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― ラステルム王国・世界政府駐屯エリア・大会議室 ―
ウェスター王国での
ゼレオロス帝国襲撃事件を経て数時間後…
ラステルム王国に立つ本部へ帰還し、レギュレイター全部隊および第0調査兵団の緊急合同会議が開かれることとなった――――
ティネル「―――……全員揃ったな。これより、緊急合同会議をはじめる。まずは状況整理だ。今回のウェスター王国の被害についてだが… 各団・団長、民間人や王族たちはその後どうなっている? 」
アレックス・ディノ「善処はした。結果も出した。普段は管轄にない各団のハロにプロトコルを適用させてまでな。……そのせいでどうやら一部のメンテナンスの甘かったハロが動かなくなったみたいだが…… 」
劉狼「はっ…我々第3調査兵団は、民間の避難誘導を最優先してきましたが…拙僧の知る範囲では民間・王族間における負傷者は40名、重傷者は15名…幸い死者は出ておらず。しかし、誠に遺憾ながらレギュレイター団員については、その倍以上の被害を受けており、死者も多数出ているとのこと…。 」
コンラード「(拳を重ね卓上に置き、親指の上下を入れ替えながら落ち着きなく、俯きがちに視線を耐えず泳がせつつ)国王当人は外傷なく避難誘導を完了。明日にでも公務に復帰できると執政官から共有を頂いている。だが…… "今回"は以前にも増して被害が尋常ではなかった。第0到着移行の被害拡大は免れたが、それ以前の兵団・民間人の負傷者が多く、立て直しに相当な時間と労力を要する見込みだ。特に、アサルトと対峙した兵の半数近くが戦意を喪失しており、戦線復帰が危ぶまれている…… 」
ハロ「ツギカラハメンドクサガラズテイシュツシテクレヨナー!ヨナー!!(机の上、ハロが目を点滅させながら回る) 」
ガトウ「俺たち雑兵の迎撃部隊は最終防衛ラインの死守には成功したが、敵の迫撃砲やアサルトが持つ未知数の能力によって大打撃を受けてしまった…。タンクを導入していなければ、更に甚大な被害を被っていたことだろう。(右の手首を左手で掴んだままひねり回している) 」
ルクエス「…………(この状況下で不自然にもあらぬ方向を見据えては無言を貫いている) 」
アレックス・ディノ「避難や救助にはハロも動員したが、流石に……だな。すまない。各ハロの機能や武装の強化ではなく、その場で治療のできる医療用ナノマシンの搭載を優先していれば今頃は…… 」
エドガー「あの"ハロ"が……?(第1勤務経験から、整備に出された型番が羅列されているコピー用紙を手に取り、1枚、2枚とめくり……)多いな……。この数が同時に? いや、原因からして不自然ではない、が……(顎に手を当てつつ、被害状況を耳に入れ、当時の情景を思い浮かべ思考が上塗りされる) 3名のアサルト・ゼレオロイドの同時動員。恐らく門脇リンネの始末に打って出たのだろうマリ
マロンと違って、本気でラステルムを落としたかったんだろう。それを迎撃できたというだけでも成果、だが…… 」
オアシム「―――――――。―――――――――。(発言はない。当時はニーベルゲが指揮していたということもあり現場の状況を把握していない、のだろうか……?) 」
ラタリア「は、はかせが研究に専念してる間に……とんでもないことになっていたのら……(配布されたレポートに目を通しては眉をひそめている) 」
ティネル「……そうか…。「サナ」…コホンッ、
サナトリー、搬送された被害者の現在の状況は? 」
サナトリー「(ティネルの背後に並列している第0調査兵団の選定メンバー。その内の一人が、ペストマスクを脱いだ状態で上半身を前のめりに出す)……全員、世界政府赤十字病院へ搬送。最先端の医療技術で迅速に治療に当たっているよ。……が、まだウェスター王国にはレギュレイターの団員も含めた待機勢が大勢いる。五大国の医療施設は予てから帝国襲撃による患者で逼迫している。なにより、対応できる医師もメディックがかなり限られている。」医学会」の最大の難点だ。(困惑したように目を伏せる) 」
庚「(一通りレポートに目を通し終え、適時手書きでメモを入れつつ挙手) 隣接する五大国の警察各所を通し、事後処理、復興支援、医療物資支援の協力を要請しております。突然の通達ということもあり即時の返答は頂けませんでしたが、ラステルム王国国王、ロンスア陛下、並びに
マリマロン王国女王エデ陛下より、兵・物資の補充をお約束頂けました。 ウェスター王国の治安維持に関しては前述のご協力により迅速に引き継ぎを終えられるかと思われます。 」
庚「(ハロへ資料を配らせ、
サナトリーに付け加えるように) 医学会の医師先生方の技術には及びませんが、マリマロンの魔術を取り入れた医療支援もお約束頂けております。3日後迄には、ウェスター王国に限っては医療体制の回復がある程度見込めるでしょう。ただ…… 我々レギュレイターのメディックの人材不足に関しては芳しくないのが実情です。こちらに関しては
サナトリー殿よりご指摘があった通りですね…… 」
ティネル「……状況は把握した。今回のウェスター王国における防衛戦、各団・団長の迅速な行動力と冷静な判断力にはいつも感謝している。負傷…もしくは殉職を遂げてしまった各団員については、お悔やみを申し上げる。………挨拶が遅れたな。各団長陣にはこの場で顔を拝むものも初めてだろう。第0調査兵団各自、軽く挨拶を述べろ。(背後に佇む者たちへ) 」
マンハッタンカフェ「(ティネルの後方の壁に寄りかかりながら資料の束に目を通している)正直な話、聞いてみるのと実際に見てみるのとではここまで苦戦の規模が違うとは思いませんでした。敵は明らかに戦術・戦略をアップデートしてきています。今のレギュレイターの情報処理能力で彼らに追いつけるでしょうか? 力のゴリ押しにも限度があります。 」
マンハッタンカフェ「あ、どうも、マンハッタンカフェです。第0ではありますが兼任として第四調査兵団のメカニックを担当しております。以後お見知りおきを。 」
Mr.ワンナップリン「やあやあ、レギュレイターの諸君。世界政府上層部の指令により第0のオペレーターを務めさせていただくことになった、「Mr.ワンナップリン」だ。今回はリモートで参加させていただくよ(ラップトップに映るライブカメラの中で陽気に手を振っている) 」
『狭間の者』「改めて。第0調査兵団の副団長ということになっている。名前は何でもいいが……呼び名がないと困るなら取り敢えず「ノーバディ」と呼んでくれ(下に向けてぶら下がるように、天井に”立って”いる) 」
ヘザー「(苦々しく、目を伏せながら口を開き)……第6兵団は機械兵の掃討、及び後方部隊の防衛の為部隊を分散させ、広範囲に展開させていました。結果、機械兵を多数撃破。民間人の救出にも貢献出来たと自負しておりますが……各地に現れたアサルト、及び砲撃によって多くの死傷者が発生してしまいました。現在も、連絡が取れていない団員が居る状態です。(軽くため息を吐き、手に持っていたレポートを置き)……現状の兵団戦力では、機械兵より上の相手と当たるのは厳しいと言わざるを得ません 」
アルベルト「術智保全協会所属、第0調査兵団メカニックのアルベルト・エッシャーだ、よろしく頼む(白衣のポケットに両手を突っ込み、直立不動のまま淡々と言葉を紡ぎ) ティネル総団長より許可をいただき、レギュレイターの保有しているガジェットのデータは全て把握している。今後は団の垣根を超えて、技術革新、兵力強化につなげていきたいと考えている。 いや実に素晴らしい、是非とも我が協会に保全させていただきたい技術だよ
ラタリア博士。 」
サナトリー「………「医学会」会長。加えて、第0でメディックを担当している、「
サナトリー」だ…(医学の頂点に立っているとは思えない程の死んだような弱弱しい声音で挨拶)…一応各部隊のメディックは全員、私の息が吹きかかっていると言ってもいい。試験を合格し見事その資格を認定された者だけがメディックになれる。故に、人選も不足になりがちだ。 」
ラタリア「………総団長の許可が下りたとはいえ、はかs…コホンッ、私の開発したガジェットをああもあっさりと解析して"あんな風"に扱えるなんて……技術部にキミのような優秀な人がいたなんて、聞いたことないけろなぁ……?(アルベルトを横目に、頬を膨らませて皮肉っぽく呟く) 」
ゼフィリーヌ「(一歩踏み出しながら、重苦しい雰囲気に反する様に大きく、堂々とした態度で語り始め)そう言えば、正式に自己紹介を行うのは今日この時が初めてだったね。失礼……ゼフィリーヌ・泉・リメーシャだ。普段は『
新世界』にて、未踏地域や危険地域の調査を担って居るが……現在は第0兵団にて、タンクを担当させて貰っている。レギュレイターの活躍は私も聴いている、これからも事件の対応の為、協力が出来ればと思っているよ 」
ガトウ「……これが、噂の第0…!なんつー…存在感だ…っ…… 俺の大胸筋が緊迫して震えている…これが胸躍るという奴か…!?(は?(おお、と前のめりに各メンバーの一人一人を見つめてはゴクリと息を呑む) 」
アルベルト「一つ、術智保全協会は知名度が低い、世俗の者や一兵卒は勿論、政府の殆どが把握していないだろうね。二つ、術智保全協会はその名の通り人智や技術を未来へ向けて"保全"するのが職務となる。必然的に技術の"模倣"と"運用"に長けるものだ(他に質問は?と言いたげに、屈託のない笑みを浮かべ首を傾げた) 」
『狭間の者』「まあ酷い状況でもなければ我々にお呼びがかかることはなかったろうからね。特に政府が私を動かしたがるとは思えない……だろう、なあ?(平然と天井を歩きながら、
コンラードへ視線を向けて)見たところ、私は
コンラード君が語った問題が深刻だと見ている。尤も、見て来たからなのだがね…… 」
エドガー「まさかMrワンナップリンに助力を頂けるとは……(表情を変えず目を輝かせ、ラップトップ端末に対し前のめりになる) 調理器具関係はあなたの社の製品を購入させてもらっているんだ。特に事故防止ブザーが鳴る包丁は画期的だ。子供が料理の練習をしても安全が保たれる、世の主婦全員が感謝しているはずさ……!(ガタッ ガタッ) 」
フロール「我々の隊は、後方で避難誘導を指揮していた事もあり……重軽傷者は多数出ていますが、死者は0。正直、第0兵団の到着が間に合ってくれた結果ではありますが……成程、まさか……いざこうして並んでいるのを見ると、成程…… 」
コンラード「…………。(狭間の者、その奥の暗闇から覗く視線と眼を交錯させ息を呑む。 そこから逃れるように項垂れるが…… 首を横に振り意を決し立ち上がる) ――――返す言葉もない。レギュレイターは
ライオット君を始めとする優秀な"新兵"が多く結集されており、更には外部の協力者で固められている。組織構造が複雑で歪な上、実戦経験が浅い者が多い。あなた方の助力がなければあの戦いは間違いなく『全滅』だったからね。 "加えて" (おもむろに席を立ち、真っ直ぐ風を切ってオアシムの席まで足を運び……) 」
ラタリア「っ~~~~~(アルベルトのその笑みに「ぐぬぬ」顔を浮かべながらふいっ、と顔を逸らした)………(術智保全協会……知名度が低いとはいえ、そんな組織が実在するのなら私の耳元に届かないわけがない… まさか、本当に私の知らない機関がまだ政府に…?あとでワンナップリン氏に確認するのら……) 」
ヨールダン「……温存され、実際に戦闘に参加すれば一騎当千………道理で錚々たる面子だな。俺が知っているだけでも、術智保全協会の人間に、まさかMr.ワンナップリンまでとは……恐れ入ったな……(
ヘザーの後ろで、感心した様に深く息を吐きながら面々を眺め) 」
オアシム「 ガァンッッッ (あおむしのマスコットの頭を掴み、テーブルへ勢いよく伏せる。)狸寝入りであってくれよ……なんとか言ったらどうかね……ッ 私から共有した資料、ご一読頂けただろうか。一笑に付しても構わない、だが
マリマロン王国の女王からの忠告は、決して可能性の一つとして無視できるものではない。総団長、私はあなたを全面的に信用している、あなたが選出した第0の御方々も含めて、全面的に!!だからこの場で、議論するべきではないか…… 我々が戦力面を克服しても、情報線で大敗している事について……!(眼光を強く、服の裾を握りしわくちゃにさせ震えながらも正面からティネルへ目で訴える) 」
Mr,ワンナップリン「おおっ!君は確か…第8の新しい団長に任命された
エドガー君だね…!いやいやぁ~、そう言ってもらえると発明者として冥利尽きるもの…!開発に専念している以上、実際に販売店で購入者の生の声でフィードバックを貰える機会はなかなかないからね…いやぁほんとに嬉しいよ…!
コンラード氏とも新たな発明の企画を共同を行っているのだ、今度は是非とも君n……(ここで、画面内でティネルの冷ややかな視線と偶然にも目が合うとバツが悪そうに発言を抑える)」
『狭間の者』「情けないものだな。それで私か。毒を以て毒を制すと言ったところか(ギュルリと上下反転すると、何処からともなく鎌を召喚しその上に座り、浮く)どうだろう、本気で私を使う気なのか? 」
ルクエス「ぎゃーぎゃー騒ぐなよ、うるさいナァ…(コンラードの一喝へ心底うざったそうに声を上げる)それに聞き捨て鳴らないネェ?情報線は「こっち」の専売特許なんダ。総団長はそれを理解して「ウチ」にすべてを委ねているんだヨ。それに…―――― "事の発端はとうの昔から起こっているんダ"。(悠々と、だが泰然に。椅子に深く腰掛けている様は余裕の表れか。まるで何かを知り尽くしているかのような面構えであらぬ方向をただただ見据えている) 」
ティネル「……そして改めて、私がその第0調査兵団の団長に就任した、ティネル・カルロウだ。今後は、我等第0調査兵団を加えた新体制で任務に当たる。 」
ティネル「……
コンラード。(「落ち着け」と片手を上げて制する) 諸君、静粛に。本題に戻るぞ。此度の被害損傷を受けて、
ゼレオロス帝国の侵攻がかつてないほどに過激化していることも周知の事実。 ラステルム王国、
マリマロン王国…そして、今回のウェスター王国… これら3件に共通して、敵の狙いは王権だ。 即ち、五大国と我らが守るべきものは大きく絞られている。だが、これまでの戦いで…我々レギュレイターの本来の役目である「反復現象《オーバーラップ》の解明及び解決」には大きな進展ができた。Mr.、報告を。 」
アレックス・ディノ「……なあ!!(急に声を上げ)……誰も言わないなら俺が言うがな……この中に一人執拗に顔を晒さない奴がいる。貴方は一体何者なんだ……(狭間の者を見上げ、その闇を覗き込み)……今ここではっきり言うが、ここにいる全員はハロに荷物検査も含め透視させている。何も隠せない。なのに……彼のフードの下の顔だけが分からない。そこまでして隠す顔とは何だ。……総団長!こいつは…… 」
エドガー「(足音を抑え
コンラードへ駆け寄り、肩に手を置いて首を横に振る)……失礼(それだけ言うと、
ルクエスに、第9の面々に一瞥をやってから自身の席に戻り、腕を組んでMrワンナップリンへ耳を傾けた) 」
コンラード「私は!!わたし、は………(今にも殴りかからんとばかりに歯噛みし、
ルクエスを睨みつけていたが)ッ……フゥゥゥゥー……ッ!!(首を横に振り、最後にティネルへ半ば縋るような目を向け立ち尽くし、暫くしてようやく席へ戻り片手で顔を覆って項垂れる) 」
ヘザー「ええ、私も……(荒れる
コンラード、そして追及を始めようとするアレックス……それらに続き、口を開こうとするが)………いや、先ず今は報告を聞きましょう。話はこの後でも出来る筈です 」
アレックス・ディノ「……すまない。続けてくれ 」
ティネル「……アレックス、気にするな。「こいつ」は私と上層部が選んだ人間だ。彼に限らず、第0調査兵団のメンバーについてはまだ顔合わせをしたばかり。信頼関係の是非を問う気持ちも分からなくもないが、私を信じてほしい。(アレックス、そして
コンラードへ強かに頷く。厳かだが、その根底には正義の優しさも兼ね備えた彼女の微笑みに、彼らは今日までついてきたのだろう―――)……すまないMr.、続けてくれ。 」
Mr.ワンナップリン「はいはい…えーっとですね… 現在進行形で、
サナトリー氏の協力を得て「医学会」と連携し、反復現象《オーバーラップ》感染者の治療に当たっている状況だ。ラステルム王国現女王…「ヴィエル」女王陛下も、無事回復が確認されたところだ。レギュレイター所属の団員たちが目覚めるのも、時間の問題だろう。
マリマロン王国より提供してくれたデータのお陰で、こちらの治療は順調に進んでいる。ひと先ずは、感染者については懸念することはない。問題は…―――― 」
ルクエス「―――― その現象を広げている"大元"、だろうネ。(ワンナップリンの発言に続く様に) 」
Mr.ワンナップリン「そうとも。だが…君たちレギュレイター本部隊が
ゼレオロス帝国と交戦している最中、五大国各地にて気になる情報を入手した。これを見たまえ…! 」
ピ ョ ン ッ ―――!(会議室の巨大モニターに次々と映像写真が重ね掛けるように映し出される。そこに映っていたのは、『イーティス・センシオン』の歩く姿が――――)
Mr.ワンナップリン「五大国の各地で、現在指名手配中の『イーティス・センシオン』の目撃情報が相次いでいる。監視カメラがとらえた時刻を確認したところ、そのどれもが、レギュレイター各部隊がゼレオロスと交戦している最中であることが判明した…!ここから鑑みるに、彼女は…我々が交戦している隙を見計らい、既に密かに行動を開始していたということになる…!我々レギュレイターがゼレオロスに気を取られている合間に、作戦に乗り出したのだろう…… 」
ガトウ「なんだと…!?くッ……まさか、俺たちが前線で命張ってるその裏で…… だが…悔しいが、頭の切れるヤツなのは認めざるを得ないな…… 」
エドガー「帝国が王権を狙っていたのは疑いようがない。単なる陽動なら戦力を投入し過ぎる。だが、そうなるとイーティスの行動に"組織としての一貫性"がないように見えるな。奴個人に別の目的があるのか…… 」
フロール「敵勢力にとって、『イーティス・センシオン』が非常に重要な人物である事には疑いがありません。大規模な交戦の背後で、何らかの動きをしていたとしても……確かに不自然ではありません。背後で何らかの行動を開始していたと考えるのが自然です 」
ヨールダン「……何らかの関連があるのは間違い無いが、意図を考えるのは少し尚早に思えるな。王権を狙っているとしても……攻撃が主目的ならば彼女が戦闘に参加していないのは少し…引っ掛かるな……何らかの工作を行っていたとしても、その形跡は見当たらない…… 」
アレックス・ディノ「……本当に奴は”黒幕”なのか?まるで挙動が火事場泥棒だ…… 」
劉狼「……我が団の団員、ライン・オーレットことライオットは、マリマロンにて彼女と交戦し、有益な情報を得た。共有事項は以前も会議でお伝えいたしましたが、彼女の「野望」はゼレオロス帝国の野心のそれと直結するのか?彼女と帝国の関係性に、ライオットは訝しんでおります。 」
ルクエス「あれ以来、彼女の経歴を洗い直してみたけどモ…それらしい情報は得られなかっタ。ゼレオロス側の人間であることには間違いないだろうが、彼女が帝国にとって何か特別な存在であることは確かダ。現に、彼女が保有する純正な『ユナイタルウォッチ』の強さは現時点でも未知数だからネ。 」
エドガー「そうなるとヨールダンの指摘した通り、ユナイタルウォッチ保有者であるイーティス・センシオンがウェスター王国殲滅に参加しない事が尚更不自然だ。結果的には第0に遭遇せず難を逃れた事になるが……。(顎に手を当て、これまでの出来事、共有された限りの彼女の言動を照らし合わせ) 現状、ゼレオロスとイーティスは協力関係にあり、それぞれ別の目的で行動している。互いにそれが達成したところで不利益にならないんじゃないか。 二つの思惑、二つの野望にそれぞれ対処しなければならない可能性も視野に入れるべきかもしれない 」
ティネル「……イーティス・センシオン…マリマロン王国で遠征部隊の前に堂々と現れて以来、その後レギュレイターとの接触情報はない。奴の出没ルートは王国全土多岐に渡るが、それは王権を狙うアサルトとは"相違"している。 狙いは分からないが、いつまた反復現象を起こされるかわからない。引き続き、その調査を行うこととする。Mr.ありがとう。 」
ティネル「………して、次の題に入る前に、聞いておきたいことがある。庚、ガトウ…片桐の容態と、嵐千砂都の行方…二人のその後はどうなっている?そして
エドガー、先日のマルガレーテの一件も、何か進展があったのならば今のうちに聞いておきたい。第0調査兵団を迎えたとはいえ、本来の団が機能不全なままではいつか問題を引き起こしかねないからな。 」
アルベルト「オーバーラップの拡大は国力の低下に繋がる。特にラステルムにおいてはヴィエル女王が機能不全に陥り指揮系統が乱れたのに乗じて攻撃してきた。だが、それならば別段オーバーラップ以外にも手段は存在する、空気感染するウィルスならば治療をされることなく永続的な国力の低下に繋がるだろう。 イーティスの目的はそのものはゼレオロスの目指すものではないが、彼等の利益にはなる。それ故一時的な協力関係にある可能性も考えられるな。 ふむ……今思えば『オーバーラップは攻撃手段として非効率的』であることに注目すべきだったか 」
ヘザー「成程ね、イーティス・センシオンとゼレオロス帝国の目的は、それぞれ=とは限らない……しかし、それぞれを妨げるものではなく……現状を考えれば両方の目的は同時に進行出来る物の可能性がある……とすれば、厄介ね……別ラインで調査を進める必要がある、か……(顔に手を当て、報告を聞き入っていたが)……そう、ね…第4兵団の現状は効いておきたいわ 」
ガトウ「……!ああ、ちょうどその件を話そうと思っていたところだ、総団長。第1調査兵団所属のヒロからの報告で発覚したが、数日間行方不明となっていた「嵐」の消息が掴めたんだ…!今は第6管轄の赤十字病院に緊急搬送されて治療を受けているところだ。俺たちがウェスター王国で防衛戦にあたっていた最中の話だとよ…アイツの身に起きた件については、追って報告する…。 」
ルクエス「…………(嵐千砂都の件に触れられたとき、帽子の唾をぐいっと摘まみ落とす仕草を取る) 」
ヘザー「ぶっ……!?(思わず目を見開いて吹き出し)い、今報告を受けたわよ…!!うちの管轄じゃない………!!
