今、そこにいる僕

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今、そこにいる僕 - (2020/10/29 (木) 19:03:57) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/12/10 Sat 08:50:14
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s)
&font(#6495ED){所要時間}:約 25 分で読めます

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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
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#center{
&b(){&color(white,black){&size(16){今、そこにいる僕}}}

&b(){&color(white,black){&size(13){―Now and Then,Here and There―}}}

&font(#add8e6,b){こんなにももろく こんなにもはかない}
&font(#add8e6,b){百億年の年月だから……}
&font(#add8e6,b){哀しいほどに 愛しい}
}


**概要
1999年からに2000年にかけてWOWOW系列で放送されたアニメ。全13話。
監督は『おじゃる丸』『十兵衛ちゃん』シリーズでおなじみの大地丙太郎だが、いつものギャグは皆無でシリアス一本で進む。
そして何より&font(#ff0000){鬱}
「戦争」をテーマにあまりにも陰鬱な展開やショッキングな描写から賛否が分かれている。

『[[装甲騎兵ボトムズ]]』シリーズの高橋良輔や、庵野秀明の主力スタッフである摩砂雪、平松禎史など、ガイナックスの有名クリエイターが参加している。


**【ストーリー】
昭和時代の後期頃の日本に住むごく普通の中学生・シュウはある日、謎の美少女ララ・ルゥと出会ったことで、彼女を助けようとして突如未来の地球に飛ばされてしまう。
シュウは独裁国家「ヘリウッド」の少年兵に囚われ、水が貴重となった世界でのララ・ルゥを巡る過酷な戦争の現実を見る…。


**【世界観】
第一話の古臭いテレビと冷蔵庫、廃工場から見える汽車と電車などから、シュウの住んでいたのは昭和後期の田舎の港町。
約50億年先の未来の世界では人の名前などは中東を思わせるが、日本語が通じる。また、アメリカ人であるはずのサラとも日本語で会話していた。
世界観に関する設定や解説などを大幅に簡略化しており、荒廃し切った大地、異常発達した動植物、軍事などの一部目的に特化したハイテクノロジーなどがある。
「バウンドルーム」という特殊な制御室を用いて、一定の空間を丸ごと別の時間軸へ転送する事ができる。
『未来少年コナン』や『[[風の谷のナウシカ>風の谷のナウシカ(映画)]]』のような世界と、アフリカの内戦によって生み出された少年兵士を参考にして作られたリアルな戦争が特徴。
また、月や太陽が現代と比べると非常に近いのか、かなり大きく描写されているのも特徴。地表のほとんどは砂漠となっていた。
後半で明らかになる事だが、この世界はもう間もなく滅びるであろう事が示唆されている。


**【キャラクター】

・&font(#0000cd,b){シュウ}(松谷修造)
CV:[[岡村明美]]
現代(昭和日本)に住む中学生の少年。いい加減で明るく楽天的な性格。[[松岡修造]]ではない。
失敗してもその場しのぎに適当な事を言って誤魔化したり、その場その場の勢いだけで行動しており、深く考えないし空気も読めない。
ただし単なるお調子者というわけではなく、芯の内に強い正義感と男気を秘めた不器用な熱血漢でもある。折れないガッツだけは人一倍。
剣道を習っており、本編でもその腕前(?)が発揮される。剣道の試合に勝って好きだった子に告白するつもりだった。
しかし追われていたララ・ルゥと出会ったことで彼女を助けようとし巻き込まれ、転送装置によりヘリウッドに連れて来られてしまう。
どんな苦境や困難な目に遭っても挫けず己の信念に従って行動するが、そのせいで周囲をトラブルに巻き込むためイラつく視聴者も少なくない。
また特に彼が強いという事はなく、ただがむしゃらに立ち向かっていくだけでほとんどの場合は逆にボコボコにされる方が多い。
なぜ彼があそこまでして初対面のララ・ルゥを助けたかったのかは詳しく語られていない。
彼のフルネームは、某[[風のサーガ>シュウゾウ・マツタニ]]と[[同姓同名]]。ついでに声優も同じだったりする。

