした身体能力を持つ。


◆如月千早
CV.清水香里
トゥリアビータ所属でiDOL〈ヌービアム〉のアイドルマスター。インベルの最初のアイドルマスターであり、インベルを取り戻そうと執拗に襲撃してくるヤンデレ。


◆ジョセフ・真月
CV.中田和宏
アイドルマスター課の課長を務める初老の男性。趣味は茶道で和の心を重んじるジェントルマン。何気に肉体派。
テレビ舐めんなよ。


◆宗方名瀬
CV.能登麻美子
オペレーターの一人。度々課長に始末書や面倒事を押し付けられる可哀想な人。

◆大道楢馬
CV.小野大輔
オペレーターの一人で、アイドルマスター課では数少ない男性職員。海が大好きで海に行くと漁を始める。素潜りでカジキを仕留めるなどガッツのある漢。

◆鈴木空羽
CV.高橋美佳子
オペレーターの一人。シリアス場面で冗談言ったりするなどややKYだが、PC関係についてはスカウトされるほどの天才でありハッキングもお手のもの。

ちなみにオペレーター三人の名前を並べると『何故ならばそれは』になる。それだけ。
たった三人で基地のオペレーションを取り仕切ってしまう非常に優秀なスタッフである。


◆秋月律子
CV.中原麻衣
iDOL整備班。
春香達が暮らす十六夜寮を取り仕切る寮長でお姉さん的な存在。一番ゲーム版からキャラ設定の変化が少ない。


◆高槻やよい
CV.小清水亜美
現役のアイドルだが、主な仕事はバラエティー。春香とは小学校以来の大親友。
着ぐるみが好きで普段から着ぐるみを着ている事が多い。コスプレとは違うらしく、コスプレ扱いされると怒る。伊織には「コスプレ芸人」と呼ばれ犬猿の仲。


◆リファ
CV.ゆかな
トゥリアビータに所属する驚異的な身体能力を持つ幼女。無邪気だが残虐である。
ブチ切れたら斧ブン回す位に狂暴

《iDOL》

◆プロメテウス01〈インベル〉
◆プロメテウス02〈ネーブラ〉
◆プロメテウス03〈ヌービアム〉
◆プロメテウス04〈テンペスタース〉
◆プロメテウス05〈ヒエムス〉
◆エピメテウス01〈エピちゃん〉

詳しくはゼノグラシアのiDOL一覧を参照して下さい。

《アイドルマスター》
iDOLパイロット。iDOLの特性上、選ばれるのは女性のみ。

つまりiDOLはド変態なのである。

《VULTURIUS》
衛星軌道上に打ち上げられた3つの小型観測機。
実は高エネルギー収束発射兵器。レンズを展開する事で虹色を羽ばたかせ目標地点を吹き飛ばす。

【用語】
《ロストアルテミス》
107年前に起きた月の崩壊による大災害。
地球の周りには月の破片である〈コンペイトウ〉が今なお漂っており、頻繁に隕石〈ドロップ〉として地球に落下してくる。ドロップは、大きさによって『レモン』『メロン』等にランク分けされ、落下して燃え尽きない大型のみ破壊される。
現在は『アウリン』によって地球の地軸は安定している。


《モンデンキント》
ロストアルテミスの復興支援の為に国連決議で発足された世界企業。
大量破壊兵器を用いて各国の支部がローテーションで隕石除去を行なっている。
日本支部では法律上の問題(おそらく非核三原則と日本国憲法第9条)で大量破壊兵器の保有が認められていないために代わりにiDOLを使ってドロップの除去を行うアイドルマスター課がある。


《トゥリアビータ》
モンデンキントのiDOLを狙って度々襲撃してくる謎の組織。
元はモンデンキントの研究部門である。



編集ペンギン

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