プレイレポ/BtS/カタフラクトラッシュ!
←前回(その4)
AD1270。カタフラクトラッシュの初弾を見事着弾させたビザンチン。
だが、踵を返したクメール主力が、奪ったユダヤ聖都メンフィスに襲い掛かる!
牙を剥くもの 剥かれるもの
ターン明けて、AD1280。
「よし、周囲のユニットをメンフィスに収容しろ。アンコールトム攻撃軍からも
守備隊にいくらか回せ。一体しかないが、トレブは弾幕2をつけて特攻。
長槍兵は……グレネーダーにアップグレードだ。トレブで削られてしまうと
せっかくの対騎乗100%も生きない」
「本来なら、トレブを排除するために撤退術2をつけたカタフラクトを突っこませたい
ところですが……昇進付きクメール戦象の騎乗+50%が痛いです。
20%弱の成功率では屍の山で、防衛ユニットを減らしすぎて返って首を絞めかねません」
「トレブを側面で撃退するのが効果的なのは、こちらに防壁や城がある自軍領で
やる場合だからな。そうすれば100%の防御に自殺特攻してくれる羽目になる。
まあ、ない物ねだりしても仕方がない。全カタフラクトに戦闘術1.2を付与。
長弓兵に都市駐留2を付与。ここで迎え撃つぞ!」
「衛生Ⅲ大将軍は死亡リスクが高すぎるので、隣接マスに退避させます。回復量は
本人が同じ都市にいなくても、隣接していれば衛生Ⅱ+衛生Ⅲの効果で、変わりません」
メンフィス防衛戦力はカタフラクト16体(うち6体が手負い)+大将軍(退避)、
都市駐留Ⅱ付き長弓兵2体、グレネ1体、長槍1体(手負い)。
対する敵戦力は、判る範囲で、騎士1体以上、クメール戦象7体以上、長槍2、メイス2
トレブ8、カタパ1。ただし、これは視界にある分。エレファンティネ方面からの
視界のない部分からも、おそらく援軍がやってくる。(実際にやってきた)
実際にはこれは悪手。レポを書く段階でリロードして検証してみたら、 犠牲を覚悟で、カタフラクトを全騎突撃させた方が被害は少なかった。 その後の反撃で全滅するのを恐れたのだが、やはり相手にトレブが多くいる時は 削っておくにこしたことはないようだ。
一方、首都攻略軍は障害なく隣接。多少は防衛兵力は増えたのだろうが、
16体のカタフラクトの攻撃力で容赦なく踏み潰す。
クメール首都、ヤソドハラプラを占領。アカデミーとアレクサンドリア図書館があった。
「また、この戦いで大将軍が生まれました。帝国志向の大将軍ポイント+100%で
貯まるのが早く、続々と産まれていきますね。用途はどうしますか?」
「首都に士官学校だ。以後も、まず本国3都市全部に士官学校を作るぞ。
作成スピード増加は何よりも貴重だ」
東部のフリゲート×3は沿岸都市、ナガラジャヤスリを砲撃。防御度を粉砕する。
守るは長弓兵2体のみ。首都攻撃で使わなかった分のカタフラクトを向かわせる。
そして後は運を天に任せ、Enter。勝利音と死亡音が入り混じって聞こえ──
「どうだ……!?」
「メンフィス──防衛成功です!6体のカタフラクトと、長弓、グレネーダーが
1体づつ生き残りました! そして──イベント発生! 42kmの距離を走った兵士が
侵略を知らせ、士気が高揚、黄金時代開始です!」
「嬉しい誤算だな。だが喜ぶのは、これを完全に乗り切ってからだ。
アンコールトムにいる防衛ユニットをそのままメンフィスへ移動。機動力を活かし
半壊のクメール軍に追撃をかけるぞ!更に防衛戦闘でEXP10に達したカタフラクトには
対騎乗、もしくは戦闘術3の昇進を付与し、レート次第で追撃させる!!」
都市待機していたユニットは衛生Ⅲ大将軍効果で回復しているが
前ターンに収容していたユニットは回復できていない。余裕があるユニットのみ追撃。
「犠牲も出しましたが──大抵の相手のHPを大幅に削り、瀕死にさせました。防衛時にHPが
大幅に減った負傷兵での追撃は危険ですので、このターンはここで止めて回復に専念させます。
空になったアンコールトムには、追加生産分と、首都攻略部隊の負傷兵を護衛していたユニット、
及び防衛部隊からの一部を移動。残りの負傷兵はそのままクメール旧首都の防備に入ります」
「慌しくて移動が複雑になり戦況が掴みにくいが、簡単に言えば西は必死で守ってから、
