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&font(#6495ED){登録日}：2025/01/01 Wed 06:21:00
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}
*【概要】
&bold(){&color(red,antiquewhite){おせち(御節)}}とは、[[日本>日本国]]や中国の伝統行事に用いられる料理。
多種多様な食材がお重に収められている。
日本では正月に各家庭で食べるのが主流であり、中国では旧正月、春節に食べられることが多い。
*【歴史】
おせちの起源は弥生時代にまで遡ると言われている。
中国の長江流域等から日本に伝わった稲作は社会を狩猟から農耕中心へと大きく転換させた。
節句＝季節の変わり目においては神に豊作を祈るために作物を捧げる儀式が行われ、これを「&ruby(おせちく){御節供}」と呼んだ。
奈良時代にはこれが「御節料理」という形に変化、暦上の節目である&ruby(せちにち){節日}における宮中行事で扱われた。
平安時代には[[元日]]・&ruby(あおうま){白馬}((正月7日に天皇があおうまを見る儀式。はじめは青馬だったのが平安中期より白馬に変化したが、読み方はそのままだった。))・&ruby(とえか){踏歌}((正月15日に歌の上手な歌い手を集め、年始の祝詞を歌い舞わせた。))・[[端午>こどもの日]]・&ruby(とよのあかり){豊明}((新嘗祭・大嘗祭の翌日に行われる儀式。新嘗祭とは現代の勤労感謝の日に当たる。))という&ruby(ごせちえ){五節会}が特に重視されるようになった。
「元旦におせちを食べる」習慣はここから始まった。
江戸時代には幕府が&ruby(じんじつ){人日}((陰暦正月7日。七草粥を食べ、一年間健康で過ごせるよう祈った。庶民の正月の始まり。))・&ruby(じょうし){[[上巳>雛祭り]]}・端午・七夕・&ruby(ちょうよう){重陽}((陰暦9月9日。無病息災や長寿を祈り、菊酒を飲んだり栗ご飯を食べるなどした。))の節句を「五節区」として定めていた。
これが一般にも定着し、年に5回は庶民も豪華な料理を食べられるようになった。
それまでの御節はお膳に盛られていたが、江戸末期から明治時代には重箱に詰めるようになったという。
第二次大戦後には百貨店が正月向けにおせち料理を販売するようになり、各家庭で用意しなくてもよくなった。
「おせち」という呼び方が定着したのはこの頃だと言われている。
*【伝統的な構成と食べ物の意味】
*&bold(){&color(red,antiquewhite){祝い肴}}
一番上の箱「一の重」に詰められる、酒の肴になるような[[黒豆>黒大豆]]や数の子、田作り((カタクチイワシの幼魚を乾燥させたもの。ごまめとも。))等が使われる。
関西では田作りに代わって叩き&ruby(ごぼう){牛蒡}が含まれる。
・&bold(){&color(goldenrod,black){黒豆}}
黒という色には邪気を払う意味が込められる。
また「日に焼けて黒くなるほどマメに働けるように」という意味もあった。
・&bold(){&color(yellow,orange){数の子}}
めでたさを示す金色をしているほか、ニシンの卵である数の子が多数の卵が子孫繁栄を示すとされる。
・&bold(){&color(gray,wheat){田作り}}
元々は五穀豊穣を願い、小魚を肥料として畑に撒いていたもの。
その由来から豊年豊作、また幼魚を多く使うことから子孫繁栄の願いも込められた。
棒鱈を使う場合、たらふく食べられるようにとの意味もあるとされる。
・&bold(){&color(white,peru){牛蒡}}
細く長く地中にしっかりと根を張ることから縁起物とされる。
なお、牛蒡は人参と一緒に牛肉や鰻、穴子等の肉で巻く&ruby(やわたまき){八幡巻き}の形で食されることも多い。
*&bold(){&color(red,antiquewhite){口取り}}
こちらも一の重に詰められる金柑や栗きんとん、紅白かまぼこ昆布巻き、伊達巻き、錦玉子といった甘い食べ物。
[[北海道]]の漁師町と[[青森県]]の一部で見られる。
・&bold(){&color(green,orange){金柑}}
黄金色をしているほか、「金冠」との語呂合わせもあって縁起物とされた。
・&bold(){&color(goldenrod,khaki){栗きんとん}}
こちらも黄金色をしているほか、漢字できんとんは「金団」と書くことからも縁起が良いとされた。
・&bold(){&color(white,pink){紅白かまぼこ}}
かまぼこはその形から日の出の象徴とされる。
また、紅はめでたさと慶び、白は神聖さを表す。