・&font(#add8e6,b){ララ・ルゥ}
CV:[[名塚佳織]]
シュウが廃工場の煙突の上で出会った謎の少女。&font(#add8e6,b){薄い水色}のロングヘアーと、普通の人間とは違う独特な目が特徴。
普段は寡黙に徹していてほぼ喋らず、物事に関しての反応自体が乏しい。朝日は嫌いで夕陽を見ることが好き。
人間に対して冷めた目で見るところがあり、命懸けで助けてくれたシュウに対しても非常に淡泊。
シュウと出会ったこと、命懸けで助けようとしてくれるシュウのおかげで少しずつ心を開いていくが…。
#openclose(show=彼女の持つ『チカラ』と彼女の持つペンダントが深刻な事態を招いていく。){
&bold(){実は人間ではない。}
すでに数十万年も生きており飲食も睡眠も必要とせず、親なども元からいない。&font(#add8e6,b){水の精霊}のような何か。
神話やおとぎ話として語られている伝説の存在であり、伝承では化け物だと言われていたらしい。
また彼女の持っているペンダントは、地球上のほとんどの水を内包している「海そのものを閉じ込めた」ような物。
ララだけがペンダントを使って水を出す事ができるが、出した分だけ自分の命を削り体が弱っていってしまう。
かつては人間の為に水を出したことがあったが、醜い人間の負の面に辟易するようになった。((初めは感謝したりするが、次第に出すのが当たり前になっていき、出さないと横暴な態度を取るようになり、挙句の果てに争い、殺し合いすら始めるので出さなくなった。))
実はヘリウッドは大量の水と何らかの化学物質を融合させる事で起動する飛行要塞であり、ハムドは世界を征服するために彼女を探し求めていた。
&bold(){ぶっちゃけ彼女がシュウのいる時代に飛んで来なければ、作中の不幸な事態のほとんどが起きなかったはずであったりする。}
髪を引っ張られて痛がったりしているが、死ぬことができるのかは不明。
}

・&font(#8a2be2,b){アベリア}
CV:安原麗子
クールビューティーな女軍人。現代の地球にバウンド装置で逃げてきたララ・ルゥを捕らえる為に追ってきた。
彼女が操る龍のようなマシンには、転移した先からバウンドルームに戻る事が可能な装置が積み込まれている。
ヘリウッド実働部隊の総司令官的存在で、ハムドの側近であり軍のトップ。そしてハムド様一筋の忠実なしもべ。
そんな彼女でさえ、ハムドの狂乱には戸惑いを隠せない。設定ではハムドの愛人らしいが、作中では特にそういった描写は出ない。
中の人が歌うEDは神。%%龍型マシンで過去の地球から水持って帰れば良かったのではとかツッコんではいけない%%


・&font(#f08080,b){サラ}(サラ・リングワルト)
CV:仲尾あづさ
&bold(){&font(#ff0000){本作最大の被害者。}}シュウが放り込まれた牢獄に先に捕らえられていた美少女。もう一人のヒロイン。
現代のアメリカに住んでいたが、父親を迎えに行く途中で現代に飛んできたアベリアと遭遇。
ララ・ルゥに良く似ていたため人違いでヘリウッドに連れて来られてしまい、牢獄に監禁されてしまった。
人違いと判明した後は帰れると思いきや、某[[ロゼ>ロゼ・トーマス]]のような[[酷い目>レイプ]]に遭わされてしまう。
尚、彼女に限らずヘリウッドにはアベリア以外に女性の姿は見られず、捕まって優秀な兵士の子(少年兵)を産むための慰安婦にされている。((これは活躍した兵士に褒賞として与えているらしい。尚、当初の設定ではこの時代の人間とサラのような現代人との間では子供はできないとされていた。))
&bold(){全てはララ・ルゥが現代に飛んで来たせいで受けたとばっちり}であり、彼女の事を殺してやりたいほど恨んでいる。
尚、初期はララ・ルゥそっくりのロングヘアーだったが、脱走した際に髪を断髪してショートカットにした。