援軍を貰い追撃したが、殲滅はしきれず次ターンの回復待ちといったところか。
最後にメンフィスには、第2都市で生産したグレネに駐留2をつけて派遣する。まだ元気な
カタフ、回復した長弓兵もいるし、数がいるからこれでまず落ちまい。東部沿岸都市はどうだ?」
「こちらは元の長弓2に、係留中のキャラベルが加わっただけですね。問題ありません。
そのまま押し潰します。──制圧! 首都と、この都市を落としたことにより、
クメールの影響範囲が減少。象との接続が切れました!」
「いいぞ。これでもうクメール戦象は新しく作れん。作成中のユニットもパーだ。
と……。ニカエアで大商人が生まれたな。ガレオンに乗せて、ハンニバル領経由で
ロンドンへ向かわせよう」
ターンエンド。道路を繋がせに行かせた労働者1名が騎士に食われるも、
ある意味囮だったので予想の範疇。メンフィスに押していた半壊のクメール主力は、
新首都ハリハララヤへ戻ろうと撤退を始める。
「逃さんよ。たった1ターンでも、都市+衛生Ⅲ大将軍の回復力は伊達ではない。
──西部方面軍、全軍追撃!」
「アンコールトムより再び援軍を派遣!都市に駐留していた負傷兵も全員参加、
長弓兵も大将軍も、追撃に加わります!」
「──殲滅!クメール主力、一兵残らず消滅です!」
どうにか最大の難局を乗り切ることに成功。万が一のために、ダレイオスから
ナショナリズムを天文学+αで入手し、メンフィス防衛軍が壊滅した時は徴兵も考えていたが
使う機会がなくて一安心。
これで西部方面の危険はほぼ払拭。これ以上のまとまったエレファンティネ方面からの援軍は
メンフィスに来るならば、もう見えてなければおかしい。最初の段階であらかた倒したのか、
そもそもそんなに戦力はなかったのか、それとも首都側へ移動したのか。
フリゲートから見えるテーベにも、長弓兵1剣士1と
もう軍と呼べるようなユニットは残っていない。3マスの間隔があり、歩兵なら
到着に4ターンかかるが、馬なら2ターンの距離である。
「あとは……ん?旧クメール首都横にカタパだけ4体横付けてるな。何だこれは?」
「さあ……騎士と一緒に来たはいいけれど、その騎士は労働者がいたんで突出して喰って
しまったとか……。イマイチ不明な行動ですが」
「まあ不明でも構わん。美味しく頂いてしまえ。囮のつもりかもしれんが
馬ユニットだから同ターンで都市に戻ることができるからな」
負傷兵でも余裕だったので難なくカタパを丸呑み。領内に来た騎士も後に料理する。
これで更にもう一人、大将軍誕生。第2都市に士官学校を建設する。
「よし。両方面とも1ターン休息して再編するぞ。その後、西はテーベ・エレファンティネの
旧ハト領へ進軍。東はナガラジャヤスリ(東端沿岸都市)制圧部隊をクメール旧首都へ移動。
そこで再編したら南岸の新首都、ハリハララヤへ進軍だ!」
防衛部隊は1ターン休息。後詰のカタフラクトやグレネーダーを合流させる。
一寸小話 カタフラクトの基礎能力の高さ
ここで、レポの中途ではあるがワードビルダーを使った、カタフラクトの強さをご紹介。
(数値はビルダーでの検証のため、完全に一致しない場合があります。ご了解ください)
馬を使ったラッシュを試みる場合、今回のように防御度を無視した進軍をすることも
多々あるかもしれない。そこでUUである戦闘力12のカタフラクトと、
戦闘力10の、素の騎士のちょっとした比較を。
馬側は、兵舎+厩舎で一般的な、レベル3ユニットとしての仮定。
相手は全て、都市駐留Ⅰを付与した5回防御の長弓兵。
例えば、平地で文化防御+60%(文化500~5000)の都市。素の騎士が戦闘術Ⅱをつけても
勝率29.7%なのに対し、戦闘術Ⅱのカタフラクトは59%の勝率を上げられる。
これが防壁+城で防御100%になると、流石に戦闘術Ⅱ付与では
どちらも、騎士は23.1%、カタフラクトも25.1%、と大幅に落ち込むが
逆に撤退術Ⅱをつけた場合、騎士は勝率4.3%、退却率28.7%に対し
カタフラクトは、勝率21.3%、退却率23.6%と、ある程度の勝率を持ちながら
半数近くが戻ってこれることになる。 (
ともかく、トータルで見た生還率はカタフラクトの方が圧倒的に高いのは間違いない。
