「サイコソルジャー」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら
「サイコソルジャー」(2024/01/09 (火) 17:36:45) の最新版変更点
追加された行は緑色になります。
削除された行は赤色になります。
&font(#6495ED){登録日}:2015/4/25 Sat 10:27:45
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----
''サイコソルジャー''とは、1987年に旧SNKより発売された横スクロールアクションシューティングゲーム。
1986年度稼動のアクションゲーム『[[アテナ>アテナ(ゲーム)]]』の続編に当たる作品で、
KOFシリーズの常連キャラクター、[[麻宮アテナ]]と[[椎拳崇]]のデビュー作である。
システム面では1984年度のカプコン作「ソンソン」の模倣であり、当時、流行っていた二人同時プレイを取り入れているが、
それ以上に音楽面に力を注いでいるのが特徴で、ゲーム中のBGMにボーカル曲を用いた、&bold(){業界初の歌うゲーム}として有名な作品である。
*ストーリー
数千年の眠りより目覚めし異種生物・屍愚魔の魔手により闇に包み込まれた世界に、二人の戦士が現れた。
太古の予言に記された「二人の光の戦士」に選ばれた超能力者・麻宮アテナと椎拳崇である。
屍愚魔を滅ぼし世界に光を取り戻すべく、その身に宿りし超能力「サイコパワー」を武器に、
二人は果てしない戦いに旅立つ。
*ゲーム内容
縦4段階層に仕切られたフィールド内で、上下に段を上り下りして敵の猛攻をかわしつつ、
緩やかな強制スクロールに乗って敵を倒しながら画面右方向へ進んでいく。
ボスのいる地点に到達するとスクロールが止まってボス戦に突入し、倒すと再びスクロールが始まって次のエリアへ進む。
この説明からもお分かりの通り、システム自体はカプコンの「ソンソン」の模倣なのだが、
アイテム取得による自機の強化システムを導入する事により、一般的な横スクロールシューティングに近いゲーム性が付加されている。
8方向に融通がきくジャンプ性能や、ところどころ足場がなかったり落下穴があったりするなど、
アクションゲーム的な成分もいくらか含まれている。
また、崩壊後の現代世界を舞台としたSF的な世界観や王道的なストーリー、ステージ毎に変わるBGMと外観も特徴で、
BGMと外観の変化に乏しかったソンソンとの差別化が成されている。
*キャラクター
''[[麻宮アテナ]]''
本作の主人公。KOFシリーズでお馴染みのサイキック女子高生で、
[[アテナ姫>アテナ姫(SNK)]]の血を引く16歳の超能力者。
予言に選ばれし戦士として、屍愚魔を撲滅すべく戦う。
変身アイテムを取った際は火の鳥に変身する。
この当時のキャラクターデザインは、アテナ姫の容姿を引き継いだデザインをしており、
アテナ姫と似た髪型のロングヘア(色は紫がかったピンク色)にカチューシャ(星飾り付き)という意匠を継承している。
体型はアテナ姫よりもちょっぴりふくよかで、足が太め。
''[[椎拳崇]]''
関西弁を喋る中国人の少年拳法家。アテナ曰く「とっても頼れる助っ人」。
アテナと同じく超能力者だが、彼の超能力は厳しい修行の末に後天的に身についたものらしい。
変身アイテムを取った際は龍に変身する。
ゲーム中の掛け声や次エリアへの移動時の際、高所から飛び降りて着地し損ねてから、
照れ隠しっぽく決めポーズを決めている辺り、この頃から三枚目的な一面があったようだ。
*「業界初!歌うゲーム」
中でも、本作最大の特徴は、なんといっても「筐体から歌が流れる」という点に尽きるだろう。
第1面及び第3面の第1エリアで、本作のテーマ曲であるボーカル曲「サイコソルジャー」が、文字通り歌付きで流れるのだ。
1987年当時は、サンプリングボイスがキャラの掛け声等の効果音として用いられることが増えてきた時期だったが、
&bold(){サンプリングした歌声とゲーム音源による伴奏を組み合わせ、ボーカル付きのBGMとしてゲーム中に流す}というスタイルを実現したのは本作が初だった。
公式自らもチラシの謳い文句で、
&bold(){「TVゲーム業界に世界初 歌うゲーム誕生!これはもうゲームの新境地!!」}