・&font(#000080,b){ナブカ}
CV:今井由香
ヘリウッドの少年兵の一人。部隊の中では一番強いらしくリーダー格を務める。
飛ばされてきたシュウを敵国の侵入者と誤解して追い詰めるも、高所から落ちそうになったところでシュウに命を助けられる。
この件で彼に借りを作ったこともあって、シュウが自分達の隊に編入された際には仕方なく彼のお守りを買って出た。
だが現代日本の価値観で動くシュウに対し命令違反のせいで隊の責任として巻き込まれたくないがゆえ、何度も対立することになる。
君主ハムドの「戦争が終わったら故郷に帰す」という約束を信じ、命令に仕方なく従っているようだが…。

・&font(#8b4513,b){ブゥ}
CV:小西寛子
ヘリウッドの少年兵の一人で、ナブカを慕っている10歳にも満たないであろう男児。
数少ないシュウの理解者であり、兵士として当たり前の事をちゃんと理解しているが常に葛藤している。
まだ人を撃った事がないのか、シュウに銃口を向けた際はシュウよりビビッて緊張していた。

・&bold(){タブール}
CV:陶山章夫
ヘリウッドの少年兵の一人。ナブカとは同郷だが、現在は不仲。事あるごとに彼と対立する。
シュウの事も快く思ってはおらず、ペンダント探しをさせられた腹いせにリンチしたりした。
故郷の村がどうなったのか知っており、今はヘリウッドで成り上がる野望を抱いている。

・&font(#556b2f,b){ハムド}
CV:石井康嗣
ヘリウッドの狂王。&bold(){&font(#ff0000){そして本作最大のキチ○イ。}}
懐疑心の塊であり自分が世界を征服する事が絶対の正義と信じて疑わず、自分以外はゴミ同然と考え己の権威のためには手段を選ばない独裁者。
世界征服の為にララ・ルゥの力を欲しており、そのために彼女を口説き落とそうとする様は変態の極み。
冷酷冷徹で自分の為に最前線で戦っている兵士ごと砲撃で吹き飛ばす事に何の感慨も抱かない。
自身の意図に背く事があれば敵味方関係なく人民の虐殺を繰り返し、その責任も全て部下のアベリアに擦り付ける。
躁鬱病を患っており、極度の興奮状態で過度な暴力を振るっては、直後に人が変わったように冷静さを取り戻したりする。
アベリアにはDV夫のような理不尽な暴力と甘言で接しながら、半ば幼児退行のような振る舞いも見せる。
実は軍人としては標準以上の能力を有しているらしく、特に戦略や軍隊戦術についての手腕を見せている…が、私情を優先する事が多い。
実際に命を狙われている事もあり、世界中の人間が自分の命を狙っていると思い込み、制圧しなければ安心できないという極めて危ない思想の持主。
#openclose(show=次回予告の彼の自己正当化に執心する狂いっぷりは必見。){
この世は何て不完全なんだ
愚かしく、非能率、醜くさえある!
私は悲しい
だが、修正は可能だ
私の愛を、私の愛を!受け入れさえすれば!
次回、『少年と狂王と』

私の全ては君達の物だ
私の理想、私の努力、汗、涙!
そして、まさかの微笑み
それすらも君達の物だ!
だから、せめて君達は、私のために、命くらいは捨ててくれ!
次回、『闇の中の宴』

かつては水の惑星と呼ばれていたこの地球
それがどうだ、今ではこの私の喉すら潤す事もできない!
この星に水を取り戻すための戦いなら、それがどんな戦いであれ聖戦と呼ばれていい!
次回、『不協和音』

人の命が地球より重いというのは無論、嘘だ
地球がなければ、あらゆる生命が存在できない
その地球が瀕死の重症だ
治す事ができるのは私だけだ!
ゆえに、この私の命は地球より重い
次回、『ひとごろし』