ヨールダン!? 」
庚「…………。(拳を顎に当て、一瞬何かを思案するような仕草を見せるが。それについて考察させまいと襟を正し……)誠に申し上げづらいのですが……"本庁"の方針について共有させていただきます。 片桐 貴兵は精神鑑定の結果、現場指揮官として不適合と判断されました。 本庁における警察官としての権限は全て剥奪される事となります。従って、その実績、能力を評価し任命された"第4調査兵団団長"の役職も近く解任されるでしょう。 説得に関して善処はしましたが……申し訳ありません、私の権限では……(言葉とは裏腹に、表情を変えず僅かに項垂れる) 」
ヨールダン「………すまん、
バンレッジから報告を受けたのが、お前が薬を飲んで寝ていたタイミングだったんだ。その後報告を忘れてた(申し訳無さげに
ヘザーをなだめ) 」
エドガー「いいニュースと悪いニュースが交錯してるな……温度差で風邪ひきそうだが安心しろ、充分に"冷える"事ができる (頭をかきながら席を立ち) ウィーン・マルガレーテの名前は本人の名誉のため伏せさせてもらう。以下、"音響兵器"と定義した上で報告する。まずこの兵器に関しては該当兵器が"一機"しかなく、それも第4調査兵団の尽力で破壊。被害を最小限に抑えたがサンプルがない為新たな情報は得られなかった。 だが僅かに残された映像から音における"黄金比"の概念を魔術的、或いは概念的に確立させ、無機物・有機物の区別なく変質させる兵器であることが判明。また、 」
エドガー「生存者の証言と、澁谷かのんの活動記録にある音声ファイルと照合した結果、以下の仮説が挙げられる。黄金比となる音の生成には、音響兵器に改造された被験者と渋谷かのん両名の"声"が重なる必要があった。クローン技術が発展しているなら楽観視はできないが、音響兵器の量産は現状"現実的ではない"と判断されている。…… というのが特異政府軍協力機関『
グラナートファミリエ』の出した『仮説』だ。 ただ……黄金比による攻撃兵器は量産できないにしても、ゼレオロスが『音に関する技術』に秀でている事も証明されたと考えている。 音の応用幅は広い、例えば……(ふと、ガトウへ一瞥をやり) 」
エドガー「―――――専用機器、或いは異能者によってのみ識別可能な音域の『怪音波による連絡』とかな……。モスキート音は知ってるな?ああいった、大概の人間には拾えない音域だ。 ゼレオロスや音響兵器を探る上で、広域の音を識別する技術を開発する必要があると進言する。以上だ 」
ガトウ「……『渋谷』か……(ふと、懐かしむように顔を上げる。だがその横顔は憂いを帯びている)……確かに、渋谷は生まれながらにして神の歌声を持っていると言われていた。あいつの類稀なる声帯は天賦の才そのものだった。そのガジェットも類を見ない、音響に特化した造りだ。音の力で物理的にも精神的にもとてつもない影響を与える…そんなあいつの"声"が、利用されたというのか…?ふざけた、真似をしやがるっ… 死者を愚弄してることに他らなねぇ…っ……!(憤りに拳を強く握りしめる) 」
ラタリア「人体改造による音響兵器… アサルトの不老不死技術…確か、
エドガーの報告では「アナグラム」といってのら?ゼレオロスの人体実験はあまりにも非人道的過ぎるら。一般兵士もその体内に文字通りの起爆剤が投与されていることも死体解剖で明らかになったら。その得体の知れない科学力を解き明かす度に、身の毛もよだつらよ…!(ぶるぶる) 」
ティネル「……そうか……(庚と
エドガーの報告に目を伏せるが、すぐに頭を上げる)嵐千砂都の現場復帰は時間を待とう。それよりも、第4調査兵団の今後の在り方も、一部改定する必要が出てきたな。庚、報告感謝する。片桐には後日私の方からコンタクトを取る。ウィーン・マルガレーテの件についても、看過できない事態だ。事実、我が組織の優秀な団員が兵器として改造されたのだ…その無念も、行く行くは…… 」
ティネル「……諸君、報告を感謝する。一旦、次の題目に入る。我々、殲滅特化の第0調査兵団が加わったとは言えど、過激化する
ゼレオロス帝国への対抗手段として、各団の戦力強化も図らなければならない。……
ラタリア、例のプロジェクトの進捗はどうなっている? 」
ラタリア「…んぇーと……そのことなんらけろも…『プロトユナイタルウォッチ』の解析、及び複製には成功したら。らけろ……その……―――― "盗まれてしまった"のら…。 」
ヘザー「どちらにしろ、音域と波長の分析は必須という事ね……一応、特定音域をカットする軍用のヘッドセット自体は発注すれば数は揃えられる。気休め程度にしかならないでしょうけど、解析が進むまではそれを使えば幾分か、マシ……か……?そして、渋谷かのん隊員の技能とガジェットを利用されているという事になる……此方も、かなり大きな問題だわ」
ラタリア「今回は以前のようにゼレオロスの兵士が強制的にラボへ乗り込んだという形跡はないのら。れも…ウォッチの複製は私だけしか入室できない研究室で行っていたのら。その監視カメラも、ものの見事に斬り落とされていたのら。カメラの位置を正確に把握し、映像に映らないように破壊して強奪するなんて……その…あんまり口には出したくはないけれろ……―――― 『内部の人間』による犯行の可能性が極めて高いんらよ。 」
ヘザー「ええ、第0兵団が居るとは言え……先の戦闘で示された通り、我々が兵団として強化されなければ、悪戯に犠牲は増える上に……避難や救護もままなら……………え?盗まれ……? 」
9S「そんな…… あまり考えたくはありませんが、確かにそう疑うのも無理はありませんね……ウェスター王国襲撃事件でレギュレイターの内部状況は大混乱に陥っていましたから、その混乱に乗じて…ということでしょうか……? 」
コンラード「――――――――。(
ラタリアの言葉に窒息した爬虫類のように眼をひん剥き)……やは、りか………うぅ……ウゥーン……(仰向けに仰け反り意識が朦朧とし始める) 」
マンハッタンカフェ「……ここ、セキュリティ大丈夫なんですか? なんだか心配になってきました。寝首を搔く輩が現れないとも限りません。……そんな中でよく生きてこられましたね。アナタたち(情報だけでなく武器まで盗まれたという惨状に呆れたような目線を送り) 」
アレックス・ディノ「なあ……そういうのはさ……本当に……報連相しっかりしないか……? 」
ルクエス「おいおい、勘弁してよ博士~。前回からの今回だヨ?貴重な複製品がどこかの誰かさんに横取りされたなんてことがあったら、大問題じゃないかナァ…?科学班や各団から協力要請に駆けつけてくれたメカニックにはちゃんと事情聴収したのかイ? 」
ラタリア「うぅっ……ぐうの音も出ないのら……(机にめり込む勢いで頭を下げ続けている) 」
ゼフィリーヌ「……情報戦で完全に出し抜かれている現状ならば、確かにセキュリティの穴を付かれて重要な物品を盗まれるのもまああり得ない話では無いかもしれないね!ただ、まあ……その時に犠牲が出なかったことに胸を撫で下ろすべきかもしれないね 」
マンハッタンカフェ「ティネル総長。我々は、ここがピンチであるということで招集されました。ですが、これはあんまりです。ここまでの惨状は報告にありません。……一応お聞きしますが、これ以上になにかピンチなことはないですか? あとになってまたなにかを盗まれた、どこかが壊滅したと報告を受けるのはさすがに信頼をよせることができません(ちらりと彼女に視線を向け) 」
アルベルト「解析中のウォッチにゼレオロスが識別できる特殊な信号でもない限りは、そもそもプロジェクトの進捗状況やラボの場所、侵入経路に至るまで把握するのは困難だろう。(棒付きキャンディを弄びつつ) ――――
コンラード君や
ラタリア博士が懸念する通りだ。内通者の存在は疑ってかかるべきだ。既に厳格なセキュリティを保持しているのだろうが、また別の手段でそれを講じる必要もあるだろうね。加えて…… 原稿のUpgプロジェクトとは『また別の』強化兵装の開発も含めて、検討するべきだ 」
劉狼「は、博士…落ち着くだされ…(沈む
ラタリアを背後から宥める)………(その際、煽る
ルクエスへ静かに一瞥を与える) 」
フロール「(頭を抱え)………盗まれた段階で連絡を頂けなければ、我々としてもどうしようもありません……被害は、本当にウォッチだけなんですよね? 」
アルベルト「―――――どうだろう諸君、ティネル総団長。ラタリア博士の技術や効果性に遠く及ばない故、あえて伏せていたが……『等協会が保全する歩兵用装備』の導入を検討してみないかね(全体へ目配せし、最後にティネルへ目線を移す) 我々第0が参入しレギュレイターは実質新体制に移行した。マンハッタンカフェ君の嘆きも理解できんことはない。ここはUpg第二段階が既に帝国に把握されているという前提で、別の手段を講じるのも選択肢だろう 」
ラタリア「えと…!(がばっと頭を上げる)…そ、そうらね…UpG.《アップグレード》の第2段については既に完s――――(そう言いかけたところでふと何かを察してわざと喉を詰まらせた)……………………いや、最終調整に時間がかかっている状況ら。完成はまだ、見込めない。(そんな中でアルベルトの提案を横目に目を細める) 」
9S「内通者の件については、我々第1調査兵団が調査・追跡いたします。これ以上博士の負担を増やすわけにもいきません。博士の開発に、我々の未来がかかっているのですからね。(口元を緩やかに吊り上げる) 」
ヘザー「…………最重要物品である、ユナイタルウォッチを盗まれた………それが出来るという事は、下手をすれば……隊員や宿舎に攻撃を仕掛けられていた可能性すらあるという事です。情報戦で後手に回っているとか、最早そんなレベルの話ですら無くなってくる……博士、あまり言いたくはありませんが…こういったトラブルは即座に報告をお願いします……(目を伏せ、顔を手で抑えながら苦々しく吐き)……アルベルト隊員の言う通りかもしれません、抜本的に対策を講じるべきか……アップグレードの情報も、敵の手に渡っている想定が必要かもしれません……(傍らに置いた車椅子に目を遣り) 」
『狭間の者』「…………(冷たい目で会議の様子を見下ろして)……なるほどな……同じ勢力で腹の探り合いをするようだからこんなことにもなるのだな…… 」
ティネル「……わかった。複製したプロトユナイタルウォッチの捜索についても、早急に奪還したい。「アレ」が人の手に渡るようなことがあれば一大事になる。アサルトとの戦闘経験がある人間ならば、その脅威性は理解しているはずだ。
ラタリア、お前はそのまま開発作業を続けろ。アルベルト、後程その件について報告書をまとめろ。判断の結果は次回の会議に回す。 」
―――― バ ァ ン ッ ! (その時だ。何者かが会議室へ慌ただしく雪崩れ込んできたのだ)
レギュレイター兵士「―――皆様!会議中に申し訳ございません!(ぜぇ、はぁと息を切らしながら大声を張り上げて入室する)…た、たった今…正体不明のIPアドレスより、レギュレイター本部へ緊急回線の接続を要求しております!発信源は…… 『ゼレオロス帝国』です!!」
アルベルト「酷いな、私がせっかちなのは君も把握しているだろう。この技術が保全された当時はゼレオロスは大人しかったし、世界情勢も落ち着いていてね。
政府軍への制式導入を進言したが"予算"の兼ね合いから、技術は完成していても量産には至らなかったのだ(タブレット端末を円卓に置き、それを滑らせ中央へ移動させる。自撮りカメラから立体ホログラムが映し出され、 肩甲骨から指先、つま先までがカバーされた、甲虫を彷彿とさせるパワードスーツが映し出された) 」
アルベルト「次世代型制式歩兵兵装『アラタ-弐型』。全身を硬質化させる異能者、アラタの遺伝子コードから着想を得て開発したパワードスーツだ。装着者の脳神経と同期し、超人……には及ばないが一定水準まで身体能力を向上させつつ装備者の肉体的負担を0へ軽減させる。また、肉体強度を著しく向上させるため、単なる護身用装備としても有益だ。例えば、王族を避難させる際にこれを着用していただくなどといった応用法もあるだろう。 えっ?マジで?なんということだ、こうして技術は埋もれていく…… 」
ティネル「…………繋げろ。(一瞬目を細めるも、落ち着いた声音で兵士に応える) 」
Mr.ワンナップリン「
ゼレオロス帝国から、我々に直接コンタクトを…!?こ、これは……っ…!(画面の中でガタガタしている) 」
ヨールダン「……お前らしくもないじゃないか、もう少し
ラタリア博士の肩を持っても良かったろうに………まあ、理解は出来るがな。何か知ってそうなのに碌に喋らん奴まで居ると来たし……おっと、だがあの兵装は悪くな………はぁ、やれやれ……今度はホットラインを飛ばしてきたか 」
レギュレイター兵士「 はっ! (ティネル総団長の許可を得て敬礼すると、会議室のプロジェクターに接続してあるPCを急いで操作する) 」
ピ ッ ―――― ガ、 ガ ガ、 ガ ッ … (会議室の端から端まで広がるほどの大きなモニターの映像が切り替わる。ブラックアウトした画面から砂嵐の不快音が流れ出すと、不安定なスクリーンに徐々に人の形、その輪郭が浮き彫りになっていく。そこに投影されていたのは――――――)
イーティス「――――― ごきげんよう、ザコキャラの「レギュレイター」ども ――――― 」
少女の大胆不敵な声音が轟くと、会議室に居座る誰もが目を見張った。
今、モニターを介して彼らの目の前にいる人物こそ、すべての"元凶"なのだから ―――
劉狼「―――――― 『 イーティス・センシオン 』…ッ……!! 」
アレックス・ディノ「まさかそちらから繋げてくるとはな…… 」
ガトウ「……お前は…ッ…!(思わず椅子から立ち上がりモニターを睨み上げる) 」
エドガー「録画済みのビデオレターじゃねえよな……よおラスボス、ザコキャラとしてはお会いできて光栄の至りだ。これ何本だ?(指を三本立て手を振り挑発的に笑う) 」
ラタリア「……!あの娘は……(かつてラステルムで一度直接出会った以来の再会に、瞳孔が開く) 」
ルクエス「…へぇ……これは驚いたナ。まさかお嬢さんからボクたちへ声をかけてくれるなんて、サ。(「どう思うよ?」と愉快気に哂いながら背後の
ウィルバーに視線を促す) 」
フロール「……挑発のつもりでしょうか?態々ここに直接連絡を寄越してきているというのは…… 」
ウィルバー「…………。(動じない。それどころか今までの会議の内容にさえ耳を傾けていたのか疑わしいほどに、石像のように前だけを向き瞬き一つせず佇んでいる) 」
ヘザー「……言いたくて言ってる訳ないでしょう……(
ヨールダンに苦々しく返した後)……モニターの映像も、音声も………本人のものに見えるわね……挑発と、後……狙いは何やら… 」
イーティス「はぁ…?バカにしてるのだわ?どー見ても三本でしょ!(画面の中から
エドガーを指さす)……へぇ~、これがレギュレイターの総戦力と言われた団長たちってわけ?なんてまあ錚々たる顔ぶれなのだわ!(悦を含んだ不敵な笑みを零す様は、彼らを玉座の上から嘲笑う女王のようであった) 」
イーティス「こうして相見えるのは初めてかしら?アンタたちのクソザコ団員には随分世話になったのだわ~!お陰で私の『計画』は本来の予想値を大きく下回ったのだわ!計算狂わせもいいところね。ほんと、目障りったらありゃしないのだわ! 」
Mr.ワンナップリン「カタカタカタ…(画面の奥、自身がリモートに使用しているラップトップを操作し、現在の
イーティス十の会話記録の録画を取っている) 」
エドガー「(うわマジか意思疎通できてる……ノリいいなこいつ……) 計算通りいかないのが人生だ。完璧なリスクヘッジをした上で凶行に及んだって言うなら思い上がりもいいとこだぜ。マリ
マロンの女王様はお前を招くためにウチに理不尽な取引したぐらいだぞー!就職先なら斡旋できるから迷惑なことするのはやめるんだー! 」
劉狼「………(目の前に映る人物が本物のイーティスであることを改めて認識すると、静かに一歩前に出る)貴殿には、聞きたいことが山のようにある。だが、その前に、貴殿の言い分を聞こう。我々に近づいた、その真意とやらを――― 」
ヨールダン「(余りラグを感じない。高速・安定の通信環境……そして会話の内容も気になるな。女王が反復現象の被害に遭った以外は……奴らは完全には攻撃目標を達成できていない様に見える。なのに"予想値を下回る"……?俺達がよりスムーズに連中を殲滅していれば、彼女にとってはそれが理想だった……?いや、或いは戦闘データの収集……?であれば、帝国兵がより苦戦するデータを欲していた…?)……うーん、わからんな。ブラフかも知れんし 」
イーティス「……反復現象《 オーバーラップ 》 ―――― 私が生み出した、この世に類のない唯一無二の「作品」。 昨日と同じ行為を繰り返す、ただそれだけのこと。なのにアンタたちときたら、そんな私の作品を侮辱するかのように邪魔し続けてきた。はっきり言って、迷惑極まりないのだわ! 」
ガトウ「迷惑してんのはこっちなんだよ…!なにが「昨日と同じこと」を繰り返すだ…馬鹿馬鹿しい…ッ!俺は過去を顧みない!俺たちはな…未来に進んでんだ!テメェのくだらないお遊びに巻き込むんじゃねぇ…ッ… 」
エドガー「………?(ただ、『それだけのこと』『作品』『侮辱』……? おかしい、現象に対する評価と自身の開発した物に対する価値観が乖離している気がする……。 予想"値"を下回る……何のための計算だ……?) 教えてくれないか。その計画は"あんた個人"に利益があることか?それとも……世界全体、それともお前から見て『公益』になることか 」
ラタリア「………(イーティス・センシオン……彼女があのナノマシンやユナイタルを造り出したというのなら、その技術力は大いに賞賛に値する。事実、私の経験上…あんな構成は目を見張るものばかりら。他に類似することのない独創的なシステム…あの若さで、一体どこからそんな発想が…?まさか、まさかとは思うけど……彼女も「私」と同じ……いや、そんなはずは、ない…。)(静かに耳を傾けている) 」
ラタリア「――――(だけど、ならば何故、「昨日と同じことを繰り返す」ことにそこまで固執する…?その意図は何…?人々にそのような現象を施して、いったい何が起こるというの……?)(顎元を摩り思考を巡らせる) 」
イーティス「――――― " 醜い雛鳥は空を舞う「白鳥」に憧れるものなんだわ " ―――――」
イーティス「……これは私の『夢』であり、全人類の『夢』… 誰もがその境地に到達しようと目指した…けど叶わなかった…その挫折と後悔の上に立つ殿堂なのだわ…!」
ヘザー「……"反復現象"が随分気に入っている様ね。作品、か……(……世界にそれを押し付け、利益、或いは快楽を得ようとする……そんな言い方には聞こえない。別の何か狙いがある……恐らくは本人の思想・信条による何かが……まあでもとりあえず)……延々と繰り返されるのは困るわね、私も先でやりたい事があるから(一応、意見表明でもしておこうかしら) 」
イーティス「……これ以上、アンタたちに邪魔されるわけにはいかない。だから、私もいよいよ本気で出ることにしたのだわ…!(片手を上げる、すると次の瞬間―――) 」
エドガー「全人類の……?聞き間違いか、過去への回帰が全人類の……(自身の経験、記憶と照合させる。過去への回帰、良い経験、幸福な時代、そのどれもが希薄な彼にとって過去とは憧れよりも忌避したい記憶。だが……) それを"変えられる"なら……―――――― 」
画面に次々と映し出される別ウィンドウ。
そこに映るのは見覚えのある景色…即ち、五大国の各所であった。
よく目を凝らしてみれば、夜に包まれた世界各地に赤い光の集合体が点在しているのが解る―――
ラタリア「……あの「光」……ひょっとして……!! 」
アレックス・ディノ「……芸術家の考えることは分からんな 」
イーティス「……そうよ…五大国全域に『ヘリックスシリンダー』を設置した。これが何を意味しているのか、バカザルでも理解できるわよね?この私が指を一つ鳴らすだけで、国中一帯にナノマシン『ヘリックス』が一斉放出される。そうなればもはや誰にも止められないのだわ!アンタたちが反復現象《オーバーラップ》の治療法を獲得したところで、治療を上回る速度で感染が広がれば本末転倒よね。 」
ティネル「……貴様… 先程の動乱に乗じて、ここまで計画を遂行していたのか――――!(思わず身を乗り出しかける) 」
アレックス・ディノ「……いよいよもって手段を選ばなくなってきたな。いや、元々こうしたかったと表現すべきか…… 」
庚「………!!(各国の警察の管轄にある監視カメラの映像を自身の持つ端末に同期させる。
イーティスの見せる悪夢が、現実であることを物語っており……) 裏が取れました、ただの脅しではありません……! 彼女の性格からしてこれは交渉ではなく、単なる宣戦布告。いや、勝利宣言の可能性が……! 」
ヨールダン「点と線が最悪の形で繋がったか……寧ろ、想定しておくべきだったかもしれないな……手遅れかもしれないが、それでも直行するしかあるまい 」
フロール「各地の交戦時に彼女が居たのは、これを設置する為……!くそっ、どうして今まで見付けられなかったのか……!!何とかしなければ…今からでも一体の閉鎖と避難指示を! 」
イーティス「そう、これは宣戦布告なのだわ…!だけど、私の『計画』の理論値はまだ最高点に達していない。でもそうなるのも時間の問題ね。何故なら私は、アンタたちバカザルとは違って天才なのだから。(フッ、と首を横へ振って前髪をかき分ける仕草を取った) 」
イーティス「……だけど、そんなアンタたちに慈悲としてチャンスを与えるのだわ。私の計画が準備段階に入るまでの間、アンタたちレギュレイターがこの私の首を取れば、世界中のヘリックスを強制停止させることができる。猶予は『 5日間 』。その間に、この私の居城である『ラボラトリー』へ攻めてくるといいのだわ!だけど簡単に行くとは思わないことね!なぜなら…―――― 」
ルクエス「―――― お嬢さんがいるところが、"ゼレオロスの中枢"だから、でショ?(この緊迫した状況下で、薄ら笑みを浮かべる) 」
オアシム「―――――――――――― "地下" だ(コンラードに伏せられひしゃげていたあおむしのマスコットが、ようやくここで言葉を発した) 地下 ラステ ジジ ム ジ 噴水の ジ 時間稼ぎには ジジ ジ ザアアアア ァ ブ ツ (さながら死に際、遺言のようにノイズ混じりの音声を発し、あおむしの人形は事切れる) 」
エドガー「 そうか、お前の部下が漬けた発振器……(ルクエスへ横目をやりつつ、一瞬オアシムへ一瞥を寄越し)……(妖怪ババアめ……、地下、時間稼ぎ……?一時的な避難場所ということか……クソ どいつもこいつもほうれんそう守れよ……!) 」
イーティス「……フン、勘が鋭いのだわ。(ルクエスの発言に鼻を鳴らす) この私と戦うということは、『ゼレオロス』と戦うということ!アンタたちはこれまで帝国の精鋭部隊に苦戦を強いられてきたようだけど、帝都にはその上を行く『七帝軍』が待ち構えているのだわ!アンタたちに、この私を止められる?無理だと思うのなら、諦めて5日後を迎えるといいのだわ!だけどどんなに遠くへ逃げたところで…やがて五大国はおろか、この世界そのものが"反復"することになるのだわ!あっはは…♪(悪魔のような嬌声を上げる) 」
劉狼「……!(「地下」…「噴水」……オアシム団長…っ…?)(エドガー同様、オアシムが発した謎のノイズ音を聞き逃さなかった)………やはり、ゼレオロスとの衝突は免れぬか…。覚悟はしていたが、これは…っ……(グルル…と口内で獣の小さな唸りを上げる) 」
『狭間の者』「ン、オハヨ!(まるで”深く知っている”かのような態度で、まるで知り合いかのようにモニターに手を振り)……だそうだが?さてどうしようか(会議室を見下ろす) 」
ヘザー「……帝国中枢への突入。言うまでも無く警備体制が敷かれているでしょうね、おまけに時間も無い………(顔を上げ、ただ上を見て)……オアシム?何か言おうとした……いや、音声を出そうとした…?様だけど…… 」
アレックス・ディノ「…………流石にこういうことになるよな…… 」
庚「どうするも何も…… イーティス・センシオンの言葉が虚偽でないことを前提に動くしかないでしょう。先のウェスター王国の被害からしても殆どの団員がアサルトやイーティス相当の相手に太刀打ちできません。であれば殆どの人員を5日の猶予の間に国外へ、それが不可能なら屋内や地下へ避難させなければ……! いやそれ以前に、赤く発光する物体が五大国の空を覆っっているという異常事態への対応も急がなければなりません、とにかく今は、パニックなどの二次被害を防がないと……! 」
アルベルト「ナノマシンということを忘れていないかな。そのスケールはナノレベル、つまり完全密閉の屋内でなければ防ぐことはできない(挙手をし庚の発言を遮る) そのような環境に、五大国の市民の多くを入れてみろ。避難物資諸々の事情以前に酸素の確保が不可能だ。まだオーバーラップに陥ったほうが治療の見込みがある(両腕を広げ首を横に振り肩を落とす) 仮に屋内の安全圏を確保したところで、ゼレオロイドなどの大型兵器をキャリア―に強硬策を取るだろうね 」
ガトウ「望むところだ…ッ… たとえ相手が誰だろうが関係ねェ…!俺が先頭に立って仲間を導いてやる…ッ!伊達に今日まで鍛えてきたわけじゃねえんだよ…ッ…! 」
イーティス「……要件は以上よ。もう一度言うわよ…―――― 」
