一部において「死」そのものとも解釈される、かつて存在した魔王。死霊の王ともされる。
この魔王は古くはダコメノスから少し西にいった半島で出現を確認され、そこから無数の死体をかき集めながら北上していった。
腐乱の魔王と呼ばれるのはこの時かき集めた死体が周辺の温度によっては腐敗しきっていたからである。
この魔王は古くはダコメノスから少し西にいった半島で出現を確認され、そこから無数の死体をかき集めながら北上していった。
腐乱の魔王と呼ばれるのはこの時かき集めた死体が周辺の温度によっては腐敗しきっていたからである。
やがて大陸北部の冷涼な山岳地帯に到着したこの魔王は、夏場でも冷涼で死体が腐敗しにくい性質に着目した。スケルトンと全てが残ったままの死体なら、後者の方が戦力として有用だったからである。
何より冷涼な気候が肌にあっていたようだ。
何より冷涼な気候が肌にあっていたようだ。
だがある時、彼は後に「鎚と炎の神」と呼ばれる強大な存在と殺しあいに発展した。
彼は配下の死体を大地が覆える程の数繰り出したが、「鎚と炎の神」の放った炎により灰となった。彼等は魔力を帯びようと死体であり、解放を望んでいたから。
彼が放った魔法は「鎚と炎の神」の鎧を貫くことはできなかった。無数の物言わぬ配下に分けた魔力ごと焼き尽くされたから。
彼の拳は「鎚と炎の神」に届かなかった。伸ばした腕が高圧の蒸気でひん曲がってしまったから。
彼は配下の死体を大地が覆える程の数繰り出したが、「鎚と炎の神」の放った炎により灰となった。彼等は魔力を帯びようと死体であり、解放を望んでいたから。
彼が放った魔法は「鎚と炎の神」の鎧を貫くことはできなかった。無数の物言わぬ配下に分けた魔力ごと焼き尽くされたから。
彼の拳は「鎚と炎の神」に届かなかった。伸ばした腕が高圧の蒸気でひん曲がってしまったから。
かくしてドイジ・タナトスは「鎚と炎の神」に何も出来ず敗北して討ち取られた。
だが、彼の逸話は死への恐怖という形で神話に組み込まれ――様々な神の信徒に語り継がれている。
勿論、彼単独を信仰するものは少ない。だが、単独で崇拝する場合は「発酵の神」として扱われる。腐敗と発酵は紙一重ゆえに。
だが、彼の逸話は死への恐怖という形で神話に組み込まれ――様々な神の信徒に語り継がれている。
勿論、彼単独を信仰するものは少ない。だが、単独で崇拝する場合は「発酵の神」として扱われる。腐敗と発酵は紙一重ゆえに。
魔王としての魔法は死体を操ることと操った死体の強化に特化したもの。現代西マジョリアにおけるネクロマンスのスキルツリーの源流ともされる。