アットウィキロゴ

マイク・オーサム/ザ・グラジエーター

登録日:2026/08/14 Fri 22:06:22
更新日:2026/08/14 Fri 22:06:47
所要時間:約 8 分で読めます




『マイク・オーサム(Mike Awesome)』のリングネームで知られるマイク・アルフォンソ(Mike Alfonso)は米国のプロレスラー、故人。
フロリダ州タンパ出身。
1965年1月24日生まれ、2007年2月17日没(享年42歳。)

米国ではポール・ヘイマン時代のECWにてトップ選手として活躍。
日本では90年代のFMWにてザ・グラジエーターのリングネームで活躍した。
そのため、日本では“グラジ”が愛称となっている。


【人物】

1989年デビュー。
1990年にプエルトリコ遠征中のトラブルから本来の来日予定であった選手の代わりにターザン後藤の推薦を受けて注目されていたFMWに来日。
大型選手の常識を打ち破るような圧倒的なパフォーマンスを見せつけて、いきなり若手の殻を破ると共にインディー団体を象徴する最強外国人選手として君臨した。

2m近い長身に、均整の取れた筋肉質のガチムチ体型で130kgを有に超える体重ながらもJr.ヘビー級の選手か、実際にはそれをも越える程の身軽さをも有していた稀有な身体能力の持ち主であった。

それでいて、プロレスの嗜好は凶器攻撃をも含むハードヒットスタイルであり、余りにも何でも出来すぎるためか器用貧乏気味でメジャー団体では大成しなかったものの過激なプロレスを売りにして耳目を集めていた前述の日本のFMWや米国のECWではカリスマ的な人気を博して数々の伝説を残した。
日本ではFMWのエースであったハヤブサや田中将斗と激闘を繰り広げ、特に田中とはECWでも激闘を繰り広げて米国のファンをも熱狂させた。
99年の三沢時代の全日本プロレスに参戦した時には予てから興味を唆られていたという小橋建太との一戦も有名となったが、後の分裂騒動もあってか継続参戦とはならなかった。

有り余る才能を持ちながらも上記の理由やECW末期に王者でありながらベルトを持ったままでWCWに移籍してしまう等の問題行動で(内部事情を知らなかった)ファンの怒りを買ってしまったことが後の運命に暗雲を立ち込めさせることになる。
移籍したWCWでは当時のトップ層を破る活躍をさせてもらえるなど期待通りの待遇で迎え入れられた……と思わせつつも既に放漫経営により団体の内部はガタガタであり程なくして団体そのものが崩壊してしまう。
その後は買収によってWWF(現:WWE)に移籍するも、ファイトスタイルに制限のかかるWWFではハードコア嗜好の個性を発揮できず、直ぐにフェードアウトしていしまっている。

その後は表舞台には立てない状態が続いてしまっていたものの、2005年にWWEがECWブランドを復活させようとする動きを見せると声がかかり、最大のライバルであった田中と対戦して一戦のみとはいえ往年の名勝負を再現して観客を熱狂させた。

……しかし、いよいよWWE版ECWが本格始動しようという前に内臓疾患に見舞われてしまい、ECW時代のかつてのライバルが復活したり、RAWやSMACKDOWNから新天地を求めて移籍した選手達がハードコアスタイルに開眼したりもするのを指を咥えて見せられることになってしまった。
……WWEではなく以前に全日参戦を導いてくれた人間の集うプロレスリングNOAHに参戦するという話も出ていたものの、何方も果たせずに苦渋の決断の末に現役引退を決意。

……その後は不動産コンサルティングの資格を取得するなど第二の人生を歩み始めたことを伝えられていたものの、2007年に自宅にて自ら命を絶っていた所を友人に発見された。享年42歳。

【主な得意技】

圧倒的な体格とパワーを活かした“オーサム・ボム”と呼ばれる、様々なバリエーションのパワーボムと、その場飛びであっても自分の頭の高さ位には跳躍できてしまえる運動能力を活かした飛び技を得意としていた。

近年でこそ珍しくなくなってきたが、2m前後の体格の選手によるトップロープ越えのノータッチ・トペを涼しい顔で使いこなしていたのは驚異的であった。

尚、余談として自らのリングネームともしている“Awesome(激ヤバ/凄い/怖い/最高)”は本来の発音では“オーサム”なのだが、かつての日本では“アッサム”と読まれてしまっていた。紅茶の名産地じゃないんだから。

  • (旧)オーサム・ボム/パワーボム
投げっぱなしパワーボム。
下記のバリエーションを含めて単にオーサムの使用するパワーボムを“オーサム・ボム”と呼ぶ場合もある。

  • シットアウト(シットダウン)・オーサム・ボム/(新)オーサム・ボム
ジャンピング(着席式)・パワーボム。
相手を投げ落とす際に自らも尻から着地してフォールの体勢に入る。
フィニッシュの場合には、叩きつけてから相手の腕を自分の足で押さえつけていく場合もある。
後には、この技が単に“オーサム・ボム”と呼ばれることが多かった。
エプロンから場外に設置した机の上にダイブする断崖式や、後述の雪崩式すらも存在していた。
相手の脇の下に腕を差し入れて持ち上げてから落とすポップアップ式も存在する。

