ウイングガンダムゼロ(EW版) WING GUNDAM ZERO (Endless Waltz Ver.) |
登場作品 |
新機動戦記ガンダムW Endless Waltz |
型式番号 |
XXXG-00W0 |
全高 |
16.7m |
重量 |
8.0t |
所属 |
無し |
武装 |
マシンキャノン ビームサーベル ツインバスターライフル |
特殊機能 |
ゼロシステム |
搭乗者 |
ヒイロ・ユイ ゼクス・マーキス(『敗栄』のみ) |
【設定】
機体色はTV版よりも赤の割合を減らした白青のツートンに近い配色。
兵器的な無骨さをもつTV版とは対照的に、天使を髣髴とさせる有機的な4枚の翼、甲冑的な意匠を取り入れた本体部と、より
キャラクター性を重視したスマートなデザインとなっている。
TV版のネオバード形態への変形機構は廃止され、武装も一部省略されている。
また、惑星間航行用ブースターを装着することも可能。
漫画『Endless_Waltz 敗者たちの栄光』小説『Frozen_Teardrop』では、後述の「プロトゼロ」の改修機と設定され、プロトゼロがゼロシステムによって暴走したトラントの手で自爆・大破した後、デュオの協力を得たハワードが、同じく大破したゼクスの
トールギスFとともに回収。
ゼロシステムが提示した改修案をもとに、
トールギスFに装着されていたウイングバインダーの改良・発展型と新たに用意された外装を組み合わせた当機体へと変貌する。
下記のネオバード形態の設定が追加された際に、胸部のデザインがプロトゼロの形状とラインを取り入れたものへと変更され、シールドも新規にデザインされている。
ZEROシステム
『敗栄』では、システム起動時に頭部の耳に当たる部分が展開し羽状のパーツが現れると共にコクピットハッチ下部が下方向にスライドするなど、システム起動が視覚的にわかるギミックが追加された。
ウイングバインダー
背部フレームを介して接続された、2枚2対のスラスター内蔵型ウイングユニット。
1対は自在に開閉・移動ができる可動式の主翼2枚、もう1対は翼自体の面積が可変する副翼2枚で構成されており、機能的には推進器として特化している。
フレキシブルアームにより2対のウイングバインダーは広範囲に可動し、大気圏突入時は主翼全体で機体を覆う『大気圏突入形態』をとり、摩擦熱から機体を保護する。
シールドとしての機能も持ち、『敗栄』作中では、MD
ビルゴのビームキャノンに耐える程の防御力を見せる。
ゼロフレーム
武器と最終装甲・プロペラント以外の全機能を完備した内部フレーム。
既存のOZ製のMSのように外装の損壊によって稼動不良に陥ることがなく、全装甲の90パーセントを喪失しても戦闘継続が可能である。
このゼロフレームの時点で、ウイングゼロはすでに
トールギスの性能を凌駕しうることはおろか、さらに
トールギスもう1機分以上の性能を持つに至っている。
このゼロフレームによって培われた機構のノウハウはのちにシェンロンガンダムや
アルトロンガンダムに装備される「ドラゴンハング」の技術的な礎となっている。
大気圏突入モード
映像版EWおよび『敗栄』に使用するシーンがある。
二対のウイングユニットを機体前面に覆うことで、大気圏外から単騎で大気圏に突入しピンポイントで目的地に到達できる。
ウイングユニットは大気の摩擦熱から機体を保護するほどの強度を誇る。
ネオバード形態(EW版)
漫画『敗栄』のみ登場。
プロトゼロからの改修時に一度変形機能が失われるが、作中終盤に新造されたシールドが追加されたことで復活するという流れになっている。
本体の変形機構は
ウイングガンダム(EW版)を踏襲しつつ、主翼を大気圏内突入形態と同位置とした宇宙戦形態と、主翼を水平に展開した大気圏内形態の二つの形態を持つ。
メッサーツバークを装着した状態での運用も可能。
ZEROモード
完成品フィギュア「G.F.F.M.C」オリジナルギミック。
ゼロシステム起動時に頭部および機体各部の装甲を展開し、強制放熱を行う。
【武装】
マシンキャノン
両肩に内蔵された4連式大型機関砲。
TV版とは異なり、カバーが開閉する方式となっている。
ビームサーベル
収納場所が両副翼基部のウイングアーム内に変更されている。
柄の色はテレビ版と同様にグレー(こちらも立体物各種では白にされている)。
エネルギー供給システムの改良によって、大幅な高出力化を実現している。
ツインバスターライフル
ウイングゼロの主武装。
2丁一対で構成され、分割して運用することも連結させて使用することも可能。
2門の砲身を連結した場合、巨大なスペースコロニーを一撃で破壊可能なエネルギー係数を持つ。
EW版では、銃身上部にサイトセンサーが追加され、より長大で無骨なデザインに変更されている。
非使用時は分割した状態で左右のウイングに収納される(『敗栄』作中では折り畳まず収納するが、2020年11月に発売されたMG Ver.Kaプラモデルでは、砲身を折り畳んで収納する新解釈が取り入れられた)。
プロトゼロのライフルは、テレビ版のデザインを参考にしつつさらに大型化された。
【武装(その他)】
ウイングシールド
『敗栄』に登場。
OVAおよび映画の『EW』では変形機構がないこともあり未装備。
プロトゼロからの改修に遅れて追加装備されたことで上述の通り変形機構が復活する。
形状はテレビ版に似ているが、こちらは青を基調とした配色となっている。
半完成品のプラモデル『ハイレゾリューションモデル』では、垂直翼や斜めに取り付けられたカナード翼などのアレンジが施された。