イーティス「――――――― 私は"本気"だから」
少女の最後の発言後、モニターは再びブラックアウトし、
会議室に重苦しい沈黙がただただ静かに残された――――
ティネル「………(イーティスの宣戦布告を受けて間もなく、毅然とした眼光に正義の火を灯す) 諸君、事態は急変した。事態はもはや、反復現象《オーバーラップ》の粋を越えて、五大国をはじめとする世界的危機に直面した。我々「レギュレイター」はこれ以降、「イーティス・センシオン」ならびに「ゼレオロス帝国」との全面戦争への突入段階に入る。いつまでも防衛に徹していては被害は拡大の一途を辿る。ならば攻め入るしかあるまい。 」
ティネル「本作戦を立案をする以上、もはやレギュレイターだけの問題ではない。五大国、そして世界政府本部へ緊急要請を行い、ゼレオロス帝国への本格的な武力行使を決行する! 」
劉狼「よもや……だが確かに、第0調査兵団が加わったとしても、現状の我々の兵力では
ゼレオロス帝国が誇る未知数の軍団への太刀打ちは極めて困難… ここにきて、レギュレイターではなく、世界政府本隊として動き出すことになるのは必然でしょう。五大国も、帝国と長き因縁がある以上、政府と連携することには大いに協力してくれるはずです。(うむ、と納得の意を示す)」
ガトウ「攻撃は最大の防御だ……その作戦には大賛成だ…!ゼレオロスにはこれまで何度も攻め込まれてきた…今度は俺たちが奴らの懐へ潜り込んで一気に叩くッ! 」
ヨールダン「レギュレイターの枠を完全に超えたな……本格的に大規模攻勢が始まる訳か……まあ、致し方あるまい。事態が事態だ、躊躇している余裕はないな……"大人の事情"どうこう言っている場合じゃあないしな。承知した 」
エドガー「………。(ふと、自前のメモに目線を落とす。『一』『アオン』『四』『アズマ』など、言葉が乱雑に並べられており……)………(残りは何人だ? 十までを連番としているなら残り三人。 ウェスターの経験からして充分に脅威と判断できる。 他に選択肢はない、だが何か見落としていないか?このまま武力行使に移って良いのか……?) 」
ラタリア「うぅっ……急にお腹痛くなってきた…これは遠回しに開発をせかされているようなものら……(うげーと円卓に突っ伏す)………(…戦争か……いつの時代も、世知辛いものね……――――)(突っ伏した表情には幼子にはない、一科学者としての陰りが垣間見える) 」
Mr.ワンナップリン「不味いことになってしまったな…例え五大国に散布されたそのヘリックスシリンダーの除去に映るとしても、その数や位置を特定するような悠長な時間もない。ましてや彼女のことだ、余計な反発をすれば事を急ぎ大惨事になる可能性もある。私としても争いごとは避けたいが、今回ばかりは抗争は避けられないだろう。(画面の中で腕を組んで唸り声をあげている) 」
9S「となれば、尻込みしている場合ではありませんね… 一刻も早く突入作戦に向けた準備に入らなければ…ハロのメンテナンスも残っていますので、かなり急ピッチにはなりますが… 」
アレックス・ディノ「全面戦争……というより、これは……非対称戦になるな。お互いの戦力差も武力形態も違いすぎる。相手が招いて来た以上思惑に乗ることになるが、攻略戦になるだろう…… 」
庚「私からも各国治安維持機関へ問い合わせ協力を要請しましょう。ゼレオロスへ侵攻するなら相当数の戦力がそちらへ削がれる。 その間も、王族や一般人の安全を確保する必要がありますから…… 」
『狭間の者』「どうせ戦争になるなら焦土作戦は?ウチ(世界政府)の十八番だろう?(笑い声混ざりに、周囲の空気を煽るように) 」
コンラード「…………。(酸素を取り込むことを忘れてるかのように重く長い溜息をつき、すっかりしぼんで項垂れる)……。 五大国外に私の社が保有する施設が幾つかある。避難先としての体制を整えられるようにし、警備等についても早急に
政府軍と連携できるようにするとしよう………。 」
ヘザー「……正直、罠の可能性が拭えないけど…他に手が無いと言えば無いし、反復現象の大本が帝国ならば、いずれはこうなっていたと見るべきか……ダメ元でヘリックスシリンダー本体も探して貰う様連絡しましょう、何とかして……本体を止める手を考える様な事態になるかもしれないし 」
アルベルト「―――――それが可能ならそうしていたさ。世界政府とは加盟国内外で"命の価値"を値付けしている。 元々のゼレオロスの歴史を顧みれば、可能であればとっくにバスターコールなりを決行していただろう。 それで落とせないという計算は等の昔に済ませている。(タブレットを弄り、エーテル
ベールに囲われ殆ど全貌が掴めない帝国の映像をモニターしつつ) 」
『狭間の者』「流石に動かせる戦力が足りないか。わざわざアルガンドーラの為だけに政府が戦力をホイホイ引っ張り出して来るとも思えん。それにそれこそ政府がそのレベルで動くなら……やるなら大陸ごと、になるだろうな(自らのこめかみに銃のジェスチャーを押し当てるようにしながら、鎌から足でぶら下がるように) 」
ルクエス「 "地下鉄国《 アンダーホーム 》"―――― その遥か昔、まだ五大国が誕生していなかった頃…このアルガンドーラの広大な大陸を横断するために設けられた蒸気機関車が存在していタ。機関車は大陸外からの物資輸入に利用され、その利便性を活かしたことで大国が形成。今の五大国を形作るために不可欠だった交通機関だっタ。 」
ルクエス「だが五大国はその後に「魔法」の力を獲得したことで当時の機械文明は廃れ、機関車による交通はその燃費も悪さも相まって全面廃止されタ。後に五大国は、ゼレオロスとの距離を置くために地盤を大きく盛り上げて今の大地を形成し…"当時の鉄道路線は今も地下に眠っていル"。その地下空間こそが、『 地下鉄国《 アンダーホーム 》 』。 」
ルクエス「五大国とゼレオロスを繋ぐ地下空間…そこへ向かえば、ゼレオロスが在る地下帝国へと侵攻できル。 もっとも、奴らがエーテルベールを抜け出せたのも、地下を経由してきたが為…。当時の蒸気機関車は車庫に格納されて現在は全く機能していないが、帝国は独自の鉄道機関を用いてその線路を利用しているはずサ。 」
ルクエス「(予め構えていたのか、手元にある資料をぴらっと摘まむように見せつける) 当時の路線図は既に五大国から複製品を拝借していル。だが見ての通り、この馬鹿みたいに広い大陸を横断するために設けられた鉄道路線は、あまりにも複雑。迷宮サ。そのルートを辿ればゼレオロスへ到達できるのか、それは五大国ですらも完全に把握できていないのが現状サ。(やれやれと両手を広げる) 」
フロール「………成程、アリの巣の様に地下を独自の鉄道で接続している………地上から見れば、地下シェルターにも等しい様相ですね………であれば、砲撃・爆撃による焦土作戦のバスターコールでは効果は薄い……大陸ごと吹き飛ばすか、地下全てを水浸しにするしかない……非現実的です。やはり歩兵による浸透戦術しか無いと考えるべきでしょうか… 」
エドガー「地下を経由してか……。現在の経路も不明、それも複雑化している可能性が高い……。 わかってはいたが地の利は完全にあちらにあるな。加えて大隊の編成、兵器の導入も制限される。 暗殺も視野に入れて少数精鋭で動いた方が得策なんじゃないか……?(資料を覗き込み口を手で覆いながら目を細め)……総長、ウェスターで使用した『ゲート』はどこまで応用が効くんだ。 」
Mr.ワンナップリン「
エドガー団長、私から説明しよう。そもそも『ゲート』を開発したのはこの私だからね。『ヴァーチャル・スキャナー』…君たちレギュレイターが利用している瞬間転送装置。通称、『ゲート』。あれは、同型装置を設置した場所に移動できるというもの。つまり、設置外のエリアへは転送ができないんだ。ゲートは世界政府加盟国には必ず設置しているものだが、このアルガンドーラには五大国の都市部に何台か設置しているだけでね… ゼレオロスはおろか、地下への転送も不可能なんだ… 」
アレックス・ディノ「……地下……ラステルム……噴水の……(何かが引っかかるのか、オアシムの最後の言葉を繰り返し)……ラステルムで噴水…… 」
ガトウ「うおおおおお!?!?!?!?な、なんじゃこりぁああああああああ!?!?!?!?!?(その路線図を見て豪快に自身の頭を掻きむしる)くっそ…ッ!!こんな絡まったイヤホンみたいな形しやがって!!そもそも地下にあるってんなら突貫工事で突き進めばいいだけだろう!?ないのか、そういうの…!?えっ、ない!?じゃあ俺が掘るしかねえかァ!!!(うるせえ) 」
エドガー「五大国の信頼があってこそ……か。非現実的どころか、ゼレオロスにそれがあったらそんな事態になってないな。ありがとう、Mr(肩をすくめ首を横に振りながら苦笑し)……!(噴水……? いやまて、ある。あるにはあるが……あれは……) 」
ヨールダン「今の話を聞いた感じ、確かに大部隊で行くのはあまり得策ではないな………敵が使っているルートならば大部隊での侵攻も可能だろうが、そんな場所で大勢同士撃ち合うなんて碌な事にならん。それ込みで考えると言うなら、悪くないかも知れんがな……安全なルートを手探りする事になる。運だな、これは…… 」
『狭間の者』「オッいいねぇ。超巨大シールドマシンでも用意して直下掘りでも……(ガトウに軽く指差しながら同意しようとして、アレックスの様子を目に入れ)……どうしたのだねアレックス君。そんな顔して。噴水?ラステルムで噴水と言えば中央広場だろう? 」
アレックス・ディノ「いや……オレはあいつのことはよく知らないが。きっと、無駄な事をする奴じゃない。あの通信にも何か……(額に指を当てて)それに”地下”だ。今の問題と同じ地の底の話。アイツは何かを掴んだんじゃないか? 」
庚「推測ですが――――(挙手をしアレックス、狭間の者へ目配せをし) 中央公園の噴水ですが、確か中央公園建造時に"避難シェルター"として開発されたものの上に建築されていたはずです。ゼレオロスの襲撃や、サイクロンといった自然災害が発生した際に避難するためのもの。他にも噴水に使用する水路を生活水に切り替えられるよう設計されているようでして……恐らくですが、オアシム団長はヘリックスの対策としてそれを提案したのでは…… 」
劉狼「……オアシム団長が仰っていた言葉を手掛かりに経路の詮索を行ってみましょう。さすれば、これまでゼレオロス帝国が何処から五大国へ侵攻してきたのか、その謎も解き明かされるでしょう。何より、今は一刻を争う時。戦力を固めても、敵地の位置関係を把握できなければ攻め入ることもできませぬ。ここは我々第3調査兵団が請け負います。 」
アレックス・ディノ「地下シェルター……水路……生活水に切り替えられる設計……?いや待て、もしや……!! 」
エドガー「そう、それだ。いやそうなんだが……(庚を指差しつつ、手元の端末でラステルム王国の資料データを閲覧する。)……。……?(違和感、眉間にしわをよせ、噴水の断面図、シェルターの見取り図が印刷された画像の一部を拡大。)………(他の資料に比べて状態がいい……。公園の建設当時のものが、これ、か……) 」
ラタリア「オアシムちゃん……いったい何があったのら…無事だと、いいんらけろ……(あおむし人形を横目に)……劉狼、いけるらか?はかせはまだそっちへいけそうにないら。
ライオットと
アサギを頼むらよ。 」
レギュレイター団員B「………。(先程イーティスの通信を知らせてきた団員とツーマンセルで行動していた団員の一人が、ラタリア、劉狼を順に見やる。) タッ (踵を返し言葉を発さずに大会議室を後にし通路の暗がりへと消えていく) 」
ヘザー「……そう、か………オアシム団長……これを残していたのね……確かに、辻褄は合うし、本当ならば銀の弾丸になり得る情報だけど…… …第三が先鋒を切る、か…少数精鋭で言えば、確かに……貴方達が適任かもね 」
サナトリー「……ウン、ウン……了解。報告ありがとう。(会議中にかかってきた連絡用スマホの通信を切る)病棟から連絡。反復現象にかかっていた団員の9割がすぐに現場復帰できるって。僅かながら、兵力をそこから補うこともできる。「医学会」は一度反復現象の治療を即時中断し、メディックを交戦部隊に付けさせるように指示を切り替える。 」
相馬和樹「(所属兵団のメンバーたちに連絡を入れている)さっきの報告したとおりだ。データは送った。そのデータをもとに地下に通じてそうな場所を徹底的に調べろ。噴水だけじゃねえ。マンホールん中も公共トイレも全部だ。いいな。お前らやりゃあできんだから、さっさとやれよ(通話を切る) 」
Mr.ワンナップリン「五大国各王族には私から一方を伝えよう。彼らの協力なしでは、
ゼレオロス帝国への侵攻は不可能だからね。 」
アレックス・ディノ「とにかく頼むぞ。俺はその間各団や外部組織との連携を図ってみる。同時にハロの改良・修理もな。……何度も頼ってすまないな 」
フロール「我々も兵団の戦力を再編成し、精鋭を選抜して備えます。第7部隊は比較的損耗が軽微です、時間は掛からない……何か手伝える事があれば、動きましょう 」
ティネル「……
ゼレオロス帝国…奴らの侵攻から、この大国は何度も窮地に晒されてきた。そして今度は世界規模にまで発展した…もはや、看過できぬ強大な存在。これ以上奴らの思い通りにはさせない…!(徐に立ち上がる) 」
ティネル「我々「レギュレイター」はこれより、反復現象《オーバーラップ》の根絶の延長として、その元凶である「ゼレオロス帝国」の討伐作戦へと移行する!本部への要請は私自らが行うが、遅くても 2日後には突入を決行する! 総員、早急に戦闘態勢準備に取り掛かれ! 解 散 ッ ! ! 」
―――― ガ タ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! (各々に意を決した団長たちが起立、彼らの背後についていた副団長もまた一斉に踵を返す。これまで以上の過酷な戦いになることを肝に銘じ、彼らはついに最後の作戦に乗り出した――――)
エドガー「相馬の言う通りだな。敵側の侵入経路が掴めない以上は、地下に通ずる施設を調べないまでも警戒するに越したことはない。入れ違いで襲撃を仕掛けてくる可能性もあるからな……(相馬へ相槌を打ち、すぐに噴水やシェルターの断面図へ目線を移す)(………。マルガレーテが消息を立った位置、は…… 『こっち』だけ調べる必要があるな……) 」
ガトウ「腕が鳴ってきた……!俺達「第2」の底力を見せつけてやる…!っと、その前に…嵐の奴の容態を見てこないとな……(席を立ちあがる) 」
ラタリア「………(深刻化する事態により重くなった空気によりぎこちなく立ち上がるが…)――――― 「ヘザー」、ちょっと…(ここで、彼女を手招いて会議室と隣接している小部屋へ誘導する) 」
ヴェスパー「うちのメカニックやメディックにも余裕はあるぜい!現場でジャムっちゃった★なんて墓石に書けねーかんな!出発前に全部メンテ!人手が足りなきゃうちに回しなァ!!(力こぶを見せるような動作で得意げに一喝を飛ばす) 」
劉狼「
エドガー団長、我々第3調査兵団はこれより地下経路の詮索作業に当たります。貴殿は如何する…? 」
9S「アレックス団長、ボクは先にハロの最終メンテナンスの監修に入ります。突入戦に備えて当機関のネットワークをオールグリーンにしなければ、万が一の際に指揮系統の乱れが生じますからね。 」
庚「腰の重い本庁も尻を蹴るよりも早く動くでしょうね。考えるまでもなく、不順な動機なのが気になるな早いとこ釘を刺さないと……(眉間に皺を寄せ今から過労の予感に頭痛を患いながらも席を立つ)………(それと、避難手段の確保。狸め……何が切り札だ、特大級の"厄災"を残して行きやがって) 」
ヘザー「……これまで以上に、帰還の保証が出来ない任務になりそうね……その辺りも考慮して……隊を組む必要が……ん…?(深刻な表情で、起立の代わりに一礼。車椅子に座り直そうとした所で呼び止められ)……分かりました、今向かいます…
ヨールダン、悪いけどお願いね(腕力で無理矢理椅子から飛び、自らの車椅子に着地。
ヨールダンに軽く手ぶりした後、
ラタリアの誘導に従って移動する) 」
Mr.ワンナップリン「……では、我々も…―――― ピ チ ュ ン (リモート接続を切ることで画面から消え失せる) 」
ヨールダン「分かった。まあ、元々俺が隊長やる手筈だったしな……任せてくれ(
ヘザーを見送った後、振り返り)隊員を選抜、その中から更に先遣隊を組み……第三兵団の後ろに控える。時間は無いんだ、早めに動くとしよう 」
エドガー「…………(劉狼の眼を真っ直ぐ、その奥を覗き込むように目線を交差させ沈黙。暫くしておもむろにコートのポケットをまさぐり) 首がすげ変わっただけの団長だ、自分の部下よりあんた達の方が信用できるなんて、墓前で言えたもんじゃねえな(すれ違い際、彼へ記録媒体を渡し) マリマロン、ラステルムの監視カメラログだ。 ロジェスティラは"クロ"だ、さっき抜けた奴も彼女だろう。第8の一部団員の一部も信用ができない。そうなると俺も自由が効かない状況だ 悪いが……彼女は任せていいか 」
エドガー「 生い立ちからして……探すまでもなくあんたらは彼女と会うことになる(表情に陰りを見せ、敵意よりも憐憫を含んだ声色でそう囁くと、大会議室を後にした) 」
アルベルト「私も早速、在庫がある分だけにはなるが『アラタ-弐型』を兵団へ配備できるよう手配しよう。 総長、この事態だ。報告書は事後になるがその辺は…… 『もっと上』に講義してくれ給えよ(天井を指差しティネル一瞥もやらずへそう告げると、こころなしか急ぐような足取りで大会議室を後にし……)……。ケージの鍵が甘かったな……――――― 」
劉狼「……!ロジェスティラ殿が……?(俄かには信じられない、というような神妙な顔つきを浮かべたまま、擦れ違いざまに記録媒体を受け取る)…………心得た。研修団員とは言えども、彼女も我々と同じ「第3調査兵団」の一員だ。彼女の面倒は、拙僧が責任をもって受け持つ。(
エドガーの背に敬礼を送る) 」
ティネル「……いいだろう。(退室するアルベルトを他所目に自らも動き出す)……サナ、ゼフィリーヌ、カフェ。我々も一度本部へ帰還するぞ。 」
レギュレイター兵士C「―――総団長!(次々と退室する団長陣と入れ違うように会議室へ入室する) お取込み中のところ失礼いたします!たった今、本部より『執政官』が参られまして、総団長へ直接伝令があるとのことで…!今、応接室にご案内しております!(敬礼しながら申し上げる) 」
ティネル「……「執政官」…?そのような話は聞いていないが……わかった、すぐに向かおう。(兵士に一度頷いて会議室を颯爽と後にする) 」
『狭間の者』「……さて、どうなるものかね(無数の花弁と共に瞬間的に床に移動、鎌を背負って)……期待しているぞ 」
― レギュレイター本部・応接間 ―
レギュレイター兵士C「 コンコン… ――――失礼いたします。(扉を開けるとともに深くお辞儀する)……『執政官』、総司令官をお連れしました。 どうぞ…。(そう言うとティネルを室内へと促す) 」
ティネル「………(促されるまま入室する)………!(そして、そこにいた人物の姿を捉えるや否や訝し気に目を細めた) 」
執政官?「―――――(「執政官」―――そう呼ばれた自分がティネルの方へと静かに振り返る。
政府軍を象徴する軍服もコートも、ましてや勲章などの一切を身につけていない、人物であった。何より特徴的なのは、顔面を覆うガスマスク。政府の役人というより、テロリストのそれに近しい容姿であった) 」
執政官?「……あら、いらっしゃい。よく来てくれたわねぇん…♪(女性と見紛う甘美な男性の声音。俗にいうオネエ言葉を発しながらティネルの整った容姿を、その足の爪先から頭の天辺まで舐めるように視界に捉える) 貴女がここの総司令官ねん?会いたかったわぁ~ん。さっ、まずはお座りになって。お茶でも淹れようかしらぁん?ちょうど手土産にアテクシのおきに(入り)なダージリンを持ってきたのよぉん♪(マスクの内側で、うふふと愉快気にほくそ笑んでいる) 」
ティネル「………?(このお方が…本部から来た執政官……?)(その容姿に疑り深い眼差しを突きつけるが、身構えるほどではないと判断しあくまで冷静に佇んでいる)……レギュレイター総司令官、ティネル・カルロウです。本日は、どのような御用件で…?(執政官の男…もしくは女とも判断しづらい人物の茶化には反応せず淡々と会話を続けようとする) 」
執政官?「やぁねぇん、そう堅くならないでよぉん~。……ふぅ~ん…なるほどねぇん…噂通り、性格も義理もお堅そうね、貴女。そんなに肩を張っては疲れちゃうでしょおぅん?アテクシが…解(ほぐ)して、ア・ゲ・ル❤ チ ャ キ ッ (羽織っていたコートの内側より隠し持っていたアサルトライフルを取り出す。その先端をティネル……ではなく、上部へと突きつける) 」
シ ュ ボ ォ … ―――― !(上を向いたアサルトライフルの銃口…その先端に火が灯る。だが、その火は紫色に染まり、歪なまでに揺れ動いている。妖艶な輝きを誇る紫火は、振り子のように揺れ動く。目にする者を、「虜」にするように―――)
ティネル「なん――――――!(アサルトライフルを目撃した直後に咄嗟的に腰元に携えたブレードの柄に手を伸ばしかけた。だが、銃口に灯る紫炎の艶美な輝きに目を奪われ、その体が硬直したかのようにぴくりと静止してしまう) 」
執政官?「そうよぉん、リラックスして…そのままじっっっっっと、見つめて見つめてぇ……何も強張ることはないわぁん……火の揺らめきと輝きは、人を魅了するのよぉん… それがアテクシの権能“焼失(エロージョン)”なの…❤(ついに銃口をティネルの眉間に――引火しないほどぎりぎりのところまで――近づける。発砲はしない。ただただ彼女に怪しく揺れる火を見せつけるだけの異様な行為を維持している) 」
ティネル「 ぁ――――― (毅然としていたはずの自身の眼差しが、眼前の灯火に奪われて焦点が一点に凝縮されていく。吸い込まれていくような感覚に、抗えない――――) 」
執政官?「……いい子ねぇ…そうよ、その調子よぉん…❤(気が付けばティネルの背後へゆっくりと回り込んでは、その後ろから両手を伸ばして彼女の身体の表面を静かに、優しく、下から撫で上げていく。やがて細い先がティネルの整った顔、その頬に差し迫った時、彼女の耳元に自らの顔面を近づける) 」
執政官?「 貴女の「敵」はだぁれ?討つべき相手は、誰かしら?その目に、見えているのでしょう? (ティネルの耳元へ至近距離で囁きだす―――) 」
ティネル「………「敵」………―――――」
彼女の脳裏に過る――――
大勢の兵団を従えて、その先陣を駆る者として勇猛に拳を突き出していたあの頃を。
…そう、だ……我々が、討伐すべき「敵」は……――――――
「彼ら」と共に、世界の安寧と未来を築く。
その為に結成した組織。その長として責務を果たす。
誰よりも気高く、強くある自分が、導くのだと―――
……「敵」、は……
そんな志を共にしていたはずの大勢が、今は…
―――――"真っ黒な化け物として塗り潰されている"
ティネル「―――― ………あれが、我等の「敵」……この世界から、排除するべき存在。(そして、その右目が歪な赤い光となって照らし出される。その瞳孔に描かれた紋章は――――『 ゼレオロス 』の国章であった) 」
執政官?「……それでいいわ…♪そう、貴女の役目は「敵」を蹂躙すること。その無類の力を、存分に振るいなさぁ~い…❤ 」
ティネル「………―――――(執政官に深くお辞儀を残し、颯爽と踵を返していくのだった) 」
執政官? → 02《 シュナイム 》「………――――― こちら、02《 シュナイム 》。(ティネル退室後、トランシーバーを手に取る) ……ええ、作戦は順調に遂行。総司令官を堕としたわ…❤ 残りの団員も何人か手駒に包めておくわね❤ 」
02《 シュナイム 》「……ええ、そうねん、十(ツナシ)ちゃん。これからすっごくエキサイティングなことになるわね…♪フ、フフフ…♪(コツコツと靴音を鳴らして自身もその部屋を後にするのだった) 」
第3調査兵団が地下鉄国《 アンダーホーム 》への潜入調査に乗り出してから数分後、
地上では
ゼレオロス帝国への突入作戦に向けた大掛かりな準備が全部隊で行われていた―――
~PM20:00 ラステルム王国・レギュレイター本部~
ガトウ「……ああ、俺だ。嵐の容態はなんとか良くなっているそうだ。……ああ… ああ…… わかった。(スマホの通信を切ると重い溜息を吐きだす)………"戦"になる、か……(覚悟を決めた漢の眼差しは、夜空に浮かぶ三日月に向けられた) 」
レヴィ「……しっかし、とんでもねえことになったねぇ。まさかいきなりゼレオロスと戦争をおっぱじめることになるなんて… 第0がウチを仕切るようになってから、レギュレイターの在り方もかなり変わってきた気がするよ。 」
アルタール「Yeeeees……だけど仕方がないことさ。それがミーたちがチョイスした「レギュレイター」が決めたこと。 荒波揉まれることになろうとも、パンクに駆け抜けてやるずえええぇぇぇぇぇえええ!!!!(ギュインギュインギュイイイィィィイイイイインン♪)(エレキギターを豪快に掻き鳴らす) 」
9S「……困りましたね…予定よりもハロのメンテナンスにかなり時間を削られている…。一つ問題点が発覚すればまた新たな問題が…個体によって異変にばらつきがある。何か、おかしい……(リアルタイムで更新されているデジタルスケジュールの工数管理表を前に、一向に達成率が上がらない表を前に首をかしげている) 」
