参考資料 - 神骸騎ディ・カダーベルTRPG

◆参考資料

「うぇええええッ！？　ニ、ニンジャッ！？　なんで、ニンジャ！？」
「！？　我らの素性を知っているとは―――――貴様、何者だ！？」

　　　　　　　　　　　　　　――――少女ザマ、ノザルキ衆に相対す―――

　本作をプレイする上での参考になると思われる、幾つかの作品を紹介します。
　本作は他にも多くの作品の影響を受けており、ここに書かれているのはそのうちの一部です。

　これらの作品に触れていないから楽しめない、遊んではいけないという事ではありません。
　ですがこれらの作品に触れれば、本作のイメージを理解する助けにはなるかと思います。

TRPG

○天羅万象

• あらすじ

　永遠の戦国、天羅。広大なその世界では終わりなき乱世が何百年と絶え間なく続いていた。
　超人であるサムライ、式や蟲を操る陰陽師、そして合戦の中に君臨する最強兵器ヨロイ。
　様々な宿命を背負って戦乱に身を投じる彼らは、因縁に生き、業に死んでいく。

• 解説

　FEAR製ハイパーオリエンタルTRPG。
　『未来忍者』をはじめ無数の作品へのオマージュに溢れる、SFと時代劇の融合した世界観は極めて魅力的。
　また最強兵器ヨロイの搭乗者である大名の子女、ヨロイ乗りは、本作における〈魂魄〉のモチーフとなっている。
　近年になってマンガ図書館Zにて無料公開も開始された。この機会に是非。

○エンゼルギア　天使大戦TRPG

• あらすじ

　その日、遠い街に三発のミサイルが落ちて、僕の国で戦争がはじまった。
　合衆国から押し寄せる異形の怪物「天使兵」。これに対抗できるのは第三世代人間戦車シュネルギアのみ。
　しかしシュネルギアを操縦できるギアドライバーとナビゲーターは、選ばれた少年少女たちだけだった……。

• 解説

　FEAR製の傑作ロボットTRPG。
　ギアドライバーとナビゲーター、少年少女たちの絆が力となるシステムは、本作にも大きく影響を及ぼしている。
　またギアドライバー達を支える周囲の人々や大人たちとの関わりは、〈魂魄〉とその国を描く参考となるだろう。

○異界戦記カオスフレア

• あらすじ

　無限に広がる三千世界。その中でも最初に作られた始源世界オリジンに危機が迫っていた。
　機械生命体、竜帝国、宇宙武士、銀河帝国、軍産複合体、地球の少年少女といった異世界からの来訪者。
　それに加えて全宇宙を思いのままに作り変えようという夕闇の化身、ダスクフレアが現れるようになったのだ。
　しかし同時に、あらゆる世界の垣根を超えて手を取り合う暁の戦士、カオスフレアもまた出現しはじめた。
　三千世界の明日を守るため、人よ、未来を侵略せよ！

• 解説

　FEAR製のクロスオーバーTRPG。
　様々な超文明の技術を受け入れ、人型ロボットさえ駆使するファンタジー世界オリジンは、イクタリ大陸のイメージソースの一つだ。
　何よりも、異なる文化圏の人々が、衝突しながらも一時休戦して手を取り合い、世界滅亡の危機に立ち向かうカオスフレアたちの姿。
　絆を力に変えていくその在り方は、〈魂魄〉と〈御者〉、そして〈魂魄〉同士の交流の在り方のお手本といえるだろう。
　著者がありとあらゆる意味で影響を受けた作品で、システム面でも世界観面でも大いに参考にさせて頂いた。

映像作品

○機甲界ガリアン 鉄の紋章

• あらすじ

　千年に渡り続いた惑星アーストの乱世も、発掘した機甲兵を率いる覇王マーダルの登場により終わりを告げた。
　しかし統一前夜、父を殺す幻影を見た第一王子ハイ・シャルタットは狂気に駆られ、忌まわしき邪神兵の封印を解いてしまう。
　暴走する兄に第二王子ジョルディが追い詰められたその時、邪神兵を滅ぼすべく、伝説の鉄巨神が蘇る。