後述のメッサーツバークも両サイドに3基づつ装着可能で「シールドツバーク」と呼ばれる。
メッサーツバーク
『敗栄』『FT』に登場。
単体でライフルとして使用するほか、ツインバスターライフルやシールドの強化ユニットとしても機能する。
改修前(プロトゼロ)と後の両方のライフルに装着可能。
通常は3基を銃身に装着した「ドライツバークバスター」として運用される。
『敗栄』作中では、ゼクスがゼロシステムを通じて垣間見たビジョンの中で初めて登場。
続いて、ヒイロが強度の劣るレプリカを自ら製作し、ルクセンブルクの戦いで
ウイングガンダム(EW版)の武装として使用する。
最終局面の
リーブラ破壊任務では、ツインバスターライフルに6基を同時装着した「ドライツバークバスター・ドッペルト」で
リーブラの残骸を消滅させた。
ドッペルトのその威力は月の形状を大きく変えるほどであったことが『FT』で語られる。
【バリエーション】
ウイングガンダムプロトゼロ
『敗栄』『FT』に登場。
上述のようにEW版の改修前の姿と設定されている。
テレビ版準拠のデザインのため、ネオバード形態への変形機構やシールドなどの武装を有しているが、ウイング内部にネオバード形態用の副翼が追加されるなどのアレンジが施されている。
『敗栄』では、テレビ版と同じくH教授の設計図を元にカトルの手によって製造される。
トラントがゼロシステムに取り込まれて暴走する経緯もテレビ版と同じだが、
ガンダムデスサイズヘル(EW版)との戦いはヒルデ・シュバイカー搭乗の宇宙用
リーオーが加勢する場面に変更され、最終的にトラントが機体を自爆させたことをきっかけに、上述のように改修される。
『FT』では、先行開発された試作零号機の設計をもとに2機が製造されたとされる。
試作1号機は、A.C.186年ごろに6人の科学者の一人ドクターJが製造し、ヒイロの実父であるアディン・ロウがある任務で搭乗する。
当時の技術では狙撃シークエンスやツインバスターライフルはまだ未完成であり、ゼロシステムも実用可能な段階ではなかった。
2号機は、カトルがウィナー家に秘匿されていた零号機のデータをもとに製造し、未完成だった武装やシステムを実用レベルに引き上げた上で搭載している。カトキがデザインしたプロトゼロはこの2号機にあたる。
白雪姫(スノーホワイト)
『FT』に登場。
W教授、
ドクトルTが開発したMSの一つであり、人工冬眠より目覚めた
ヒイロ・ユイの搭乗機体。
外見は
ウイングガンダムプロトゼロに酷似したものであるらしいが、その外見が元からなのか開発者の二人が意図的に似せて作ったのかは不明である。
ウイングガンダムゼロ同様の白い翼を有することも表記されている。
可変機構の有無は不明。
ゼロシステムが搭載されているが、
ウイングガンダムゼロやエピオンと異なり意図的なオンオフが可能。
オペレーション・メテオ以前のMSがベースでありながら、現在の主要マーズスーツや、IIやIIIからの大幅な改良を加えられた
ビルゴIVにも引けを取らないスペックを有する。
特にその機動性は最新技術で作られた凄まじい超速力、誘導性を持つ計測不能名ほどの無数のミサイルを青白い粒子を残像として残しながら余裕で回避しつつ振り切るほど。
主武装はカートリッジ装填式の新型バスターライフル(装弾数は三発、予備カートリッジ三発を携行)とビームサーベルで、かつてヒイロが搭乗した
ウイングガンダムに通じるところがある。
追加武装として『七つの矮星(ジーベンツバーク)』という特殊な弾頭を新型バスターライフルにセットし、七つの特殊な効果(W教授は特性と表現)を持った砲撃を放つことが可能。
文章中では弓矢のように表現されるが、クロスボウ状の武器だと言及されている。
ウイングガンダムスノーホワイトプレリュード
スノーホワイトのプロトタイプ(プレリュード=前奏曲)とされる機体。
2019年11月にフィギュアブランド「GUNDAM FIX FIGURATION METAL COMPOSITE」で詳細が公開された。
『FT』12巻表紙に写っているスノーホワイトをカトキハジメがプロデュース、サンライズ・著者の隅沢克之が監修を務めている。
新たに「ノイエツバーク」という6つの新型ツバークを装備し、従来のメッサーツバークと同様にツインバスターライフルに接続出来るほか、「モードアンセム」「モードロンド」といった形態変化を可能としている。
本機が小説本編で活躍したスノーホワイトなのかは不明。
ブラックウイング
『FT』に登場。
ディズヌフ・ノイエンハイムの手によって甦った『ヴァン・クシュリナーダ』が操縦する黒い
ウイングガンダムゼロ。
基本的な外観こそ
ウイングガンダムゼロ(EW版)に酷似しているが、機体色以外に腰部オリジナルにはない蝙蝠の羽根状の追加パーツが追加されている。
武装として、バスターライフル、ショルダーバルカン、ビームサーベルが使用された。
劇中ではZEROシステムにより遠隔操縦されており、無人の状態で運用されていた。
最終的にカトリーヌ・ウード・ウィナーがコックピット内部の自爆装置を起動させたことで機能停止する。
ウイングガンダムセラフィム
『
新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』に登場。
OZに回収されたウイングゼロのデータをもとに、一般兵用の簡易生産機として開発され、複数機が量産された戦闘攻撃MS。
副翼はそのまま背中に装備されているが、大気圏突入用に使われる主翼がサイドアーマーへの収納式となっているのが特徴。
武装としてツインバスターライフルの片割れとおぼしきライフルを1門だけ保持。