メトロ「第10調査兵団、ガジェットの最終調整シークエンスへ入ります。予定完了時間は1時間と15分を設定します。(ラボ内にてカタカタとコンソールを操作しては同じメカニックグループへ随時連絡を行っている) 」
レヴィ「……そうだね……あ…!そういえば、
ライオットと
アサギたち、第3調査兵団は一足先にゼレオロスの奴らが侵入経路に利用しているという地下に向かったんだって?大丈夫かな…あいつら、確かに強いけど…たった4人の部隊だろ?万が一のことがあったりしたら…… 」
アルタール「Hmm……流石のミーも、それについてはあまり楽観的には考えられないねー… エネミーのアジトに限りなく近いところだ。鉢合わせになる可能性は、かなり高い。デンジャーだ。できることなら、ミーたちも同行したかったが…… 」
ヘザー「(メンテナンスルームにて、ガジェット『執行四脚』を四脚の形態に変形させ、動作の最終チェックを行っている)……よし、私の準備は完璧。(左脚の義足、そして動かない右足を軽く叩き)"仕込み"も万全。……何も無ければ今頃ライブ見に行ってたのに……(誰にも聞こえないであろう、小さな声でぼそりと呟き、無線機を口元に当てて第六兵団全員に向けたチャンネルへと呼びかけを始める) ———第六兵団、各自、装備の最終チェックを行う様に!!先に述べた通り、今回は志願者のみで作戦行動を行う!辞退する者は、今すぐに私かヨールダンに連絡を! (そう言い終えて無線を閉じ)…今の所、殆ど辞退者は出てない……か…… 」
アレックス・ディノ「…………………(手早くハロの準備を進める彼。疲れや集中もあるだろうが……それだけでは説明がつかないほど、暗く、思い悩んでいるような……悪い予感を感じているような表情) 」
ガレア「――――― チ ャ キ リ ッ (ガジェットではない「何か」を手繰り寄せる)団長と副団長は不在だ。よって、第9はこれより俺が代わりに仕切る。総員、出現に乗り遅れるなよ。いつ戦闘になるかわからない状況だからな。 」
仮面ライダーアギト&氷川さん『……空気がピリついていますね。争いなんて、自分は反対なのに……でも、これ以上の被害者を出すわけにはいかない…!そうですよね、氷川さん!(不器用故にメンテナンスに手こずっている氷川さんも頷いている)』
オレンジ侍「ぜってー止めてやる…ゼレオロスの進撃なんか…ッ!せいッ、ふんッ…!(ガジェットで素振りのけいこを行い、己の戦意を高めていた) 」
バンレッジ「団長こそ、余り無茶をしないで貰いたいがね……"それ"は相応に負担も大きい。分かってはいるだろうが、何度も使える様な物じゃない……まあ、今の所調子は良さそうだから良いが……(
ヘザーの前で、手元のタブレットと彼女の身体を交互に見つつ)……辞退者はほぼ居ない、か……何時もながら、俺のメディックとしての責任も重大だな。そんな連中を死なせる訳には行かない 」
ワカツ「―――
フロール"新"団長。(彼の背後に馳せ参じる)……この度、反復現象《 オーバーラップ 》の治療が管理して復帰しました。『ワカツ』と申します。"元"団長…僕の旧友「
エクレイル」の遺言を預かっています。これからは、彼の遺志を継いだあなたに忠誠を誓います。これから、よろしくお願いします。 」
第7調査兵団・オペレーター ――――『 ワカツ・カザハ 』
腹筋崩壊太郎「お任せください!帝国の侵攻から、我々第2調査兵団が誇る強靭無敵の筋肉部隊が!市民の真名様をお守りいたします!ヤーーーーーーーーーーーー!(ニカッ☆) 」
フロール「(
エクレイル元団長のドックタグ……その複製を握り締め、装備の保管室のベンチで座っている)……ここが正念場、か……
エクレイル"さん"……貴方のやり残した事、絶対に…やり遂げて見せます。不安要素は……どうも、今も発生している様ですが……時間も無い。泣き言は言ってられませんからね、なんとかして見せます 」
五十鈴大智「
ゼレオロス帝国―――未知にして強大な相手に対し、レギュレイターと五大国、そしていよいよ動き出した世界政府本部の連合組織が迎え撃つ、か…。正直なところを話せばこの戦争、結末は予測できたものじゃない。相手が持つ『ルディン』の科学文明も完全に解明されていないのだからね。(眼鏡をくいっと上げる) 」
マコト「…………(自身のガジェットであるバットのメモリーチップを確認している。何かを案じているのか、どこか浮かない…不安気な表情である) 」
ヴェスパー「HEYフロロっちゃん、あたしちゃん装備周りの最終チェックしてくる……ぜい!(そう笑顔で投げキッスすると、漫画走りで通路奥へと向かっていく) 」
イペリ「(めちゃくちゃ辞退してぇ……)(※ガレアの圧があるため逃げ出せない) 」
フロール「……っと、すまない、ワカツ隊員………少し考え事をしていた。そうか、反復現象《 オーバーラップ 》が寛解したのか……復帰して早々、困難な作戦になると思うが……任務を果たし、帰って来よう。よろしく頼む(立ち上がり、ワカツへと右手を差し出し……無言で、信頼の握手を求め)……遺言を、聞いても? 」
エドガー「(通路を大股で進みつつ通信端末を取り出し)――――全第8調査兵団団員に次ぐ。兵団事務所にて"待機"。繰り返す、全員、例外なく待機。現在遂行している任務の中断を許可、この命令を最優先とする(それだけ伝えると一方的に通信を切り、 進行方向向かい側から歩いてくる人物へ) ―――――手はず通りに(とだけすれ違い際に伝え、その場を後にする) 」
庚「………。(
エドガーとすれ違い、両腕を広げ肩をすくめる) ハイハイ、こっちでも"お周りの仕事"、ですか…… 」
ヨールダン「(油汚れもそのままに、
ヘザー達の前に歩いて来ながら)団員達の、そしてお前のガジェットについては問題無さそうだ、だが……ハロのメンテナンスに手古摺っている様だ。なんとか間に合わせられればと言った所だが……念の為、お前が今使った様な無線機を団員全員に持たせよう。うちの兵団は分散させない様に動きたいが、前線じゃあそうも行かない事も多いしな 」
ワカツ「……!(差し出されたその右手に自らの手を添え、握手を交わした)――――― 「懐に仕込んだ"一番槍"が、我らの行く先を導いてくれる。その矛先を信じよ」と……。彼らしい粋な言い回しです。"それ"が何なのか、私にはすぐに理解できました。私は、"繰り返される日々"によって人生を遅らせてしまった。今こそ、それを取り戻します。あなた方と共に…! 」
ミア・テイラー「………(ガジェットの用意はできていると言わんばかりにバットを構えている)…(
マコトを不安げな表情で横目で見る) 」
ヴァランドロア刹那「 全世界政府の精鋭が集い、あなたの号令をお待ちしておりました……。今こそゼレオロスを討ち滅ぼし、伝説の超
ヘザー団長の伝説を築き上げるのです!! \オー!!(※約1名)/ 」
アナウンス「 エマージェンシーコール エマージェンシーコール―――(そんな時であった。士気を高めようとしているレギュレイター全部隊に、けたたましいサイレンが鳴り渡った) 」
レギュレイター兵士「――― お伝えしますッ!五体国全域で、同時に機械生命体の出現と襲撃事件の報告があり!現在、各国で暴走中!至急応対をお願いしますッ!! 」
ワンナップリン「――― レギュレイター諸君!私だ、ワンナップリンだ!(全員の端末回線に接続し伝令を行う) 周知の通りだ… 現在五大国全域…それもまた、都市部付近に集中して機械生命体反応が多数感知された!今回はゼレオロスの帝国兵、及びアサルトの姿は一切確認されていない!しかし、このような非常時に、何故かティネル総団長をはじめ他の第0調査兵団のメンバーと一向に連絡が取れない!よって、臨時で私が指揮を執る! 」
ワンナップリン「第6、第10はラステルム王国、第4、第5は
マリマロン王国、第2、第7はエフィリア王国、第8、第9はプラリーニ王国!被害が比較的少ないとされているウェスター王国には、第1のみで向かってくれ!現在、地下鉄国で調査中の第3調査兵団にも召集の連絡を送っているが、かなり深層まで潜ったためか、おそらく圏外になっていてこちらも連絡がつかない状況だ!第3については私の方でなんとかコネクトを取る! 」
オーランド「メディックより各班のコンディションチェック完了報告がありました。いずれも良好、問題なく出撃可能とのことです(
ヨールダンへ歩み寄り背筋を正しお手本のような敬礼) ……
ヘザー隊長と同じ任務に就くのはいつぶりですかね。負傷者は我々のような末席までに済ませたいところです(真顔だが冗談めかしくすす笑い、自身のガジェットを背負い直す) 」
ワンナップリン「―――― 総員、任務にあたってくれ!!健闘を祈る!! 」
レヴィ「――――!?来やがったか……ッ…!こちとら出撃準備はとうにできてるんだよ!今度はやられやしない…!アル、そっちは任せたわよ!!(アルタールと別れるように走り出した) 」
アルタール「All right!!チューニングはこちらも完了しているさ!さぁ、ぶち上げて行こうかァ!!!(
レヴィと正反対の方角へ駆け抜けていく) 」
ガトウ「……!始まったか…ッ…!(アナウンスと伝令を聞きつけて咄嗟的にトランシーバーを手に取る)―――― こちら
ガトウ!!第2調査兵団!エフィリアへと出撃だッ!!急げッ!! 」
コンラード「敵襲……!?馬鹿な、イーティス・センシオンの宣戦布告では5日後と……(団長室で報告を受け、椅子を蹴飛ばしつつすぐ隣のオペレーションルームへ転びかけながら駆け込む) 各国の状況をモニターへ!! くそ、
ヘザーくんらが言うように"別ライン"で動いていたということか……!? 」
9S「くッ……まだハロは万全とは言えませんが……アレックス団長!(振り返る) 」
仮面ライダーアギト&氷川さん『来た…!僕たちも行きましょう、氷川さん!(二人それぞれバイクに乗り込み、指定された王国へ出撃を開始する)』 」
ベファーナ「………(9Sを一瞥し、足早にその場から離れる。 団員それぞれの背中、死角を遮蔽物とし自身の姿を視界から消しながらエレベーターへ移動。 ドアが閉まる寸前、アレックスの様子を確認し……ドアが閉まった瞬間) ―――――姉さん、初めて。 」
ヴェスパー「うーわマジ!?全くも息を次ぐ暇もヒマナッツもないんだから……っ(メンテナンスしていたハロを床へ置き通信端末を耳に当て) さっきの聞いたフロロっちゃん!? こっちのメンテは後ちょっとで終わるから現場で合流!オッケー!?(
フロールへ無線を繋げ返答次第で動ここうとした、その時だった……―――――) 」
ハロ?「 要請受諾 オーダー7開始 (口を模した部分が開閉…… ゼレオロス兵標準装備であるライフルが、銃口をヴェスパーへ向け ) 」
ヴェスパー「 ガシャッ カツーン ッ ッッ (壁にかかっていた女性の影が枝を負ったかのように傾き、壁へ赤が付着する。 無線はノイズ一つ残さず糸を切ったかのように途切れた) 」
鬼塚冬毬「…私たちもウェイトゥゴー…ですね。(アルタールについていくように第五の面々と共に向かう)……姉者……… 」
ヘザー「了解、元々全員無線機は持たせるようにしているけど……再度通達しておくわ。オーランド……そうね、前の部隊から長い付き合いにはなるけれど……まあ、損耗扱いにならずに、また一緒に出られる状態である事を祈りたいばかりだわ(微かな表情の変化に気付いたか、少しだけ釣られて破顔し)……っと、指令か……嫌な方の想像が的中した形ね……(再び無線機を手に取り、団員に向け)第六兵団、総員!!聞こえたわね!!直ぐに準備して、出撃を!!(無線を切り、眼前の面々に向き直り)さあ、行くわよ!! 」
アレックス・ディノ「わかっている!!一応全機使えるようには……これは、何!?(そう言って作業を終えた瞬間、予想外の挙動が目に入り)まさか……!! 」
フロール「了解、僕は先に出撃する、そっちも終わり次第連絡を入れて欲しい。現地の状況次第で、合流は――――(立ち上がってドッグタグを仕舞い、ヴェスパーに無線で応答し………"異変"を察知し)…………ヴェスパー!?どうした……ヴェスパー!?」
平安名すみれ「………(先日の可可とのやりとり、そして千砂都の件の報告を聞いていたのか…何やら考え込んでいるような表情だったが………)…!(
ヘザーの指示を聞き、立ち上がる) 」
ペニーワイズ「行くぜパチ公!雑魚は1人残らずぶちのめすぞ! 」
ハロ「オイ!! オマエ!! ナニヤッテルンダ!! ハイキショブン!! ハイキショブン!!(両アームにスタンガン程度の電圧を蓄え、果敢にハロ?へ向かっていく) 」
ハロ?A~C「 ズダァンッッ (向かってくるハロへ続けざまにライフルから鉛玉を吐きビリヤードよろしく砕きながら壁から床へバウンドさせ機能停止させる) 支援要請(ベファーナと入れ替わるようにエレベーターから二機のハロ?が出現) 各兵団侵入済"トロイ"へ伝達 攻撃要請 (それぞれがアレックス、フロールへ銃口を向ける) 」
9S「―――――!?(ハロの指揮系統に、乱れが生じている……!?何故だ……どうして、この"タイミング"で……!?)(すべてのハロを管理しているネットワークシステムを閲覧。その回路を表すであろうラインの5割以上が、異常事態を示すレッドラインに切り替わっていた)………!!(だが、それに追い打ちをかけるように、ウェスター王国から緊急要請反応が出ているのを確認する)…ッ……第1調査兵団!我々はこれより「ウェスター王国」へ向かい、機械生命体の殲滅に当ります!各自、V.S.(ヴァーチャルスキャナー)で現場へ急行してください! 」
オーランド「 ゴッッ(おもむろにナイフを投げつけ
フロールへ銃口を向けるハロAを破壊。大剣を構え両名の盾になるよう陣取り) 足止め……いや戦力分担…… いや、"撹乱"か……! 」
アレックス・ディノ「!!(瞬時に腕部に装甲を部分展開、電磁パルスを発して様子のおかしいハロの機能を停止させ)全体に通達!!ハロの中に“何か”が混ざっている!!!!混ざっている“何か”はゼレオロス式の制式型ライフルを搭載!!!!!十分な殺傷力を持つ!!!!! 」
フロール「………
ヴェスパー………そんな……(
ヴェスパーを追って通路奥に駆け出し……間も無く"その光景"が目に入り)……(一瞬でガジェット双剣を展開。双剣の内の一本を投擲し、ハロを貫きに掛かる)何を、しているんだ……!! 」
ペニーワイズ「………はぁ!?何やってんだハゲ!!ハロ全部か!? 」
赤城「(TYPE-ZERO_21R)これは何かの意図を感じますね…?!(マリ
マロンにて全員交戦中) 」
コ ツ … … コ ツ … … コ ツ … … ―――――(喧騒渦巻くラステルム王国。これからその王国の為に出撃しようとしていた第6調査兵団の前に、一つの影がゆっくりと迫っているのが見えた。その影は――――)
ティネル「―――― コ ツ … … コ ツ … … コ ツ … … (レギュレイターを仕切る総司令官にして、新設された最強の部隊・第0調査兵団 団長を務める、ティネル・カルロウその一人であった。事態に駆けつけて本部へ帰還したのだろう。眼前にいる第6調査兵団…その先陣を担うヘザーに、"泰然とした足取り"で迫りつつあった) 」
ハロ「フルフル…… ボ、ボク ワルイジャロジャナイヨ…… 」
ヨールダン「メンテ難航の原因はこれだったか……!(アレックスからの無線に即座に反応し、無線を手に取り)聞こえたか!!全隊員!今の所ハロと”そいつ”の見分けが付かん!ハロに近付くな!! 」
『せいっかーい♪ 閃いてるのは頭皮だけじゃなかったんだねーっ (割り込み。アレックス・ヨールダンの通信へ"副団長権限"で何者かの音声が被さってくる)』
首領パッチ「バッキャロー!事前に対処できねーだろうが!全部ぶっ壊すぞ!(ガジェットを構える) 」
ケイティー「ダメだって
首領パッチさん!攻撃力のあるライフル持ちなんだよ!(ガジェットを構えている
首領パッチを押さえ) 」
イユンクス「(その音声の主はフロールの眼の前、複数体のハロの塊に腰を下ろし、八重歯を覗かせヴェスパーの無線機を弄んでいた)――――通称、『トロイ』。ハゲ団長のハロに侵入するのは無理だったから急ぎオーダーメイドした"機械生命体亜種"ってワケ。 ああちなみに、五大国の各駐屯地ににもプライム特典でお届けしてるから……"今頃"向こうは賑やかになってるんじゃないかな? 」
ベファーナ「あー……まあ趣味が講じてっていうか、造形は良かったから前々から"設計図"は模写してたケド(イユンクスと背合わせになり、タブレット端末を弄りながらあくび混じりに) まあどっちでもいいよ、ほっといてもラステルム以外は頂くし、その後で全兵力でここを落とす。 分散しても『主戦力』にあなた達は勝てない。 チェックメイトってわけ 」
ヘザー「(その場の団員達に軽い手振りで下がる様伝え、面々を代表する様にティネルの前へと移動し)ティネル総団長、此処に戻って来られたのですね……今しがたの無線を聞いて居ましたか?五体国全域で、機械生命体の襲撃が発生しています。恐らくほぼ同時に。それと呼応するように、本部内のハロが暴走?している様です。後者については、現在隊員が対応と情報収集に当たっています。緊急事態です……命令をお願いします 」
ティネル「 コ ツ … … コ ツ … … ――――― ス ラ リ (焦燥募る
ヘザーたちのもとへと歩み迫る最中、腰に携えた二対のブレードをゆっくりと引き抜いた。ゼレオロイドを一刀両断したこの"正義の刃"で、これからの「敵」を切り伏せるのだろう。なんて頼もしい人物なんだ。団員たちは、そう信じた―――) 」
ティネル「 フ ォ ン ッ 、 フ ォ ン ッ 、 フ ォ ン ッ ――――― (剣舞が如くその場で踊るように虚空を裂く。力強く振り抜かれたその切っ先は――――――) 」
―――――― ズ シ ャ ア ア ア ア ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (ティネルより放たれた凄まじい斬撃は、あろうことか第6調査兵団…を過ぎ去り、その鋭い余波が、彼女たちの背後に佇むレギュレイター本部を、真っ二つに切断したのだった――――)
ズ ズ ズ ズ ッ … ――――― ズ ガ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (レギュレイターの総本山が、一閃の前に崩れる――――)
イユンクス「よそを"エリア7"みたいに見捨てて保身に走るのも自由。 軍人らしく仲間を見捨てて任務を遂行するのもご勝手にみたいな。クゾ雑魚部隊はどっちかしか遂行できないのがつらいとこね。ああ……どっちもかぁ!(自身の腰掛けていたハロを蹴飛ばし "爆破" 煙に紛れベファーナと共に姿を消す) 」
アレックス・ディノ「…………(ウェスター王国へと向かいながら、思考を巡らせる。レギュレイターの手の届くあらゆる場所に張り巡らせたネットワークが、彼の脳内に各地の情報を送りつける)…………(やはり彼女らだったか。こうなった以上容疑者は限られる……オレのミスだ。疑いは持った時点で共有しておくべきだった……!!)……全調査兵団、AIGIS《神楯》は持っているか。赤と白のカラーの妙に目立つハロだ……試していない機能だが、こうなった以上使うしかない 」
レギュレイター兵士『グワアアアアアアアアアアァァァァァァ――――(本部内にいた多くの下級兵団が、崩れ落ちる瓦礫によって無残にも押し潰されてしまった―――――)』
アレックス・ディノ「……!!(しまった、また一手遅れた!!)待て、彼女は!!!!(全団の意識内へと急激に通信を繋げる。全ての様子が、見える。見える。見える。……目から光を失った、『彼女』が見える) 」
フロール「(堂々と佇む二人の姿に、全ての状況を悟り)―――――そこから、離れろ(双剣の、投げた方とは別のもう一本に魔力を込め、ベファーナとイユンクス、二人を纏めて薙ぎ払いに掛かる。が……イユンクスが蹴飛ばしたハロの対処が間に合わないと悟り)………クソ……っ!!(ガジェットを手放し、爆破から少しでも逃れようと物言わぬ
ヴェスパーの身体を抱えて跳び……爆風、そして本部の倒壊に巻き込まれ、瓦礫の中に消えて行く) 」
ヘザー「(常軌を逸したティネルの行動、そして余りにも凄惨な、想定すらしていなかった事態が眼前で繰り広げられ……呆気に取られていたが)―――何を………しているんですか……狂ったか!!ティネル・カルロウ!!!(その光景が"事実"と理解し、拳銃を抜いてティネルへと向け) 」
オーランド「……!!(倒壊する本部、数多の断末魔、所属する組織を象徴する本部の消失。その結果を齎したのが他でもない、組織の旗印である人物であり、その姿が眼球の中で震える) 隊長、無駄です。意思疎通ができる状況ではないし、出来たとしてもそれは"彼女の意思での攻撃ということ"……あれは……"敵"です……ッ」
葉月恋「だ、団長……副団長…!?(足を止め、
フロールが
ヴェスパーと共に瓦礫の中に消えていくのを見て) 」
平安名すみれ「総団長…!!いや…今は………!(グソクムシのガジェットを構える) 」
ヨールダン「(ヘザーの指令に、言い返そうとしたが口を噤み)…了解した、団長!行くぞ、
バンレッジ!!一人でも多く救出するんだ、敵は俺が対応する!!(ガジェットを展開し、ティネルとは逆方向に駆け出す) 」
オーランド「ええ、まあ……身の安全を第一にということなら貴女を死なせたら全滅というのが既定路線になりますので。戦力的に考えて……(大剣型のガジェットを手に取り駆け出す。側面から接近、
ヘザーをカバーするようにしてティネルへ向け分厚い風切り音を唸らせそれを振りかざす) 」
ヨハネ「……総団長がゼレオロスの手に落ちるなんて思わなかったわね…‥団長、本当にあなた1人で大丈夫かしら?(
ヘザーに) 」
ヘザー「今の状況における"最悪"は私の死じゃあない、団長の椅子なんて
ヨールダンに引き継ぐ様に規定している!!"最悪"はレギュレイターが壊滅する事、そして『反復現象』を止められない事だ!平安名!生き残ったなら単独行動の処罰は無かったことにしてやる!!気合を入れろ!!だから……ヨハネ!私の心配じゃない、自分と、本部の隊員達の心配をしろ!! 」
ヘザー「(事情は不明、しかし……オーランドの分析、そしてティネルの右眼の紋章から…既に眼前の人物は、既に"敵"であると確信し)……ヨールダン!!バンレッジ!!本部から負傷者を救出しろ!!"こいつ"は私が抑える!!オーランド、貴方は身を守る事を優先!(四脚で一息に跳び、ティネルに向かって飛び掛かり)―――貴方の下で、何人犠牲になったと思ってる……!!無責任にも敵の手に堕ちやがって……!!」
ティネル「――――― 『 敵 』は一人残らず排除する 絶対的な"正義"の名のもとに ( キ ュ ガ ア ァ ッ )(凍てつくような眼光が、ヘザー率いる第6調査兵団を"突き刺した"。その眼光は歪むように輝く深紅の右目…その瞳孔に――――『 ゼレオロス 』の紋章が孕んでいたのを、ヘザーは見逃さなかった) 」
ネオン「第4調査兵団、ただいま
マリマロン王国・イースターへ到着。これより任務を開始します。(予め装着されていたイヤホンマイクを手にかけながら装甲車から颯爽と飛び降りるが――――)――――!(それと同時に、前方に何かを目撃する) 」
イースターの住民『―――― ァ……ア、ァ……ァ゛……ァァ…ッ゛……!(ネオンの視界に入ったのは、まだ避難が間に合っていない住人たちだった。だが、何か様子がおかしい。その足取りは急いでいるようには見えず、また騒ぎに混乱した叫び声も聞こえない。嗚咽のような、微かな呻き声…何かに藻掻き苦しむ様のそれだ。)』
ネオン「……!大丈夫ですか!?急いでこちらへ避難を―――――― っ゛ ! ? (こちらから駆け寄った時に、ある衝撃の事実に気づいてしまいその足を止めてしまう。身の毛もよだつような何かを見たかのように、常日頃よりポーカーフェイスを維持する彼女の表情が…初めて、"崩れた" ) 」
そう、住民はみな―――――"腐敗"していたのだ。それはまさしくゾンビのように。
原型を留められなくなった肉片は血液・体液と共に地面へぼたぼたと垂れ落ちて、その間隙に骨が垣間見える。
中には眼球や臓器までもが垂れ落ちている者もいた…
アルタール「………Oh myyyy……(遅れて現場へ馳せ参じるも、腐敗した住民を前に言葉を失う)……これは、一体どういう状況だ……こんなスプラッタ…ナイトメアじゃ、ないよな……?(何度も頭部を左右に振るうが、いくら試みようが目の前の現実が変わることはなかった) 」
ネオン「…これは……反復現象《オーバーラップ》でも何でもない……ッ… こんなのは…――――! 」
ト プ ッ … ド ウ プ ン ッ … ! ジ ュ ル プ プ ゥ … ド プ ン ッ … ――――!(気色の悪い雑音――それは蒸発する液体が泡となって弾けるような――と共に、広域に拡散されていく禍々しい反吐蠟色の液体が、腐敗した住民へ追い打ちをかけるように呑み込んでいく。この民間人は、"逃げようとしていた"のだ。だが、袖に彼らの結末は決定付けられた…その裁判を下した張本人が液体を伝って彼らの前に姿を現す―――)
サナトリー「――――――(ペストマスクとラバースーツによって素肌を完全に覆った、得体のしれない人物。知る人ぞ知る世界有数の名医――――"黒衣の医師"と呼ばれるその本人であった) 「汚物」の消毒、完了。これより続けて「老廃物」の切除出術に移行する (マスクのグラス…その片目が、鮮血のように不気味に輝いている。その手に握られたメスを、ネオンをはじめとするレギュレイターへと突きつけた) 」