・&bold(){&color(darksalmon,darkolivegreen){昆布巻き}}
「よろこぶ」の語呂合わせから。
また「養老昆布」とも書けることから長寿への願いが込められた。
・&bold(){&color(yellow,saddlebrown){伊達巻き}}
巻物の形をしていることから、学業成就や知識の蓄積といった願いを込められる。
・&bold(){&color(white,gold){錦玉子}}
黄身と白身が金と銀に例えられ、縁起が良いとされた。
*&bold(){&color(red,antiquewhite){焼き物}}
二の重に詰められる、魚介類の焼き物。
海老や鯛、&ruby(ぶり){鰤}、&ruby(あわび){鮑}に&ruby(とこぶし){常節}、&ruby(はまぐり){蛤浜}といった高級な食材を用いることが多い。
・&bold(){&color(black,red){海老}}
長い髭を生やし背が丸まった老人を思わせる姿から、長寿への願いを込められてきた。
・&bold(){&color(pink,red){鯛}}
慶事に相応しい真っ赤な色合いのほか、「めでたい」との語呂合わせの意味もある。
・&bold(){&color(yellow,blue){鰤}}
成長に応じて呼び名が変わる「出世魚」((地域と成長段階によって本当に呼び名が目まぐるしく変わる。ここに書くには長すぎるので詳細は各自で検索されたい。))であることから縁起が良いとされる。
・&bold(){&color(moccasin,saddlebrown){鮑}}
15～20年ほど生きるという生命力から、長寿への願いを込められる。
・&bold(){&color(navajowhite,olive){常節}}
アワビに似た貝の一種。
別名「フクダメ」とも呼ばれ、福が貯まるようにとの願いを込められる。
・&bold(){&color(bisque,sienna){蛤浜}}
対となる貝殻以外はピッタリと合わないという性質から、一生添い遂げれる伴侶に出会えるようにとの願いを込められる。
*&bold(){&color(red,antiquewhite){煮物}}
三の重に詰められる煮しめ(煮物)には、様々な具材を一緒に煮ることから親族が仲良く末長く繁栄するようにとの願いが込められている。
定番は筑前煮で、&ruby(こんにゃく){蒟蒻}や里芋、牛蒡、[[蓮根>蓮根(レンコン)]]等が使われることが多い。
・&bold(){&color(skategray,lightgray){蒟蒻}}
蒟蒻を手綱に見立て、己の精神を引き締める意味があるとされる。
結び蒟蒻の場合は「良縁成就」の意味も込められる。
・&bold(){&color(gold,brown){里芋}}
親芋から子芋、孫芋と増えていく性質があることから子孫繁栄の願いを込められる。
・&bold(){&color(moccasin,sienna){蓮根}}
複数の穴が空き向こう側が見えることから「先を見通せる」ことの象徴とされる。
また種が多いことから子孫(ry
*&bold(){&color(red,antiquewhite){酢の物}}
四段目の「与の重」には日持ちのする酢の物等、箸休めとなる食べ物が入る。
菊花かぶや紅白なます、酢蓮根等がよく使われる。
・&bold(){&color(white,gold){菊花かぶ}}
かぶを切って菊の花に見立てたもの。
菊は日本の国花であり、邪気を払うとされ祝事によく使われる。
・&bold(){&color(white,darkorange){紅白なます}}
その色と形状から紅白水引に例えられ、縁起が良いとされる。
・&bold(){&color(lightpink,red){酢だこ}}
関東以北で食される。
こちらも茹で上がった時の色合いが紅白であることから好まれる。
なお、たこは煮物として三の重に使われることも多い。
*【現代での扱い】
現代では伝統的な食材のみにこだわらず、ローストビーフやスモークサーモンなど和洋折衷の食材を取り揃えたスタイルが主流。
手作りしない人も増え、デパートやレストランが有名シェフなどの監修を受けて作ったもの、アニメとコラボしたものなども人気を博している。
元々正月に料理や買物をせずに済むよう保存食向けの物が大半だが、夫婦で共働き・家事分担の家庭が増え年末年始でも休まない店の存在が当然となった現代ではその意味が薄れつつある。
美味しいものが気軽に食べられる現代、おせちの濃い味付けが口に合わずあえて食べたいと思わない人も目立ってきている。
食生活の形態も多様化しており、おせち自体に囚われず洋食のみのオードブルやケンタッキー等を食べる家庭も珍しくなくなった。
ネットの匿名掲示板でもおせちに対する風当たりがかなり強い。