また、「ゼロシステムVer.2.5」を搭載する。
機体名は天使の最高位階である「熾天使(セラフィム)」に由来する。
パイロットはティエル・ノンブルー。
ガンダムルシフェル
『
新機動戦記ガンダムW〜ティエルの衝動〜』に登場。
セラフィム量産直前に、ゼロシステムの試験機として製造されたMS。
外見上はゼロ(EW版)の副翼が主翼と同形状になったもので、戦闘を目的としない非武装機となっている。
しかし、この試験機に搭載されているゼロシステムver2.0はパイロットの目的に対して出した解答を、強制的に精神へフィードバックすることで、パイロットをシステムの出した回答に洗脳する危険な欠陥プログラムだった。
また齎される回答自体も極端なものであるがゆえに、テストパイロットであるティエルの兄カール・ノンブルーは、自らが発した「地球に平和をもたらすには?」という疑問に対して「人類の殲滅」という解答を導き出されたため、暴走を引き起こす。
グレー基調のカラーに塗装され、全身にウェザリングやバトルダメージが施されている。
【原作の活躍】
『Endless_Waltz 敗者たちの栄光』
TV版と同じ経緯でウイングガンダムプロトゼロが製造され、カトルが搭乗者となる。
しかし、カトルは暴走し、OZに潜入中で迎撃にあたったヒイロの
メリクリウスとトロワの
ヴァイエイトと対峙、
ヴァイエイトを全壊させてしまう。
その結果、ようやく正気を取り戻したカトルはヒイロとともにOZに拘束され、プロトゼロはOZが接収する。
月面基地にてヒイロを使って稼働実験が行われるが、ゼロシステムに呑まれたヒイロは暴走し、施設を破壊して回った後に機体は放棄される。
その後、機体を回収したOZの技術士官トラント・クラークによって稼働実験が行われるが、やがてゼロシステムによって暴走したトラントは
デュオ・マックスウェルが搭乗する
ガンダムデスサイズヘル(EW版)と交戦し、錯乱したトラントによってプロトゼロは自爆・大破する。
残骸はデュオの協力を得たハワードが回収し、ゼロシステムが提示した改修案をもとに、
トールギスFに装着されていたウイングバインダーの改良・発展型と新たに用意した外装を組み合わせたお馴染みの
ウイングガンダムゼロ(EW版)へと改修された。
その後、ゼクスの搭乗機としてサンクキングダムへと降下し、ヒイロが搭乗する
ガンダムエピオンと交戦するが、ゼロシステムの相互干渉によるエラーで2機とも行動不能になる。
その際、ヒイロとゼクスは互いの機体を交換し、以降はヒイロの搭乗機となる。
最終決戦ではゼクスが搭乗するエピオンとの激闘の末に勝利。
地球へ落下する
リーブラの破片を先行し、大気圏に背中から突入する体勢でドライツバークバスター・ドッペルトを発射・消滅に成功した。
『BATTLEFIELD OF PACIFIST』
ビクター・ゲインツの搭乗するスコーピオと交戦し、これを撃墜する。
『Endless_Waltz』
EVE WARSから1年後、
アルトロンガンダムを除く他のガンダムたちと共に太陽に向けて廃棄される。
しかしマリーメイア軍が蜂起し、これに対抗すべく回収され、再び
ヒイロ・ユイの搭乗機となった。
そのまま地球へ向かうヒイロだが、マリーメイア軍に潜入し待ち伏せていた
張五飛の乗る
アルトロンガンダムと交戦し、その最中に地球に降下、交戦の末ヒイロは戦闘を放棄し一度海に沈む。
その後、再起動しマリーメイア軍の本拠地ブリュッセル大統領府上空に現れ、大統領府を覆う対核シェルターをツインバスターライフルによる3連続同地点射撃により崩壊させる。
しかし、
アルトロンガンダムとの戦闘によるダメージや、シェルターへの精密射撃間に回避行動を取れず
サーペント部隊の集中砲火を浴び続け、最終的に蓄積したダメージとツインバスターライフルの最大出力による連射反動に耐え切れず爆散する。
【搭乗者】
ヒイロ・ユイ
CV:緑川 光
かつてオペレーション・メテオで地球に降下したL1コロニー出身の特殊工作員の少年。
リーブラ攻防戦から1年後、蜂起したマリーメイアに攫われたリリーナを救う為に行動を開始する。
当初は火種が大きくなる前に
デュオと共に内々に処理するつもりだったが、かつての仲間であった
五飛が敵となったこと、また事件の首謀者がデキムという老獪な人物であったことから、後手に回ってしまう。
五飛に圧倒されるヒイロだが、同じくコロニー落としを防ぐためにマリーメイア軍に潜入していた
トロワの機転で辛くも振り切る。
その後トロワと合流し、X-18999落下阻止に成功した。
X-18999を脱出した後、
カトルによって回収されたウイングゼロを宇宙空間で受け取り、成層圏でアルトロンと激戦を繰り広げながらブリュッセルへ向かう。
ヒイロは五飛の攻撃を受けながら、自分達が戦い続ければ戦争の犠牲が無駄になり、悲惨な歴史がいつまでも繰り返されると訴える。
五飛との戦いは決着が付かず「あと何人殺せばいい」という自分の問いかけに答えを出せないまま、ヒイロはウイングゼロごと海底に沈むが、戦いを終わらせるため再びゼロを起動させ、最後の出撃に出る。
大統領府上空に現れたヒイロは大統領府を破壊しようとしたが、自身が殺めた少女と仔犬を思い出し、ツインバスターライフルによるシェルター破壊に留める。
大破したウイングゼロから脱出した後は司令部に突入し、マリーメイアを空砲で撃ったのを最後に気を失い、リリーナの腕の中で眠る。
騒乱終結後、自らの役目が終わったことを悟ったヒイロは、リリーナの演説を聞いた後に街の中へと消えていった。