更に撤退術Ⅱは先制無効のボーナスを持ち、カタフラクトに欠けていた肝心な物を補ってくれる。
例え倒れたとしても、よく無傷で惨敗する斧や剣士と違い、長弓兵に高確率で
ダメージを与えてくれるのだ。
ちなみに、騎乗ユニットは兵舎+厩舎+神権で素でEXP7が楽に作れるので
僅かな回数戦闘で勝利し、戦闘術Ⅲのアップグレードをつけることも比較的容易だ。
その場合、カタフラクトは文化防御+60%の都市には66.7%と普通にレート勝ちし、
城付きの防御+100%の都市でも、43.2%と大きい数字を出すことができる。
また、スパイや砲撃などで防御度を0まで落とした平地都市の場合、戦闘術Ⅱ付与の
カタフラクトでも勝率は実に85.2%に達する。
更にいうなれば、AIは敵ユニットが防衛都市に隣接すると、どこからか援軍を送る、 もしくは緊急配備する傾向がある。 労働者も、こちらと1マス間隔があれば収容しないで改善続行することが多い。 通常なら馬ユニットのみ突出して逆に喰われるケースだが、全軍が騎乗ユニットの場合は 大隊規模・ないし全軍で、防御の薄い都市に先行突撃・捕獲が可能。再合流も容易だ。 これもまた馬を使ったラッシュの利点である。
ただし、馬ユニットであるがゆえに、やはり長槍には辛い。相手が城にいた場合、
長槍が戦闘術Ⅰの昇進だけだったとしても、戦闘術Ⅱのカタフラクトでは勝率23.5%、
撤退術Ⅱでも勝率9.1%に退却率27.3%となる。この場合は数で押すしかない。
幸い、AIは人と違い、馬で攻めてくるから長槍だけで防衛戦力を組むなどということは
しないので、僅かな長槍に飽和攻撃をできるだけの量を計算すればいい。
馬は駆けるよ どこまでも
AD1320。テーベでハトシェプストの反乱。クメールの影響力が消え、
都市が道路で繋がれた状態で剥き出しになる。
防衛戦力は長弓兵1 剣士1。しかも反乱で負傷というおまけつき。
戦闘術3をつけたカタフラクトが1ターンで到着可能。勝率99.8%だ。
「どうやら天にも見放されたようだな。スーリヤ。悪いが容赦はせん!」
同ターン。旧ハトシェプスト首都、テーベ占領。相次ぐクメールとビザンチンの侵攻で
残った建物は穀物庫とアカデミーのみだった。
また、前ターンにクメール領へ死亡覚悟で単騎偵察に行かせた、山に陣取らせたカタフラクトが
生き残る。周囲に敵遊軍はなし。内陸・ラジャヴィハラの防衛兵も長弓兵2体のみなのを観測。
そのまま左の山へ登る。山からの視界で西部、エレファンティネの防衛兵力も長弓2だけしか
残っていないのを確認する。
これでメンフィスへの危険は完全に消えたものと判断。
回復&合流したグレネーダー3体を遊軍として編成。同じ山に登らせ
エレファンティネへ向かわせる。
クメール首都方面では部隊を再編成。元気なカタフラクトだけスタックを組んで
先発させる。また、危険が消えた西部より、衛生Ⅲ大将軍を移動。旧首都ヤソドハラプヤで
回復中の負傷スタックの後方に横付ける。ターンエンド。
「くっ、流石に新首都はなけなしの防備を固めてきているか。先発陣だけでは落ちんな。
よし、今乗っかっている鉄の接続を切ってしまえ!何を作っているかは画面では判らんが、
これで長槍・メイス・騎士なんぞ作っていた場合は全てパーだ!」
先発陣は鉄の接続を切った後、新首都に隣接待機。衛生Ⅲ大将軍効果で完全回復した
負傷兵もその後を追いかける。
西部ではグレネーダーに、後続のカタフラクトが合流。エレファンティネに隣接する。
ターンエンド。
AD1340 新首都ハリハララヤ陥落!
同ターン、エレファンティネ陥落!
ハリハララヤは、いくつかの建物の他に、空中庭園・シェダゴンパヤ・アンコールワットと
美味しすぎる内容。町の多くは潰されて農場ばかりになっていたがそれはそれで結構。
平地に工房を張って、即戦力の生産都市にすればいい。
エレファンティネはグレネーダーだけで制圧できたため、カタフラクトは分離、
内陸のラジャヴィハラへと向かう。どうやらこの都市には、城は未建設の模様。
防衛兵も変わらず長弓2体のみ。戦闘レートも戦闘術3をつけたカタフラクトの方が高い。
AD1350 ラジャヴィハラ陥落!