また、おせちを扱う業者が増え通販予約も可能など便利になった現代だが、&bold(){その分地雷を踏むリスクも考慮する必要がある。}
特に有名なのは2010～2011年の「&bold(){スカスカおせち事件}」だろう。割引サイト「グルーポン」を通じて予約され[[神奈川県]][[横浜市]]の飲食店「バードカフェ」が作っていたこのおせちはネット史に残るほど悲惨なものだった。
&bold(){サイトのサンプル画像とは比較にならないスカスカ具合、食べ残しか生ゴミかと見紛うほどのその惨状}は炎上騒ぎを引き起こし返金総額は3,000万以上に上ったとか。
当然ながら潰れたが、その後何度も名前を変えて現在まで事業を継続しているらしい……。
ちなみに問題のおせちは同年ワンフェス会場で&bold(){フィギュア化}して売り出され、僅か20分で完売したという。
有名な放送事故については[[こちら>おせちんこ]]を参照。
*【創作におけるおせち】
漫画・アニメなどではお正月を示すアイテムとして分かりやすいため、おもち、お雑煮などと共におせちが登場するシーンは割とある。
料理が得意なキャラの場合、おせちを手作りしていることもある。
お金持ちキャラの場合は豪華なおせちという形で分かりやすい表現がされることも。
-雨穴さんのおせち
[[変な家>変な家(漫画)]]の作者の雨穴さんは毎年お正月に、普通のおせちが食べたいのに毎年変なおせちしかないというネタ動画を上げている。
飲むおせちやおせちを擬人化したギャルゲー、聞くおせち、おせちファンアイテムなどがある。
追記・修正はおせちを食べながらお願いします。
#include(テンプレ２)
#right(){この項目が面白かったなら……＼ポチッと/
#vote3(time=600,4)
}
#include(テンプレ3)
#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- 色が物騒で草 -- 名無しさん (2025-01-01 08:05:28)
- 家で作る人は数日前から仕込みに入るから手間がかかるみたいだね。そこまでしても口に合わない、ありがたみもない…。これも時代の流れか。 -- 名無しさん (2025-01-01 08:45:45)
- 流石にあの放送事故については触れなかったか -- 名無しさん (2025-01-01 08:55:03)
- ↑ 多分、その件の項目あったはず -- 名無しさん (2025-01-01 08:59:13)
- 台所の神様をお休みさせるため保存性の高いもの入れてたけど今は台所は年中無休、食い物はそもそも飽食の時代と -- 名無しさん (2025-01-01 10:22:34)
- んこ…。いや何でもない -- 名無しさん (2025-01-01 10:25:54)
- アッコさんによるミーム汚染が深刻すぎる -- 名無しさん (2025-01-01 11:25:31)
- 黒背景に赤字の表記は重箱と縁起物の具材を表してるんだろうけど何か怖いｗ -- 名無しさん (2025-01-01 12:18:03)
- 正直、食事は常に近隣のスーパー任せの身からすると年末年始はおせち料理に設置スペースが割かれる分普段と同じ食事が手に入りにくくなるのが個人的にはちょっと好みに合わない。幼少期もおせち料理が好みに合わず「普段と同じ朝食が食べたい」となったことはあるし -- 名無しさん (2025-01-01 12:34:23)
- おせち♪おせち♪おせt -- 名無しさん (2025-01-01 15:38:19)
- 大人になると日本酒との相性がよくて一気に好きになる -- 名無しさん (2025-01-01 15:46:33)
- たいして美味くないと嘆くのがいるけど、縁起の良さと新年の勝手の手間を無くす事を重視した短期保存食だから、当たり前といえば当たり前である -- 名無しさん (2025-01-01 16:26:53)
- 酒は勿論味が濃い和食だから白米とも相性良いのよ -- 名無しさん (2025-01-01 19:54:29)
- ローストビーフとかスモークサーモンとか今時おせちの定番は追記する？ -- 名無しさん (2025-01-01 22:32:11)
- 正月の保存食ってのはどこから出た話なんかね、俗説なのか迷信なのか事実なのか -- 名無しさん (2025-01-02 10:47:02)
- 日本酒か焼酎を飲めるようになると評価が大逆転する マジで全部美味く感じる -- 名無しさん (2025-01-03 11:46:18)
- おせち離れが進んでいるとはいえ、一人用おせち、ペット用おせち、おせちスイーツまであるからには何だかんだで欲しい人は欲しいんだよね。 -- 名無しさん (2025-01-04 00:45:28)