後日談である『PREVENTER・5』(漫画『EPISODE ZERO』収録)でも行方不明となっており、リリーナ達が人質に取られた事件ではサリィがいくら探しても見つからなかったが、結局自分からプリベンターへ合流、救出作戦に参加する。
サンクキングダムキャッスルにて起きた武装蜂起を鎮圧するため再び決起、『プリベンター・5(サンク)』として救出作戦に参加している。
他にもガンダムイボルブでコロニーレーザーのような施設に対して破壊工作を行う姿が描かれている。
また、『Endless Waltz』より数十年の間、冷凍睡眠に入っていたが、ある任務のために少年の容姿のまま目覚めた。
火星南北戦争後、ヒイロは自らのコードネームである「
ヒイロ・ユイ」を捨てただの少年に戻る決意をする。
リリーナにプロポーズを意味する手紙を渡し、二人は婚姻する。
【原作名台詞】
- 「オレは、生まれてからずっと迷子なのさ」
- 『EW』の回想シーンにて、かつて知り合った少女を任務の最中に巻き込んで殺害したトラウマがある事が描かれた。
- この一件をデキム・バートンに目撃されたことで、ヒイロの訓練は更に過酷なものとなり、彼の破綻した精神は更に歪むことになる。
- 「始めから、お前の技術をアテにしている」
- コロニー突入時、デュオに輸送機の操縦を任せるヒイロ。
- デュオも「嬉しいこと言ってくれるねぇ」と返している。
小説版では、直後に(自分の技術「だけ」をアテにしてるんじゃないか?)と邪推している。
- 「悪く思うな……一回は一回だ」
- 潜入したトロワがマリーメイヤ軍内部での信用を落とさないため、ヒイロはデュオと共にトロワに鎮圧された振りをする必要があると考えた。
そこでヒイロはデュオに自身の頬を殴らせ、直後デュオの鳩尾に重い一撃を叩き込む。
- もちろんデュオは何も聞かされておらず、何のことか把握せずに気絶させられる。
そして「気絶した振り」のヒイロは脱出しデュオのみ拘束され独房に入れられることに。
- 殴られたのだから本気で殴り返す口実ができたと解釈するのは子どもの発想ではなかろうか。
- 「五飛…教えてくれ、オレ達はあと何人殺せばいい?オレはあと何回、あの子とあの仔犬を殺せばいいんだ」
- それは、今まで己の優しさを押し殺してきた少年が初めて吐露した「弱さ」であり、五飛が過ちを繰り返そうとしていることを自覚させる決定打ともなった。
- かつてトレーズにこれまでの戦争の犠牲について問うた五飛が、今度は未来の犠牲について問われるというのは実に皮肉。
- 五飛はヒイロに対して何も言い返せず、押し黙る。
- 「ゼロはオレに何も言ってはくれない...。教えてくれ、五飛!」
- ただ勝利を求めるゼロシステムは、ヒイロの悲痛な叫びに答えることはできなかった。
- 五飛と戦っても『悲しく惨めな戦争の歴史』を繰り返すだけと悟ったヒイロは、戦いそのものを放棄してウイングゼロと共に海中に没する。
- 「ゼロ、動けるか?……いいだろう。これが、最後の出撃だ」
- ヒイロはウイングゼロに対しては愛着を持って接することが多い。
質問すればゼロシステムが答えてくれるからだろうか?
- 水底に沈んでいたウイングゼロは長い沈黙を破り、最後の戦場へ飛び立つ。
- ヒイロ「確認する。シェルターシールドを張っているな?シェルターは万全なんだな?」
マリーメイア「もちろんです。あなた達の無力さを思い知りなさい」
ヒイロ「了解した」- マリーメイアが立てこもる大統領府上空へ現れたヒイロとウイングゼロ。ウイングゼロは既にツインバスターライフルの発射シークエンスに入っていた。
- シェルターシールドを完璧に張っているか確認するヒイロに、マリーメイアは自信たっぷりに返答する。
しかし、ヒイロは憮然としてシェルターシールドに対してツインバスターライフルを発射。
なお、ウイングゼロの照準はコンマ二桁まで狂いがなかった。
- 「マリーメイアは殺した…。オレは...オレはもう誰も殺さない…殺さなくて、済む......」
- 大破したウイングゼロを放棄し、司令部内に突入したヒイロは空砲を撃ち、最後の仕上げを行う。
それは、デキムに反乱の旗印にされ傀儡となっていた『マリーメイア・クシュリナーダ』を殺し、普通の少女である『マリーメイア・バートン』に戻すこと。
- 最後の仕事を終えたヒイロもまた、本来の優しい少年に戻り、リリーナに抱えられながら眠るのだった。
【その他名台詞】
- 「ゼロ......トールギスの魂と共にこのオレを宇宙に行かせてみろ」
「オレの敵は宇宙にいる!」- 『敗栄』より。
リリーナの演説により、ロームフェラ財団は改革の道を歩み始め、武力による地球の支配は終わりに向かいつつあった。
- 地球と宇宙の共存を掲げるリリーナの理想を実現させるため、ヒイロは宇宙の戦争の火種に対処することを決める。
- 「こちらはヒイロ・ユイ......感情のままに行動することは人間として正しい生き方だ」
「この場所を守りたいならそのガンダムで戦え 怖いと思うなら逃げろ」- 『敗栄』より。
物語終盤、OZ宇宙軍がコロニーを占拠し、ホワイトファングに対してリーブラの返還を要求する事件が発生。
- 記憶を失っているにも関わらず、コロニーを守ろうと衝動的に行動を起こしたトロワに対し、ヒイロとサリィ・ポォはヘビーアームズを託すのだった。
- 「駄目だ ゼロ......その戦術は却下する」
「この状況下でバスターライフルを使用すれば市民を巻き込む」
「今はアイツに任せるべきだ」- 『敗栄』より。
戦いの目的を見つけたヒイロはゼロシステムを克服した。
- 他人に頼り、任せることを覚えたヒイロは、トロワを信じて彼のバックアップに回ることに。
