【設定】
地球連邦軍が開発した簡易型後方支援用機動兵器。通称「丸い棺桶」
分類にはさまざまな説があるが、機動兵器と表記したのはモビルポッドともMAとも呼ばれているから(モビルポッドが定説。そもそも一年戦争時代の連邦にはMAというカテゴリーが存在しなかった)。
ジムは
ザクII以上の性能を持っていたが短期間に大量生産することは難しく、急遽支援用兵器が必要となった。そこで作業用ポッド「SP-W03」を改造した簡易機動兵器として配備される事となった。
球形ポッドとその頭頂部に全周回の単装砲として180mm低反動キャノンと胴体基部に原型ポッド譲りの簡易マニピュレーターハンドを付けただけのその姿はまさに簡易型と呼べる。動力は燃料電池。性能はお世辞にもMSと程遠い(あくまで数値上は)。
主にジム等前線で戦うMSの後方支援の役割とされ、性能は低いが物量作戦と中・長距離支援としては性能は十分引き出せれたと思われる。
一年戦争以降連邦軍にMSが普及していても使用され続けており、デラーズ・フリート戦争ではソーラ・レイII展開作業に従事していた他、なんとU.C130年代においても改良型と思われる機体が実戦に投入されていた。
【原作内での活躍】
ジム同様にやられ役が多く、ザクに(文字通りボールのように)蹴り飛ばされるシーンなどもあった。
この辺りは一部の設定によると「ジムを担当する筈だった一部のパイロットが応急で配備された事に不満を持ち、功績を上げてMSを優先して配属してもらおうと焦って前に出過ぎた結果」と言われている。
ただソロモン海戦においてこの機体で
リック・ドムを6機撃墜したパイロットがいる。
機動戦士ガンダム第08MS小隊
RB-79K先行量産型に
シロー・アマダが搭乗。ウインチなどのギミックをフル活用し高機動試験型ザクと相打ちに持ち込んだ。
機動戦士ガンダム MS IGLOO-一年戦争秘録-
宇宙で高機動戦闘を見せつけたり「溺れている」ザクIIJ型を七面鳥撃ちするという悪役ぶりをみせた。
他にもシャークマウス仕様が出てきている。
機動戦士クロスボーン・ガンダム スカルハート
50年以上前の一年戦争時代を描いたエピソード「バカがボオルでやってくる!」の主役機として登場。
上記ソロモン海戦において
リック・ドム6機を撃墜したのがB
ガンダムことボールガンダムである。
搭乗者は宇宙海賊クロスボーン・バンガードのニュータイプ爺さんことウモン・サモン(の若かりし頃)。
ガンダムと言いつつ実際には
ガンダムの顔の張りぼてを装着しただけのマイナーチェンジというのもおこがましい機体。
戦闘開始直後に一時制御不能になった姿をジオン兵が目撃。「
ガンダムの頭部が浮遊していた」という情報が現場から次々と上がり、「開戦5分で
ガンダム撃破」という誤報を流させる。
(これにより『ソロモンの悪夢』こと
アナベル・ガトーが戦線を離脱してしまったため
アムロ・レイのソロモンへの接近を容易にしてしまったとの説もある)
さらにその後『巨大
ガンダム』としてジオン兵を大いにビビらせ、その隙に撃墜を繰り返す。結果『前方のジムと比較しておよそ40メートル』という情報が流れた。
(
ジオングが完成すれば40メートル近い大きさになったのはこのことが原因であるとの説すらある)
その上「それほどのサイズ差がなければ
黒い三連星がやられるわけがない」としてB
ガンダムを本物と推測したある一部隊をおびき寄せ(踏まれてやられたという情報も影響)、紆余曲折の末全機撃墜に成功。
(本物の
ガンダムは『偽装したジム』と推測されてしまった)
このとき張りぼてを射出して最後の一機を撃墜しており、一連の戦果も相まって「こけおどしもそれなりに重要」との認識をウモンに持たせる。
極め付けに
クロスボーン・ガンダムにドクロが描かれているのはこの持論によるものなのだから恐ろしい。
なお、「本当にB
ガンダムが出た場合は改称します」とのことである。一応
バスターガンダム、
ブリッツガンダムが当てはまるのだが、どちらも原作どおり「バスター」「ブリッツ」と呼ばれるので問題ない。
余談だが某漫画では
機動武闘伝Gガンダムのガンダムファイトの下に
アッガイファイトがあり、その下に更にボールファイトというものがある。
劇中では明確な描写は無かったが、ぜひ各国代表のボールを見てみたいものである。
【ゲーム内での活躍】
連邦VSジオンシリーズ、エゥーゴVSティターンズシリーズ
連ジDXから参戦したコスト100のMA。MAだが扱いはMSと同じなのでステップが可能。
性能的には