- おせちもそうだがよく考えたら餅も正月中にご飯炊かなくて済む側面もあるんだな。加熱する手間はあるけど炊飯器普及前の米炊きの手間と比べれば楽なもんだ -- 名無しさん (2025-03-29 14:26:39)
#comment
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*【概要】
&bold(){&color(red,antiquewhite){おせち(御節)}}とは、[[日本>日本国]]や中国の伝統行事に用いられる料理。
多種多様な食材がお重に収められている。
日本では正月に各家庭で食べるのが主流であり、中国では旧正月、春節に食べられることが多い。
*【歴史】
おせちの起源は弥生時代にまで遡ると言われている。
中国の長江流域等から日本に伝わった稲作は社会を狩猟から農耕中心へと大きく転換させた。
節句＝季節の変わり目においては神に豊作を祈るために作物を捧げる儀式が行われ、これを「&ruby(おせちく){御節供}」と呼んだ。
奈良時代にはこれが「御節料理」という形に変化、暦上の節目である&ruby(せちにち){節日}における宮中行事で扱われた。
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「元旦におせちを食べる」習慣はここから始まった。
江戸時代には幕府が&ruby(じんじつ){人日}((陰暦正月7日。七草粥を食べ、一年間健康で過ごせるよう祈った。庶民の正月の始まり。))・&ruby(じょうし){[[上巳>雛祭り]]}・端午・七夕・&ruby(ちょうよう){重陽}((陰暦9月9日。無病息災や長寿を祈り、菊酒を飲んだり栗ご飯を食べるなどした。))の節句を「五節区」として定めていた。
これが一般にも定着し、年に5回は庶民も豪華な料理を食べられるようになった。
それまでの御節はお膳に盛られていたが、江戸末期から明治時代には重箱に詰めるようになったという。
第二次大戦後には百貨店が正月向けにおせち料理を販売するようになり、各家庭で用意しなくてもよくなった。
「おせち」という呼び方が定着したのはこの頃だと言われている。
*【伝統的な構成と食べ物の意味】
*&bold(){&color(red,antiquewhite){祝い肴}}
一番上の箱「一の重」に詰められる、酒の肴になるような[[黒豆>黒大豆]]や数の子、田作り((カタクチイワシの幼魚を乾燥させたもの。ごまめとも。))等が使われる。
関西では田作りに代わって叩き&ruby(ごぼう){牛蒡}が含まれる。
・&bold(){&color(goldenrod,black){黒豆}}
黒という色には邪気を払う意味が込められる。
また「日に焼けて黒くなるほどマメに働けるように」という意味もあった。
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めでたさを示す金色をしているほか、ニシンの卵である数の子が多数の卵が子孫繁栄を示すとされる。
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元々は五穀豊穣を願い、小魚を肥料として畑に撒いていたもの。
その由来から豊年豊作、また幼魚を多く使うことから子孫繁栄の願いも込められた。
棒鱈を使う場合、たらふく食べられるようにとの意味もあるとされる。
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細く長く地中にしっかりと根を張ることから縁起物とされる。
なお、牛蒡は人参と一緒に牛肉や鰻、穴子等の肉で巻く&ruby(やわたまき){八幡巻き}の形で食されることも多い。
*&bold(){&color(red,antiquewhite){口取り}}
こちらも一の重に詰められる金柑や栗きんとん、紅白かまぼこ昆布巻き、伊達巻き、錦玉子といった甘い食べ物。
[[北海道]]の漁師町と[[青森県]]の一部で見られる。
・&bold(){&color(green,orange){金柑}}
黄金色をしているほか、「金冠」との語呂合わせもあって縁起物とされた。
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こちらも黄金色をしているほか、漢字できんとんは「金団」と書くことからも縁起が良いとされた。
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かまぼこはその形から日の出の象徴とされる。
また、紅はめでたさと慶び、白は神聖さを表す。
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また「養老昆布」とも書けることから長寿への願いが込められた。