- 「違うなゼクス......それは違う!『ZEROシステム』が導き出す結論は強者の論理だ」
「それでは人類を戦いから救うことはできない!!」- 『敗栄』より。
自分の選択が愚かな行為だと理解しつつも今回の戦争における『自身の敗北』が人類の覚醒に繋がると信じるゼクス。
- それに対し、ヒイロは『ただ一人の強者が用意しただけの平和ではいずれ新しい戦争が起きてしまう』と反論する。
- 「おまえを守れと『ZERO』が言っている」
「オレが生き続ける為にはこの命令に従うしかない」- 『敗栄』より。
リーブラから脱出したリリーナとヒルデを発見し、安全な宙域まで誘導するヒイロ。
これまで自分の命を顧みなかったヒイロが生きることを意識し始めていることが分かる。
- その後、リリーナをレディ・アンに保護してもらい、ゼクスとの最終決戦に臨む。
【搭乗者】
ゼクス・マーキス
CV:子安 武人
元OZスペシャルズの部隊長で、作中前半は主に
トールギスを駆り、
ヒイロ・ユイら
ガンダムパイロットと幾度も戦う。
しかし、次第に彼らの生き方に影響され、自身の在り方に疑問を持ち、南極での決闘後、トレーズからの赦免を蹴る形でOZから差し向けられた刺客の部隊を振り切り、ハワードの助力を得て宇宙に上がる。
宇宙に上がってからは、サンクキングダム親善大使
ミリアルド・ピースクラフトを名乗り、コロニーに和平と非武装化を説き続ける一方、戦場では
ゼクス・マーキスとして仮面を被り2つの顔を使い分けることになる。
『敗栄』作中では、彼の腕前もありMDを圧倒する強さを見せていたが、
トールギスは分解状態で二十年以上潮風に曝されながら放置されていたため駆動系が劣化しており、機体に限界が訪れていた。
そんな中、
ガンダムデスサイズヘル(EW版)との交戦中、遂に
トールギスが戦闘不能状態に陥る。
ハワードが手を尽くしたもののオーバーホールをしなければ限界と判断され、ゼクスに見守られながら
トールギス本体は封印。
同時に半壊状態で回収された
ウイングガンダムプロトゼロに改修を施したウイングゼロ(EW版)が、ゼクスの新たな搭乗機となる。
その後、サンクキングダムにてヒイロの駆る
ガンダムエピオンと交戦した後、二人は互いの機体を交換するのだった。
【原作名台詞】
- 「まただ......またサンクキングダムが滅ぼされてしまう」
- 半壊したプロトゼロのゼロシステムがひとりでに動き出し、夢を通じてゼクスは未来を垣間見る。
- それは、ツインバスターライフルでMDビルゴもろともサンクキングダムを破壊するウイングゼロの姿だった。
- 「トールギスよ……オマエのおかげで私はここまで戦ってこられた 心から感謝している」
「オマエと別れるの忍びない しかし今は戦い抜くことが先決なのだ」
「だが案ずるな オマエの魂は私と共にある」
「新たな機体を得ても私はオマエの魂とともにこの時代を駆け抜けることだろう......」
「さすれば あえて その古き体に哀悼の言葉を送ろう」
「安らかに眠れトールギス......」
「さらばだ......我が愛機よ…...」- トールギスで戦い続けることを望んでいたゼクスだが、ウイングゼロへの乗り換えを決断する。
- ゼクスは封印されるトールギスに対して労いの言葉を贈り、敬礼で見送るのだった。
- 「地球が滅びる?私のこの手で!?」
「有り得ぬ!」
「滅亡するのはサンクキングダムだけで充分だ」- リリーナがロームフェラ財団代表となり、自身が地球を破壊する未来を垣間見るゼクス。
- 敵を倒すことでゼロシステムが見せる未来を変えようと、ヒイロのエピオンとの戦闘に没入していく。
- 「ウイングゼロ!私に勝利を見せてみろッ!!」
- エピオンとの戦闘は激しさを増していく。
- だが、戦う理由を見失った者同士の戦いは決着が付かない。
- 「私の勝利は......戦う者すべてを敵と見なす!これが『ZERO』の選んだ解答か!?」
- ついにエピオンがヒイロに見せた未来と、ウイングゼロがゼクスに見せた未来が一致する。
- 同時に、ヒイロとゼクスはそれぞれの選択が未来に繋がっていないことを理解してしまう。
- 排他的な思想では戦争は終わらないのだ。
- 「ウイングゼロにはトールギスの魂も乗っている。ヒイロ・ユイ、託すとしたらキミしかいない」
- 『機体が変われば未来も変わるかもしれない』。エピオンから降りたヒイロは機体の交換を提案する。
- 他に方法がないゼクスは提案を承諾し、お互いの機体を交換するのだった。
【VS.シリーズの活躍】
ガンダムVSガンダムNEXT PLUS
コスト3000の機体として参戦。
本作では『NEXT PLUS』の発売時期(2009年12月)にしては珍しく、旧呼称である「
ウイングガンダムゼロカスタム」名義での参戦であった。
挙動が軽くなり、
キュベレイのような機動性になっている。
TV版ウイングゼロとの大きな違いは変形とシールドガードが削除され、チャージショットがマルチロックに対応している事。また、赤ロック距離が全機体中最長と射程が非常に長い。移動技として「飛翔」も使える。
CSは3段階チャージで、シングルCSはLVが上がるごとに威力UPのほか、レベル2からは着弾地点に爆風追加(≒ウイングゼロの特殊射撃)・レベル3ではスーパーアーマー付加と強化される。マルチCSは威力と射程があがる。
通常のメイン射撃は照射タイプではなくなり、単発ダウンで連射可能、誘導・弾速に優れると高性能だが、弾数が少ないのが難点。
格闘は全体的に優雅で、特に下格はよく動き羽根のエフェクトも相まってかなりエレガント。
ヒイロの台詞はTV版とほぼ一緒。
EXVS.