「…なんか、国立公園を建てたくなってくるような名前だな。丁度森もあるし」
「? まあでも、生物学を取るとしても随分と先の話ですよ。あと森は切っちゃいます。
早く施設を再建させて、復興させたいですからね」
ここらで、とうとうスコア最下位になったスーリヤが降伏を受諾できるように。
「ほう、都市までくれるのか。ジャイ……どこだ、そこは?」
「ダレイオスから見て左下の、ツンドラ氷土の離島のようです」
「いらんわ!そんなクズ都市!! それより、職業軍人を研究しているのか。
ダレイオスかハンニバルあたりが先だと思っていたが…こっちの方が欲しいな」
「ですが、必要ビーカーが3120と大きいこともあって、それでは首を振りません」
「ならば、こっちも少しビーカーをいれてやればいいさ。その間に影響範囲が邪魔な
アンコールワットを攻め落とすとしよう」
そろそろ、占領したクメール都市も活動を再開。
「文化施設がないのと大量の不幸、それに都市圏が1マスのため、最初は
どうしても飢餓になりますね」
「カースト制を採用している場合は芸術家が無制限で雇えるので、どうせ飢餓なら
限界まで一気に雇って先に都市圏を拡大した方が後々の影響度に良い」
「これは参考画像だが、人口1の建物なし周り砂漠でも、カーストを採用して音楽さえ持ってれば
芸術家と都市自体のハンマーで文化を生産し、2ターンで都市圏を広げられる。
婆様の知恵袋的な物だが、覚えておくといいかもしれん」
そろそろ厭戦がキツくなってくるが、UBヒッポドロームのおかげで、ビザンチン本国は
皆ニコニコ状態。クメール領の関係で文化30%に上げてはいるが、そうすると
本国5都市全てで+3以上の幸福余りが出てしまうという始末。
流石ヒッポドローム。超いる子。
AD1360。首都にて大商人誕生。
「……62%で預言者だったんだがな。まあいい、こいつもガレオンに載せて
ハンニバル経由で送り込むぞ」
AD1370 アンコールワット陥落!
「ここまでくると、あの左の都市も邪魔だな。ついでだから占領してしまえ。
職業軍人の研究の方は1000もビーカー入れたし、そろそろいいだろう。憲法に戻しておくぞ。
まあアレを潰せば、どうせ反撃の余力はない。拒否されたら、拒否されたで
釣り合うターンまでまた少しビーカーを入れればいいさ」
一方、テーベで、占領の混乱が収束した次のターンでまた反乱発生。7ターンの混乱に入る。
「ぐはっ、グレネーダー3名とカタフラクト2名を維持に回してもまだダメか」
「隣がハトの新首都なのと、囲まれるようにハトの影響範囲が覆っているのが痛いですね。
後で追加生産分で維持軍を少し増やします。戦況と関わらないところに余り兵力を
割きたくはないのですが……」
「ここを押さえておかないと、後の侵攻ルートの問題と、ハトの手に戻れば
元首都ということもあってせっかくのユダヤ聖都メンフィスまで連鎖で反乱が起きかねん。
仕方ないのだ」
AD1400 クメール新首都、イスヴァラプラ陥落!