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巻物の形をしていることから、学業成就や知識の蓄積といった願いを込められる。
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黄身と白身が金と銀に例えられ、縁起が良いとされた。
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二の重に詰められる、魚介類の焼き物。
海老や鯛、&ruby(ぶり){鰤}、&ruby(あわび){鮑}に&ruby(とこぶし){常節}、&ruby(はまぐり){蛤浜}といった高級な食材を用いることが多い。
・&bold(){&color(black,red){海老}}
長い髭を生やし背が丸まった老人を思わせる姿から、長寿への願いを込められてきた。
・&bold(){&color(pink,red){鯛}}
慶事に相応しい真っ赤な色合いのほか、「めでたい」との語呂合わせの意味もある。
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成長に応じて呼び名が変わる「出世魚」((地域と成長段階によって本当に呼び名が目まぐるしく変わる。ここに書くには長すぎるので詳細は各自で検索されたい。))であることから縁起が良いとされる。
・&bold(){&color(moccasin,saddlebrown){鮑}}
15～20年ほど生きるという生命力から、長寿への願いを込められる。
・&bold(){&color(navajowhite,olive){常節}}
アワビに似た貝の一種。
別名「フクダメ」とも呼ばれ、福が貯まるようにとの願いを込められる。
・&bold(){&color(bisque,sienna){蛤浜}}
対となる貝殻以外はピッタリと合わないという性質から、一生添い遂げれる伴侶に出会えるようにとの願いを込められる。
*&bold(){&color(red,antiquewhite){煮物}}
三の重に詰められる煮しめ(煮物)には、様々な具材を一緒に煮ることから親族が仲良く末長く繁栄するようにとの願いが込められている。
定番は筑前煮で、&ruby(こんにゃく){蒟蒻}や里芋、牛蒡、[[蓮根>蓮根(レンコン)]]等が使われることが多い。
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蒟蒻を手綱に見立て、己の精神を引き締める意味があるとされる。
結び蒟蒻の場合は「良縁成就」の意味も込められる。
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親芋から子芋、孫芋と増えていく性質があることから子孫繁栄の願いを込められる。
・&bold(){&color(moccasin,sienna){蓮根}}
複数の穴が空き向こう側が見えることから「先を見通せる」ことの象徴とされる。
また種が多いことから子孫(ry
*&bold(){&color(red,antiquewhite){酢の物}}
四段目の「与の重」には日持ちのする酢の物等、箸休めとなる食べ物が入る。
菊花かぶや紅白なます、酢蓮根等がよく使われる。
・&bold(){&color(white,gold){菊花かぶ}}
かぶを切って菊の花に見立てたもの。
菊は日本の国花であり、邪気を払うとされ祝事によく使われる。
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その色と形状から紅白水引に例えられ、縁起が良いとされる。
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関東以北で食される。
こちらも茹で上がった時の色合いが紅白であることから好まれる。
なお、たこは煮物として三の重に使われることも多い。
*【現代での扱い】
現代では伝統的な食材のみにこだわらず、ローストビーフやスモークサーモンなど和洋折衷の食材を取り揃えたスタイルが主流。
手作りしない人も増え、デパートやレストランが有名シェフなどの監修を受けて作ったもの、アニメとコラボしたものなども人気を博している。
元々正月に料理や買物をせずに済むよう保存食向けの物が大半だが、夫婦で共働き・家事分担の家庭が増え年末年始でも休まない店の存在が当然となった現代ではその意味が薄れつつある。
美味しいものが気軽に食べられる現代、おせちの濃い味付けが口に合わずあえて食べたいと思わない人も目立ってきている。
食生活の形態も多様化しており、おせち自体に囚われず洋食のみのオードブルやケンタッキー等を食べる家庭も珍しくなくなった。
ネットの匿名掲示板でもおせちに対する風当たりがかなり強い。