''「人気の2人同時プレイに聞く楽しさをプラス」''
などと大々的にアピールしていた程で、それだけ、力を入れていたことが伺える。
「筐体にレコードが仕込まれてるんじゃ?」などと言われたりもしていたり。
歌い手は、ハマの大魔神で有名な元野球選手・佐々木主浩の元妻で、当時、アイドル歌手としてデビューしたてだった清水香織。
彼女自身はアイドルとしては知名度は低かったものの、アイドル歌手とタイアップするという
メディアミックスの走り的な展開を行ったこととあわせて、非常に画期的なことだった。
(後に、本作の主題歌とED主題歌が彼女の名義でシングル化されている)
この歌は作品そのものと同時に、主人公のアテナを象徴する歌でもあり、
KOFシリーズでもサイコソルジャーチームのテーマ曲として、数度に渡ってリミックスされているほどである。
*ゲームとしてはどうだったかというと・・・
他作品の模倣でありつつ、模倣に終わらせない個性を発揮していた本作ではあったが、稼動当時の評判はあまりよいものではなかった。
その原因はとにかく難易度がべらぼうに高かったことに尽きる。
敵の出現数がやたら多く、地形を無視したトリッキーな動きで移動してくる敵や弾道が多いため、すぐ追い詰められてしまいやすいこと。
画面内の敵や敵弾の数が多いため処理落ち(特に2P同時プレイ時に顕著)により自機が弾を撃てなくなってミスったり、
敵の動きを読んで避けたつもりが別の敵に接触……というように、理不尽な事故死の頻度が半端なく高いのである。
どんなにパワーアップを重ねていても1ミスで全て初期化されてしまうため、立て直しが厳しいのも辛いところ。
その他、シューティングで言うところのボムに当たるアイテム「サイコボール」を最大にパワーアップさせた際の必殺技
「究極奥義弾」の使い勝手が非常に悪かったり、ラスボスが異様に固いせいで残機を利用したごり押しが必須など、
全体的なバランス面にも偏りが否めず、一人プレイよりも二人同時プレイの方が楽というバランス取りになっている。
(もちろん、二人でも難しいのは難しいのだが)
このためプレイしていてストレスがたまりやすく、気軽に遊び難かったのが残念な点であった。
*まとめ
システム面では他作品の模倣ながら、ただの模倣に終わらせない個性を発揮していた本作。
その一方、当時のSNKにありがちな高難度のバランス取りや理不尽な点の多さからストレスが溜まり易いために人を選んでしまう側面があり、
どちらかといえば「筐体から歌が流れる」という一点に注目が集まってしまった感は否めなかった。
とはいえ、本作ならではのおもしろさがあるのも事実なので、PSP版に家庭用初移植が実現している今、
ぜひやりこんでみてもらいたいものである。
*余談
-本作は、家庭用移植は海外向けにホビーパソコンへの移植が成されたのみで、長らく日本国内での家庭用移植が実現しなかった。((FC版発売が告知されていたが中止になった))その後、2011年発売のオムニバスソフト「SNKアーケードクラシックス0」にて初移植が実現した。ただし、やたら長いロードが多いのが難点。また、通信プレイに非対応なため、2P側の椎拳崇は出番がない。説明書内のストーリー解説はおろか、パッケージにすら描かれてないという、あんまりな扱いである。(もっとも、同ソフト収録の他の二人同時プレイ可能作品の2P側も同様ではあるのだが)
-「KOF XII」及び「IIIX」でのアテナと拳崇のデザインは本作に準拠している。
-同じSNKでKOFで共演している[[テリー・ボガード]]が『[[大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL]]』に参戦した際に、本作のボーカル曲がホームステージの「KOFスタジアム」のBGMとして&bold(){新録}された。古代祐三氏が編曲を、歌い手は元jdkBANDの小寺可南子氏が担当されている。日本語版だけでは無く、英語版も同時に制作された。
追記・修正お願いします。
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,1)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
#comment