  • 新型オーサム・ボム/ランニング(スーパー)・オーサム・ボム
変形の投げっぱなしパワーボムで、相手をカナディアン・バックブリーカーの体勢で高々と吊り上げておいてから投げ落とす。
参戦していたFMWにて流行していたサンダーファイヤー・パワーボムを投げ捨て式にしたような技である。
コーナー際から対角線のコーナーに向かって助走を付けながら投げていくランニング式はフィニッシュとしても多用された。
エプロンを走ってから相手毎に机に突っ込む断崖式や雪崩式も存在する。。

  • カミカゼ・オーサム・ボム/リバース・カミカゼ・オーサム・ボム/雪崩式オーサム・ボム/スーパー・オーサム・ボム
雪崩式パワーボム。
“カミカゼ”は初期のキャリアを花開かせたFMWのある日本に肖って命名。
海外では普通に雪崩式(アバランシェ/スーパー)と呼ばれている。
まだ通常のパワーボムすら危険技だった時代に登場した雪崩式パワーボムである。
危険すぎる為か、直接にマットに落とすのではなく机に向かって落とすことも多かった。
また、普通のパワーボムや新型オーサム・ボムの形で落とす場合と着席式で落とす場合があり、着席式の場合はフィニッシュとして繰り出すことが多かった。
基本的には正面から投げ落とすのだが、自分がリングに背を向けた状態で引っこ抜くようにパワーボムの体勢に入り、背面から着地するリバース式も存在する。
リング内でのオーサム・ボムの最強バージョンと呼べるだろう。

  • 場外投げ捨て式オーサム・ボム
自身最大のパフォーマンスとなっていた、リング外に設置した机に向かってリング内から机に向かって放り投げていく衝撃的なパワーボム
相手を正確に遠くに投げ落とす必要もあってか、新型オーサム・ボムの形で投げていく。
……一応は机がクッションになっているとはいえ、受ける側にも相当の覚悟がいるトンでも技である。
尚、田中戦では反対に自らがやられると共に見事に受け切っている。(体格が大きい側が小さい側にやられるのは危険度が増すのに。)

  • オーサム・スプラッシュ
ダイナミックなフォームのボディプレス。
フィニッシュとしてはコーナーポストからのダイビング式で使用することが多かったが、恵まれた跳躍力を利用してその場飛び(ランニング式)やエプロンからリング内に向かってトップロープを掴んだ状態からパチンコ玉のように飛び出して決めていくスリング式も繋ぎ技として定番ムーブとなっていた。
空中で身体を縮めるアクションを挟むのでフロッグスプラッシュの一種と言えるが、オーサムの場合は四肢を伸ばして全身を開くように着地するという違いがある。

  • オーバーヘッド・ベリー・トゥ・ベリー
豪快に相手を後方に投げ飛ばしていくフロント・スープレックス。
パワーと体格を活かしてベアハッグのように相手を捉えてから投げることもあった。

  • 投げっ放し(リリース)ジャーマン・スープレックス
豪快な投げ捨て式のジャーマン。
体格とパワーもあってか、相当に急角度になる場合もあった。

  • アラバマスラム/コンクリートスラム
正面から相手の股下に頭を差し入れて持ち上げた後に、振り子の要領で肩に担いだ相手の足を払うようにして叩きつけていく変形のスパインバスター。
ハードコア・ホリーやザ・パトリオットの必殺技として有名だが、オーサムは繋ぎ技として好んで使用していた。

  • ジャンピング・ショルダータックル/スリングショット・ショルダータックル
高い跳躍力を活かしてのショルダータックル。
特に、エプロンからトップロープの反動を利用してパチンコのようにリング内に飛び込みながら決めていくものは定番にして独自のムーブとして親しまれていた。

  • ラリアット(クローズライン)/ダイビング・ラリアット(クローズライン)
余りに身軽なので度々に勘違いしてしまうが、スーパーヘビー級の体格とパワーから単純なラリアットでも必殺技級の破壊力。
その場打ちでもスーパーヘビー級の選手でも易々と薙ぎ倒してしまう。
華麗にして豪快なコーナーポストからのダイビング式も得意技の一つ。


  • ノータッチ・トペ・スイシーダ
オーサムの高い身体能力と体格に見合わぬ身軽さを象徴する大技。
リング外の相手に向かい、トップロープを飛び越すようにして飛び出して体当たりする。

  • スプリングボード式プランチャ・スイシーダ
ノータッチ・トペと並ぶ衝撃的な場外ダイブ技。
巨体でありながらトップロープに一飛びで着地した後に場外の相手に向かって飛び込んでいく。

  • 椅子攻撃
ハードコア志向だっただけに、好んでレパートリーに取り入れて使用。
FMWでの経験からか米国でも日本式の椅子攻撃の衝撃と威力を知らしめ、田中とは椅子チャンバラも再現した。
トップローブから飛び込みながら相手の脳天に叩きつけられるダイビング式も得意としていた。



追記修正はオーサム・ボムを決めてからお願い致します。

この項目が面白かったなら……\ポチッと/

最終更新:2026年08月14日 22:06