また、おせちを扱う業者が増え通販予約も可能など便利になった現代だが、&bold(){その分地雷を踏むリスクも考慮する必要がある。}
特に有名なのは2010～2011年の「&bold(){スカスカおせち事件}」だろう。割引サイト「グルーポン」を通じて予約され[[神奈川県]][[横浜市]]の飲食店「バードカフェ」が作っていたこのおせちはネット史に残るほど悲惨なものだった。
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当然ながら潰れたが、その後何度も名前を変えて現在まで事業を継続しているらしい……。
ちなみに問題のおせちは同年ワンフェス会場で&bold(){フィギュア化}して売り出され、僅か20分で完売したという。
有名な放送事故については[[こちら>おせちんこ]]を参照。
*【創作におけるおせち】
漫画・アニメなどではお正月を示すアイテムとして分かりやすいため、おもち、お雑煮などと共におせちが登場するシーンは割とある。
料理が得意なキャラの場合、おせちを手作りしていることもある。
お金持ちキャラの場合は豪華なおせちという形で分かりやすい表現がされることも。
-雨穴さんのおせち
[[変な家>変な家(漫画)]]の作者の雨穴さんは毎年お正月に、普通のおせちが食べたいのに毎年変なおせちしかないというネタ動画を上げている。
飲むおせちやおせちを擬人化したギャルゲー、聞くおせち、おせちファンアイテムなどがある。
追記・修正はおせちを食べながらお願いします。
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- 色が物騒で草 -- 名無しさん (2025-01-01 08:05:28)
- 家で作る人は数日前から仕込みに入るから手間がかかるみたいだね。そこまでしても口に合わない、ありがたみもない…。これも時代の流れか。 -- 名無しさん (2025-01-01 08:45:45)
- 流石にあの放送事故については触れなかったか -- 名無しさん (2025-01-01 08:55:03)
- ↑ 多分、その件の項目あったはず -- 名無しさん (2025-01-01 08:59:13)
- 台所の神様をお休みさせるため保存性の高いもの入れてたけど今は台所は年中無休、食い物はそもそも飽食の時代と -- 名無しさん (2025-01-01 10:22:34)
- んこ…。いや何でもない -- 名無しさん (2025-01-01 10:25:54)
- アッコさんによるミーム汚染が深刻すぎる -- 名無しさん (2025-01-01 11:25:31)
- 黒背景に赤字の表記は重箱と縁起物の具材を表してるんだろうけど何か怖いｗ -- 名無しさん (2025-01-01 12:18:03)
- 正直、食事は常に近隣のスーパー任せの身からすると年末年始はおせち料理に設置スペースが割かれる分普段と同じ食事が手に入りにくくなるのが個人的にはちょっと好みに合わない。幼少期もおせち料理が好みに合わず「普段と同じ朝食が食べたい」となったことはあるし -- 名無しさん (2025-01-01 12:34:23)
- おせち♪おせち♪おせt -- 名無しさん (2025-01-01 15:38:19)
- 大人になると日本酒との相性がよくて一気に好きになる -- 名無しさん (2025-01-01 15:46:33)
- たいして美味くないと嘆くのがいるけど、縁起の良さと新年の勝手の手間を無くす事を重視した短期保存食だから、当たり前といえば当たり前である -- 名無しさん (2025-01-01 16:26:53)
- 酒は勿論味が濃い和食だから白米とも相性良いのよ -- 名無しさん (2025-01-01 19:54:29)
- ローストビーフとかスモークサーモンとか今時おせちの定番は追記する？ -- 名無しさん (2025-01-01 22:32:11)
- 正月の保存食ってのはどこから出た話なんかね、俗説なのか迷信なのか事実なのか -- 名無しさん (2025-01-02 10:47:02)
- 日本酒か焼酎を飲めるようになると評価が大逆転する マジで全部美味く感じる -- 名無しさん (2025-01-03 11:46:18)
- おせち離れが進んでいるとはいえ、一人用おせち、ペット用おせち、おせちスイーツまであるからには何だかんだで欲しい人は欲しいんだよね。 -- 名無しさん (2025-01-04 00:45:28)
- おせちもそうだがよく考えたら餅も正月中にご飯炊かなくて済む側面もあるんだな。加熱する手間はあるけど炊飯器普及前の米炊きの手間と比べれば楽なもんだ -- 名無しさん (2025-03-29 14:26:39)
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