本作から「
ウイングガンダムゼロ(EW版:エンドレスワルツ版)」の名で登場。コストは3000。
武装はNEXT PULSのものではなく前作TVアニメ版
ウイングゼロから引き継がれ、それにプラスして「飛翔」とウイングによるシールドガードが追加された。
NEXTで猛威を振るった射撃チャージショットのローリングバスターライフルは、大幅にマイナーチェンジ。回転中に誘導がかからなくなり、視点変更追加と発射前に強制的に正面を向くようになった。その代わり発射前に前述のウイングガードと強力な銃口補正が掛かり、回転回数が大幅に増加、回るごとに回転速度があがっていくようになった。前作までは火力は3000コスト中トップクラスだったが、今作ではメイン射撃の威力低下、射撃CS、特殊射撃の弱体化などによりコスト3000でも底辺レベルまでダウン、今までのように後方からまとまったダメージを取ることが難しくなっている。よって、優秀な足回りと平均レベルの耐久値、そして飛翔とダウン属性のメインによる高めの生存力を活かして最前線に出てメインで確実にダウンを奪い、片追いを繰り返しながら少しずつダメージを稼いで、ちょっとした隙に発生が早い特射を当てていけばゼロも君に勝利という未来を見せてくれる。
よって覚醒も一発逆転要素ではなく、弾数回復とリロードアップによる飛翔やメインの回転率上昇が主目的となる。
格闘はオードソックスなものになり、前作と比べるとエレガントさはかなり減った。
覚醒技はツインバスターライフル3射。原作終盤、大統領府のシェルターを撃ちぬいたシーンの再現。
1射ごとに銃口補正が働き、更にロック変えで敵相方を狙うことも可能となっているが、やはり隙の大きさに見合わないダメージ効率、覚醒ゲージとブーストゲージ全消費という部分がネック。動作が長いのでボス相手にも確定で反撃をされるため、もし狙うのなら初撃で止めを刺すつもりで。
出撃デモでは
トールギスIIIと宇宙で
トーラス相手に交戦しておりトールギスの援護で大気圏突入するが、EW本編ではそんなシーンはない。
なのだがムービー用にオリジナルの掛け合い台詞が使用されているためEW未視聴の人が見たら原作にあったと勘違いしそうな出来なのでしばしばネタにされることも。
EXVS.FB
(ほぼ)全機アシスト追加に伴い、封印安定だったサブのマシンキャノンが
トールギスIIIによる照射ビームに変更された。
トールギスIIIはアメキャン・メアキャンに対応しており、近距離自衛や起き攻め、着地ずらしなどに非常に有用。
システムの仕様変更によりメインの銃口補正が下がったものの、前作でありがちだったカス当たりが起きにくくなり、火力の低さが改善された。
また、キャンセル√が増えたり、覚醒時に飛翔の弾数が2になったりと、前作とは段違いに立ち回りの幅が広くなった。
ただし、メインからのキャンセル追加でかなりマシになったとはいえ相変わらず虹格で迫る格闘機が苦手。今作では特に相性の悪いクアンタが上位に君臨することもあり、EWゼロにとっては動き辛い環境にある。
また、
ニムバスから何故か「フローズン・ティアドロップ」に絡めた特殊台詞を振られる。
「参戦の布石か」と期待したファンもいたようだが、10年以上経っても参戦する気配はない。
EXVS.MB
サブの
トールギスIIIにメガキャノン三連射(レバー入れ)、イマイチ使いにくかったBD格が標準的な二段斬り抜けに差し替えられた。
また、メイン・サブの弾数増加や格闘火力の全面向上といった強化点があるので、前作の使用感そのままで純粋に強化されているといえる。
ただしメインがダウン属性の照射ビームであることや、格闘の火力がまだまだ低い点が災いし、今作で追加されたオーバードライブとの噛み合いが(火力面において)他の機体に比べて悪いのが悩み所となっている。
覚醒技に高高度からのツインバスターライフルが追加された。要はエクリプス(極限進化)の格闘CS。
前回までの覚醒技(今作ではレバー後)同様、EW終盤のシェルター撃ちの再現となっている。
どうでもいいことだが羽根のエフェクトが増した。
EXVS.MBON
遂にTV版と同様のゼロシステムが追加された。また下格に
トールギス系列のような急降下が追加、機動力が補強され、マルチCS削除によりCSを狙う際の状況確認がしやすくなり、総合的に強化された。
…ように思えたが、BD速度・落下速度低下、ロリバスの射程大幅短縮という強烈な弱体化を受けてしまった。
頼みの下格もBD消費が非常に多く実用性に欠けるため、ゼロシステム発動中以外は前作の下位互換という状態だった。
しかし2度のアップデートで下格のブースト消費が激減し、ロリバスの射程が伸びるなど大きく強化され、3000上位層にも引けを取らない性能に得るに至った。
EXVS.2
射撃CSにNEXTメインのような単発ダウンが追加。3000の武装としては色々と地味だが、発生直前にガード判定があり、高弾速、高ダメージ。
また、ゼロシステムが打ち切りリロードに、サブのリロード中はメインからキャンセル可能な格闘カウンターが追加。
また、アップデートにて全体的に強化された。
EXVSシリーズではかなり強い立ち位置に付けている上、トップ層には少し劣るほどの性能なので憎まれてもいない…とNEXT以来のおいしいポジションにいる…と言えるかもしれない。
なのだがウイングゼロ(TV版)が途中から環境トップなので地味に気になる。
