ドッペルゲンガー(バキシリーズ)

登録日:2025/05/30 Fri 21:44:22
更新日:2025/06/01 Sun 11:33:23
所要時間:約 4 分で読めますッッ





…初めてバレたな…


ドッペルゲンガーとは、『バキ外伝 烈海王は異世界転生しても一向にかまわんッッ』に登場する敵キャラクターである。


概要ッッ


人の記憶を盗んで化けるという厄介な化け物として言い伝えられている。
実際その通りであり、次の目的地に向けて出発していた烈海王達を幻惑し、魂を盗むためにあの手この手を尽くした。

本体は道の脇にある小さな石の置物なのだが、後述の技のせいで、それに気付くのは不可能に近い。


技ッッ


  • 【幻惑の煙霧】
相手の記憶を盗み、また自分の正体がバレた時はその記憶を消して再度、魂を奪う策略をする事が可能な幻術。
これのせいで、相手は何が起こっているのかの経験が積めない。*1
つまり、ドッペルゲンガーは成功するまで幻惑を繰り返せるという一方的に有利なクソゲー状態。
本来は見渡す限りの広い平原を、深い森の中だと錯覚させるという事も可能。

これを破るには偽物だと気付ける優れた洞察力の他に、それを正しいと信じて行動する意志の強さが必要となる。


活躍ッッ


異世界に存在する海王を調べるために、港町に進む烈達。
すっかり日が暮れて、深い森の中をひたすら歩き続けている時。

「…何か来る」
「…貴様 何者だ…?」

目の前に現れたのはなんと烈海王。

「…私は、お前自身だ……思い出せ宮本武蔵との死合をッ」

困惑する烈に続けて。

「考えてもみろ…人間が突然───おとぎ話のような異世界に転移するワケが無かろう」
「…お前は武蔵との死合の後───長い…永い幻想を見ているのだよ…」
「…今やDr.鎬の治療も成功し…地下闘技場の好敵手達が…魂の帰還を待っているッッ」
「…さあ戻ろう 真実の世界へ───」

と、目の前の烈が握手を求めてきた所に。

ドキャッ

握手の代わりに強烈な前蹴りを顔面に叩き込む烈。

「貴様が私自身と云うならば この蹴りに反応できぬハズはあるまい」
「そもそも現世の烈海王は 義足だッ」
「…だが 異世界の私は…両の足で中国武術4001年目を歩んでいるッッ」
「貴様こそ幻想だッッ」

そう吠える烈に、目の前の偽物は嗤うと煙のごとく消える。
そして同行者のゴブリン*2はドッペルゲンガーという化物である事が説明される
もしも手を握っていたら魂を引っこ抜くとの説明に、この世界は退屈しないと微笑するとまた歩き出す烈。
しかし、奇怪な事に歩けど歩けど一向に森を抜けず、この話を先刻もしなかったか?と妙な事まで言い出す最中。

「…何か来る」

目の前に現れたのはなんと義足の烈海王。

「…私は、お前自身だ」

ゴッ

間髪入れず目の前の烈に渾身の拳を叩き込む烈。

「おぼぼ…ッ…な 何故…」
「失せろ偽物ッッ」
「どんな魔法で元の世界の姿に化けたか知らんが…」
「私の義足は元来右足だッッ」
「そりゃ…失敗しちまった」
「…だが…この幻惑の煙霧で…盗むだけではなく…貴様らの記憶を消して…」

そうしてドッペルゲンガーの記憶を消されて、抜けられない森を歩いている時。
目の前に現れたのはロバート=ホゥワード*3

「おーい!烈殿~ッ 良かった!忘れ物を届けに来たぞ」

ガッ

間髪入れず目の前のロバートの顔を殴り飛ばす烈。

「ロバートさんが姫を置いて一人で来るワケがなかろうッッ この偽物がッッ」
「…許さん…絶対に…絶対に貴様の命を奪ってやるッッッ」

記憶を消され延々と森の中を歩かされて、覚えは無くても体に感じる疲労におかしさを感じた時。

「…小鬼 一つ訊くが…」
「どっちが本物だ」

目の前に現れたのは同行者のゴブリン。
お互い偽物だと言い合いながら掴み合うのを見た烈は拳を構えつつ。

「…このやり取りは何度目になる?」
「四度目で───」

ドゴッ

間髪入れず目の前のゴブリンの顔を殴り飛ばす烈。

「グゲゲ…何…故バレた…」
「貴様の記憶を何度も奪い…地獄への誘惑を此処で繰り返している事が…」
「…使用った形跡のある拳の返り血だ」
「理屈は知らんが…同じ事を繰り返す催眠術にかかっている気がしてな なのでカマをかけてみたが 正解だったようだ」

繰り返す度に手酷く殴られて、敗北を認めたドッペルゲンガー。
幻術を解くと目の前に現れたのは、暗い森の中ではなく、陽光が輝くだだっ広い平原であった。
道の傍らで罅割れた石の置物を横目で見ると、目の前にある港町に向かって烈達は歩みを再開するのだった。

「誰かに会った気がするが…いや…気のせいか」


「何度やってもコイツには俺の幻術が通用しねぇ…」

「ドッペルゲンガーのプライドを保つ為には───」

「関わらねぇのが一番だ───」




許さん…絶対に…絶対に貴様の項目を追記・修正ってやるッッ


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最終更新:2025年06月01日 11:33

*1 朧げながら、会話を何度もしたとか、道をひたすら歩いている気がするだけは分かる

*2 烈に付いてきた亜人、腐れ縁みたいな関係になっている

*3 異世界で出会った騎士であり、共にデュラハン(バキシリーズ)を倒しに向かった戦友