ネオン「……どうして……っ……どうして、貴女が…――――― 『
サナトリー先生 』…ッ…!!!(少女は、対峙する「恩師」へ悲痛に叫んだ) 」
鬼塚冬毬「………むやみに触ってはいけません!(アルタールに向けて)仮にゾンビだとすればあなたも…! 」
ヘルトラウダ「………
ゼレオロス帝国のやり口じゃあない、こんな事をするのは………ああ、貴方なら納得は……出来ませんよ、何をどうして……こんな……(手甲型のガジェットを装着した手を握り締め)……細かい事は分かりませんが、貴方は……"警察官"として、叩きのめさないと行けなくなっちゃったじゃないですか?(
サナトリーを見据えながら、重々しく口を開き) 」
アルタール「………ナンバー"0"の…メディック……!Shit…ッ……What's happened!?(冬毬の警鐘に従い、大きく退いていく)……"アレ"はデンジャラスもデンジャラスだぞ…ッ……!止められるのか…っ……!?(ギター型ガジェット「 奏星《 アステロイ》」を構えて警戒態勢に入る) 」
仮面ライダーアギト&氷川さん『どうして……どうして…ッ……こんなことに……ッ!?どうして、僕たちが露わ削無ければならないんですかッ!?(ダメもとで説得を試みる。しかし、相手はもう聞く耳など持たない背後の氷川さんも、それを察していた)』 」
スカーレット・デルタ「第0のメディック…! 我々レギュレイターが束になっても止められなかった兵を倒した第0が敵に回ったということですか… 」
エデ【執行】「―――――狼狽えるな童共!! キ ィ ィ ン ズドムッッッ (はるか上空から甲高い声が響き渡り、大気を引き裂いて鳥が、いや飛行機が、いや人形アンドロイドが砂場に大穴を開け、現着する) 先までのどうして?どうして?と狼狽する貴様らの愚劣さがなければ諸共処刑する流れだったぞ。 【敵同士】でいいんだな?お前達は 」
アルタール「What!?!?!?!?!?あ、あ、あれは……ッ…!マリ
マロンの…『女王《クイーン》』……!!?(思いもよらぬ人物の介入に、酷く仰天した) 」
ガダル&アトラス兵達「「「「「「「「「「「我等王都護衛部隊・アーリマン隊もいるぞ!!!!(魔導防壁を備えた大盾、電流を纏う大剣を手に、宇宙服のような甲冑に身を包む兵達が視界を橋から橋まで覆うほどの隊列を組み、現着する 超多重音声)」」」」」」」」」 」
ネオン「……っ……!(先生…ッ……―――――)(自分がよく知っている恩師の顔は、陽光そのものであった。発達し続ける医療の最先端を走るその第一人者。メディックである自分にとっては何よりも憧れであり、そんな偉大な人物から医学を教わったことを、今でも誇りに思う。だからこそ…―――――)――――― 私が……"救います"…ッ……!「先生」の教えを守り抜き続けてきた、私がッ……!!(ポシェットから拳銃を取り出し、その銃口を…「恩師」に憑りついた"何か"へと突きつけたのだった) 」
― プラリーニ王国 ―
パ チ パ チ パ チ … … メ キ メ キ メ キ ィ ――――― ズ ガ ア ァ ァ ァ ァ ア ア ン … ッ … … ! ! ! (その頃、プラリーニ王国。大自然が広がる森林地帯…その一部が、燃え盛っていた。火達磨となった木々は次々と倒壊し、王国を象徴する文化遺産までもがその被災に巻き込まれ、崩れていく――――)
ガレア「――――― 何故、『テメェ』がここに居やがる…ッ…!?(焼けこげる植物の匂いが充満する森林地帯の中で、チーム・ガレアの先頭に立って何かと対峙していた。これから機械生命体の殲滅戦に入るという時に、「思わぬ刺客」に道を遮られたのだ。今、目の前にいるその人物を、強く睨みつけている―――――) 」
ゼフィリーヌ「何故……?分かり切った事だが、"敵"と言えど質問されたからには応えねばならないな……(シンプルながら、美しい造形のヘルムを除いた全身鎧に身を包み、チーム・ガレアの眼前で両手を広げて立っている)当然ッ!!私の愛する人々の為、隣人の為……そして皆が住まう世界の為に決まっているじゃあないか!!(そして、曇りなき眼と澄んだ声で、そう言い放ったのが……『
新世界』未踏・危険地帯調査隊"最先鋒"にして、『第0部隊・タンク』の人物、その人であった)本当に残念だ、君達のような『有害生物』が人語を発し、あまつさえ『世界』を乱す為動き回っているという事が(言葉共に、ハルバードをガレアの面々へと向け) 」
イペリ「…おい……おいおいおい…ッ!何がどうなってんのこれぇ!?敵は雑魚の機械生命体だけじゃなかったの!?なんだってよりにもよってあの『ヤロー』がウチらの邪魔をしてくるわけ…!?クッッッッソ意味わかんねえんですけどォ!!!あと熱い!!!!!! 」
五十鈴大智「……っ……こんな事態は僕にも予想外だ……!音信不通だったはずの第0調査兵団…その人が何故…ッ……!(狼狽にズレた眼鏡をかけ直す仕草を取る) 」
キコ「ガレアちゃん…逃げましょう…!「あの人」は不味いわ…!いくら私たちが総力でかかったとしても…――― 」
ノイン「……油断、大敵……要警戒態勢………!(感情の一切を極限まで押し殺してゼフィリーヌに爪を突き立てるように身構える) 」
五十鈴大智「……キコ姉の言う通りだ…相手が悪すぎる…ッ!こちらと敵対する理由は不明だが…ガレア、ここは撤退する方が賢明だ!……ガレア……?(微動だにしない彼の背中を訝しむように見つめる) 」
ガレア「……退くかよ……ッ……(静かに、それでいて強かに、呟く―――)……何が第0だ……何が最強だ……!「テメェ」等を越えねえ限り…俺はいつまでも『あの野郎』に出し抜かれんだよッ!!!(今島しい人物の横顔――――『
ライオット』の不敵な笑みが、ちらついている) 」
ガレア「ゼレオロスも、テメェら第0も……俺が潰すッ…! 俺は、"俺の道を遮るもののすべてを叩き潰す"だけだッ!!! ( ジ ャ キ ィ シ ャ ァ ン ッ ! ! )(大太刀のガジェット『深影《ディープ》』を片手のみで豪快に振り回した後、ゼフィリーヌへその先端を突きつけた) 」
キコ「……!( キ ュ ン ッ … / / / / )(逃げも隠れもしないガレアの男らしさに、ますます乙女心が掻き乱されていく)……そうね…そうだよね…!ガレアちゃん!私、何処までもガレアちゃんについていくわ…♪(薬品アンプルが装填された二丁拳銃ガジェットを引き抜き構える) 」
五十鈴大智「……やれやれ……いつも疑問に思うよ…こんな粗雑な部隊にどうして優秀な僕が配属されてしまったのか…。そして気づかされる……―――― そんな無法者どもが、この僕が管理しなければ生き永らえられないという優越感をね!!(眼鏡を抑えたまま、"対峙"へと移行する) 」
イペリ「……マジかよ……もうヤダ……わかったわかった。わかりましたー。そういうことなら、そうですか。もういいよ。それならもう…――――(ジャキィンッ―――― フ シ ュ ア ア ア ァ ァ ァ ァ ア ア … ッ … … ! ! ! )(雪崩《アバランチ》・Type-Ⅱを起動。装置から噴き出される冷気が、炎上する周囲を瞬く間に凍てつかせていく)―――― ぱぱぱっと終わらせて、早退させていただきまーす 」
ノイン「了解、戦闘態勢へ移行。「敵」を殲滅する――――― ジ ャ キ ィ ィ イ イ ン ッ ! ! ! (鉤爪型ガジェット・猫掌《チャッシャー》を完全起動させる) 」
ガレア「―――― チーム・ガレアッ!!「敵」を殲滅するッ!!!(火花が飛び交う森林を飛び抜けて、今、早退するゼフィリーヌへ刃を振り下ろす―――――!) 」
― ウェスター王国 ―
9S「―――― 第1調査兵団、ウェスター王国へ到着!これより作戦を実行します!! 」
マコト「……(先程の本部が破壊されていくのを遠くから見ていたからか、不安げな表情で走ってきた) 」
アレックス・ディノ「……気を付けろ。他部隊の様子を見るに……俺たちは……想定する限り“最悪”をツモったのかもしれない……(ギリ、と歯を鳴らして) 」
ミア・テイラー「ヒロの事が心配なのはわかる。でもそれどころじゃないみたいだ(
マコトの様子を見て) 」
ペニーワイズ「何やってんだおめえええ!!!!!(アレックスに) 」
『狭間の者』「ハローハロー、こちらノーバディ-イレブン。オーダー7の様子はどうだい?あっそ、トロイは大成功。調子いいんじゃないかい?各方面も……上々らしいな。私も嬉しいよ(乾いた風をお供に、黒いコートが耳に手を当てて、一人誰かに話しかける。どうやら通信を入れているようで……) 」
首領パッチ「厄介なところ引いてくれちゃってなぁお前!!クソッタレ! 」
ケイティー「だ、団長が指示したわけじゃないでしょ〜!?><(バカ2人を制止している) 」
アレックス・ディノ「……やっぱり、此処はアンタか……(佇む狭間の者を見て、静かにつぶやいて)……単刀直入に言う。……アンタ“も”、か? 」
マコト「……わかってる。お兄はまだ死んじゃいない…(ミアの言葉を聞いてゆらゆらと歩き出す) 」
マンハッタンカフェ「……うかつでした。ただのトラブルと油断していました。まさかこんなにも被害が拡大するだなんて!!(ひとり喫茶店へ寄っていたが専用の端末に送られる情報に顔をしかめた)今行きます!!(支払いをすませ、猛ダッシュで本部へと向かう) 」
『狭間の者』「……君かぁ。私のところに来たのが君で……本当に良かった(フードを被ったまま、静かに一行に振り向いて)ん……ああ、そういうことかね。私は…… 」
9S「――――! 貴方は…第0調査兵団・副団長の……!どうして、あなたがここに……―――――?(そう尋ねようとした時、その意図を悟ったアレックスの様子を見て口を紡ぐ) 」
『狭間の者』→???「……残念ながら、違うんだ(フードを、跳ね上げる。鮮やかな花のような桃色の髪。鎌を携え、彼らを睨み付ける瞳には、確かに「正気」と「理性」が宿っている。それは、つまり……) 」
ペニーワイズ「……てめぇスパイだな!(???に向けて爪を立てて突進) 」
世界政府『役人』 兼 第0調査兵団 副団長 ―――『狭間の者』/██████
荳也阜謾ソ蠎懊主スケ莠コ縲上 蜈シ縲隨ャ0隱ソ譟サ蜈オ蝗」縲蜑ッ蝗」髟キ縲窶補補輔守強髢薙�閠��/笆遺毎笆遺毎笆遺毎
荳也阜謾ソ蠎懊主スケ莠コ縲上 蜈シ縲繧シ繝ャ繧ェ繝ュ繧ケ蟶晏嵜縲縲主ョ「莠コ縲上窶補補輔ヮ繝シ繝舌ョ繧」縲√�繝シ繝ォ繝シ繧キ繝」
世界政府『役人』 兼 [[ゼレオロス帝国]] 『客人』 ―――ノーバディ、マールーシャ
ミア・テイラー「…オイ!(2人を見て)(まだ敵かもわかってないのに!) 」
???→マールーシャ「……改めて、マールーシャだ。よしなに頼むよ(襲いかかってきた二人を、鎌の一撃で彼らの目にも留めず“既に退けて”、靴を鳴らした) 」
アレックス・ディノ「……!!!(見えなかった……!!あいつらだって決して弱くはないはず……!!一連の動作が、全く……)………くっ!!(すぐさま全身に装甲を展開、睨み付け)……やるぞ!!全力で!! 」
マンハッタンカフェ「ズザザザザザザザザザザ!!!(本部へと入ってきて、そのありように恐怖と困惑で瞳を収縮させる)こ、これは……なんです。いったいなんなんですか!!!?(彼女に似つかわしくないほどの声量を響かせた) 」
マコト「……さっさとケリをつけるか(ガジェットのバットを構える。どこか語気に荒さを感じる) 」
マールーシャ「さぁーて……そうカンタンに行くかな?『
アスラン・ザラ』君……(手に持った鎌を回し、機械式のギミックを展開する。それは彼らが今までよく見た……『ゼレオロス』式の、機械武装)では、やろうか(……同時に、『レギュレイター』として散々肩を並べて見てきた、赤い光を纏った) 」
9S「……ッ……!了解です!9S、戦闘態勢に入ります!(手元に転送させた黄金槍のガジェットを握りしめ、マールーシャと相対する) 」
アレックス・ディノ→
アスラン・ザラ「……その名を、此処で呼ぶな……!!(アンビデクストラス・ハルバードモードにしたサーベルを振るい、マールーシャと対峙する……!!) 」
―― 第10調査兵団事務所 ――
コンラード「 クソ……クソ……!!盲点だった……我々は銃なのだ!強力すぎる銃は誰が扱うかで誰が死ぬかが左右されてしまう……そのことにもっと早く、もっと早く気付いていれば……!!(ティネルの戦闘の余波で絶えず地響きが骨身を揺さぶる中、通路を肥満体に鞭打って走り続ける) 今は指揮系統がガタガタだ、ワンナップリン氏も信用できん……!せめて、せめてラステルムの市民を逃さなければ、今はヴィエル女王へ連絡を!! 」
コンラード「 バンッ (通路奥のエレベーターへ手をつく。肩で呼吸をし、行き絶え絶えになりながら、徐々に下ってくるそれをまだかまだかと待ち、ようやく自身のいるフロアが点滅。開くドアに乗り込もうとするが……) 」
第1~10調査兵団団員「 ザ ッ (エレベーターは"満員"だった。 各兵団の面々、それも若年層。一見指揮系統に統一性がない集まりの筈だが、妙に統率が取れた佇まいを取っている。 加えて……アルベルトの考案した白を貴重とするパワードスーツ、【アラタ】を身に着けていた) 」
コンラード「 おお無事だったか……!(最初に目に入ったのは直属の部下である第10の兵士の顔。感嘆の声を上げるもつかの間、他の団員も同乗している状況に眉をひそめ) ……コツッ (一歩、後ずさった) ここは第10だが……。き、君達……… 」
第1~10調査兵団団員「 "売国奴"の指揮官だ。抑えろ(有無を言わさず、残像を残し
コンラードの死角へ二名が移動。一般的な兵士の身体能力を遥かに上回る速度で
コンラードの肩を組み、床へ跪かせる) 」
コンラード「な……!?うぐ、ぁ……!!(抵抗する間もなく床へ伏せられ、顎が鈍い音を上げ床に叩きつけられる) 最悪だ……最悪だ、くそ!!我が団は愚か、お前達全員が、ゼレオロオスの回し者か……ッ!!(涙を浮かべながら半ば命乞いでもするかのような情けない眼で睨みつける) 」
第1~10調査兵団団員「売国奴……? 白々しい……!ゼレオロスに魂を売ったのは貴様らだろうが、レギュレイター!!(拘束する力を強め、意図的に苦痛を与えつつ怒り、失望、嘆き、困惑。迷いを多分に含んだあらゆる負の感情を込めた声を捻り出す) 」
コンラード「 !? (レギュレイターが、帝国に……!? なんだ、何を言っている) ま、まて!何か誤解をしている……!いや、私の知らない何かを知ったのか!?情報のすり合わせをしたい!!せめて拘束を解いてくれ……ッ!! 」
第1~10調査兵団団員「…………。…………(拘束する二人が顔を見合わせる。 既に
コンラードの訴えに軸がブレているのか、困惑と自らを奮い立たせる怒りがせめぎ合い……) 」
――――― 耳を貸すな、同士諸君。
ナガタ「 カ ツ ン (エレベーターの奥から、前方の隊員を押しのけ
コンラードへ歩み寄る。 ボサボサの赤髪だったはずだ。今やマッシュヘアーと刈り上げの中間、うだつのあがらない新兵のそれは、決意を身に宿した戦場における"英雄"の眼をしていた。それは迷いなく刺すような眼光で
コンラードを見下ろし) ―――――レギュレイターを内部から徐々に作り替え、そして五大国におけるゼレオロスの前線基地とする。それがあなたの……いや、あなた達、団長達の殆どが計画した事じゃないか。コンラード・ボルトーレ……!! 」
コンラード「ナガッ……… 。………!!(息を呑んだ。"副団長"に相当してもおかしくはない"歴戦"の貫禄。一夜にして変貌を遂げたそのあり方は蛹からの羽化のよう。 言葉を間違えれば"撃つ"という凄味を確信し、眼球を震わせ沈黙する) 」
ナガタ「 手筈通りに(隣の団員へアイコンタクトを送り、通信端末で"撮影"させる。
コンラードが背後に写る立ち位置へ移動し) …… 正義を、国際秩序を志した
政府軍新兵の諸君!!聞いての通りだ、これが真実!!レギュレイター設立には多くの"外部勢力"が参加を志願し、今の形を成した!しかしその成り立ちは、帝国に恐れを成し我が身恋しさに!愛国心を忘れ!ゼレオロスへ魂を売った者達が五大国を帝国の領地とし、自らの保身を盤石にするがためのものだ!! 」
ナガタ「新兵という未熟で、視野の狭い情報弱者を好み起用したのは"白痴"であると断じた故だ!! 我々はゼレオロスとの茶番を演じ、そして使い潰されるため集められたッ!! しかし悲観するな同士よ、嘆き涙を枯らすには早いのだ同士よ!! 我々がここにあることには意味がある!! この『勇姿』を見よ!! 」
ナガタのライブ映像が切り替わり、5つに分割された戦場の情景が映し出される。 ティネルを中央に、各国で猛威を……否、勇姿を魅せる第0調査兵団の姿。鬼畜の所業に走ったレギュレイターを断じる英雄の姿だった
ナガタ「ティネル総団長は違う!!彼女はこの悪しき陰謀を誰よりも早く見抜き、味方が誰一人同じ組織に存在しない、孤軍の中耐え忍び!!第0調査兵団という粛清部隊を立ち上げた!! 彼女は我々新兵に正道を示してくれた!!
ラタリアの寄越したガジェットという粗悪品に変わる装備、【アラタ】を齎した!! さあ、第0の御方々に続こう!!俺と共に!!立ち上がるのだ、同士達よ!! 」
コンラード「や、やめ……(なんという、ことを……)やめ……!!(眼球が震える、向かう先を失いただただ震える。追憶、 "調査"という大前提で、戦うことではなく守る事で人命を救おうと提案してくれたティネルの姿。その志に準じ、散っていったセイン、
エクレイル<同士達>の姿。 それらが、血濡れて汚れていく――――――) うわあああああああああ!!!!やめっっ……やめろ馬鹿野郎おおおおおおおおお!!!!!!(泣きじゃくり、兵士の腕を振り払って嗚咽しながら、迷いなく引き抜いたベレッタから鉛玉をナガタの頭部めがけ放つ) 」
ナガタ「 フッッ (残像。電流を纏い、常人を遥かに凌駕した速度で鉛玉を回避。) 『全自動危機回避』 流石は"博士"の発明だ……。生身で戦場に放り込むようなガジェットとかいう非人道的兵器と訳が違う。(ここにあらぬ彼女をせせら笑うと、
コンラードの脇腹に"軽く"蹴りを入れ……) ドッッ コォッッ (通路をサッカーボールを駆け抜けさせるかのように、
コンラードを蹴っ飛ばす) 」
ナガタ「 ―――――拘束しておけよ、その豚 (鼻でダメ押しに嘲笑うと両サイドの団員へそう告げ、通路の窓を見やる。 外では既に
ヘザーとティネルが交戦を開始しており……)(第6……あんた達は、あんた達は違うと信じてたのに……糞ッ!!) 『第0調査兵団・護衛兵<ライズソルジャーズ>』各員へ次ぐ!! バーチャルスキャナーで五大国各国に散れ!!第0の御方々を援護!! 五大国にもゼレオロス肯定派の派閥があるらしい……第0の御方々に仇なせば全員敵だ!! 動けッ!!!! 」
第1~10調査兵団団員「 了解!! (敬礼。正義への憧れ、それを成し遂げられる事への高揚感が彼等を一つに繋げ、それぞれが共に苦楽を乗り越えた精鋭であるかのように機敏に動き、現在のラステルムを含む"五大国"へ散っていく) 」
ナガタ「 もし我々との共闘に志願する者があれば【アラタ】を装備させ迎えろ!裏切ろうとしてもアラタの"セーフティ"が機能し拘束してくれる! 本部制圧班は俺と来い!!生きろとは、言わない!今この瞬間が、俺達の命を燃やす時だッ!!(アサルトライフルを旗のように振り上げ先陣を切り通路を駆け出す) 行くぞォォォォォォォォォーーーーーーーーッッ!!!!! 」
コ " シャ ァ ッッ !!!!!! (ナガタが先陣を切りコンラードから離れた瞬間だった。"せり上がってくる"何かが床を盛り上げ、砕き、現れた"鉄腕"がコンラードを掴み取る)
ロナ【アリエル】「
コンラード団長!! (緋色の鉄巨人、アリエル現着。それを駆る少女がいつもの調子で声を張り上げ……) 命は奪いたくありません……!大人しく、して、くださいっ……!!(ビットを自在に操り、ワイヤーフレームのビームフィールドで通路ごとナガタ質を取り込む) 」
ナガタ「―――――――!! ロナ、貴様……ッッ!!(瓦礫が舞う中、アリエルのコックピット一点を今にも噛みつかんばかりの形相で睨みつけ血が滲むほどに歯噛みする) 寝坊の常習犯だった貴様がお早い事だなァ!!ふざけやがってクソが!!!!丁度お前を撃ち殺しに行くところだったよッッ!!!!!!(ビームフィールドへ拳を叩きつける。一般人の腕力は愚か、ブルドーザーを叩きつけても壊れないはずのそれに……) ビシィッッ (ノイズが走る。硝子における亀裂が生じていた) 」
ロナ「ナガタ、さん……?いつもとなんかちが…… ……。 いつも通りだったかも……?(デフォ顔で小首をかしげつつ、手にすっぽりと収まっている
コンラードをサブモニターに入れ)(酷い怪我……バイタルも安定していない……! まずメトロちゃんや
ヴァニタスさんと合流、それから
レイカさんに診てもらおう……!ビームフィールドで拘束できそうにもないし……!) ギュ オッッ (ビットを解除、回収しブーストをフルパージ。凄まじい速度で第10本部の居住区画へ突っ込み) ドゴォッッ!!!!(壁をぶち破っていく) 」
ナガタ「 ロ"ナ"了"了"了"了"ア"ア"ア"ア"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ァ"ッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!(白目が全て赤くなるほどに眼球を充血させ、飛沫を飛ばし狂気を孕んだ怒号を、遠く見えなくなる鉄巨人へ向け叫びちらした)ハァ……ハァ……ッ!!(落ち着け、あれはアラタを装備しても悪戯に兵力を浪費しかねない怪物だ……!他の雑魚を処理し、第0の誰かと共に確実にすり潰してやる……!!)行くぞ!!他の国へ散りそこねたウスノロから処理してやる!!!! 」
冷酷なる暗躍が、血で血を洗う同士討ちへと発展させた。それぞれの勢力がぶつかり合うシンプルな構図に、真の敵は舌なめずり。こうなったときはただ待っていればいい。料理が運ばれてくるのを待つ客のように。流れる阿鼻叫喚(クラシック)に身を委ねながらその時を待つ。……そう、すでに準備は整っていた。
だが、まだ希望がないわけでなかった。そしてそれに気がつくことはまだない。密かに動いている。まだ小さくて目にもつかないそんな光。--------------彼もまた、そのひとつとして立ち上がる。
ザッ ザッ ザッ ザッ
薬師寺九龍「(ーーーーーーーーマルガレーテとの戦いより数日。比較的早い段階で退院。各地での異変はすでに承知済み)シュポッ……フゥ~。(病院からでてすぐ、タバコで一服)なんだよ、ありゃあ……。あれが、お前らがやりたいことだったのか?(もうどうでもいい。そんな気配すら感じさせる虚ろな表情。どんなに怠くてもそれなりの正義感をもってやれていた職場。怒られたり笑ったりと色々あり過ぎた思い出。そして思い返すたびに彼の中で沸々とした感情が芽生え始める) 」
マルガレーテ『か……の、ん……』
薬師寺九龍「(最後の遺言。どんな歌よりも感情がこもっていて、胸が締め付けられるフレーズ)……(さっきまで不貞腐れに覆われた心に火がついていく。眼光は鋭く、奥歯を嚙みしめながら宙を睨み始める) …… 景気づけに、ちょいとやらかすか。馬鹿どもぶん殴るための準備運動だ(彼は歩き始める。仲間たちを救いに行く前に、これまでの自分にケジメをつけにいく) 」
錦木千束「うっわ、うわうわうわ、うわぁ~~~………いや~……こりゃ~おったまげた。(ビーチのような景色の中、場違いなソファに寝転がった体勢でタブレット端末を片手に、多分割された何かの映像を見ている)いや~、えg――――――― 」
ピ ッ (何かのスイッチが押される)
その直後、ビーチのようなものだった景色は、ごく普通のマンションのリビングへと変わる。
錦木千束「……あっ?ちょ、もう何!勝手に戻すなし…… あっ 」
井ノ上たきな「どこへいったかと思えば………こんなところで何やってるんですか、まったく。 」
錦木千束「たきな!? あ、あぁ~~……いや~まあ、なんというかその…… めっかっちゃった☆(てへっ) 」
井ノ上たきな「ふざけてる場合ですか!あちこちでいろいろ大変な事になってるの、見てましたよね。なぜこんなところで燻ってるんですか… 」
錦木千束「うっ… い、いや、だからそれはその……なに、私にだってこう、気分っちゅ~もんがだね… 」
井ノ上たきな「世間はそんなもの考えてはくれませんよ。今でも老若男女問わず、各所で奮闘していることでしょうし………千束、あなたらしい対応を期待しています。では…(退室していく) 」
錦木千束「私らしい…………ん゛~~~~~いや私らしいって何! ………ま、そうだよねー……… 」
錦木千束「――――― パ ン ッ ! !(両手で両頬を一発叩く)―――――よし! 」
―― 第8調査兵団事務所 ――
内装は
セインが指揮していた頃と変わらず。
ガジェットを扱うレギュレイターでありながらも西洋刀や甲冑が壁の要所に立て掛けられた事務所。
そのエントランスに第8調査兵団の団員の殆どが招集されていた。
団員A「レッド班、招集しました。」 団員B「ブルー班、此方も同じく。」 」
団員C「