#areaedit(end)
}
&font(#6495ED){登録日}:2015/4/25 Sat 10:27:45
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます
----
&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
----
''サイコソルジャー''とは、1987年に旧SNKより発売された横スクロールアクションシューティングゲーム。
1986年度稼動のアクションゲーム『[[アテナ>アテナ(ゲーム)]]』の続編に当たる作品で、
KOFシリーズの常連キャラクター、[[麻宮アテナ]]と[[椎拳崇]]のデビュー作である。
システム面では1984年度のカプコン作「ソンソン」の模倣であり、当時、流行っていた二人同時プレイを取り入れているが、
それ以上に音楽面に力を注いでいるのが特徴で、ゲーム中のBGMにボーカル曲を用いた、&bold(){業界初の歌うゲーム}として有名な作品である。
*ストーリー
数千年の眠りより目覚めし異種生物・屍愚魔の魔手により闇に包み込まれた世界に、二人の戦士が現れた。
太古の予言に記された「二人の光の戦士」に選ばれた超能力者・麻宮アテナと椎拳崇である。
屍愚魔を滅ぼし世界に光を取り戻すべく、その身に宿りし超能力「サイコパワー」を武器に、
二人は果てしない戦いに旅立つ。
*ゲーム内容
縦4段階層に仕切られたフィールド内で、上下に段を上り下りして敵の猛攻をかわしつつ、
緩やかな強制スクロールに乗って敵を倒しながら画面右方向へ進んでいく。
ボスのいる地点に到達するとスクロールが止まってボス戦に突入し、倒すと再びスクロールが始まって次のエリアへ進む。
この説明からもお分かりの通り、システム自体はカプコンの「ソンソン」の模倣なのだが、
アイテム取得による自機の強化システムを導入する事により、一般的な横スクロールシューティングに近いゲーム性が付加されている。
8方向に融通がきくジャンプ性能や、ところどころ足場がなかったり落下穴があったりするなど、
アクションゲーム的な成分もいくらか含まれている。
また、崩壊後の現代世界を舞台としたSF的な世界観や王道的なストーリー、ステージ毎に変わるBGMと外観も特徴で、
BGMと外観の変化に乏しかったソンソンとの差別化が成されている。
*キャラクター
''[[麻宮アテナ]]''
本作の主人公。KOFシリーズでお馴染みのサイキック女子高生で、
[[アテナ姫>アテナ姫(SNK)]]の血を引く16歳の超能力者。
予言に選ばれし戦士として、屍愚魔を撲滅すべく戦う。
変身アイテムを取った際は火の鳥に変身する。
この当時のキャラクターデザインは、アテナ姫の容姿を引き継いだデザインをしており、
アテナ姫と似た髪型のロングヘア(色は紫がかったピンク色)にカチューシャ(星飾り付き)という意匠を継承している。
体型はアテナ姫よりもちょっぴりふくよかで、足が太め。
''[[椎拳崇]]''
関西弁を喋る中国人の少年拳法家。アテナ曰く「とっても頼れる助っ人」。
アテナと同じく超能力者だが、彼の超能力は厳しい修行の末に後天的に身についたものらしい。
変身アイテムを取った際は龍に変身する。
ゲーム中の掛け声や次エリアへの移動時の際、高所から飛び降りて着地し損ねてから、
照れ隠しっぽく決めポーズを決めている辺り、この頃から三枚目的な一面があったようだ。
*「業界初!歌うゲーム」
中でも、本作最大の特徴は、なんといっても「筐体から歌が流れる」という点に尽きるだろう。
第1面及び第3面の第1エリアで、本作のテーマ曲であるボーカル曲「サイコソルジャー」が、文字通り歌付きで流れるのだ。
1987年当時は、サンプリングボイスがキャラの掛け声等の効果音として用いられることが増えてきた時期だったが、
&bold(){サンプリングした歌声とゲーム音源による伴奏を組み合わせ、ボーカル付きのBGMとしてゲーム中に流す}というスタイルを実現したのは本作が初だった。
公式自らもチラシの謳い文句で、
&bold(){「TVゲーム業界に世界初 歌うゲーム誕生!これはもうゲームの新境地!!」}
''「人気の2人同時プレイに聞く楽しさをプラス」''
