いしかわじゅん
日本で活動しているゲーム音楽作曲家。
1990年に
HAL研究所に入社し研究所内のサウンドチームで長年に渡り活躍してきた古参の人物である。
『
星のカービィ ディスカバリー』のサントラでの座談会の肩書に唯一「元 ハル研究所」と記載されていたことから、この事実をもってHAL研究所の退職の公表となった。
「星のカービィ 30周年記念ミュージックフェス」のパンフレットの段階ではまだ動きがなかったことから、退職時期は恐らく
酒井省吾氏と同様にそれ以降のことと推測される。
同時に座談会の最後には、「新時代の「星のカービィ」のサウンド作りを、これからも続けていきたいと思います。」と語っており、引き続き関わっていく意思を見せている。
学生時代より「映画の音声担当は指一本映ってはならない」と教育されてきた為、公の場に登場する事を好まないが、『
毛糸のカービィ』の「社長が訊く」において初めて顔出しインタビューに登場。その後「
星のカービィ25周年記念オーケストラコンサート」では初めてファンの前に姿を現した。
人気ゲーム
シリーズの『
星のカービィ』の音楽を初代から最新作まで作り続けており、「カービィ音楽の生みの親」と称される。
手がける曲は、担当するゲームがほのぼのした雰囲気のものが多いため、それに準じたポップで軽快なものが多い。しかし、時にはどこか奥深くも悲しげな曲を作ることもあり、ゲームの印象に厚みを持たせている。
「カービィなのに」というギャップがカービィ音楽のキーワードと考えているらしく、その思想が「
リップルスター」や「摩天楼に酔いしれて」のようなどこかムーディーな曲や「
VS.ゼロ」「
支配してアゲルヨォ」といった緊張感溢れるシリアスな曲、そして「傀儡奉納」や「
ドロシア ソウル」等の狂気すら感じる唯一無二なセンスの曲を生み出す源となっていると思われる。
また作曲中にこれはいい曲になる、と手応えを感じると思わずにやけて半笑いになる事があると語っており、作曲しながら半笑いになった例として「
激突!グルメレース」を挙げている。
伴奏・ベース・ドラムのいずれかを16分音符で延々と刻み続ける事が多く、
作曲者が判明していなくてもなんとなく彼の楽曲であると分かることも。
また、ゲーム音楽には珍しく変拍子を使用する事が多い。
こうした変拍子を多用する石川氏の曲調はファンから「石川節」とも呼ばれて親しまれている。
「
ハコボーイ!」の制作にはかなり難航した末に世に出せた事でかなりの思い入れがあるようで、各スタッフに割り当てられた個室状の作業スペースには
鶏の置き物だらけな安藤氏の作業スペースと違って殆ど私物を置いていないが、ツインスピーカーの上にちょこんとキュービィとカービィamiiboを用いた際に使えるカービィ顔のキュービィのマスコットが乗っている。
納得いく音を出す為に老眼鏡をギターに挟む、空き瓶を吹く、空き缶を殴るなどの逸話にも定評がある。
作曲作品の一例
代表的な曲
最終更新:2025年04月07日 12:35