• 解説

　ファンタジーロボットアニメ「機甲界ガリアン」のOVA第三巻。事実上のリメイクに近い、パラレルストーリーである。
　機甲兵による一方的な蹂躙、そして鉄巨神が繰り広げる機甲兵軍団との戦いは、〈神骸騎〉の凄まじさに等しい。
　また邪神兵に魅入られたハイ、鉄巨神に取り込まれたジョルディの変貌は、〈魂魄〉が〈神骸騎〉との〈接続〉で失う代償を思わせる。
　必見。

○天空のエスカフローネ

• あらすじ

　突如として異世界ガイアへと転移した少女・神崎ひとみ。
　巨大人型兵器ガイメレフ・エスカフローネを駆る亡国の王バァンと出会ったひとみは、バァンと共にザイバッハ帝国との戦いに巻き込まれていく。
　しかしそれは異世界ガイア全体を揺るがす物語の始まりに過ぎなかった。

• 解説

　『超時空要塞マクロス』などで知られる河森正治原作のファンタジーロボットアニメ。
　異世界転移、ファンタジーロボット戦記、少女漫画の要素が噛み合った物語、巨大ロボットのあるファンタジー世界という描写。
　そしてフルオーケストラの演奏を背景に繰り広げられるガイメレフ同士の戦いも目を見張る。
　劇場版『エスカフローネ』では設定が一新され、ガイメレフは超古代の遺物として２体しか登場しない。
　だが、その分だけ濃密に、凄まじく描かれたその姿は、〈神骸騎〉のイメージソースとなるだろう。
　またバァンたち騎士がガイメレフを操る描写は、〈御者〉の戦闘風景の参考にもなる。
　そしてバァンとひとみの関係は〈御者〉と〈魂魄〉のそれに近しい。
　大真面目に「恋の黄金律作戦」などを繰り広げる様を含めて、見て損は無い。

○平家物語

• あらすじ

　平安時代の末、平家一門は栄華の絶頂を極め、平家にあらずんば人にあらじと民草を虐げていた。
　そんな中、父を平家に殺された琵琶法師の少女“びわ”は、平家の棟梁である平重盛に「お前たちはじきに滅びる」と告げる。
　未来を見通せる”びわ”に、亡者を見る瞳を持ち平家の行末を憂いていた重盛は、どうか屋敷で共に暮らしてくれと頼む。
　もしかすれば、平家の滅びを食い止める事ができるやもしれないと――……。

• 解説

　日本史上に残る軍記物語『平家物語』を、古川日出男による現代語版をもとにアニメ化した作品。
　栄華を極めた一門が対立する源氏との戦いの末に没落し、滅びていく様を琵琶法師の少女の目を通して描いている。
　その映像美や音楽もさることながら、やはり見て欲しいのは滅びゆく平家一門を始めとした人々の、その生き様である。
　泣き、笑い、喜び、楽しみ、苦しみ、必死に生きている彼らの姿は、単なる歴史上の人物というだけには留まらない。
　なぜ叙事詩が作られ、歴史が物語として語り継がれていくのか。語り継ぎたいと思ったのか。その意味を実感できるだろう。

○ロボ・ジョックス

• あらすじ

　核戦争後の荒廃した近未来、世界は「共和国」と「連邦」の二陣営に別れ、未だに争いを続けていた。
　しかしその政治的対立は戦争ではなく、「ジョックス」達が操る巨大ロボットの一騎打ちに委ねられていた。
　共和国のジョックス・アキレス。彼はかつて決闘中に観客を巻き込んでしまい、そのトラウマから出撃不能となっていた。
　だがアキレスはジョックスの誇りをかけて立ち上がり、宿敵たる連邦のジョックス・アレクサンダーとの再戦に挑む。

• 解説

　米国初の実写特撮巨大ロボット映画。『パシフィック・リム』など、後発の多くの作品に影響を及ばした。
　トロイア戦争をモチーフに、国家の威信をかけて決闘に挑むジョックスたちの姿は、〈御者〉のモチーフの一つだ。
　そして国家技術の粋を結集して開発された二台のロボットの雄姿も、〈神骸騎〉の参考となるだろう。

漫画作品

○混淆世界ボルドー

• あらすじ

　魔法によって隠された地球の第二の月、ボルドー。
　突如としてボルドーに飛ばされた少年カズマは、行方不明の父がボルドーで一国の王となった事を知る。
　さらにボルドーでは戦争が合法化されており、魔法を否定する機械帝国ガルテンとの開戦目前だというのだ。
　一夜にして王子になってしまったカズマは、最強の竜騎士ブランゼラーに搭乗し、戦争に身を投じる。