これまでと同じ悩みだが瞬間火力に欠ける点も気になる。
デスサイズヘルなどのアシストとしても登場。格闘攻撃をする。
EXVS.2XB
高い回避力を持つにもかかわらず、耐久がまさかの+60で3000平均まで上昇。
マルチロックゲロビが後特射に復活(弾数はN特射と共有)。
横格が迎撃向けの羽ビンタに変わり、無理をしなければ近接戦にも十分に対抗できるようになった。
今作ではトチ狂った迎撃キャラが跳梁跋扈する環境であり、比較的前に出る本機ではやや向かい風が強いものの、ゲームテンポ自体は前作よりは落ち着いているのは追い風でもある。
やはり個性の強い機動性と移動撃ちゲロビをいかに押し付けられるか、やり込みが肝となる。
アシストにデスサイズヘルEW版が追加され、横格の横薙ぎから下派生の柄殴り派生を行う。
判定の広さ、拘束時間の長さが魅力。
アプデで、従来作よりバグに片足を突っ込んでいた、通称「大飛翔」というテクニックが出来なくなった。
が、修正はそれだけで問答無用に相手の覚醒を拒否出来なくなっただけであり、本来の強味は未だ健在。
そのため今作が歴代のEWゼロの中で一番強いとの声も。
EXVS2OB
やはり許されなかったか、片追い要因のデスヘルアシストがギス3の平凡な格闘アシストに変更。
大飛翔は削除されたまま、常時リロードから打ち切り+着地してからリロードに変更となり、覚醒中2回との相性は悪くなった。
新格闘にNEXTのような連続切り派生が追加。
アップデートにて諸々強化+
トールギスⅢが弾数1になり回転率向上、Nが横鞭から照射、横がメイン2連射からN射撃CSのメガキャノン連射となった。
【勝利・敗北ポーズ(NEXT PLUS)】
勝利ポーズ
二種類存在するが、ランダムの様子。
その際に、羽を羽ばたく演出をしている
敗北ポーズ
両膝を突き、空を見上げている
【勝利・敗北ポーズ(EXVS.シリーズ)】
勝利ポーズ
通常:一度羽を閉じ、その後羽を撒き散らしながら大きく広げる。
トールギス呼び出し時(FBで追加):
トールギスと共に立っている。
敗北ポーズ
自爆する。余談だがWの
ガンダム(エピオン除く)はTV版もみんな自爆する。
【その他の活躍】
∀ガンダム
ターンXの月光蝶を見た
コレン・ナンダーの脳裏に浮かんだ
ガンダムとして登場している。
ちなみに『なんでもいいからガンダムを書く』という指示があったから手元にあった資料の本機を描いたかららしい。
ビルドダイバーズRe:Rise バトローグ
第一話のエキシビションマッチにてSD使いのパルウィーズが使用し、同じくSD使いの
アヤメの乗る
ダブルオークアンタと交戦。どちらもリアル等身。
技量の差もあり追い詰められるもBB戦士のゼロカスタム付属のヒイロのフィギュア(白一色)をトラップとして出し気を取られている間にツインバスターライフル最大出力で撃破する。
が、その後キャプテン・ジオン駆る
ゴッドガンダムの超級覇王幻影弾に対応できずに巻き込まれて撃破される。
ちなみに、フレディが読んでいた
ガンダム図鑑には「
ウイングガンダムゼロ(EW版)」と記載され、フレディからは「
ウイングガンダムゼロ」(別の惑星の住民なので「EW版」の字が読めなかったのもあるだろうが)、ヒイロフィギュアを出した際にはアヤメから「
ウイングガンダムゼロカスタム」(現実に発売されたBB戦士の商品名)と色々な名称が一堂に会した。
スーパーロボット大戦
初登場した『F完結編』ではパイロット能力としては評価の低かったヒイロが本機に乗るだけで一軍になれるほどのスペックを誇る…と超性能で登場したが、以降の作品ではまちまちでだいたいツインバスターライフル、TV版含めヒイロがやっていないローリングバスターライフルといった広範囲のMAP兵器を持ってで大暴れしてくれるが、燃費や立ち上がりが悪い。
TV版と共演していた時はTV版の上位種として君臨するが『EW』のみの参戦だと序盤から参戦した場合でもいきなりフルスペックを発揮できるものの他の作品の主役機と異なり大技や新装備取得イベントがなく火力が少し見劣りすることも。
また、性能に関わらず毎度(第三次Z時獄編除く)ツインバスターライフルの演出がどんどん派手になっていくため、必見。
一時期はストーリーでも毎度話し合えない、ろくでもない異星人や人間らにリリーナが話し合いに行った結果捕まり、囚われの姫を助ける騎士のように現れて仲間になってくれるという流れがお決まりになっていた。
ヒイロ役の緑川氏がスパロボユーザーなため、新録の回数が非常に多い。特に『ターゲット……○○(敵対キャラ、組織など)』の種類は数え切れないほど。
スマホアプリ『DD』では他作品のキャラがロボット同士が組み合わさる
公式カオスパロボ「クロッシングパイロット」第二弾として本機に『コードギアス 反逆のルルーシュ』の主人公「ルルーシュ・ランペルージ」が乗り込むことになった。制作会社・「ゼロ」つながりでもある。
ルルーシュが流出させたウイングゼロの設計図によって製作されたもの…いわば二号機を奪取したというガンダムシリーズあるあるになっており、機体色も黒と紫のオリジナルとは対照的なザ・闇落ちカラーになっている。名前も「ウイングガンダムゼロ リベリオン」となっている。
