ムーンライトながら

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登録日:2015/02/17 (火) 22:09:32
更新日:2021/09/01 Wed 20:27:47
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ムーンライトながらはJR東日本JR東海が運行していた臨時夜行快速列車である。
東京駅から大垣駅まで東海道本線を経由し運行される。列車名の「ながら」は岐阜県を流れる長良川から名づけられている。大垣駅発着なのは、この駅に車両基地があり運用上好都合だからである。
原点は165系急行形車両を使用する夜行普通列車(通称:大垣夜行)で、東京から関西方面まで格安で移動できた。
また、2009年までは定期列車として活躍、さらには自由席が設定されることもあり(区間は小田原以西)、連休シーズン時には自由席のために発車する数時間前に並ぶ人が多かったようである。
定期時代には最終列車を逃した人への救済や、ホームライナー的な使い方もされていた。うっかり寝過ごして起きたら名古屋だったという悲惨な出来事を体験した人も多いとか。

繁忙期は非常に混雑する列車だったのだが、それ以外の時期はガラガラであり、2009年のダイヤ改正で繁忙期のみ運転の臨時列車へ格下げされ、車両もグレードダウンした。臨時格下げ後は毎シーズン「今季は運転があるのか」と心配される列車であり、末期には特急踊り子のE257系への置き換えが完了すると廃止になるという噂が流れていた。運転距離で言えばJR東海のほうが遥かに長く、臨時列車のためだけにハンドル訓練をしないといけない乗務員が増えるのを疎ましく思うだろうというのがその主な理由*1。一応、185系へ置き換えが出来たのは名古屋地区で活躍していた117系と設計面で共通する部分が多く、簡単な講習で済ませる事ができたからである。

そして2021年春に、JRから列車の廃止が正式に発表された。実際は新型コロナウイルスの影響で2020年夏・2020年冬の運行が取りやめられたため、2020年3月の運行が最終となった。

廃止の理由としては夜行高速バスの普及や指定席券のオークションサイトでの転売やコレクション目的で購入しただけで乗車しない例が相次いだこと、これに加えて車内の治安の悪さもあり、貴重品の盗難も珍しくなかったという。

●使用車両

  • 185系
JR東日本大宮支社大宮車両センター所属。全車普通車10両編成で運行。6両編成と4両編成を組み合わせているため、編成中に通り抜けできない場所がある。

●過去の使用車両
  • 183系・189系
書類上ではJR東日本大宮支社大宮車両センター所属であったが、活躍していた頃は東京支社田町車両センター所属であった。こちらも10両編成で運行。
車両ごとに座席のグレードが異なり、通常のリクライニングシートのほか、これより乗り心地のいいグレードアップシート、乗り心地の悪い簡易リクライニングシートというロシアンルーレットみたいな列車であった。
定期列車時代は臨時便に使われ、臨時格下げから2013年夏まで運用。

  • 373系
JR東海静岡車両区所属。ムーンライトながらが定期列車だったころに活躍していた車両で、3両編成を3本繋いだ9両編成にて運行していた。MT比・VVVFの関係なのか、クモハ車がうるさい。
東京に到着した列車は折り返し静岡行きの普通列車として運用していた。無論乗車券のみ乗車できるので乗り得列車だった。この普通列車だけはムーンライトながらの臨時格下げ後も373系の運用で残されていた。

下り列車は名古屋駅で3両を切り離し、切り離された3両はホームライナーとして豊橋駅まで戻って飯田線の特急伊那路に使われた。大幅に遅れた場合、豊橋駅で切り離し作業を行っていた。

  • 165系・167系・169系
大垣夜行からムーンライトながら91・92号に使われていた。湘南色、三鷹色、モントレー色の混色もあった。

  • 113系
大垣夜行・ムーンライトながらでそれぞれ臨時便に使われた。近郊仕様の車両で東京から大垣。我慢大会ですか?

停車駅
東京駅品川駅横浜駅-(小田原駅)-沼津駅-静岡駅-浜松駅-【豊橋駅】-名古屋駅-岐阜駅-大垣駅
小田原駅は下り列車のみが停車。
豊橋駅は上り列車のみが停車。

ちなみに2007年3月~2009年3月のダイヤ改正までの間、下り列車は名古屋都市圏の始発列車を兼ねていた*2ため、豊橋~大垣間はホーム有効長が8両までしかない三河塩津と尾頭橋以外の全ての駅に停車していた。
この2駅だけが通過になった理由は、ムーンライトながらが9両編成で当時使用していた373系にドアカット機能がなく、同駅に停車できないため通過扱いにするしかなかったためである。
上り列車についても穂積、尾張一宮、金山、安城、岡崎など快速主要駅を中心に停車駅が現在よりも多かった。
JR東日本区間でも上下列車が大船、小田原、熱海に停車していた。


青春18きっぷで乗車する場合、日付変更駅までの切符の料金が2300円未満の場合は該当駅までの切符とセットで利用することにより、青春18きっぷの利用回数を減らすことが出来る。
(例・東京駅から乗車する場合は【東京駅から小田原駅(下りの日付変更駅)までの乗車券】と【青春18きっぷ1日分】をセットで使うといいだろう。)

また、この列車が真価を発揮するのはやはりコミックマーケットのときであろう。勿論早朝に目的地につけるというメリットが生かせれば他のイベントでも有効活用できるのは言うまでもないが。
各々の目的地(東海・関西が多い)から0日目のこれで東京に向かい(夜行バスより早く東京に着くことができる)、最終日のこれで各々の目的地に帰るのは最早恒例行事である。新潟県民だとムーンライトえちごに置き換えるといいだろう。


追記・修正は大垣ダッシュに勝ってからお願いします。


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最終更新:1970年01月01日 09:00