エドガー団長から具体的な指示は?」 団員A「わからん……本部とも連絡が取れないというのにあの人は何を考えているのか……」 」
アナウンス「 エマージェンシーコール エマージェンシーコール―――(そんな時であった。詳細な指示が送られないままどよめく第8調査兵団事務所にけたたましいサイレンが鳴り響く) 」
団員A「なッ……なんだ!?」団員B「おいどうした!オペレーションルーム!何があった!」団員E「班長!オペレーションルーム応答しません!!」 」
団員D「サイレンが止まらない……機器の故障か!?」 団員F「
エドガー団長、相馬副団長共に応答しません! 班長指示を!!指示をお願いします!!」 団長A「くッ……私の一存で許可する!! レッド、ブルー、グリーン班はV.Sでプラリーニへ急行!! 残りは本部へ向かい本隊の救助活動!!」 」
アナウンス「 エマージェンシーコール エマージェンシーコール――― 団長権限による要請受諾。 全ゲート封鎖。 防火扉封鎖。 対感染兵器プロトコル機動 第8調査兵団事務所を"隔離"します (アナウンスが途絶えると同時に、ガラス張りであった出入り口、窓、その他外へ通じる一切に合金製のシャッターが連続的に堕ち…) ガコッッ ガコッッ ガコッッ ガコッッ ガ コ ン …… (第8調査兵団事務所は"封鎖"された) 」
団員A「 ばか、な……ッ!」団員B「う、上のフロアへ……! 排気口、ダクト!何かしらの抜け道はあるはずだ…… あっ」 」
ガ コ ン ッ (エントランスから上層階へ通じる階段、エレベーターも追い打ちをかけるように封鎖。鉛の壁が冷たく重く、彼等の退路を封じる)
団員A「 これは……まさか……ッ ハロに続き兵団のシステムそのものが乗っ取られた……!?」 団員B「馬鹿なッ…… 全員装備を構えろ!! "最悪"奴等が…… 」
チ ー ン ♪ (喧騒、どよめきを断ち切り小気味よいベルが鳴る。 一斉にその音の方向を向けば、 先程封鎖されたエレベーターの電子版が点滅し…… 合金の壁と同時に、ドアが開閉する……)
ゼレオロス帝国兵士「 ガチャッ ガッシャガシャガシャ ……………。(エレベーターの照明をバッグに現れた黒い塊。それは蜘蛛の子を散らすように散開しフロアー全体へ瞬く間に広がる。 円陣を組み、制式ライフルを一斉に団員達へ向けた) 」
団員A.B.D.E.G~Z「………!!(反射的に反撃しようとガジェットを引き抜き、待機状態から起動。反撃に打って出ようとするが……) ガキンッ ガキンッ (起動しない。トリガーを何度引いても、何度引いても鍵のかかったドアを開けようとドアノブを撚るような音が虚しく響くばかり) セーフティが外れない……!? なんで……ッ 」
団員F「 くそ!! やはり、やはりそうだったのか……!"レギュレイターはゼレオロスの傀儡"そのものだったのか……!! 」
ゼレオロス兵士A「 ――――――はい、全員両手を首の後ろに。(制式ライフルを下ろす。そして挙手をし、後方のゼレオロス兵へそう告げると……ゼレオロスの雑兵が"言葉"を発した) 手筈通りに"ガジェットを使用しなかったメンバー"をお願いします 」
団員A.B.D.E.G~Z「 は……? 」
団員C「……――――――!!!!(呆気に取られる他団員の中、兵士Aの言葉の意図を察し青ざめる。 そして彼だけが、"バックルに収めたままのガジェット"を引っ提げ踵を返し走り出そうとするが……) 」
ゼレオロス兵士B「 おっとッ!!(団員Cへ真横から割り込みタックル。床へ叩き伏せると同時に馬乗りになり、両腕を抑える) 突入時点でガジェットを起動していない団員だ!!急げ!! 」
団員F「!?……!!?(呆気に取られる団員、拘束される団員。 自分だけが状況が掴めず、狼狽していたが……) くそ……ヤケだ、やってやる!! 【 変身 】 (ベルトのバックルへ手をかざし、全身に電流が迸る。 隊服を弾き飛ばし、【アラタ】を装着した姿を表すが……) 」
ゼレオロス兵士C「 フッ …… ("既に振り終えた拳"を横に振り払い蒼炎を消しつつ、団員Fとすれ違い……) 八 " ギャ ァッ!!!!! (一拍遅れて団員Fが装着するアラタに亀裂が走り、爆ぜた) 」
ゼレオロス兵士A「 ――――よしっ ログ確認完了(タブレット端末を確認。フロアマップにはこの場の第8調査兵団のデータ、バイタル、"ガジェットの起動状況"が映し出されており……) 念のためガサ入れは続行しますが……様子を見る限り"害虫駆除"は完了と診ていいでしょう。後始末はどうしますか? "団長" 」
ゼレオロス兵士C→ エドガー「ああ。現状維持。いやスタンガンで寝かせておけ。始末してもいいが"そちらさん"の流儀に反するだろ。――――― あ"あ"ッ あっづ……(乱雑にガスマスクと一体化したヘルメットを投げ捨て、灰色の髪を揺らし顔を横へ降って汗を払う) ご協力感謝します、"本庁"の皆さん。 」
団員A.B.D.E.G~Z「…………。・・・・・・。 はあああアアアアアアアァァァァッッッ!!!!?!?!?(困惑、驚愕、それ以上にある程度この状況に対する大凡の理解が出来たことから生じる怒りから、怒号にも似た声を張り上げる) 」
ゼレオロス兵士A→ 庚 「ぶはぁっ (両手をヘルムに添え、丁寧にそれを外すと首を横へ振り、こういったことに慣れた様子の涼しい笑み浮かべる)いえいえ。
政府軍に貸しを作れるなら……っということで"上"も大分乗り気でしたよ。こちらこそ、仲介役を請け負っていただき感謝致します、
エドガー団長。 皆さんもお疲れ様です 」
ゼレオロス兵士C~Z→
ケイオス中央警察・国際公安部A~Z 「いやぁ、はははは。つくづくセイン・マーカスに掛かりきりだったんですなこの団は」「いやぁ、それ程の統率力ですからな。逆に彼に依存してしまうのも仕方ないかと」「下のものを怠けさせるほどの優秀な上司かぁ、羨ましいですね」 」
――――――『無抵抗』を決め込もうとしていた第8の団員を一通り拘束し終えたゼレオロス兵が
エドガー、庚に続き一斉にマスクと装備を外す。
中に着込むのは背広、それも国際公安部のバッジを胸元に身に着けた姿を晒した
ゼレオロス兵士W→
ウェルド「いやあ、全く……ここに来るまでに撃たれたらどうしようかと思いましたが……結果は大捕物でしたね(ヘルムを小脇に抱えながら、飄々とした態度で)ああ、レギュレーターの皆さんは楽にして頂いて……つくづく惜しい人を亡くしたものですね。これも軍隊寄りの組織の弱点か…… 」
庚「 えー、事後報告にはなりますが。一応説明申し上げます 我々の追う"大本命"、ゼレオロスの内通者は『ラステルム襲撃』移行の人材補充、及び人事部の混乱に漬け込み直属の部下を多く動員していました。勿論、それ以前にも第8には彼の部下が深く根を張っていたようでして……ゼレオロスへの本土突入前の際には"挟み撃ち"で一網打尽にされる事が大いに想定されていたのです。私と
エドガー団長はこの浄化作戦をかれこれ一週間前から計画していました。 こうして事後報告になったのは…… まあ、作戦の性質上、仕方ないということでご理解ください(役人めいた営業マンスマイルで説明を終えると同時に団員達から目を逸らす) 」
団員A.B.D.E.G~Z「…………。 (腕を組み、腰に手を当て、貧乏ゆすり、各々高ぶる感情を抑えるように体を震わせ沈黙を守っていたが……)」「納得できるかァ!!」「本当にここまでと思いましたよ!!」「走馬灯が見えた!!」「ちくわしか食ってねぇ!!」「去年義理チョコしかもらえなかった!!」「これ他の団にはどう共有するんですか!!」「ちくわしか食ってねえ!!」 」
エドガー「あーうっさいうっさい………。結果的に前任者の仇討ちを3割型やったんだ、おまけに後ろから刺されリスクも避けた。ご協力いただいた皆さんに感謝しろ。(耳に指を突っ込み三白眼であらぬ方を見ながら)それに………。 別ルートできな臭いのも釣れたしな (【アラタ】を装着していた兵士の喉笛を掴み、図付き一歩手前まで顔を近づける) 内通者とは別口の反乱勢力か……。機体はしていないが一応聞いておく。 」
団員F→第0護衛兵「 ひ、ひぐっ……(アラタが破壊されたことで戦意を喪失しているのか、その辺のチンピラ同然に目尻に涙を浮かべる) し、しりゃな 」
エドガー「 ペキッ (膝に護衛兵の腕を乗せ固定、チョップを下ろし "折る" ) 仲間の 数と 配置 は? 」
庚「いやぁ、一人拳銃持ってるやつもいたんでビビリましたよ。いやほんとうに、
ウェルドさんお招きしてよかったです。(そういうと紙袋を取り出し、中から"初回特典付き"の魔法少女者コミックを取り出す)巻数あってましたっけ? ああちょっと団長、穏便に……! 」
第0護衛兵「(ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"ン"!!!!!!!) ………!! ………し、しらないんだ……!共有されてなくってぇ……ご、ごめんなs 」
ウェルド「あー………それは良くないですよ、
エドガーさん……い き な り 腕 は 勿 体 な い じゃないですか、この手の外道相手に手段を選ばない時は、ちゃんと末端から削いでいくんです(ヘルムをその場に置き、
エドガーと第0護衛兵の間に割り込む様に立ち、第0護衛兵の"左耳"を掴み)良く聞こえないようですね、少し音の通りを良くしてみましょうか(笑顔ながら、何の感慨も無い異様な表情で第0護衛兵の左耳を、顔面から引き千切る) ……後輩を地獄に送ってしまいましたからね、ちょっと頑張って働かないと行けなくて 」
エドガー「 1GO!!!!! (助走をつけたボディブローを護衛兵の鳩尾へ叩き込み……) ゴシャァッッッ ガンッ ゴン…… (殴り飛ばされた護衛兵が閉鎖した入り口を貫通。遠くに見える倉庫の屋根の上をバウンドし、遠くで点になって見えなくなる) ……フゥゥゥゥ……。 "本命"には逃げられたか……察しが良いな。(拘束した面々をぐるりと見渡し)―――――ま、『仇討ち』は『無職成り立てのおっさん』の初仕事として譲っておくか 」
庚「ああ、まあじゃあ後はお願いします(ご丁寧に場外バーストした護衛兵を拘束し復活台で帰ってくる。そのまま
ウェルドへボロ雑巾となったそれをパス)……です、ね。あの狸寝入り爺さんにも一肌脱いでもらいましょ 」
庚「っと……(タブレット端末で各国の状況を確認。眉をひそめ眉間に皺を刻む)
エドガー団長、本来の任務があるでしょう。後処理は任せ先へ、我々も後から向かいます。 市民の安全こそが、お巡りの大本命ですから 」
ウェルド「(庚からコミックを受け取り)あっ、これはどうも………これで2セット目ですね、良かったぁ遠慮なく読める…… っと、情報源の回収どうも(護衛兵の装備から手早く金具を外し、それをそのまま護衛兵の"瞼"に当て)……本当に何にも知らなさそうですね。テロリストの下っ端には良くあることですが……まあ、聞いての通りです、
エドガーさん。こっちは我々がどうにかしましょう、幸い……対人戦は得意ですから 」
エドガー「 ああ、恩に着る。(庚とハイタッチし…… ) 聞いての通りだ、第8は現時刻を持って行動を再開!!バーチャルスキャナでプラリーニへ急行!!敵は機械兵に限らず、暴走した第0!!偽造ハロ"トロイ"! 反乱軍!!多岐にわたる!!生きて戦果を上げてこい!! 俺は…・… "ケジメ"をつける……ッ!(振り返らず背を向けたまま団員へ指示をし、自身は先程開けたシャッターの穴から矢のごとく飛び出した) 」
団長会議が終了してから数分後――――
― 第3調査兵団事務所 ―
……要件は以上よ。もう一度言うわよ…――――― 私は"本気"だから
劉狼「―――………以上が、つい先ほど行われた合同会議に現れたイーティス・センシオンからの宣戦布告の文言である。(事務所の作戦会議室内。プロジェクターに投影されていた合同会議の記録映像をリモコンで停止させる) 」
ライオット「…ッ……(記録映像の一部始終を見終えてから、居たたまれない気持ちが昂り身を震わせていた) アイツ…正気なのか…!?本当に、五大国全土で反復現象《オーバーラップ》を一斉に…ッ…… んなことをすれば…俺たちのこれまでの苦労だって、全部水の泡になるじゃねーか…ッ…! 」
アサギ「……ん~……(撮り乱れる
ライオットの一方で、顎元に手を添えて考え込んでいる) 」
劉狼「だがしかし、あの者は本気でそれを行おうとしている。現に調査した結果、五大国全域には確かにヘリックスシリンダーが幾つも設置されていた。除去作業は極めて困難…更には、下手に抵抗し彼女の神経を逆撫でする様なことがあれば、いつヘリックスが世に解き放たれるか分かったものではない。悔しいが、今は要求通りに事を進めるしかないのだ。 」
これは私の『夢』であり、全人類の『夢』…
誰もがその境地に到達しようと目指した…けど叶わなかった…その挫折と後悔の上に立つ殿堂なのだわ…!
ライオット「―――……アイツの『夢』って……?アイツのやろうとしていることが、"俺たち誰もが"望んでいることでもあるって…!?なんだよ、それ……意味が解らねぇ……!(以前、マリ
マロンで相対した時もそうだった。あともう少し…あともう少しのところで、彼女の目的を、そこに隠された本当の意味を掴めそうだった。だが、いつもそうだ。あと少しというところで、いつも運命に遮られてしまう。「自分が知るにはまだ早い」と、その現実を突き付けられるかのように…―――) 」
アサギ「…んん~~~~……っ……(頭をこれでもかというほどに傾けながら考えている) 」
劉狼「……我々はこれまで
ゼレオロス帝国と何度も熾烈な争いを繰り広げてきた。その中で少しずつ紐解かれてきた事実もある。だがしかし、あの者…『 イーティス・センシオン 』の真の目論見がどのようなものであるのかは、まだ判断材料が少ないのが現状だ。何より、彼女は表舞台に滅多に姿を現さない… これまでの騒動の引き金を起こしている張本人であれば尚のこと、自ら表立って行動することがないのも頷けよう。だが、そんな彼女が、我らレギュレイターを手招いている。理由はどうであれ、いよいよあの者の真意に近づける時が来たのだ。 」
ライオット「…それも、今…このタイミングでか……マジで何を考えているんだ……?俺たちを遠ざけたいのか…近づけたいのか… 今までのゼレオロスの襲撃との繋がりも、まるで辻褄が合っていないような…。そもそも、俺たちがずっと追い続けていた『反復現象《オーバーラップ》』って、結局何だったんだ…っ…?解明方法が分かって、そいつが俺たちが思ってる以上に脅威なものじゃないことも理解した…(マリマロンにおけるエデの証言を思い出す)……何か……何か、大事なモンを見抜かってる気がする……そんな気がして、ならねえんだ……っ… 」
アサギ「 んーーーーーーーーーーーー……(腕を組んでぐぐぐーっと上半身を海老ぞりさせて、まだ考え込んでいる) 」
劉狼「…素性も痕跡も、その一切を謎に晦ました女… ただ確かなことは、我々が今なによりも追いかけるべき存在。そしてその者が、ゼレオロス帝国にいるということ。……ここで、本題に戻す。これより我々「第3調査兵団」は、ゼレオロス帝国へと繋がる地下空間…『 地下鉄国《 アンダーホーム 》 』の調査任務に入る。五大国より預かった経路図を基に、この大迷宮とされている地下を実際に辿り、ゼレオロス帝国がどこから五大国へ進出しているのか…それを突き止めれば、必然的に我々"も"奴らのもとへ到達できる、ということだ。 」
ライオット「こんどはこっちが攻める時か… ゼレオロスとの"戦争"に発展したことも、まだ実感がわかないが… 俺たちに課せられたこの任務が、レギュレイターの……いや、この五大国の未来が懸かっていると思うと、今まで以上にプレッシャーを感じるぜ… なにより敵の巣窟(アジト)に限りなく近いところへ、「俺たちだけ」が向かうんだ…腹の括り度時かもしんねえな……
アサギ、お前は大丈夫なのか―――(ここでようやく隣の
アサギへと振り返る) 」
アサギ「 んんんんんんんんんん~~~~~っ (椅子を反対に座ったままイナバウアーの体勢でまだ熟慮していた) 」
ライオット「おい!!つーかお前さっきから何考えてんだ!俺と師匠の話聞いてたんかよ!? 」
アサギ「聞いてるっすよー!アタシは先輩と違って耳はかなり良い方なんで~。(逆さまになった顔でヘッ、と嘲笑する)………!あー……や~~っと…"思い出した"っす…!(何かに気づいたように目をぱちりと開眼させ、態勢を元に戻した) 」
劉狼「む…
アサギよ、どうかしたのか…?(楽観的に見えていつも鋭いところに着眼する彼女のことを知っている為か、やや食い気味に伺おうとする) 」
アサギ「……あの独特な喋り方……『 ワルンジョ 』様っすね…!(人差し指を突き出しながら語り出す) 」
劉狼「わ、ワル……??(聞き慣れないカタカナ名義に首を傾げる) 」
アサギ「えーーーっ!?知らないんすか!?幼児向けアニメ番組「それいけ!トッタマン!」に出てくる悪役女性の『 ワルンジョ 』っすよー!子供向けにしてはやや刺激の強いボンテージ衣装がえてぃてぃでその上頭もキレててなのにちょっと間が抜けてるお茶目な面もあって…でもちゃんと悪のカリスマ性も輝いてるから、結構主人公より人気が高いんすよ?何よりあの特徴な口調っすよね!「~なのだわさ!」とか、決めゼリフの「詫びてもらうのだわ!」とか、あの独特な言い回しが何ともクセになるというか…!そんな彼女でも悲しい過去があってそれが明かされる第34話は涙腺崩壊不可避な神回d(オタク特有のマシンガントークで語り出す) 」
劉狼「わ、わかった……もうよい、
アサギよ…(マシンガントークに立ち眩みを覚えてきたのか思わずよろめいてしまう) 」
ライオット「……あー……言われてみりゃあ確かに…最初にあった時からな~~~~んか妙に聞き覚えのある言い回しだなと思えば…俺もガキのころに観てたわ…懐かしいなぁ………ってぇ、今はそんなことどうでもいいだろ! とにかく、地下に突入するってんなら今まで以上に気を引き締めなきゃならねえ…そうだろ、師匠? 」
劉狼「うむ。調査任務中にゼレオロスの兵団と遭遇する可能性も大いにある。あるいは、イーティス・センシオンが宣戦布告をした時短から、既に我々を待ち構えているやもしれん。よって、万全な態勢でこの任務に当ろうと思う。だがしかし、敵兵力によっては無理な戦闘は避け、早急に撤退する。
ゼレオロス帝国との戦争は、我々が得た情報を地上の本部へ持ち帰ってからだ。そのことを肝に銘じておくのだ、いいな? 」
アサギ「うぅ…っ……アニメの話題で気を紛らわせようとしてたんすけど、やっぱり行くんすね…地下…… まあでも最悪の場合先輩だけ置いて帰ればいいから大丈夫か!先輩、今の内に遺言と一緒に口座と暗証番号教えてください。 骨と一緒に拾っておくんで☆(きゅるん顔でサムズアップを送る) 」
ライオット「(このヤローーーーーーーーーーーーーーーー!)(プルプルッ)(ぐぬぬ顔で拳を震わせる) 」
劉狼「……二人とも、覚悟はとうにできているようだな。(いつもの調子と変わらない様子から杞憂だったと悟り、どこか安堵な笑みを浮かべる) 他の部隊も、気たる戦争の瞬間に備えて各々戦闘準備態勢に入っている。我々も、ただちに現場へと向かう。二人とも、早速だが出発準備を抜かりなく行うのだ。今から一時間後、事務所ロビーに集合せよ。……では、一時解散! 」
そして、定刻となり――――
ライオット「――――……っし、いきますか~…!(自室のドアを開いてロビーへと向かう)……おっ、師匠。……?あれ、
アサギの奴は…?(冷蔵庫からコーラを抜き取る) 」
劉狼「……?いや、まだ来ていないが…(既にロビーで待機しており、軍用タブレットを操作して逐一共有されていた情報に目を通していた) 」
―――― や~~、遅れました~~~~!(そんな中、
アサギのいつものような腑抜けた声が聞こえる)
ライオット「(来たか…)……った~く…遅ぇぞ…まさかこんな時までゲームと化してたんじゃ―――ぶゥっ!?(
アサギの方へ振り返った途端、その姿を見て思わず天井へ向けてコーラを噴き出した) 」
アサギ「いや~…準備に思いのほか時間かかっちゃってぇ… いやね、女の子っておめかしとか大変なんすよ?マジマジ。(そういってようやく姿を現すと、いつもの任務服とは違った衣装であった。以前よりも比較的露出度としては高い、白を基調とした軽装。これからの戦闘に備えてか、太腿には左右にそれぞれ拳銃とナイフを仕込んでいた) 」
ライオット「おま……っ…… それ、前よりきわどくねえか…?おい、特に後ろ!背中!見え見えだろ!なんでそんなもんに着替えてんだよ、教えはどうなってんだ教えは!(口元のコーラを慌てて腕で拭った) 」
アサギ「え~~、そっすか~~~?そもそもアタシは後衛として最後尾に常に構えてるんでぇ、誰も見ないとは思うんすけどね~…… てか、なんすか。先輩、意識しちゃってるんすか~?え~~~? (にまにまと悪戯な笑みを浮かべては小悪魔な笑みで嘲笑っている) 」
ライオット「バ、バーロー!先輩(オレ)が後輩(おまえ)に見移りするわけゃねーだろ…っ!おちょくってんじゃねえ…!……つか、それでも人前に出るときはなるだけ背中向けんじゃねーぞ。そん時は(俺が)陣取ってやるからな… 」
アサギ「……! ……へぇ~~~…?先輩ってば、"やさしー"んすねぇ~???(両手を後ろに組みながらすりすりと詰め寄っては上目遣いで顔を覗き込む)……まっ、そういうことならお背中預けるんで。……あ、だからって?襲ってきたら先輩の眉間に鉛玉ぶち込みますからね?(手で拳銃のジェスチャーを取って
ライオットへ「ばーんっ♪」と行う) 」
ライオット「しねーよバーカ…!(ったく……世話の焼ける後輩(ヤロー)だ…)(参ったと言わんばりに後頭部を掻きむしりながら劉狼のもとへ歩み寄っていく) 」
劉狼「うむ、衣替えをすることで気持ちも切り替わろう。
アサギなりの覚悟の決め方というものだな。……さて…(タブレットをしまう)……時間だ。これより調査任務のため、現場へと向かう。既に掴んだ情報によると、もとより五大国の各王朝は地下への通路は全て封鎖している。そこを開錠して潜ることもできるが…その先は、王族たちも把握できていないほどの迷宮が広がっているという。正直なところ、今の我々には時間がない。とてもではないが、正規ルートを辿るのは現実的ではない。 」
劉狼「…だが、どうやらラステルム王国にある中央公園…その噴水に、地下へと繋がる通路の在処を示す手がかりがあるという。そこに隠された通路こそが、
ゼレオロス帝国への最短ルートである可能性が見込まれている。確証はないが、調べる価値は十分にある。まずは、その中央公園へと向かおう。幸い、我々は数日前の行方不明の猫の調査でその付近には一度踏み入れているからな。 」
ライオット「…ああ、あの時の……――――(ふと、あの時、猫と戯れていた
リベルの横顔がちらついた―――) 」
ライオット「――――……!(だが、彼女は「敵」だった。もう、あの時の「少女」は、いない。総見切りを踏んだように首を強く振るう)……わかった。じゃあいくとしますか…! 」
ラタリア「 いくのらー! 」
劉狼「……… 」
ラタリア「………………どしたのら?急に静まり返って?(・ω・三・ω・) 」
ライオット&アサギ『 う え え え え え え え え え え ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ぇ ! ? ! ? ! ? (そこに"いる"
ラタリアを見て絶叫した)』
ラタリア「うおわっ!?なんらよ!静かになったと思ったら今度は叫びらして!!Σ(・ω・ノ)ノ(二人の絶叫に跳び上がる) 」
ライオット「な、な、な……なんで博士がここにぃ!?(びっくりしすぎて尻もちをついている) 」
アサギ「そそっ、そうっすよ!確か研究に追われて当分はしばらくこっちに戻ってこないって言ってたはずじゃ…!? 」
ラタリア「……なーんらそんなことらか。それならもう終わったらよ~!(`・ω・´)フンスッ(えっへんと腰に手を回す) 反復現象《オーバーラップ》のアルゴリズムとその治療法は既に解明されたし、UpG.《アップグレード》のVer.Ⅱの開発も完了したし。まあでも…やることがなくなったと言えば嘘にはなるけろ…―――(奪われたプロトユナイタルウォッチの件が過るが)――― ……とにかく!ようやく目途がついたから、はかせも戻ってこれたのら!これれよーやく、みんなと一緒に行動できるらよ~!(あいかわらずだぼだぼな長袖を振り回しながら応える) 」
ライオット「お、おぉ…!そうか……それならよかった…!……ってことは…そうか…!これでやっと、俺たち『 第3調査兵団 』の完全復帰というこだな…!(どこか嬉しそうに目を輝かせる) 」
アサギ「そう言えば今の今までいろんあことがありすぎてみんなが揃うことなんてなかなかなかったっすからね~…なんだか懐かしい感じっす…♪ 」
劉狼「………ここまで長かったですな…。よくぞ、お戻りになられました…―――― 『 団長 』。(フッ、と微笑む) 」
ラタリア「うんうんっ、はかせもみんなのもとへ戻れてうれしいんらよ~♪ って、「団長」はよすらよ劉狼~!あんまりその呼び方は好きじゃないら。はかせは「博士」なのら!(っでーーーーん!) 」
ラタリア「……あっ…!そういえば…アサギ~!劉狼から聞いたらよ!マリマロンであのエデ女王に一言いってやったんらってね?すごいらねー!流石博士呑み込んだ通り、キミは意外と度胸のある娘ら!