猫と兵隊はよく似ている
猫はネズミをたくさん捕るのが良い猫だ
兵隊は敵をたくさん殺すのが良い兵隊だ
だが、猫は卑しい
猫は自分のためだけにネズミを捕る
それに比べお前達兵隊は何と幸せなのだ
お前達の人殺しは、この私のためなのだから
次回、『砂嵐が消える』

ララ・ルゥ~、お願いだから話しておくれ
聞かせて欲しいんだ、世界の救い方を
女の子にとって従順は美徳だ、最高の美徳だよ
だから話しておくれ
話せよ 話せったら話せよっ!!
このガキがぁ!
次回、『逃れの夜』

神よ、あなたは何て意地悪なんだ
いや、意外とお茶目なんだ
私の気を揉ませるだけ揉ませておいて、今までのはジョークだったんですね
ヘリウッドが動く、ヘリウッドが起動するんだ
私に逆らう奴らは、全て踏み潰してやる!
次回、『ひとりぼっちのふたり』

春は花、夏は命が溢れ、秋は実りが揺れる、冬はしとめの銀世界
馬鹿どもが思い描く、地球の再生とはこんなところだろ
やってやるって、この私が!
だが、私は花も雪も嫌いだ…
次回、『狭間にて』

進め、進め、ヘリウッド!
阻む者があれば踏み潰せ!
逆らう者があれば撃ち殺せ!
ほら、死体の山の向こうに、血の川の向こうに
輝かしい未来が見えるじゃないかぁぁぁっ!
次回、『混沌への助走』

嘆くな、迷うな、悲しむな
無駄だ無駄だっ!君達に喜怒哀楽など不必要だ!
そんなつまらぬ物、対象があるから生まれるのだ
そうだ、そんな物はザリバースの谷底に埋めてしまえばいい
私が手助けをしてあげよう
次回、『崩壊前夜』

きゃははははははは!きゃははははは!
笑ってやれ!あの這いつくばっている敗北者どもを!
きゃはははははは!
笑って笑って笑って、笑い倒して、笑い倒し飽きたら、どうするかだと?
決まってるじゃないか  …撃ち殺す
次回、『殺戮の大地』
}

・&bold(){カザム}
CV:松山鷹志
ヘリウッドの兵士。レイプされて憔悴していたサラを気に掛けていたが、後にサラに相手をさせた一人。
だが、ほかの兵士と違い純粋に彼女を恋い慕っている様子がある。後に密偵としてザリ・バースに潜り込んだ。

・&bold(){シス}
CV:[[松本梨香]]
&font(#ff0000){本作唯一の良心。}ザリ・バースに住む肝っ玉母ちゃん。非常に太ましい。
親を失った孤児の面倒をみながら、過激な反ヘリウッド派の住民達を説得し続けている。
逃げてきたシュウやサラを匿ってくれる懐の広い人物であり、ララの正体を知った後でも受け入れてくれた。

・&bold(){エランバ}
CV:山本密
ザリ・バースの住人で反ヘリウッド過激派のリーダー格の男。エラがはっている。
ヘリウッドに両親を焼き殺され、さらわれた病弱な妹は途中で邪魔になったのか捨てられて獣に喰い殺された。
その過去からヘリウッドとハムドを人一倍憎んでおり、その憎悪は協力しない者にも向けるようになっていく。
医者からはその様を見て「ハムドと同じだ」と言われて激昂していた。




&font(#ff0000,b){以下、ストーリーのネタバレ}






ララ・ルゥと共に遥か未来の地球にやってきたシュウは、彼女を助けようとするが失敗し、彼女のペンダントを握りしめたままダストシュートに落下してしまう。
一方、ララ・ルゥを捕らえたヘリウッドの狂王・ハムドは肝心のペンダントがない事に激昂し、シュウを探し出して捕らえ拷問を繰り返す。
しかしシュウはナブカと揉み合いになった際にペンダントを落として失くしており、何も知らないため拷問が終わることはなかった。
そんな中、シュウは放り込まれた牢獄で、ララ・ルゥと間違えて捕らえられていた少女・サラと出会い、サラを元気づけて必ず帰れると励ました。
しかしそんな希望も虚しく、シュウは塔の外に吊るされ、サラは醜悪な兵士にレイプされた。そこへ敵国の地上戦艦が現れ、ヘリウッドを砲撃。
ナブカ達も前線に送り込まれるが戦況は劣勢、ハムドは最前線で食い止めている兵士ごと微粒量子砲で敵戦艦をその一帯を巻き込んで吹き飛ばした。