ちなみにサンライズに許可とルルーシュがゼロに乗れるのか確認を取に行ったところ「色はどうします?」とノリノリな反応をもらい、本機のデザインをしたカトキハジメに色を決めてもらうなど「公認」となっている。「公式」ではないので注意。
発表当初プレイヤーからは原作でルルーシュは妹・ナナリーが連れ去られたと聞いては重要な作戦を放り出し組織が敗北するきっかけとなったり、ナナリーが戦略兵器で死んだと思いこんだときには味方にも甚大な被害が出ている中、組織のトップに関わらず立場を忘れ周囲に当たり散らしたことがあったため「勝利のために最悪の未来を見せてくるゼロシステムに耐えられるのか…?」とファンからは疑問視されていたが、コラボシナリオ本編ではその卓越した頭脳で「ゼロシステムの予想を上回る計算を提示し制御する」ことに成功する。
台詞も「自分とお前(ゼロのこと)ならやれる」ウイングゼロに対する信頼を感じさせるものがあり、「ヒイロより大事にしてそう」と言われた。
後に第二弾が決定し新たにMVサーベル、スーパーヴァリバスターライフルというギアス側の武装を元にした新武装も登場。さらに立体化まで決まった。
これに際しルルーシュの声を担当した福山潤氏(本シリーズではスタゲのソルも演じている)は『いつかガンダムに乗りたい、乗ったガンダムのプラモやフィギュアは夢だと思っていたがこれはどう捉えたらいいんだろう』とXでポストされていた。
それに続いて『ソルを演じた身としては
スターゲイザーはAIの教育のため便宜上パイロットがいる上兵器としての運用は不本意なのでみんなが思うガンダムと考えていない』という旨の追記もされていた。
Gジェネレーションシリーズ
AC系ユニット最上位機体かつ最終到達機体の一つ。設定上は同一機扱いのTV版より高性能である場合が多い。一応シールド装備、可変機、MAP兵器の攻撃範囲が違うなど差別化は図られている。
しかし、『クロスレイズ』ではビーム兵器に強い
鉄血系ユニットが登場。バスターライフルの攻撃力こそ高いものの、ナノラミネートアーマーの影響を受けない武器が威力の低いマシンキャノンしかなく、相性がいいとは言えない。逆にエピオンの方はヒートロッドのおかげで対抗しやすいと評価が逆転する事に。
『クロスドライブ』ではとあるキャラが
トールギスから本機のレプリカに乗り換える。元々本作はプレイヤーに有利な方向でゲームバランスは悪かったが、本機はオリジナルキャラ含めて4人しかいないがゼロシステム適応者が搭乗すれば全体攻撃が可能とかなり優位性の高い機体。更に彼女が乗る方は彼女の能力がIDコマンド無しでもクリティカルや先制攻撃が発生しやすい程高すぎる、そのコマンドも強いためヒイロ機以上に猛威を奮った。
Another Century's Episodeシリーズ
『2』、『3』、『P』に登場。
『1』の
ウイングガンダムを純粋に強化したような性能で、発射時に大きな隙があるものの、それを補って余りある高威力で貫通攻撃のツインバスターライフルと、ACEシリーズ最強の範囲攻撃といわれるローリングバスターライフルで雑魚集団もエース機もなぎ倒していく分かりやすい性能の機体。装弾数の少なさは格闘攻撃派生のツインバスターライフルでカバーできる。射撃のたびに足が止まるので被弾しやすいのが欠点。
『3』ではエンドレスワルツから唯一の参加となっている。2の性能そのままにローリングバスターライフルがリミッター解除に対応する強化を受けてさらに大暴れできるようになるが、フリーズ攻撃でライフルの発射を阻害する一部の敵に注意が必要となる。
このシリーズのウイングゼロで特筆すべき点としてコンビネーションアタック、いわゆる合体攻撃が豊富に用意されていることだろうか。2ではEW組と、単独参加の3では
ガンダムX、ブラックサレナ、
ミーティア2機とで合体攻撃を見せてくれる。
ガンダム無双
『真』のDLCで追加。
本作屈指のせん滅力を持つ。
ガンダムブレイカー
TV版っぽい姿のプロトゼロとはバスターライフルの性能が異なる。
「4」では今んとこHGは当時のしかないため昔のガンプラの商品名である「ゼロカスタム」呼びされる場面も。
【余談】
中日ドラゴンズ前監督・現GM落合博満氏お気に入りの機体でもある。この機体の特徴たる翼がお気に召したそうな。
地元スポーツ新聞で取材を受けた際にゼロカスタムとハッキリ回答したのに当の記事ではただの(TV版)
ウイングガンダムと書かれてしまい、記者に対して激怒した、という逸話があるほど。
なお初期は「
ウイングガンダムゼロカスタム」と呼ばれ、この名はエンドレスワルツ版デザインのプラモデルが発売された際、メーカー側が
TV版デザインと区別しやすくするためにつけた呼称であるが、「
ウイングガンダムゼロのカスタム機」と誤解を招いてしまった為に、現在は
ウイングガンダムゼロ(EW版)と統一されるようになり、他のガンダムも(EW版)表記で統一されている。
ファンによってはカスタム名称で呼ぶ人も多くいる。発音や文字として発声、入力しやすいのもあるだろうが。
本シリーズでも「NEXT」ではカスタム名義だった。
ただし、上記にもあるが漫画「敗者達の栄光」ではTV版に近いデザインのプロトゼロから改修されたという設定になっている為、同作準拠ではあながち間違っていないとも言える。また同作ではシールドおよびネオバード形態への変形機構が追加されている。
近年出たMGver.Kaだとその仕様が再現されている。
最終更新:2025年04月24日 01:15