• 解説

　市川裕文による、かつてサイバーコミックスで連載され、各方面に多大な影響を及ぼした傑作SFファンタジー漫画。
　銃弾と魔法が飛び交い、騎士と近代歩兵が塹壕で争い、魔法を動力とした意思持つ石巨人がAI制御の歩行戦車と激突する。
　わけても戦争の行末を決定するのが、巨大な人型兵器の一騎討ちであるという点は、本作も大いに参考にしている。

○ガンドライバー

• あらすじ

　ガンドライバーと呼ばれる人型機械が闊歩する西部開拓時代。
　被差別種族ブラニアンの少年ディックは、ある日無法者たちによって父を殺され、妹を攫われてしまう。
　それはディックの父が保有する、あらゆるガンドライバーの原型機「紅の神像」を狙ったものであった。
　移動娼館ジュエルパレスの美女たちに救われたディックは、妹を救うため南北戦争を駆け抜けていく。

• 解説

　原作：ビトウゴウ、作画：せたのりやすによる、真正面から差別や平和という題材に挑んだ傑作ロボットSF漫画。
　ブラニアンたちが代々受け継いできた「神像」「守護像」。発掘品をレストアしたため劣化したガンドライバー。
　こうしたメカデザインの数々は、大いに〈神骸騎〉のイメージソースになるだろう。
　また次々登場する魅力的で逞しい美女たちの姿も、ヒロインロールの参考になる事間違いなし。

○ファイブスター物語

• あらすじ

　四つの太陽と一つの遊星がめぐるジョーカー太陽星団における、最強の兵器モーターヘッド。
　そしてMHを操る騎士、生体コンピューター・ファティマによって紡がれる物語の数々。
　歴史でしか無かったはずのそれらは、やがて一繋がりの壮大な叙事詩となって語り継がれていく。

• 解説

　もはや解説するのも気恥ずかしい、永野護による傑作ロボット漫画。
　〈魂魄〉、〈御者〉、〈神骸騎〉の在り方は、本作から実に多くの影響を受けている。
　近年は大規模な設定変更がなされ、MHがゴティックメードへと姿を変えた事で話題となった。
　常に最新、最高を追求されたメカデザインが素晴らしい。これは〈神骸騎〉の神化だといえる。
　また89年に制作された劇場版は、〈魂魄〉〈御者〉〈神骸騎〉の出会いの物語として見て良いだろう。

コンピューターゲーム

○ファイアーエムブレム 聖戦の系譜

• あらすじ

　シアルフィ公国の公子シグルドは、突如として始まった戦乱の中で、隣国の公女エーディンが攫われた事を知る。
　幼馴染である彼女を救うべく、シグルドは仲間と共に挙兵し、強大な侵略国家へと立ち向かっていく。
　しかしそれは暗黒神を崇拝するロプト教団との、親子二代に渡る壮絶な戦いの幕開けに他ならなかった。

• 解説

　言わずと知れた任天堂の傑作シミュレーションRPGシリーズ第四作。
　手強いシミュレーションの呼び名も高い骨太の難易度だが、注目すべきはその物語と登場人物たちである。
　戦乱の中で心を通わせ、愛し合う。時に裏切られ、悲惨な死を遂げ、けれど思いは託され、受け継がれていく。
　そして国家の存亡を左右する十二振りの伝説の武器は、〈神骸騎〉の扱われ方にも類似している。
　『神骸騎ディ・カダーベルTRPG』を遊ぶにあたって、あらゆる意味で参考になることだろう。

○Sequence Palladium（シークエンス・パラディウム）

• あらすじ

　剣と魔法と竜と獣の世界バニシオン。
　神罰である「神槌」に追い詰められたディクトリア帝国は、平和を愛する者の理想郷ファンラントに救援を求めた。
　ファンラントの騎士と美しき亜精霊パラスィートたちは、巨像騎士ウィザードを駆って「神槌」へ立ち向かう。

• 解説

　工画堂スタジオが送るファンタジーロボットシミュレーションRPG。
　人類の存亡をかけた戦いの狭間で描かれる、騎士とパラスィートたちの交流は、〈魂魄〉とアウリガの描写の参考となるだろう。
　ファンラント騎士団は、私利私欲や名声ではなく、ただ守るべきもののために立ち上がり、戦うのだ。