シュウは減った兵士の代わりに少年兵部隊に編入され、ハムドは失くしたペンダントを探し出す為にヘリウッドを大捜索させるが見つからなかった。
そこへハムドを暗殺しようとする暗殺者が侵入、ハムドを追い詰めるが反撃に遭い一人は死亡、一人は逃走したが、少年兵達に見つかりナブカに射殺された。
アベリアの兵士が足りないという話から、ハムドは遠征軍を出立させて近隣の村を襲い、子供を少年兵に、男は兵隊に、女は慰安婦にさらい、従わない者は射殺した。
シュウはその様子を黙って見ていられず、兵士を突き飛ばして子供達を逃そうとするが、足を撃たれて倒れ、軍法会議に掛けられることとなる。
さらった人々に「戦争が終われば帰してやる」と隊長は言うが、帰還途中で村に仕掛けた爆弾を爆発させ、残っていた役に立ちそうにない人々諸共、村を消滅させたのだった。

一方、兵士の子供を産ませる為にレイプされていたサラは、相手の男を殺して変装し、手薄になっていた事もあって何とかヘリウッドを脱出。身一つで無謀にも砂漠に走り去った。
シュウはゴミ溜めの中に落とされ、処刑を待つだけの身となる。心が折れたシュウだったが、水が滴り落ちてきた事で失くしたペンダントを発見する。
更には何者かが転送時に持っていた棒と元の衣服を放り込んでくれたらしく、俄然やる気を取り戻すと外壁をよじ登りヘリウッドの頂上へ向かう。((尚、これはシュウに同情したブゥが放り込んだもの。))
天井ガラスを棒で叩き割ったシュウはララ・ルゥとようやく再会。ペンダントを見つけたハムドは興奮し、奪う為にアベリアにシュウを撃ち殺すよう命じる。
しかしシュウが怪我をした事でララ・ルゥは怒りの感情を露わにし、ペンダントの力でヘリウッド内部を水没させ、その勢いで逃れた。
待ち焦がれた水にはしゃぐハムドは、ララ・ルゥを取り戻すようアベリアに命じ、少年兵達も総動員で捜索し始める。
洞窟の中で隠れていたが、ナブカに発見されてしまったシュウ。一緒に逃げようと提案するも断られるが、一度助けられた借りを返す形でナブカは見逃した。

バイクに乗って砂漠を横断しようとするシュウとララだったが、休めそうな岩場の地形でアリ地獄のような化け物に襲われてしまう。
何とか先に殺されたのであろう死体が持っていた荷物から手榴弾らしき物を発見し、偶然が重なってなんとか怪物を退治したが、バイクは壊れてしまった。((死体は服装から成人男性の軍人っぽいが、持ち物の中には人形などがあり、近くには大型のククリナイフが落ちていた。エランバの妹に関係あるかは不明。))
2人は砂漠をあてもなく彷徨っていると、渓谷の合間に素朴な村があるのを発見する。村の名はザリ・バース。ハムドを襲った暗殺者が言っていた村だった。
村の中で言い合っていたシスというおばさんと出会い、彼女の世話になることになったが、彼女が面倒を見ている子供の一人・スーンがナブカが撃ち殺した暗殺者の娘と気付いてしまう。
更にはヘリウッドの内部を知っているであろう事から、シュウは村の過激派・エランバに目を付けられ、シスに助けられたサラに再会するも、彼女の身に起こった事も知ってしまう。
突然倒れたサラを医者に診せたところ妊娠が発覚し、子供をおろそうと鍾乳洞の水源の冷水で冷やして堕胎を試みるが、彼女を追ってきたシュウに止められた。
かつて何の根拠もなく「大丈夫」と言ったシュウをウソ吐きと言って、サラは泣きながら立ち去った。シュウはララと村を出ていこうと考える。