ガンタンクのコストを落とし、ボップミサイルを格闘に置き換えた機体とでも言えば良いだろうか。
単機なら最大6回出撃可能というコストの低さは圧倒的だが、耐久はたったの250で防御も紙。
他の性能も100という超低コストにすら見合わないという絶望仕様で、原作での「動く棺桶」という設定がこれでもかと言わんばかりに再現されている。
しかも当たり前だが宇宙専用。つまり使用可能
ステージ的にも絶望仕様である。
ちなみにドックファイトならぬボールファイトが話題となった。
ガンダムVSガンダムNEXT PLUS
PLUSモードのCPU専用機として登場。
元々性能が悲惨だったのに「全機主役」の環境化ということでなす術も無くほぼ無抵抗でガンガン落とされる役回り。
その代わり時間が少ない状況下でどこぞの無双のようにうじゃうじゃと出てくる。原作通りに質より量で押す機体。
せっかくだから照射系ビームで薙ぎ払ってやろう。
EXVSシリーズ
CPU専用機として引き続き参戦。また、IGLOOで登場した、サメの口のペイントが書かれたバージョンが初登場。
EXVSシリーズではこういったトライアル系ミッションの難易度が大幅に難しくなった事もあり、雑魚でも十分な強さ。
アクションはメインの主砲発射に加え、急速上昇や、一種フワステの様な挙動も可能。
物量も凄まじく、こちら1機に対して、特撮ヒーローの雑魚の様に5機ほどで襲ってくる。しかも登場ミッションの半分くらいは無限湧き。
メインがそこそこの連射力で、おまけに強よろけを誘発するばかりでなく、補正率も優秀で、物量で襲ってくる機体としては十分過ぎる強さ。
特に高難易度では雨霰の様に飛んで来るボールの弾に一発引っかかるだけで、強よろけで全方位から次々と被弾。
ダメージも200~、プレイアブル機や戦艦が混じっている時は300オーバーのダメージを取られる程。
当たり判定が小さい上、短距離ダッシュやステップまで可能になっている為、雑魚の癖に実に油断ならない相手になっている。
実質的に、VSシリーズの中で最もボールが輝いている時期ではないだろうか…
なお、主砲は同じく180mmキャノンのはずなのだが、なぜか
火線の短いBRの様な弾を発射している。
ただし
原作では、制作現場でピンクのインクが大量に残っていた(らしい)関係で、実弾でもピンクにしている場面が多いので、そこを意識しているとも考えられる。
【その他の活躍】
ガンダムビルドファイターズ
3話のジオンバーでのレイジと常連客のバトルで登場。
レイジが「一番弱そうなヤツ」と注文して出てきたままにレンタルし、常連客の
マヒローとシャイターンを容易く倒して見せた。
ボールで格闘戦を挑むのは前にも後にも彼くらいだろう
直後に「練習にならねぇ!」と挑発した事で
ザクI、ゲルググキャノン、マヒロー、シャイターン、
バウと5対1でバトルする事になり、流石に5機同時には対応し切れず追い詰められるも、リカルド・フェリーニの
ウイングガンダムフェニーチェに乱入された事で助けられた。
ガンダムビルドファイターズトライ
GundamBuildDivers GIMM&BALL's WorldChallenge
主人公フォース「ブイカーズ」のメンバーであるボール(アズマ・カール・トンプソン)が使用する、シャークマウス仕様の本機をベースとした多脚仕様の改造ガンプラ「ポリポッドボール」が登場。
ガンダムバトルシリーズ
連邦サイドで使用可能。当然の如くジムより低性能でそのままだとただの棺桶にしかならないが、限界突破フルチューンを施す事でB
ガンダムやレイジに勝るとも劣らない活躍ができる。
しかし、バトルシリーズのボールの最大の特徴は何と言っても「
増殖」。弾数の許す限りボールを大量に召喚する事ができ、キャノン砲で砲撃してくれる。連邦サイドで「
戦いは数だよ!」を体現したロマン機体となっている。シローが乗ったK型も同様。
なお、シャークマウスは増殖が使えないが、代わりに得たのが「
威嚇」。
某サメ映画の影響だろうか?
ダメージこそないが相手が対策スキル所持や大型MAでもない限り、
発動するだけでロックした敵機を行動不能にするというボールだからこそ許された凶悪武器となっている。
ガンダムブレイカー
『3』のDLCで参戦。
特徴としてはボール本体部分が頭部と脚部にも設定することが可能で
ボールを縦に3段重ねたカスタムが可能となっている。
勿論他の機体とも組み合わせることが可能で頭と胴体はボール2段で足は
風雲再起とか
ガンタンクのキャタピラなど珍妙な機体を生み出すことが可能となっている。
最終更新:2024年06月26日 10:24