宝くじ大当たり(ドラえもん)

登録日:2019/12/09 (月) 00:59:21
更新日:2019/12/25 Wed 21:11:52
所要時間:約 5 分で読めます




「宝くじ大当たり」とは漫画「ドラえもん」のエピソードのひとつ。小学三年生1971年8月号掲載時のタイトルは「たからくじ」であり、項目名は単行本第5巻収録時のタイトル。
ボーナス1024倍」のように「ドラえもんとのび太がタイムマシンを使って金儲けをしようとする話」であり「初出場のひみつ道具が何も無いエピソード」だが、あちらは自転車1台分とはいえ儲けられたのに対し、こちらは結局1円の儲けもなく終わるという違いがある。

以下、台詞に使われている数字は漢数字と算用数字が混在し、作中でのび助は
「おとうさん」と呼ばれているが、数字は算用数字に、のび助の呼び方は「パパ」に統一させていただく。

【あらすじ】


宝くじの当選発表日。発表を楽しみにしていたパパは、配達されてきた新聞を
「まってました。」と受け取って居間へ持って行く。そして先日買ったくじを背広のポケットから出そうとするが、そのくじが見つからない。パパがくじを探していると…


いままでの はずれくじです。やく、5万円のむだづかい。


ママが大量のはずれくじを持って来て、お説教をはじめる。もう宝くじを買わないと固く固く約束するよう迫られたパパは冷や汗をかきながらも了承し、だから今回は買わなかったという。その様子を見たドラえもんは、大量のくじがすべてはずれだということをもったいながり、のび太に話し始める。


めったにあたるもんじゃないんだから。はじめから、あたりくじがわかっていれば、別だけど。


それを聞いて、ふとパパの置いていった新聞に目をやるのび太。そこには今回の宝くじの当選番号が載っていた。


1等600万円が3組の778631……。これがはじめからわかっていればな。


何気ない呟きだったが、次の瞬間、のび太はあることを思いつく。それは…


「タイムマシン」!売り出し日までもどって、このくじ買っちゃう。


早速机の引き出しを開けようとするのび太だったが、ドラえもんはそれを必死で阻止しようとする。


「タイムマシン」を金もうけのためなんかに使っちゃいけないんだ。法律できまってるんだ。


固いことを言わずに1度くらいはいいだろうというのび太の言葉にも頷かないドラえもんだったが、儲けなければいい、可哀想なパパのために今までに使った5万円だけ当てようと言いくるめられて結局了承。ふたりで2週間前の世界へ向かう。


あそこで売ってるんだ。よくばりたちが買いにきてる。


自分もよくばりのくせに。


そんなやりとりをしながら売り場に行き、5万円の当たりくじを売ってほしいと店のおじさんに言うが、当然ながら「そんなの分かるもんか」と言われる。するとのび太は…


それが、この切りぬきを見ればわかるの。


と、先ほどの新聞の切りぬきを取り出す。そして5万円の当選番号2本を読みあげるが、どちらも無いらしい。
それならばと10万円の当選番号を告げるが、それも無いと言われる。ついでに50万円も100万円も無く(何故どんどん高額になるのか)
「このみせ、からくじばっかりだ。」と怒りだすのび太と、沈んだ表情のドラえもんに「へんなこと いうな。」と困り顔のおじさん。(余談だが、売り場に着いてからここまでのテンポの良さは一見の価値あり。)その時、1枚のくじがドラえもんの目に留まる。それは…


ろ、ろ、ろっぴゃくまんえん。


ほ、ほ、ほんとだ!


なんと1等600万円の当たりくじだった。奇跡ともいえる偶然に衝撃を受け、真っ青な顔で震えながら抱き合うドラえもんとのび太。


だ、だけど、もうけすぎるんじゃないか。


か、かまうもんか!買おう。


違法行為だという話はどこへやら、購入を即決したドラえもんは、くじを持っていこうとするが…


なにぃ、お金をわすれてきた?


なんと、ふたり揃ってくじの代金を持っていなかった。おじさんに払うように言われて初めて気づき、急いで取りに行くことに。そして…


100円だしなさい。

はやく!


上から目線で100円を要求してパパに呆れられながらもお礼を言ってお金を受け取るふたり。そして、再びくじを買いに走るが…


ああ、あの番号なら、たったいま売れたよ。


一足違いで売れてしまっていた。
現在に戻り、泣いて悔しがるドラえもん。しかし、のび太は肩を落としながらも、これでよかったのかもしれないと言う。


くじなんかで、もうけようと思うのが、まちがってたんだ。お金は、働いて手に入れるもんだ。


この言葉に感動したドラえもんは…


きっぱりとあきらめよう。運がなかったんだよ、ひと足おそかったということは。


と、笑いながら言う。だが、それを聞いたのび太は…


そうか!ひと足はやければいいんだ。


という発想に至り、タイムマシンで先ほどよりほんの少し前の世界へ向かう。そして、あの宝くじ売り場へ行くとそこには…


あれ、パパ!


今まさにくじを買おうとしているパパの姿が。そしてパパが選んだ番号は…


そうねえ……、3組の778631をもらおうか。


そう、1等の当たりくじを買ったのは、他でもないパパだったのだ。
現在へ戻り、当選金の使い道についての話で盛りあがるドラえもんとのび太。それを偶然耳にしたママは、「パパのまねして、むだづかいしちゃだめよ。」と、ふたりを叱るが、パパが600万円を当てたと聞くと…


ロッピャクマンエン!?


と、文章では説明できないような顔をして叫び、居間にいるパパに真珠のネックレスと車と海外旅行をねだり始める。状況が呑みこめずに戸惑うパパに


かくしてもだめ。


ちゃあんと、見たんだから。


と、笑顔で白状するように促すドラえもんとのび太。ようやく宝くじの話だと理解したパパの返事は…


安心したまえ。あのあと約束を思いだして、友だちに売っちゃった。


それを聞いたドラえもんとママは激怒し、のび太は項垂れてしまう。
約束を守ったにも関わらず家族全員に怒られ落ちこまれるというあまりに理不尽な仕打ちに、困惑しながらも怒りだすパパであった。


【アニメ版】

日テレ版と大山版とわさドラ版で1回ずつアニメ化
されている。

◇日テレ版「宝くじ大当たり作戦の巻」
1973年5月6日放送。
パパが買った宝くじの行方は、パパが焚き火で燃やしたことになっている。

◇大山版「宝くじ大当たり」
1979年12月25日放送。

◇わさドラ版「宝くじ3億円大当たり!」
2012年12月31日放送。
時代に合わせてか、宝くじの1等の金額が3億円に変更。また、パパが買ったくじの行方は「街頭で懸命に募金活動をする若者たちの姿に心を打たれたパパが募金の代わりにくじを入れた」となっている。


追記・修正しなさい。はやく!

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