一方、ララが出した大量の水が燃料となりヘリウッドは遂に起動。空中要塞となり侵攻を開始する。
そして村に脱走兵のフリをして潜入した密偵・カザムにより、ハムドが狂ってヘリウッドはもうダメというウソの情報を流し、ハムドには村の位置を密告する。
更にカザムはララ・ルゥがいる事に気付いて、その正体をバラしてヘリウッドとの交渉に使えるとエランバをそそのかした。
エランバの凶行を恐れたシスは、スーンに案内させてシュウとララを鍾乳洞の隠れ場に向かわせ、子供達を物置に避難させる。
しかしサラに気付いたカザムが、村が壊滅させられるからその前に一緒に逃げようと持ち掛けた事で、サラは世話になったシスの元へと急いだ。
だがシスに話をしていたところへエランバが現れ、シスの足を撃って広場に吊るし上げると、ララ・ルゥの秘密についてシスを裏切り者と称し村の者達を扇動。
サラをあえて泳がせてララ・ルゥのもとへ向かわせ、部下の者に後を追わせたエランバは、シスの止血をしようとした医者を撃ち殺した。
シュウ達はペンダントの力でエランバの手の者を濁流で退けるも、シスを人質に取られてエランバに捕らえられそうになる。
だがその時、村の上空に機動要塞ヘリウッドが現れ、ザリ・バースの村を蹂躙。エランバはララを使った人質交渉で殺戮を止めようとする。
しかしアベリアは「殺せばヘリウッドへの対抗手段を失うだけだ」と冷酷に言い放ち、交渉にならない事を知ったエランバは破れかぶれで銃口を向けるが蜂の巣にされ絶命。
シュウはシスに言われて物置に隠れさせておいた子供達を保護しに走るが、物置を出たところでナブカとブゥに見つかってしまう。
ナブカは「ここを潰せば村に帰れるんだ!」と言い、ブゥに子供達を撃ち殺させようとするが、ブゥはそれを拒否して銃を捨てる。
しかしナブカは銃口を子供達に向けた。

&font(#ff0000){「お前がいやなら俺が殺す!}
&font(#ff0000){ ヘリウッドに潜入してきたやつ、ハムド様の命を狙ったやつ、みんな殺した。何が悪い!}
&font(#ff0000){ 殺さないと終わらないんだ。どっちかが死ななきゃ戦いは終わらないんだ!}
&font(#ff0000,b){ 暗殺者も殺した、敵の兵も殺した、ずっと殺してきた!今さらなんだ!」}


その言葉を、背後で銃を持ってシュウを追い掛けてきた、殺された暗殺者の娘・スーンが聞いていた。

目の前にいるのが父の仇と知り、無言で銃を構えるスーン。引き金を引こうとした瞬間、ブゥがスーンに気付く。

咄嗟にラブカを庇うようにブゥが間に入り、スーンの凶弾を胸に受け倒れる。

倒れるブゥに気付き、スーンが弾の再装填を行う一瞬の隙を突いてラブカがスーンの胸を撃つ。

胸から大量出血をしながらピクリとも動かなくなる2人の小さな子供達。

その現実を前にして茫然とするシュウとナブカ。



#openclose(show=そして「今、そこにいる僕」の『棒』は役目を終える。){
ナブカの名を叫びながら銃を拾い上げ撃つシュウ。しかし銃弾はナブカの足元に穴を開けただけだった。
その場にうずくまり激昂するシュウを、やってきたタブールが撃ち殺そうとするが、項垂れたナブカが止めた。
そこへ撃ち方やめの号令がかかり、シュウと他のシスの子供達の命だけは助かった。
ザリ・バースの民の生き残りは全て奴隷にするという事で、ヘリウッドの牢屋に収容されララ・ルゥは連れて行かれる。
牢獄の中でシスがサラに懸命の看護を受けていたが、すでに虫の息だった。
シスは最後の力を振り絞り、サラの腹を撫でながら
「相手の男が憎いなら憎めばいい、この世界を憎むのもいい、でもその子だけは憎まないでくれ。
 憎まれるために生まれてくる子どもなんていない」と言い残し、シスは息を引き取る。