などと大々的にアピールしていた程で、それだけ、力を入れていたことがうかがえる。
「筐体にレコードが仕込まれてるんじゃ?」などと言われたりもしていたり。
歌い手は、ハマの大魔神で有名な元野球選手・佐々木主浩の元妻で、当時、アイドル歌手としてデビューしたてだった清水香織。
彼女自身はアイドルとしては知名度は低かったものの、アイドル歌手とタイアップするという
メディアミックスの走り的な展開を行ったこととあわせて、非常に画期的なことだった。
(後に、本作の主題歌とED主題歌が彼女の名義でシングル化されている)
この歌は作品そのものと同時に、主人公のアテナを象徴する歌でもあり、
KOFシリーズでもサイコソルジャーチームのテーマ曲として、数度に渡ってリミックスされているほどである。
*ゲームとしてはどうだったかというと・・・
他作品の模倣でありつつ、模倣に終わらせない個性を発揮していた本作ではあったが、稼動当時の評判はあまりよいものではなかった。
その原因はとにかく難易度がべらぼうに高かったことに尽きる。
敵の出現数がやたら多く、地形を無視したトリッキーな動きで移動してくる敵や弾道が多いため、すぐ追い詰められてしまいやすいこと。
画面内の敵や敵弾の数が多いため処理落ち(特に2P同時プレイ時に顕著)により自機が弾を撃てなくなってミスったり、
敵の動きを読んで避けたつもりが別の敵に接触……というように、理不尽な事故死の頻度が半端なく高いのである。
どんなにパワーアップを重ねていても1ミスで全て初期化されてしまうため、立て直しが厳しいのも辛いところ。
その他、シューティングで言うところのボムに当たるアイテム「サイコボール」を最大にパワーアップさせた際の必殺技
「究極奥義弾」の使い勝手が非常に悪かったり、ラスボスが異様に固いせいで残機を利用したごり押しが必須など、
全体的なバランス面にも偏りが否めず、一人プレイよりも二人同時プレイの方が楽というバランス取りになっている。
(もちろん、二人でも難しいのは難しいのだが)
このためプレイしていてストレスがたまりやすく、気軽に遊び難かったのが残念な点であった。
*まとめ
システム面では他作品の模倣ながら、ただの模倣に終わらせない個性を発揮していた本作。
その一方、当時のSNKにありがちな高難度のバランス取りや理不尽な点の多さからストレスが溜まり易いために人を選んでしまう側面があり、
どちらかといえば「筐体から歌が流れる」という一点に注目が集まってしまった感は否めなかった。
とはいえ、本作ならではのおもしろさがあるのも事実なので、PSP版に家庭用初移植が実現している今、
ぜひやりこんでみてもらいたいものである。
*余談
-本作は、家庭用移植は海外向けにホビーパソコンへの移植が成されたのみで、長らく日本国内での家庭用移植が実現しなかった。((FC版発売が告知されていたが中止になった))その後、2011年発売のオムニバスソフト「SNKアーケードクラシックス0」にて初移植が実現した。ただし、やたら長いロードが多いのが難点。また、通信プレイに非対応なため、2P側の椎拳崇は出番がない。説明書内のストーリー解説はおろか、パッケージにすら描かれてないという、あんまりな扱いである。(もっとも、同ソフト収録の他の二人同時プレイ可能作品の2P側も同様ではあるのだが)
-「KOF XII」及び「IIIX」でのアテナと拳崇のデザインは本作に準拠している。
-同じSNKでKOFで共演している[[テリー・ボガード]]が『[[大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL]]』に参戦した際に、本作のボーカル曲がホームステージの「KOFスタジアム」のBGMとして&bold(){新録}された。古代祐三氏が編曲を、歌い手は元jdkBANDの小寺可南子氏が担当されている。日本語版だけでは無く、英語版も同時に制作された。
追記・修正お願いします。
#include(テンプレ2)
#right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/
#vote3(time=600,1)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
#comment
#areaedit(end)
}