ライオットに負けていないらね?そんなアサギに、御褒美というわけじゃないんだけど……これを渡しておくら!(そう言うと彼女へ小型円盤デバイスを差し出す) 」
アサギ「いやぁ~…それほどでもぉ~……えへえへ… ……んぇ?なんすかこれぇ?(いただいたものをまじまじと見つめる) 」
ラタリア「それこそが、『 UpG.《アップグレード》 Ver.Ⅱ 』の完成形のひとつら!以前開発に成功した第一弾の「UpG.」は、各団員のガジェットに"ブースト"機能を搭載したものらったら。謂わば、内臓式拡張機能ら。そして…今回新たに開発を進めたものが、第二弾となる『 UpG. Ver.Ⅱ』。これは逆に外付式拡張機能として企画したものれ、既存ガジェットに新たに装着することで、"ブースト"という限界点を越えた火力を引き出せるものになった設計なんら! 」
ラタリア「今渡したのは、その「UpG. Ver.Ⅱ」の完成品…―――― その名も、『 爆散《 スターダスト 》 』!
アサギが所持している既存ガジェットの「爆破《 スターマイン 》」と同じ遠距離狙撃に特化した、ロングレンジレールガンら!変形ギミックは以前よりも少ないけろ、その破壊力は従来の何倍以上も誇るんら。あまりにも大きすぎるから、普段はそのデバイスに格納しているんら。 」
ラタリア「らけろ、一番特記すべきなのは…Ver.Ⅱ特有の"合体変形機構"ら!「爆破《 スターマイン 》」と「爆散《 スターダスト 》」は、その機構を使い合体が可能…!その火力はサテライトキャノンレーザーに匹敵する、そりゃあもうとんでもない破壊力を有するら!理論上、Ver.Ⅱはゼレオロイドの装甲で一撃を貫通する程の攻撃力が目込めるんら!人の身で扱うのはかなり大変というか、凄まじい負荷がかかる…そのことを覚悟して、「ここら!」って時の"切り札"として発動してほしいら…! 」
アサギ「なななっ…なんかよくわかんないすけど聞いた感じぱねぇっすね!!!!いいんすか、これをアタシに…!?はかせちゅき……𝑩𝑰𝑮 𝑳𝑶𝑽𝑬______(両手で指ハートを送る) 」
ライオット「うおすげぇな……よかったな
アサギ。やっぱ博士の技術はすげえわ…!これはただの復活じゃねえ…むしろ、"進化"だ!EVOLUTIONだ!俺も… ス チ ャ … ――――(ユナイタルウォッチを取り出す)……『 コイツ 』の扱いにはなんとか慣れてきた。あとは、発動できる規則性が掴めればいいんだが… 」
ラタリア「うんうんっ。
ライオットが持つ純正なユナイタルウォッチにはまだまだ解明されていない謎が多いんら。はかせも技術者として、その力を今度は近くで拝めるのら…!わくわくなのらっ♪ 」
劉狼「
ライオット、アサギよ。貴殿等がレギュレイターに入団してから、様々な任務を行ってきた。だが、機械生命体や
ゼレオロス帝国との戦いを経てから、この数週間では劇的な成長を遂げた。もはや貴殿等を過保護に面倒見ることはない。これからは、共に肩を並べる対等な「仲間」として、その力、存分に振るってくれ。……さあ、準備は整った。博士も合流し、これより我々第3調査兵団は、地下鉄国《アンダーホーム》への調査任務に入る! 」
アサギ「いよいよっすね……!(受け取ったばかりのデバイスを握りしめる) 」
ライオット「ああ、師匠…!ここからが、俺たちの―――――?(意気込もうとしたその時、ふとその言葉が詰まった。準備は整った。博士も合流し、新兵装も手に入れた。何も抜かっていることなどないはずだ。だが……何か、何かの存在を忘れているような気がする。そんな思いを巡らせていると、ようやくその正体を思い出した) 」
ライオット「―――……なあ、師匠…?そういえばアイツ…『 ロジェスティラ 』って…どうしたんだ…?確かまだ、研修期間中で俺たちと一緒にいたはずだが… 」
アサギ「……!あぇ…!?そ、そういえば…さっき(※ウェスター王国襲撃事件鎮圧)まで一緒に行動してたっすよね…?事務所に戻ってから姿を見てないような……(周囲を見渡す) 」
劉狼「………―――(「ロジェスティラ」……彼女の名前が話題に上がった時、合同会議で
エドガーに告げられたあの言葉が過る――――) 」
――――― マリ[[マロン]]、ラステルムの監視カメラログだ。 ロジェスティラは"クロ"だ。
劉狼「……彼女は…ロジェスティラ殿は……――――(そう言いかけた時…) 」
ラタリア「―――― はぇ?(テーブルの上に置かれたお菓子の入ったバスケット。そこへ手を伸ばそうとした時、そのバスケットの手前に『 一通の手紙 』が置かれていることに気づいて、お菓子と一緒に拾い上げた)……なにこれ…?(手紙の背面へ裏返すと) ぁ―――――! (そこに記された「名前」に、目を見張る) 」
ラタリア「………――――― ん っ (その後、手紙を
ライオットへ差し出す。代わりに読んでほしいのだろう) 」
ライオット「……?なんだ、『 手紙 』……――――!(傾げながらその手紙を受け取り、同様に背面に記された名前を見て思わず声を上げた) ………… (すると、封筒を開いて中に折り畳まれた手紙に目を通し、他の三人も聞こえるくらいの声で、読み上げるのだった――――) 」
「地下だ。 ラステルムの噴水広場地下シェルターへ、私の拠点に通じるエレベーターがある。 ヘリックスの侵入を防ぐことは出来ないが、時間稼ぎになる」
「――――――はっ それで何になるというのか……… 今さらじゃないか」
――――――遡ること2時間前。合同会議直後
――ラステルム地下■■層――
通気孔からファンを通じて送られる外気のみが酸素供給源となる地底。
8mはあろう支柱に光源である無数のモニターや機器が巻き付けられ、
その周辺に冷蔵庫やベッド、ソファーなどの申し訳程度の生活空間が介在するフロア。
彼女はその時をただ待っていた それは……いつから?
医学生『
ゼレオロス帝国の実態を知りながら、医師として手を差し伸べられない無力に嗚咽したあの昼下がりから?』
軍医『見捨てられた、いや世界の視界の端に追いやられた村から痩せこけた子供を拾った黄昏時から?』
虫螻『育てた子供たちが、誰にとっても駒でしかなく、彼、彼女らさえもそれを受け入れたと知った……一人だけみっともなく慟哭したあの夜から?』
オアシム『―――――違う、きっと日陰を視界に入れた誰もがずっと待っている筈だ。こうして繰り返される今から、自分だけが命を対価に抜け出す事を だから』
イシス「―――――――そんな被害者面をするな。医者などと……命を活かす使命の役を羽織った…… この世界に巣食うでかい害虫が…… 」
亀裂の走る鏡に五指を食い込ませ、洗面台に手を付き乾いた笑いが溢れる。
もう嘆くには枯れ過ぎた、懺悔するには老い過ぎた、やり直すには……やり直す術はなかった。
イシス「 ドッ …… カラ ン カラ ン (複数存在する拠点を、意地汚く転々とし追跡を逃れようとしたからか。7日間に渡る不眠、食事、水抜き。 体力は底に穴が空き、少女を象った老人の擬態は限界を迎えた。 最後の糸が切れ、巻き上げた埃が粉雪のように降り注ぐ中で沈む) 」
カツ ン カツ ン (処刑台を登る必要はない、降りてくる。 このフロアへ通じる螺旋階段を天使<彼女>は降りて、私を迎えに来てくれる。 彼女に根源的罪を負わせる事に対する悲観もない)
ロジェスティラ「 カツ ン (人の叡智と暴力の象徴である"ハンドガン"を片手に天使は地獄の蓋を開け"堕天"した。ただ目の前の全てを映し出すだけの無垢な瞳は、空へ糸を吐き疲れ横たわる罪深い虫を冷たく見下ろす) 」
イシス「…………(上体を起こし、背を壁につけ"顔を的にしやすいよう"起き上がる。)………ありがとう、ロジェ (ああ………) 」
――――――――結局、『死にたくない』が最後の本音か
パ ァ ン ッ
封筒の中には一枚の手紙と"地図"が同封されていた。
薄く柔い質のコピー用紙に噴水がマーキングされたラステルム王国の地図と、8枚にも渡る地下の見取り図。
いずれも赤のマーカーで侵入経路やトラップの回避方法、ドアの解除キーなどが微細記されていた。
残る一枚の手紙には、10にも満たない子供が書くような、拙い文字で書き殴られていた
第3調査兵団のみなさんへ
じご報告になり申しわけありほせん。
わたしは、今日づけでレギュレイターからだったいします。
内通者・ゼレオロスがわの裏切り物のそんざいが、
レギュレイターという組織にうたがいと、錯乱を与えたことは痛いほど知らされました。
ごめいわくをおかけし、もうしわけありません。
エドガーだんんちょうから報じれているとおり
わたしゼレオロスと共同任務に当たる傭兵組織『クリティアス・ヘイヴン』の構成員です。
本作戦の指揮官、ウィリアムは政府軍本部にぞくし、レギュレイターの人事にかんしょうする事ができます。
オアシムというぎ名でイシス・ローシャをレギュレイターへ参加させました。
地下鉄国と五大国の中間層に彼女を待機させ、内通者とゼレオロスの仲介やくをになっていました。
事態が急変したのは、ラステルム襲撃事件からです。
セイン・マーカスの死を、監視カメラで確認したからでしょう、
彼女のしんきょうに変化があった、とウィリアムは言っていました。
近い内、仲介やくとして機能しなくなる。
そうなる前に、処理をする必要がある。
そうして彼女を殺 すため派遣されたのが、アトラスで彼女に育てられた私でした。
団長会議で、地下ルートをレギュレイターに教えた彼女に利用価値はないものとだんじられています。
私は任務を遂行しに行きます。
でも 恨みはありません だってしかたないことなんです
私はエフィリア王国とゼレオロス帝国がわに国境を引かれた「エリア7」のひとつ、ノクス村の住人です。
ウィリアムにひろわれ、イシスに育ててられ、五大国と戦うため生きてきました。
わたしたちを戦争の駒として 改造人間として育てたのはイシスです。
でも それでも 私達を生かそうとしたのも彼女です
マリマロンで私は、エデ女王のあなた達レギュレイターの たくさんの人達の"むじゅん"を見ました
こまかいことは大人みたいにわかることはできないけれど……
ただやっぱり"しかたなかったんだ"って、今は思います。
だってこの世界はどこまでもしかたなくって、いみはなくて、悲しい事の先に嬉しいことは待っていなくって
人はただ生まれてくるだけ、増えるだけ、増やせばいいだけ、消耗するだけ
人を作ったらそれだけでいい、しあわせかとか、
いきられるかとかどうでもいい それがこの世界で、社会じゃないですか
―――――それでも
―――――それでも、いみもないのに団長会議でイシスが抗ったから。
あなた達レギュレイターが彼女をかえてしまったから。
平和なんて、嘘だらけの虚しいことばを、ほんとうにしようとするから
諦めない人がいるから……
そのせいで 私はわからなくなるんです
虚しいとわかっているのに、諦めることができなくなったんです
命はただ生まれ消費されるもの 人は生物の一種でしかない
社会とは、命を循環させるための機能
幸せとか、尊厳とか そんなものはただ、全てが虚しいだけ
なのに…… なのに わたし はあなた達のせいで
あの人を 虚な嘘にまみれた"きぼう"を諦めたくない。
だからイシスを、みらいをどうかよろしくおねがいします
追伸:マリマロンの海で過ごしたあの夜が唯一の、
虚だけれどしあわせな時間でした 今までありがとう
ロジェスティラ
ライオット「――――………(拙い文字で、それでも嘘偽りのない誠の言葉がつづられたその手紙を読み終えた。自分の中に沸き起こる感情はあまりにも複雑で、一つ一つを紐解いていくことはできない。まるで魂が抜け落ちていくような脱力感だけが残されている。そう思わせるように、手紙を持っていた手が、だらりと落ちてしまっていた―――)」
アサギ「…………あの……え、と…… ………(全員の顔色を窺うように、恐る恐る見渡している。知られざる真相の数々。自分たちが
ゼレオロス帝国と戦っている水面下で、あまりにも俗世的な事態が…そこで過ごしてきたロジェスティラの人生を目の当たりにし、マリ
マロンの一件が脳裏をちらついた) 」
劉狼「………(
エドガーの言う通りだった。第3調査兵団が独自に活動していた内通者の詮索。その正体は、第5調査兵団のオアシム…「イシス・ロージャ」そのひとりであったのだ。そして、これまで研修団員として身近に慕っていたロジェスティラも、そんな彼女と密接な関係にある少女。二人は、皮肉なことに「敵」側の人間だったのだ。その真実を知るも…人狼は激昂するどころか、どこか悲壮にくれたかのようにその厳めしい眼差しが垂れていくのだった) 」
ラタリア「……「イシス」……―――(同じ科学者として、彼女とは何度か関わることはあった。そこに築かれた壁はあまりもぶ厚くて、覗き見ることなど到底できなかった。故に彼女の真意など知る由もなかった。だが、こんな形で、知ってしまったのだ。彼女もまた…「人間」(ひと)であったということを。そして、そんな彼女に育てられたロジェスティラも、また――――) 」
ライオット「………
アサギ…師匠…博士…… 俺さ…この道を進んでて、時々思うことがあんだ。こんな世界に、正義も悪も本当は無えんじゃないかって。世界にとっての害悪も、誰かにとっては幸福であるように…正解なんてものはないんだって…。じゃあ、俺たちは…何のために戦っているんだ?何を信じればいいんだ?何を守ればいい?……ずっと掲げてきた自分の"正義"を、見失いかけることがあんだ…―――― 」
同じことの繰り返しって、アンタら政府の人間はどうだっていうのよ…!アンタらが言えた口!?
いつも後手に回って、あはっ!いったい何人の犠牲を出したわけ!?
指でもくわえて黙って見ていれば良かったんじゃないの!?
―――いい?反復現象《オーバーラップ》は絶対に止めない。アタシはもう、止まるつもりはない!
私の『計画』は人類が到底辿り着けなかった『夢』なのよ!誰もが追い求め、挫折し、諦めるしかなかった『悲願』なの!
それをアタシが叶えてやろうって言ってるのよ……アンタたちバカどもには絶対に成し得られない!!
ライオット「……何度も、何度も迷ってきた。その迷いを繰り返してきた今日まで、結局俺の中で確かなものってのが見つからない。ただ衝動的に何かに駆られて…自分を突き動かしてきたものだけに頼ってきた…こんなことで、俺は自分や、誰かのために何かをしてやれるんだろうか…?俺は……――(俯きかける) 」
劉狼「……「正義」とは、"正しき義"と書く。では、"義"とはなんだ。"義"とは、大まかには正しさを意味するもの。しかして単純な「正しい」ということではないのだ。個人的な正しさや、社会的な正義を越えること…それが"義"だ。正しいという時、それが何に対して正しいか?何に適っているのか?故に人間(ひと)はそうして、己の正義を問いただす。己の中に、いついかなる時であろうとも、己自身が拠り所にできる揺るぎない意志。それを持つことが大切なのだ。 」
劉狼「難しく考えることはない。言葉にできなくてもいい。形に残す必要もない。ライオット、貴殿のその衝動の行くままに往け。それが貴殿の"正義"だ。これまでも、これからも…貴殿が選んだことが、たとえ世界や人間にとってどれほど迷惑がかかることだとしても、その行為が…貴殿が成し遂げたいと思うその意思が、やがて何かの救いになるというのなら、拙僧はその心を信じよう。 」
アサギ「……
ガトウ大先輩から先輩の話を聞いた時、納得したんす。どうしてアタシって、先輩の後ろをついていくようになったのかなって。 」
それがあいつなんだよ。自分の正義を振りかざすような小心者じゃねえんだ。
俺も大概人のことを言えた義理じゃねえが、言葉でどうこうするより行動で示すタイプなんだろうな。
理屈で考えるよりも、先に身体が動いてしまう。
そのアクションによって成し得たことを、形のない言葉で遺すなんてのはナンセンスだ。
だからそういうことに関しては何も言わねえだよ、あいつは。
よく、口癖のように言ってたな…「一度きりの人生を悔い残さず生きたいから」って。ああ、わかるさ。
振り返れば俺もたくさん後悔してきた。人間誰だってそうだろう。
[[ライオット]]の奴もきっと、俺たちには知らねえいろんな後悔を背負ってきたんだと思うと、
あいつが普段から真っすぐに進もうとするのも分からなくもないな。
お前たちも、いろいろ苦労を背負って生きているだろうが、目の前のもんとちゃんと向き合って生きて行けよ。
「後でどうにかなる」なんて思ってたら、きっとそいつは離れちまう。
手を伸ばせる距離にあるもんは、しっかり掴んでおけ。
あいつ([[ライオット]])がそうしているように、な―――
アサギ「……無駄に人生を浪費して、後悔ばかりを募らせてきたあたしにとって、先輩の生き方は憧れだったんだろうなって。だからあたしも、悔いのないように生きようって思えた。あの時…アトラスで先輩が女王様を殴ろうとした時、あたしの方から先に手を出したのも…そういうことっす。どうせ自分がやらなくても、時間は進む。でも、進むのは「誰かの時間」であって、「自分のもの」じゃない。結局自分だけ取り残されて行ってしまう。孤独だった、あの時のように…。 」
アサギ「……先輩。あたしは先輩の、そういう前のめりな人生…けっこー好きっすよ。悩むことはたくさんある世の中だけど、誰かさんのようにバカみてえに頭から突っ込んでいけば、案外どうにでもなっちゃうんだって。(エデ女王と分かり合えたあの時が、フラッシュバックする) だから…またいつもみたいに突っ走ってくださいよ。倒れそうになったら、そん時は頼れる後輩が後ろから掴んであげるんで…♪(二ッとはにかんだ笑みを送る) 」
ラタリア「……
ライオット?はかせは逆にね、衝動に駆られ過ぎて目の前が何も見えなくなっちゃう、盲目的になったことがたくさんあったんら。(その辺のソファに座り込んでは、手に取ったチョコバーの包みを開けて食べ始める) 天才的な博士がいつもドジを踏んじゃうのは、そのせいら。あ、いや、これは自分を擁護するわけじゃなくてら?💦」
ラタリア「…コホンッ…とにかくね、大人になろうが、子どもであろうが、目の前のことに夢中になることはあるし、そうなると周りが見えなくなることもある。自分の前にあるものらけに集中できていれば、どれだけ幸せなんらろうか。それれも、時間はあっという間に過ぎていくものら。誰しもが時間の流れを早く感じるのは、そのせいなんら。(気が付けば、チョコバーは丸ごと一本食べきってしまっていた。空になった包み紙を、どこか物悲しげに見つめる) 」
ラタリア「じゃあ、なにもかもに無関心であるなら…見失うものもないし、時間が早く過ぎていく感覚に焦ることも無くなるかと言われたら、それは違うんらよ。「愛の反対は無関心」といわれているように、人は、目の前にある何かを見捨てられないと感じた時、そこに"愛情"が芽生える生き物なんら。(開封しようとしていた二本目をもってソファから立ち上がる) 」
ラタリア「母親が我が子を愛するように、その成長を見届けるように… そうやって人は、愛に盲目になるものなんら。 愛情を失えば、残された時間はただ空しく風化していくだけ。生き甲斐なんてあったものじゃない。らからね……見えなくなったって、いいんら。周りのことが何も見えなくなるくらい、目の前にあるものだけでも大事にしようと思う、その愛情だけでも大事にしてほしい。キミも、ここにいるみんなも、そうやって誰かの"愛"に育てられてきたんらよ。(そしてそのお菓子を、ライオットへ差し出した。何処か母性的な笑みと共に)」
ライオット「……みんな……――――!(三人それぞれからの励みを受けて、自分がどれだけ小さなことに、些細なことに振り回されていたのかを、思い知る)………そうだ…な…… そういえば、そうだった…。俺はいつも、いつだって…自分がやりたいようにやってきた…。人に褒められたいから、認められたいから、何かを実感したいからとか…そんな、生きてる証が欲しいんじゃなくて…――― 」
ライオット「――――――― "俺が「俺」として生きている証"を、見つけるため 」
青年の「記憶」に次々と思い浮かぶ。
誰かに生きる道を教えてくれたこと。誰かに意思を託されたこと。誰かと衝突したこと。誰かと笑いあったこと。誰かと夢を語り合ったこと…
そんな、赤の他人が辿ったものではない、確かに自分自身が刻んできた、「確かな記憶を」――――
ライオット「……俺自身がそうであるように、他の誰かにだって"生きている証"は必ずある。繰り返される人生の中で、俺たちは必死にもがきながら、今でもその"証"を探している。どんな奴にだって、必ずある。俺は……そう信じたい。 」
ライオット「あいつも…『 ロジェ 』もそうなんだ。あいつにだって、生まれきたことに意味はあるはずなんだ…!誰かを殺すため"だけ"なんて絶対にあり得ねぇ…!あいつだって、「人間」なんだ!俺たちと同じように、何かのために生きようとしている…そんな……「人間」なんだ…… オアシム団長も…きっと、それを願っているはずなんだ… 」
ライオット「……あいつが「諦めたくない」っていったんだ。あいつにも"希望"はあるんだ。本当は同じで、一緒だったんだ。「俺たち」と――――(アサギ、劉狼、ラタリアへと、その一人一人の顔を順番に見つめる) 」
アサギ「……じゃあ、目指す先は決まったんじゃないすか?♪(両手を後ろに組んでにんまりと笑う) 」
劉狼「左様。もはや、レギュレイターやゼレオロスといった所属どうこうの話ではない。同じ「人間」(ひと)ならば、何かを求めているのならば…手を差し伸べるのもまた「人間」(ひと)の進む路――――(腕を束て強かに頷く) 」
ラタリア「迎えに行くしかないらよ!あの娘だって、『 第3 』の一人…―――― 『 家族 』なんらからっ♪(万歳して長袖をぷらぷらさせる) 」
ライオット「――――!(全員の意見が、一致する。こうして自分は何度も救われてきたんだなと、あらためてあたたかな実感を覚える。いろいろ迷いながら進んできたけれど、「ここ」に辿り着けて本当によかったと、今なら胸を張って言える。その為なら、戦うことも、守ることも、また信じることもできる。そして自分がそう感じたように、誰かにもそう感じほしい。その"生きている証"を――――) 」
ライオット「 ガ ッ (
ラタリアから受け取ったチョコバーを豪快に食し、それを大好物のコーラで喉奥へと流し込む) 」
ライオット「 行こうぜ、地下へ。 いや…――――――『 ロジェ 』のもとへ! 」
― PM19:30 ラステルム王国・中央公園 ―
劉狼「……!ここか…(手紙に同封されていた地図を頼りに、ついにその「噴水」の前に到達する) 」
ライオット「――――っ!(見覚えのあるその「噴水」を目にした時、一瞬、全身が硬直した) 」
……ね、あたしは『[[リベル]]』っていうんだけどさ。こうして出会ったのも何かのご縁だし、キミの名前も教えてくれない?