一方、ナブカはシュウがいつも持っていた棒を抱えながら、ブゥの幻影を追う放心状態だった。
そんな彼をタブールが誘い出し、自分達の村がもうない事、自分達は最強の軍隊なのだから成り上がろうと持ち掛けた。
しかし覇気のないナブカに幻滅したのか、タブールは拳銃でナブカの腹を撃ち、そのままナブカはかつてシュウに助けられた場所から落ちていった。
ララ・ルゥはザリ・バースの民の命を天秤にされ、この勢いで世界征服を成したいハムドに水を出すよう強要されていた。
誰も救えず意気消沈していたシュウのもとに、致命傷を負ってはいずりながらもナブカが棒を持ってやってくる。

&bold(){「これがないとさびしいだろ。お前は帰れ、お前のいたところに帰れ。そこがお前のいるところ…」}とまで言って事切れた。

棒を握り締め、ナブカの首に巻いていたバンダナで固定し、彼の意思と共にハムドの野望を打ち砕くべくシュウは走り出した。
ハムドを探しとにかく上を目指す途中でタブール達に発見され、作戦室兼操縦室らしき部屋で撃った殴ったの大乱闘を繰り広げ、操作パネルらしき物を次々と破壊。
タブールに追い詰められ、宙吊りになったシュウが撃ち殺されそうなところ、ララが水流を放出して助け出す。
その際の水流がヘリウッドのメインコンピューターらしき物を直撃。熱暴走を起こしたヘリウッドは機能不全に陥り、緩やかに落下し始める。

気が付いたシュウは傾くヘリウッドの機関室上で遂に首謀格の二人と立ち向かう。
アベリアの拳銃を叩き落とすが、それを拾ったハムドがアベリアに弾が当たるのも構わず乱射。
しかしすぐに弾切れになり、シュウはハムドに体当たりで転倒させると、ずっと持っていた棒でハムドをこれでもかというほど滅多打ちにする。
だが度重なる過酷な運命を共にした棒切れはもはや形状も保てず、殴るたびに砕け散り、最後にはナブカのバンダナで結んだ部分を残して崩れ去った。
ハムドは大した怪我は負わなかったが、恐怖のあまりアベリアを置いて遁走。ヘリウッド内部は濁流に飲まれ始める。((サラを最初に強姦した男やタブールも物のついでのように濁流に飲まれて溺死。))
ララ・ルゥはシュウに頼みヘリウッドの頂上へ連れて行ってもらい、ペンダントと自分の力を全て解放し、水の力で傾いた要塞を立て直し不時着させようとする。
中ではサラがシスの子供達を連れて脱出を試みている最中、ナブカが捕らえた村の子供だった少年兵を発見、保護するも、足場が崩れ少年兵が濁流に流されてしまう。
しかし間一髪のところでカザムが少年兵を拾い上げ助け、サラに少年兵を託すと、彼は安心した顔で力尽き濁流の中へと消えていった。

逃げたハムドはバウンドルームに隠れながらアベリアに通信し、&bold(){「自分をどこでもいいから別の時代へバウンド(転送)させろ!」}と命令。
だが流石に愛想が尽きたのか、アベリア自らの手でバウンドルームに続く四方のシャッターを全開に。
ハムドは猛烈な勢いで流れ込んできた4つの濁流に潰され全身の骨が砕け、洗濯機内を舞うゴミのような死に様を遂げた。
皮肉にも彼がずっと求めてやまなかった「水」によって、無様に恐怖でひきつらせた顔で水中を漂うハムドの死体を、アベリアが冷ややかな目で眺めていた。

