ノイアヴァラスト公領北部、白銀のギグナ海を臨む風光明媚な海岸に位置する、気品ある美しさを湛えた城。ただし住んでいるのは知的種族ではなく吸血鬼の一族である。
かつてのアヴァラスト王国が建国間もない頃。王国はこの地で、多大な犠牲を払いながらもケンタウロスの大軍勢に勝利した。これを機に英雄を土葬する王立墓地が置かれ、国教たる「骸と実の神の信徒」の一種の聖地として敬われるようになった。時が経つにつれその守護隊を頼って商人が集まってきたことから北西マジョリアとの交易を行う港町ともなった。
重要性が精神的にも経済的にも高まっていった結果、国中から集まる喜捨と地元から得られる潤沢な税収を背景に強力でありながら美しい要塞が築かれたが、これがノルトビュンケル城だ。
しかし本来民間信仰・土着信仰の類である「骸と実の神の信徒」は確固たる宗教組織体を構築することに失敗、王立墓地守護団は戦闘能力という外面を維持しつつも内面では有効性を低下させていった。自然のなりゆきとして、王立墓地守護団が守るノルトビュンケル城も実質的には弱体化していった。
そして700年前に突如現れたヴラディン・ヴィ・ロシュとモルフィア・ヴィ・ツェペシュ率いる軍勢によりあっさりと陥落するとこの城には吸血鬼軍の本営が置かれ、神聖イルニクス帝国軍によって吸血鬼軍が打ち破られて以降もモルフィアの「子孫」(注)のアルケー・ヴィ・ツェペシュの支配下にある。
かつてのアヴァラスト王国が建国間もない頃。王国はこの地で、多大な犠牲を払いながらもケンタウロスの大軍勢に勝利した。これを機に英雄を土葬する王立墓地が置かれ、国教たる「骸と実の神の信徒」の一種の聖地として敬われるようになった。時が経つにつれその守護隊を頼って商人が集まってきたことから北西マジョリアとの交易を行う港町ともなった。
重要性が精神的にも経済的にも高まっていった結果、国中から集まる喜捨と地元から得られる潤沢な税収を背景に強力でありながら美しい要塞が築かれたが、これがノルトビュンケル城だ。
しかし本来民間信仰・土着信仰の類である「骸と実の神の信徒」は確固たる宗教組織体を構築することに失敗、王立墓地守護団は戦闘能力という外面を維持しつつも内面では有効性を低下させていった。自然のなりゆきとして、王立墓地守護団が守るノルトビュンケル城も実質的には弱体化していった。
そして700年前に突如現れたヴラディン・ヴィ・ロシュとモルフィア・ヴィ・ツェペシュ率いる軍勢によりあっさりと陥落するとこの城には吸血鬼軍の本営が置かれ、神聖イルニクス帝国軍によって吸血鬼軍が打ち破られて以降もモルフィアの「子孫」(注)のアルケー・ヴィ・ツェペシュの支配下にある。
(注)吸血鬼の増え方やモルフィアとアルケーの関係が厳密には不明だと思うのでカッコを付けました