――――――……我が[[ゼレオロス帝国]]に楯突くなら……相応の報いは覚悟して。
ライオット「―――…あ、あぁ……いや、なんでもねえ…(皮肉にも、
リベルと初めて出会った場所が、まさに「ここ」だった。ゼレオロスが誇る最強の精鋭部隊『七帝軍』が一角…ヴィエル女王の証言から得た事実に、あの純粋無垢な少女との出会いの記憶が黒く塗りつぶされていくような感覚に陥った)………と、とにかく、目印は見つけたが…ここからどうすればいいんだ…?まさか、水中に潜るとか…ねえよな…?(噴水に手をかけてその中を覗き込もうとするが―――) 」
―――――
ライオットが水面に顔を突っ込もうとした瞬間視界に入ったのは、
噴水を飾るラステルム国旗を象ったモニュメントだった。台座に不自然な溝が存在する。
ライオット、
アサギ等の若い彼等にはその縦長な穴には既視感があった
幼少期における ガシャガシャの記憶……
ライオット「――――!(覗き込んだとき、その溝を目撃する)………おい、
アサギ。100円玉あるか?なかったら500円玉でもいい。(その穴を凝視したまま振り返ることなく、冷静な声音で背後の
アサギに声をかける) 」
アサギ「んもー…なんなんすか急に……ちゃんと利子10倍にして返してくださいよー?(取り出した財布から100円玉硬貨を抜き取るとそれを
ライオットの手に握らせた) 」
ライオット「悪ぃな、ちゃんと返すよ。(そうして硬貨を「穴」へと入れた―――――) 」
――――――――――― (沈黙。 やはりただの溝だったのではないかと訝しみ始める頃だった ) ギッ ギ ギ ギ ギ ギ (噴水を囲うようにして存在する4つのマンホールの内一つが陥没し、横へズレることで道を開ける。 暗がりの中にはアルミ板が規則的に並び下層へ通ずる"螺旋階段"が見え隠れしていた)
ラタリア「お、お、おわーーーー!?す、すごい…マンホールの蓋、開けたのら…!地下へと繋がる階段が出てきたのら!(その光景に子どものようにはしゃいでいる) 」
ライオット「……やはり思った通りだ…フッ、俺の勘が当たりすぎて怖すぎるぜ……(キリッ 」
劉狼「……道は開けた。往くぞ。(そして、自身を先頭に螺旋階段を下り始めていく――――) 」
― 地下鉄国《アンダーホーム》・上層 ―
――――螺旋階段を降りた先には、大規模なライブ程度であれば行えそうなスケールのドームが広がっていた。
壁と床で僅かな蛍明かりを灯す非常灯のみが光源。
建築機材などが放置されており有事の避難場所目的で建造されたが、長い平和で忘れ去られていた事が伺える。
ドームの壁沿いには12という数のドアが点在しており、地図なしの攻略が困難であることは明白であった。
アサギ「……まさか、本当にあんな噴水の真下に、こんな通路が隠されてたなんて……当時のあたしたちといえば呑気に猫の捜索をしていたというのに、今となってはあの頃の平和がなんだか懐かしいっすね…(とぼやきながら螺旋階段を下り続けていたが…)……!なんか、見えてきたっすね。(メガネの内側で瞳を細めて、そこに広がる光景を目にした) 」
ライオット「ああ、そうだな……さて、と…(ここで、ロジェスティラが残した地図を閲覧する。その用紙に赤ペンでまんべんなく描かれたメモに目を落とした)……師匠、前から5番目のドアだ。(その方角を指さす) 」
劉狼「…これは…ラステルムの王国によって築かれたものなのか、或いは……うむ、了解した。(背後からの
ライオットをの指示を受けて、数あるドアの内から特定の一つを選んで進んでいく) 」
ラタリア「ここから先は、ラステルムというよりはオアシム…イシスのテリトリーになる。らから、ちゃんとメモの通りに従わないとうっかりトラップを踏んでしまうら。串刺しとか、丸焼きとか…はかせはそういうのヤダーーー!😩 」
そうして、4人は地図を頼りに暗がりの地下迷宮を突き進む。
30分ぐらいかけて進んだ頃―――――
劉狼「――……む、またしてもドア…しかし、ロックがかかっているようだが…ここは… ピ、ピ…ピ、ピ…(
ライオットから見せられたメモ、そこに記された暗証番号を打ち込み、ロックの解除を行った)」
――――初めに通過したドームとは相反し、5番目の扉移行に広がる景色は生活感や用途というものを感じさせないものだった。
不気味なまでに綺麗に円でくり抜いたような通路が殆どを占めており、
地図に沿って下層へ潜れば潜るほど使い捨てられた廃線のような景色は、
得体のしれない無機質なそれへと変わっていく
そうして7度程梯子や階段を使い、特には下り坂を降り下層へ潜った頃……
劉狼が17度目のドアを開いたところで景色は一変した。
視界に飛び込んできたのは最初のドームと同等の面積はあるであろう"大穴"だった。
深度、目視による大凡の測定不可。底は光が届かない程に深く、暗闇が広がっている。
見上げれば、大穴から伸びる筒状の空間が小さく見える天井まで続いており、その天井から壁伝いに水が絶えず流れてきている。
直径にして大凡1km弱あろうこの大穴は"噴水広場の真下"から、
地底へ続く暗闇へと続いていることがすぐに理解できた。
ライオット達の両足が着く足場はこの大穴沿い、筒状の壁に沿って円形状に設置されている。
道幅非常に広く、50m程全力疾走しなければ落下する心配はない。
足場の要所にある階段はその直下の足場に続いており、暫くはこの大穴沿いに降りていくことが可能なようだ。
劉狼「……皆のもの、心せよ。ここからはただの地下ではない。もはや、"深淵"だ。博士、拙僧の肩へ。(気を引き締め、人獣として研ぎ澄まされた六感を武器に先導して降りていく) 」
ラタリア「わかったのら!(そういうと劉狼の背面へと飛びついてその大きな肩から自身の小さな顔を出した) 」
ライオット「………――――(こんなところ…あいつは、ロジェは一人で行き来していたのか…?肝が据わってるってレベルじゃねーな……けど……)(慎重に降下していく) 」
アサギ「ひぇー……こっわ……(さり気なく
ライオットの裾を掴みながらその背後に続いている) 」
―――――深淵などと大げさなものではないさ、強いて言えば"搬出口"だよ。大口の出し物なんでね、これぐらいの移動経路を用意する必要があったのさ
カツーン…… カツーン…… カツーン… カツ ン (音が上下に広く反響する空間、軍靴が鉄製の床を叩く音が響き次第に近く、大きくなる。
ラタリアには見覚えのある風防のその人物は、"焼きただれた"白衣を引きずり、第3調査兵団の前に姿を表した)
アルベルト「―――――思わぬところから顔を出したな……ああ、100円を入れたな? 不景気とはいえ、運賃を誤魔化してはいけないな……その金額ではドーム止まりの筈だ。(第0調査兵団メカニック。この場においては
ラタリア、 劉狼にとって面識のある人物。だがその様子は最後にあった時と大分様子が異なる。左側頭部が直線上に抉れ、左上半身は鎖骨から先を欠損している。切断面は非常に鋭利で、並の斬撃ではこのように切れるはずもなく、そして……生身の人間であれば、まずこうして歩いているはずもない) 」
アルベルト「 遠足はお楽しみいただけているかな。ツアーガイドがその紙では味気もないだろうに、ろくなもてなしも出来ずすまないな。
ラタリア博士? 地上で待っていれば、わざわざ見に来なくても私の出し物をお目にかけられたのだが…… (しかしこの人物は微笑みを浮かべる。癖であるかのように、棒付きキャンディをポケットから取り出しくわえ、"口をとじている"にも関わらず容姿にふさわしくない声を発した) 」
劉狼「――――!(野生としての都議荒まれた敏感な嗅覚が、謎の声が発せられるよりも先にその存在を感じ理歩みを急停止させた)……貴殿は…――――(数時間前の合同会議で目にした、第0調査兵団のメカニック。その姿に、驚きながらも警戒に目を細めた) 」
ラタリア「――――!(劉狼と同様に、突然姿を現したその意外な人物に目を見張る。だが、余裕な表情にはに使わない、対照的なまでに損傷したその体を見ては訝しんだ)……おやおや、誰かと思えば…キミは…えーっと…なんだったっけ…?じゅ、じゅ……なんとかかんとか協会の…アルベルトじゃないか。会って間もないのに、随分な変わりようらね?(やや皮肉を込めたような、わざとらしい不敵な笑みを送って応えた) 」
ライオット&
アサギ『…なんだ、アイツ…っ……? / 先輩…気のせいっすかね……?なんかあれ、喋り方というか口元というか…なんか不自然じゃないすっか…?(背後から初対面となるアルベルトの様子を伺っている)』 」
アルベルト「"術智保全協会"……。フッ 忘れて構わない、どうせ『実在しない組織』だ。(飴を指に挟んで口から外し、胸の協会を象徴するブウローチもまた指で摘んで、ブロウをするような動作で大穴へ投げ捨てる)――――君らの上司にやられてね……まさか執政官に斬りかかるとは。名誉の負傷として二階級特進できそうだな。 さて、腹の探り合いは趣味嗜好の範疇かな? 」
ラタリア「……らろうね。あれからもっかい調べ直しても、それに関係する情報は政府のデータベースとヒットしなかった。「ティネル」が何故キミのような得体のしれない奴を受け入れたのかもだいたいは予想ができているら。キミは上層部に潜んでいる者の特権でウチに近づいてきた。ゼレオロス帝国とパイプを持つ傭兵組織…『クリティアス・ヘイヴン』からの回し者……それがキミの正体。そして…―――(アルベルトの損傷具合から、生身の人間により生じるものではないと気づく)―――― "人間でない"ことも。(幼子のものとは思えない程に鋭い、大人としての矜持や厳格を孕んだ眼差しを突き付けた) 」
ライオット「なん……だと……!?(
ラタリアの供述から改めてアルベルトを睨みつけるようにその姿を凝視する。確かに、常人ならばすでに虫の息になってもおかしくはない負傷具合…にもかかわらず、余裕を孕んだ佇まいは、とても人間とは思えない) 」
劉狼「第0調査兵団……実際にお会いした者はみな、並々ならぬ覇気を感じた。だが、貴殿だけは、何も感じられなかった。伽藍洞の如き無機質な存在感…人間というにはほど遠い何かを感じたが、やはり…―――― 」
アルベルト「流石は
ラタリア博士。現場の判断は勿論、我々の手回しでそうあれと"構成された猪共"の中でも特別抜きん出ている。だが……発想のスケールは外見通りの子供だな(傲慢の権化。目に映る一切が、自身が立つ分厚い氷の下にあると見下すような冷笑) 一学者として君の仮説に対し指摘する義務があるだろう。一つ、政府上層部に潜む者によって私が派兵されたというのは半分が誤りだ。 二つ、クリティアス・ヘヴンの回し者というのも適切ではない 」
アルベルト「改めて自己紹介しようか――――(白衣のポケットからシンプルなベレッタ、世界政府でも運用されているただのハンドガンの先を、
ラタリアへ向け……) 」
――――――― ドグオッッ キュ オ ッ (アルベルトと対峙する第3調査兵団達の死角、背後から無数の"対戦車ライフルに匹敵するスケールの弾丸"が飛来する)
ラタリア「―――――― 震激《 タイタン 》 ッ ! 」
――――― ズ ガ ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! (四方八方から飛来する凶弾のすべてが、第3調査兵団の4名に直撃する。直撃した、はずだった――――)
ラタリア「―――― シ ュ ゥ ゥ ゥ ゥ ゥ ウ ウ … ッ … … ! (立ち込める硝煙が晴れていくと、自身のガジェットから膜のように展開したエネルギーシールドが自身を含む4人を包んでいた)……随分な歓迎らね。よりにもよって待ち構えていたものがキミだなんて…(盾形態だった武器を元の鈍器形態へと変形させる) 」
アサギ「………っぶねー……!?マジでヒヤッとしたっす……!心臓バクバクっすよ…! 」
―――弾幕を放ったと思しき銃は複数、列を組んで煙を吐き出していた。
後に"第0護衛兵"が身に着け猛威を振るう兵装"アラタ"を身に着けた"人々"が道を覆うようにし隊列を組み、
腕に括り付けられたボウガンのような武器を第3調査兵団に向けている。
そしてその中心、二列に別れた彼等の間を凱旋する英雄のように歩を進める人物の姿があった。
???「 "改めて自己紹介しようか" (アルベルトの音声と全く同質の"肉声"が、弾丸の元となった方角からダブって反響する。 丈が余らず、ボディラインに沿うように着こなした白衣。蒼と銀のツートーンカラーのウェーブが掛かった頭髪。身長、目測175cm…… 容姿の整った成人男性ではあるが、アルベルトの面影を残し……) 」
第0調査兵団メカニック 兼 術智保全協会会員:アルベルト・エッシャー
第0調査1団00011000010 術001協会00110:ア00101010・01000101010
アルベルト「 "私達"が……君の言う政府軍上層部であり 」
???「 クリティアス・ヘイヴンそのものだ 」
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クリティアス・ヘイヴン第2格: 転秤 ウィリアムディミトリアス
アルベルト / ウィリアム「「 歓迎しよう……若き英雄、若き戦士。 クリティアス・ヘイヴン第2格 転秤 ウィリアムディミトリアス だ。 共に愉しもう、この輪廻によって奏でられる不協和音を 」 」
ラタリア「(明かされていく敵の全貌。下層へと潜る毎に、知られざる衝撃の事実がまさしく"障壁"となって待ち構えている。ここから先に繰り広げられるであろう戦いは、科学者である自分の予測、その範疇を遥かに越えていく。それを思い知ると)――――――― ス (意を決したように一歩、前線へと近づいた) 」
ラタリア「――――― 劉狼。(至近距離にいるはずの彼の名を、呼ぶ) 」
劉狼「――――心得ました。(その呼号の意を汲み取ると―――)……ライオット、アサギ。これより路をつくる。貴殿等はその間隙(すき)を進まれよ。」
ライオット「なッ……!?待ってくれ師匠!俺たちもやれる!4人全員ならこんな奴らすぐに―――― 」
劉狼「聞くがよい。我々に残された時間はあまりにも少ない。今は貴殿等だけが頼りだ。これは…―――― "団長命令"である !」
ライオット&アサギ『 えっ……――――!(劉狼の発言から二人同時に
ラタリアの背中を見る。いつもは見た目も中身も子どものそれと変わらなかった彼女の背中が、今だけは"大きく"見えた。そうだ、あまりにも実感はなかったが…今、目の前にいるその者こそ、自分たちのトップに立つ『ラタリア・リル・トゥーユ』その一人である。その事実を、今、ようやく重いものとして捉えた――――)』 」
ラタリア「―――― ガ シ ョ ン ッ ! (鈍器型だったガジェットを地盤へ炸裂させん勢いで振り下ろすことで地面に強く固定する。その衝撃がトリガーとなってレールガン形態へと変形。先端に光の粒子が集束していく―――)―――― 二人とも、『あの娘』のこと、頼んらよ。(振り返ることなく、彼女は母性的な笑みを一瞬浮かべては、それを取り繕うかのように科学者としての冷徹な、しかして決意を秘めた表情に切り替わる)」
ラタリア「――――― い け ェ ! ! ! ( バ ギ ュ ゥ ゥ ゥ ゥ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ウ ン ッ ! ! ! ! )(引き金に指をかけることで、蓄えられ凝縮された光がついに解き放たれた) 」
―――― ズ ッ ガ ア ア ア ア ア ァ ァ ァ ァ ァ ア ア ア ア ア ア ン ッ ! ! ! ! (迸る流星の如き蒼白い閃光が、文字通り"路"となって深淵樽空間を一瞬高照らし出す。遥か先で爆ぜる爆炎は、無機質な機械人形共を消し飛ばし、空間一帯に硝煙と火花が拡散されていくのだった)
ライオット&アサギ『ッ――――!行くぞ、アサギ!! / ういっす!!!(
ラタリアの願いをその胸に刻み、二人の若き男女は彼女が紡いだ"線路"をがむしゃらに突っ切っていく)』 」
劉狼「 ス … ―――― (無風空間に迸る爆風の余波に抗うように、ラタリアに並び立つ)――― 久しいですな、『 貴女様 』と戦場に並び立つのは。 」
ラタリア「……もう随分と「昔」の話らよ。今じゃもう――――(駆け抜ける二人を遠目に眺めては、その姿が消える最後まで見届ける)―――― 「私たち」は幕引きの時に近づいているん"だ"。(呂律の回らない赤子のような口調が一変。成熟した女性の艶めかしい声音が零れだす) 」
(レールガンによって山のように膨張し聳える爆煙。そこに複数の赤い光源が燻り……) ズ ォ ビ ィ ッッ!! (煙を鋭利に引き裂き、複数の赤い光線が床を刻みながら劉狼へ襲いかかる)
0■《■■■》【カプリコーン】「 ゴ ゥ ゥ ン …… (閃光を放った"複数の赤い光球"。蛍のように舞うそれらを従え、煙のベールを引きちぎり姿を表したのは、ウェスター王国にて朽ち果てたはずのアサルト、其の者が装着していたユナイタルであった) オ" オ"オ" オ" (一瞬、唾液混じりの嗚咽を発したかと思えば沈黙し、関節が錆びついているかのような散漫な動作で、双剣を構える) 」
アルベルト「―――― コツッッ カプリコーンの頭上、全体を俯瞰できる中空に姿を表す。 幽鬼のようにゆらめき、眼からハイライトは失せ吊るされているかのように浮遊するそれは、両腕を前へ差し出しピアノを演奏するかのような手付きで指を動かす) カ ク ン (ソレに合わせ、カプリコーンもまた痙攣したかのような反応を見せた) 」
ウィリアム「 威力は申し分ないな。だが最大補足人数の限界か……届かんよ(埃を払うような動作で煙を千切り同じく姿を表す。アルベルト・カプリコーンで
ラタリア達を挟むように陣取り) パチンッ (指を鳴らした) 」
アラタ【量産型】「 ザッ ザッ ザ ッ ・・・ (生身の人の顔を覗かせながらも、機械のように足並みをそろえて隊列を組みウィリアム・アルベルト両者の背後で壁を作る。 それぞれの目に光はないどころか、痙攣し口橋から唾液を流していた) 」
ウィリアム「この世界で何よりも多く、そして価値が変動する資源は何か聞いたことがあるかな。 ……人間だとも。このように掃いて捨てるほどいる"一般五大国"の皆さんは富国強兵の考えに乗っ取り快くご協力いただけた。素晴らしい愛国心だな、いやこれだから"絆"とは素晴らしい(両腕を広げ、 傀儡達をはべらせ人ならざる人はせせら笑う。) 」
劉狼「……左様ですか。ならば――――― ゥ゛ ウ゛ ン゛ ッ゛ ! ! ( メ ゴ ォ ッ ! ! ! )(会話の最中、その剛腕を振りかぶり、斜め45度に地面へ向けて炸裂させる。それにより、一瞬で盛り上げられた地盤がぶ厚い壁となってせり上がり、光線を防ぐ盾となった)……その時は、この「劉狼」…貴女様と共に後世に託しましょう。世を平定へと導くのは、権力者でも神でもない。生まれたばかりの『 赤子《ワカキモノ》 』であるが故。 」
ラタリア「 大丈夫だ、私の『 子ども 』たちなら。きっと、その先を描いてくれる。(地上のアサルトの成れの果て、そしてその真上に君臨するアルベルトの両者を交互見て冷静に目視で分析する)………!(そこに現れた量産型兵装……を、纏う人間たちの素顔を垣間見、彼女の瞳孔が一瞬だけ揺らいだ) 」
ラタリア「……後味の悪い趣味だな、ウィリアム・
ディミトリアス。同じ科学者として目を見張るよ、ほんと。参考材料があるとするなら、"絶対に真似したくない"っていうことくらいかな。(引きつった笑みを吐き捨てるように零す。心底反吐が出るとでもいうのか、眉がぴくついている) 」
劉狼「…なるほど、貴殿のいうことは一理ある。この丸い大地の上を、その大半以上を占めるのは人間(ひと)だ。人間は生まれながらにして持ち得た叡智で長い歴史を生き永らえ、今日まで至った。人狼である拙僧としても、その繁殖、繁栄には、いつも驚かされるものだ。しかし人間が、いや…この世に生を受けたもののすべてが、この長い時間を経ても尚、それたらしめるものこそが―――― "絆"だ。 」
劉狼「人間がそうであるように、獣も然り、虫も然り、魚も然り。すべての生命(いのち)は、源となる母から生まれいずる。"絆"が生んだ奇跡の結晶…それが、「命」。命と絆は切り離せぬ関係にある。だが、貴殿の行うそれは…その関係を故意に引き剥がす行為に他らなぬ。貴殿は人間にとって、生物にとって、その命の在り方に異を唱える者。見過ごすわけにはいかぬ。(両拳を引き締めて構える武の構え。迸る闘気は、機械人形に囚われた彼らとはまさに正反対なまでに、"生"を強く滾らせていた) 」
ウィリアム「軽視も軽蔑もしない、君達の論ずる定義には経験と労力に基づく重みがある。愛を歌え、絆を疎べ、私を怪物や化け物と侮蔑するがいい。喜んで肯定しよう……何せ(片手を上げる。その合図に応じ―――――――) 」
0■《■■■》【カプリコーン】「 ギ ギギ ッギ ギギ ィ" イ" ァ" 了"ァ"ァ"ッッ!!!!(関節という関節、胴体が異様な角度に曲がり"中身"が千切れんばかりに反り返ったかと思えば、背に四本の光剣と翼ユニットを展開。周囲に鉢の群体の如き光球を浮かべ、劉狼へ襲いかかる) 」
アラタ【量産型】「ニ"ニ"ニ"ニ"ニ"ギギギ ギ ジ ギギ ジ…… ジ (残像によって頭部が二つに増えたような錯覚を起こす程に首を左右に振り、首の骨がひしゃげた音と同時に"角度を固定") ギ ィ ン (
ラタリアを囲う一段が"片手剣"を、劉狼を囲う一団が"ランス"を構える。そして セイン
エクレイル、それぞれのモーションをキャプチャーした、既視感のある動作で一斉に襲いかかった) 」
ウィリアム「――――― 等の昔に興が失せた概念だ。 殺 せ 」
劉狼&
ラタリア『 命を愚弄する行為も ――― / ――― 極めればもはや芸術だね (既視感のある敵や味方の動きを模倣する人形たちを前に、二人は達観した佇まいでこれらを静かに迎え撃つように構える。そして―――)』
ラタリア&劉狼『 躊躇うな、何故なら私たちは ――― / ――― 一度その「命」を愚弄した身、なればこそ 』
ラタリア&劉狼『 その償いを、あの子たちに ――― / ――― 背負わることなかれ 』
ラタリア&劉狼『 決着(おわら)せるよ、劉狼! / 御意ッ!! 』
背合わせた幼女と人狼が、互いに眼前より迫る敵を迎え撃つ。
二人の間に巡る、あの『 罪過 』を、断ち切るために―――――
― PM 20:30 ラステルム王国・スフィア城・女王の間 ―
リオン「 バ タ ン ッ ―――― ヴィエル!(女王の間へと切迫した表情でなだれ込む) 」
ヴィエル「……!姉s……リオン…!?(慌てた様子で現れた彼女に、ラステルムの女王は歩み寄っていく) 状況は……? (冷静に伺う) 」
リオン「…はぁ……はぁ…… 都市部は甚大な被害を受けている…っ… 機械生命体の侵攻は止まらない…!本来ならば協力関係にあるレギュレイターが防衛に入ってくれているはずなのだが…その様子が一切見られない…!こちらの応援要請が届いていないのか、或いは…――――(くっ、と伏し目がちになる) 」
リオン「一難去ってまた一難…女王が反復現象《オーバーラップ》から目覚めたばかりで一安心したと思った矢先に、これだ…!レギュレイターとの連絡手段が滞っている今、今回に関しては我々も状況を把握できない…!我々ラステルムだけでは応戦は不可能… 悔しいが、ここは避難するしかない… でなければ、まもなくこの城も陥落する…ッ! 」
ヴィエル「………―――――!(絶望的な状況だ。一国の女王として、レギュレイターの手を借りられない今、賢明な判断が求められる。そんな焦燥を募らせた時、ふと、脳裏にある人物が思い浮かびあがる――――) 」
―――― ライン・オーレット。「[[ライオット]]」って呼んでくれ、女王様。
ヴィエル「――――(太陽のような笑顔をした青年だった。団長でもないただの一介の団員…それなのに、あの姿を『希望』と言わずにいはいられなかった)………私が"反復"している間に、一人の英雄がその命を落としてしまった…。 彼は私を守り、そして、この国を守る使命を仲間に託した――――(悲痛に眉をひそめながら、祈るように両手を結ぶ) 」
――――――― " 女王様を…お救いください… "
ヴィエル「…「星の歌声」が、私が眠っている間に紡がれた誰かの言葉を拾って、それを届けてくれた。私は…リオンに、衛兵に、国民に…そして…レギュレイターの皆さんに守られ続けてきた。 」
リオン「……女王……? 」
ヴィエル「――――だから、信じます。もう一度、『彼ら』を。(瞼を開き、その星座のように煌めいた眼差しに女王樽威厳を、その覚悟の火を灯した) 既に避難済みの国民には、私の「声」で更に遠くへ逃げるように注意喚起します。最悪の場合、このラステルムだけでなく、五大国を統括するアルガンドーラそのものが焦土になってしまうかもしれない…。リオン、今こそ貴女の「剣」を、貸していただけますか?(手を差し伸べる)」
リオン「……―――――(ヴィエルがそうだったように、他らぬ自分も信じたい。「彼女」を、命にかけて守りたい「妹」を守り抜いてくれたのは、他ら為るレギュレイターの戦士たちだったからだ。そんな彼らが手を貸さない現状に対し、何を疑うことがあるのだろうか?疑うよりも、信じること。「女王」に倣い、自らもそう頷くと――――)――――もちろんです、女王陛下。(跪き、その手を取る。姫に忠誠を誓う騎士のように―――) 」
―――― あ~ら残念だけど、「彼ら」は来ないわよぉん?(王室間に残響する艶美な声、その正体が――――)
02《 シュナイム 》「―――― ズ ガ ァ ン ッ ! ! (王室へと繋がる扉を蹴り抜いて、不届き者が神聖な王室間へと土足で踏み込んでくる) 「彼ら」はもうアテクシの"虜"になっちゃたの❤ アナタたちも…そろそろ堕ちてもらおうかしらぁん?♪ (アサルトライフルを手に弾ませながら、深紅のカーペットを淡々と歩き始める) 」
リオン「――――!?(蹴り抜かれた扉の衝撃音へ咄嗟に振り返り、腰元にぶら下げた細剣の柄に手をかける)……!そのガスマスク…―――― 貴様、
遊撃隊《アサルト》か…ッ…!!(忌々しい因縁の敵に獣の如き唸り声を上げる)……また女王を狙いに来たか…だが、今度はそうはいかない。もう…あんな雪辱は――――ッ!(ギリリと歯を軋ませて、対峙する02に鋭き眼光を突きつける) 」
02《 シュナイム 》「やぁねぇん、そんなにピリついちゃったりしてぇん…!せっかくの美顔が台無しよぉん?せっかくこのみなお顔をしているのに、もったいないったらありゃしn――――?(そう戯言をほざきながら歩み寄っていたが、そんなリオンの表情を見て何かを察したのか、ぴたりと停止した)………あらやだ。アンタ…――――"女"ね?(マスクの内側で、眉間に皺を寄せる)……生憎だけどアテクシ……女にはと~~~~っても厳しいのよ?虜にしてあげようと思ったけど…―――― 死 ん で も ら お う か し ら ❤ ( チ ャ キ ッ )(アサルトライフルを冷酷にも突きつける) 」
ヴィエル「 っ……!「姉さん」ッ…!! 」
リオン「やれるものならやってみろ…ッ……女王には…――――― 「妹」には指一本触れさせんぞッ!!!(勢いよく細剣を抜き出すと同時に、爆発的な脚力で02へと迫った――――) 」
最終更新:2024年02月22日 18:13