最後には墜落したヘリウッドのしぶきが上空に大きな虹を描きながら、地球は水が溢れるかつての青い星を取り戻したのだった。
夕日を眺めながら、かつて一緒に見た現代の夕日を思い返す二人。しかしララ・ルゥの姿だけが段々透明になっていく。

&font(#add8e6){いつかまた…一緒に…夕日見ようね……}

―――その言葉を言い残して、彼女はシュウの腕の中で消滅した。


ほとんどの人間が死んでしまったが、サラは元の時代に帰ることより、この時代でみんなと一緒で生きていこうと決めた。
そんなサラにシュウは、また同じような根拠のない励ましの言葉を語る。

「サラ…前、オレが嘘ついたって言ってたけど…でも…でも、やっぱオレ思うんだ。
 どんな世界でも、どんな酷い目に遭っても、生きてりゃ…絶対いい事があるって!
 悪いことが…全部帳消しになっちゃうような、とんっでもなくいい事があるって!
 そりゃ…それまでは…つらいけど…でもその…なんていうか…えーと…まあ、そういう事だ!」

サラはその言葉を否定も肯定もせず、ただシュウを見て微笑んだ。
彼女もまた、子供達を助け出す際に「大丈夫、絶対大丈夫よ」と、かつてシュウが口にしたのと同じ根拠のない励ましを唱えていたから。

そしてアベリアの手によってシュウは元の時代の、あの日あの時に帰ることができたのだった。((尚、アベリアは作業後に用済みになったら殺される覚悟であったが、サラは大人達の銃を下ろさせアベリアを受け入れた。))
……誰一人、殺す事なく。シュウは不殺を貫いたが、残ったのは命懸けで守ったものを失った空虚と、あれが夢ではなかった事を証明するボロボロの体だけだった。
そして最初の転移で煙突の上部が削られた廃工場と夕日をバックに、物語は終わる。
}





#center(){&color(white,black){この項目はなんて不完全なんだ}}

#center(){&color(white,black){愚かしく、非能率}}

#center(){&color(white,black){醜くさえある!}}

#center(){&color(white,black){わたしは哀しい}}

#center(){&color(white,black){だが、修正は可能だ}}

#center(){&color(white,black){私の追記を!私の追記を!}}

#center(){&color(white,black){受け入れさえすれば!!}}


#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,7)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- 「アンインストール」が似合いそうだ  -- 名無しさん  (2014-09-13 05:53:06)
- 精神的に追い詰められたら人間なにするかわからないよ 自分が戦地にいたら女をレイプしてしまうかもしれない  -- 名無しさん  (2015-10-28 13:58:48)
- よ、寄越しなさい!君が誰かは知らんが、何故それを持っている!それはもともと私のものなんだよ!  -- 名無しさん  (2016-01-23 19:55:46)
- ハムド王はなんか曾野綾子の「狂王ヘロデ」を思い出すな  -- 名無しさん  (2016-05-03 17:26:45)
- アベリアは一体何故ハムドに従っていたのか。下克上とか考えなかったのだろうか。まさか愛していたわけではあるまいし。  -- 名無しさん  (2016-06-05 00:34:18)
- 蔡邕や田豊みたいな仕える主を間違えちゃった系の忠臣  -- 名無しさん  (2016-09-20 18:31:36)
- 半年前に突っ込むのも無粋だが、袁紹は当時最大勢力で領地を治める君主としては普通に有能だったんだぞ。別に仕える相手は間違っちゃいない。  -- 名無しさん  (2017-05-11 16:13:36)
- ララ・ルゥ最期の台詞「いつかまた一緒に夕日見ようね」の涙腺破壊力はヤバかったな  -- 名無しさん  (2017-07-21 15:36:45)
- 荒らしコメントを削除  -- 名無しさん  (2019-08-28 18:10:02)
- なおタイトルの元ネタは、トム・クランシーの小説「今そこにある危機」と思われる  -- 名無しさん  (2019-08-28 18:41:30)
- 結局のところララ・ルゥが現代の地球に飛んで来さえしなければ、ほとんどの地獄は回避できたという。  -- 名無しさん  (2020-10-28 14:32:04)
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