4人目の大将軍も誕生。何故か本国首都東の小島、アンティオキアで産まれたので
大商人を運んでいったガレオンをトンボ返りさせて、第3都市へ士官学校建設に向かわせる。
「よし、ここらへんでいいだろう。講和だ!」
氷土カス都市の譲渡は丁重にお断りして、代わりに職業軍人をテーブルへ。
ついに、AD1400 スーリヤヴァルマン降伏。この戦争を通じて、ビザンチンはスコアトップに躍り出る。
「よし、これで胸甲騎兵の生産が可能になった。カタフラクトの基本性能に加え、
火薬ユニットなので、防壁・城を貫通、先制攻撃無効、カノンへも側面可能、撤退率+15%。
完全上位互換だ。資金は、先の大商人2人と、戦争の占領時の収入で、豊富に有り余っているな。
即座に、経験値10以下と、昇進寸前のカタフラクト以外は全騎アップグレードせよ!」
「こう比較して見ると、カタフラクトが微妙な物に見えてしまいますね」
「それは違うぞ、科学相。最初から胸甲騎兵Rをするならば、この時点から生産開始して
これから必要な量を集めなければならなかった。騎士からUGしても、その間はラッシュも
できんし、維持費だけかさむ。カタフラクトラッシュの魅力は早さと速さだ。それに、長弓にも、
生半可な白兵ユニット・象にも負けない基礎戦闘力の高さ。その威力は思い知っただろう?」
「はい、十分に」
「そして胸甲騎兵へのアップグレードも50Gと安値だ。大量のカタフラクトがあったからこそ
次の胸甲騎兵ラッシュにつなげることができる。さあ、軍の大半を東に移すぞ。次の相手は
ダレイオスだ!」
終戦当時のMAPと軍事力グラフ。プレイ中は開くことはなかったが、あれほどの用意をした筈の
カタフラクトラッシュだったが開戦当時、わずかにでもクメールの方が軍事力が上だった
というのが意外と言えば意外。メンフィス攻防戦は下手を打ったこともあり、激戦だったが
やはりそれだけの地力は持っていたということなのだろう。
それを開戦から13ターンで完全降伏まで持っていったカタフラクトの強さは、その下降線が
全てを物語っている。
一方、ビザンチン本国。西小島の偉人都市ニカエアでは。
「民族叙事詩も先の黄金期を利用して建設。今は卒塔婆(仏教の大聖堂)を作っています。
完成すれば2寺院と合わせて4名の聖職者を雇うことができますので、俄然、大預言者が
産まれる確率は跳ね上がりますね」
「旧クメール領でもヒッポドロームを生産させているので、間もなく条件の6都市を越えて
グローブ座が解禁だ。食料豊富なこの都市に建設しよう。まさか、ないとは思うが
万が一、エリザベス・ブル・ハンニバルが連合して攻めてくることにでもなったりしたら、
流石に徴兵制に移行して戦わねばならん。その時にグローブがある、なしは大きく違うからな」
「まあ、それでも本国3都市がフル回転で胸甲を吐き出し続けますので、そうそう
キツイことにはならないと思いますけどね。もしグローブを建てたこの都市が役立つとしたら、
突然の海上奇襲で、東岸の首都と第3都市が占領された場合でもないと」
「ナイナイ。ハハハハ!」
「ハハハハ!」
だが、この気軽に下した決断が、後のビザンチンに大きく影響を与えることを
今、この時点での二人はまだ知らない……。
それは、もうちょっと後のお話……
長い聖戦の開始
「さて。アップグレードも着々と進みつつあるな。斥候代わりに、先にダレイオス本土を
暇な馬ユニットで偵察してこよう」
「足が速いのと、視界+1のユニットもいるのと、ダレイオス本土自体が狭すぎな
絶望立地なせいで簡単に陣容判明です。一応離島もあるようですが。軍事画面で見ると……。
長弓兵10。騎士5.メイス1……え、これで全部!?」
「騎士は労働者の護衛に、長弓は各都市3名づつ+αか。しかも全都市、沿岸都市なので
待機してるフリゲート3隻で砲撃可能ときた」
「8体ほど未UGのカタフラクトが残っていますが、もう行かれますか?
現時点でダレイオス領に進撃できる胸甲騎兵は23体です」
「構わん。そいつらは今ターンでアップグレードし、後詰をさせよう。
さて……ダレイオス君。君は共に歩む素晴らしい仏教の理解者だと思っていたのだがな。
それを捨てて信教の自由を取るなんてのはいかんなあ~。実にいかんよ。とはいえ
君は本当に良き友人だった。──ありがとう!さらばだ!」
AD1430 ユスティニアヌスがダレイオスに宣戦布告!
「まあ、楽勝ムードだな。対騎士にはクメール戦のおかげで対騎乗の昇進をつけた胸甲もいるし、
各都市3体の防衛兵など、各個撃破のいい的だ。止められるものなら止めてみろという感じだな」
「移動の関係で先発できるのは11体ですが。本国からは士官学校が3都市完全配備&
首都で英雄叙事詩建設完了のため、1ターンあたり2体というペースで胸甲騎兵が補充されます。
手近な所からフリゲートで砲撃。流石に勢力圏が厚く、1ターンでは届かないので相手領に侵入。
次ターンで届くようにして……ターンエンドです」
「次ターンにも10数体の胸甲騎兵が進発できるからな。負ける要素がない。ん……?
何やら騒がしいな、どうした」
「──、──!!」
「あれは……いつぞやの報道部の新兵ではないか。えらく慌てよって」
「ほ、ほうこ、いた、し、して──」
「いかがしました! 落ち着いて話しなさい!」
「て──敵襲! 敵襲──ッッ!!」
「!!」
「!!」
──ぱぱぱぱぱうあー どどん!
カタフラクトラッシュ!その6に続く