デウスマスト(魔法つかいプリキュア!)

登録日:2021/10/22 Fri 20:10:22
更新日:2024/04/16 Tue 21:54:59
所要時間:約 4 分で読めます




命溢れるこの地が…

混沌に染まりし時…

秩序を無に還す力が…

飲まれる。我、終わりなき混沌に……

デウスマストは『魔法つかいプリキュア!』に登場するキャラクター。


【概要】

「天の彼方より永劫の渇きとともにこの地に降り立つ終わりなき混沌」と呼ばれる『終わりなき混沌』の首領。
校長やクシィが予見した「来たるべき危機」「大いなる災い」の正体である。
現在は魔法界の太陽からゆっくりと地球へ向かっており、降臨間近の段階まで至っている。
シャーキンスが見せた映像では、宇宙空間で雄叫びを上げ、自身に触れた星々を片っ端から消滅させながら宇宙を移動する龍のような怪物のような見た目。

そして第47話にて遂に降臨。
顕現の直前の段階で常夏の筈の魔法学校に雪を降らせ、更に魔法界、ナシマホウ界の両方の太陽を覆い日食を引き起こすという天変地異に等しいスケールのデカさを見せつけながら満を持して現れた姿。
それは黒い影となった太陽を扉の如くこじ開けながら顕現する、惑星サイズのドン・ヨクバールとしか言いようのない名状し難い醜悪な巨人の上半身
その外見は、胸に赤い魔法陣が輝き、眼の無いドンヨクバールのような頭部と頭部の周りを浮遊する4つの眼球、白と黒のまだら模様が施された半スライム状の肉体という気持ち悪いデザイン。
サイズが分かりにくい?なら初代に出てきた成層圏を突破した巨大ジャアクキングを思い出そう。そのサイズで大体合ってるかそれよりデカい。
復活時は太陽そのものを飲み込んでおり、復活後はさらに巨大化。上半身だけで地球の直径の優に数倍はある大巨人の姿となった。
というか回想でのイメージでは上半身だけで木星を超える巨体を持つ。

その正体は、宇宙誕生以前の世界を構成していた「何もかもが秩序なく混ざり合った混沌」の残滓。
古い世界を構成していた混沌は宇宙誕生と共に星々を生み出したが、同時に宇宙になり損ねた混沌が意志を持ち怪物へと変じた。
それこそがデウスマストの正体であり、分類としてはコイツの同類もしくはそれ以上の存在。
星々を飲み込む渦と化したデウスマストはある時、宇宙創生と同等の無限の力を秘めた「生命」とそれを生みだす「大地」の存在を察知すると行動を開始した。

その目的は、宇宙を再び形の無いエネルギーだけがある原初の世界に回帰させるため、全てを自身の中に取り込みあらゆる命を無へと還すこと。
自身の分身兼アバターである眷族を生み出しながら次々と星々に生きる命を吸収していた。
その後新たな標的として、命が育まれる場所であるマザー・ラパーパが鎮座する地球を襲撃するも、逆に退けられ太陽へと封印されることになった。


尚デウスマスト自身には意志を伝える機能はなく、他者との会話は自らの分身体である眷属の肉体を介して行う。


【混沌との最終決戦】

顕現したデウスマストは思念体だった8体の眷属達に肉体を与えて実体化。
更に既に消滅していたラブー、シャーキンス、オルーバを容易く復活させる超常的な力を見せ、嵐のような雲を発生させて地球全土を覆いプリキュアもろとも雲の渦の中に呑み込む行為を実行する。
渦に呑まれた後目を醒ましたプリキュア達が見た光景は、魔法界とナシマホウ界が混ざり合い、最初から2つの世界が共存しているかのような不可思議な世界
この新世界の正体は、デウスマストの「全てを飲み込もうとする力」によって発生した世界。
強力な認識改竄効果も組み込まれていたのか、デウスマストの力で融合した世界に住む者たちは、校長も含めてこの世界のありように何ら疑問を感じず、誰もが当たり前に「世界は初めからそうだった」と認識していた。
ただし一見平和そうな融合世界は仮初めにすぎず、混沌に飲まれた世界は最終的に全ての存在が霧散するように消滅していき、誰もが消える事を自覚しないままデウスマストに取り込まれていく。
なおプリキュア達がこの世界に違和感を覚えることができたのは、マザー・ラパーパの「混沌を食い止めようとする力」によって護られていたため。

最終決戦では唯一自身に吸収できなかったキュアミラクル、キュアマジカル、キュアフェリーチェと激しい激闘を開始。
自身を封印していた太陽さえも自身の力として吸収し、かつてのマザー・ラパーパとの対決時よりも強大となった力でプリキュアとの最終決戦に臨むが、魔法界やナシマホウ界全ての生命の繋がりを宿すプリキュアたちが生み出した新必殺技、太陽魔法『プリキュア・エクストリーム・レインボー・サンサンジュエリーレ』と彼女たちの生命力に驚愕しながら徐々に押され始める。
奥の手として1つの目に2つの瞳がある巨大なドンヨクバールに酷似した最終形態へと変貌し彼女たちを吸収しようと襲いかかるが、混沌に飲まれ肉体を失ってもなお残り続けた魔法界とナシマホウ界、全ての生命の「想い」の力の前に完全に敗北。

これが私達みんなの奇跡! そして私達みんなの魔法!

祝福されしあまねく生命!全ての思いを今、光に!

『キュアップ・ラパパ!』

星々の果てまで! 混沌よ、あっちへ行きなさい!!

太陽魔法を受けても最後まで抗い続けたデウスマストであったが、とうとう膨大な生命の力の前には抗いきれず宇宙の彼方まで追放された末に浄化。

我は……!滅びぬ……!!

全ては混沌から生まれた……。
ならば貴方も、飲み込むのではなく、生み出す力を……

ウォオオオォォォォォォ!!


宇宙を形作った遥か太古の『混沌』の残滓は、自身も他の混沌と同様宇宙を構成する一部にされる形で遂に消滅した。


【余談】

スケールそのものは歴代ラスボスでもかなりのものだが、肝心のプリキュアとの決戦では10分未満でAパートも保たずしかもプリキュア側に碌にダメージを与えられず倒されたので、視聴者からは「歴代ラスボスで最弱」と扱われることが多い。あれ?こんなキャラクターどこかで見た気が…
ただし、デウスマストの敗北はプリキュア側の迎撃環境があまりに充実しすぎた+ラパーパの対策があまりに強力すぎた+終わりなき混沌が慢心しすぎて稚拙な行動が目立った等の要因が重なった上で起きたものであり、素の実力自体は決して低くないと思われる。装備の調達も混沌全体への牽制もほぼ万全にこなしたマザー・ラパーパが歴代の女王ポジでも類を見ないレベルで有能すぎたので、相手が悪すぎたといえる。


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最終更新:2024年04月16日 21:54

*1 自らの意思を表明する際は、自身の分身である眷族たちの姿を使って話す為、キャラ固有の声優は存在しない