新たなる戦い! 思いは駆け巡る!! ◆LuuKRM2PEg



 放送で呼ばれた十八人の名前を聞いて黒岩省吾が思ったのは、事態は思った以上に深刻だという事だけだった。
 六十六人の中から出るだろう邪魔者となる参加者が減ったのは喜ばしいし、利用できる参加者が減ったのは残念でもある。あの意味不明な探偵が消えなかったのは予想外だったが、どうせ放っておいても勝手に死ぬから問題ない。
 ただ、禁止エリアという場所にうっかり突入しないように気を付けて、一刻も早く利用できる手駒を探さなければならなかった。既に六分の一以上が死んでいるならば、あのテッカマンランスのような危険人物は大勢いる事になる。でなければ、こんなちっぽけな島で死人が多く出るわけがない。
 あまり悠長に構えていては忌々しい加頭順達を倒せないし、何よりもその前に自分自身が死んでしまう。この異質に満ちた状況で、嫌でもそれを認めざるを得なかった。

「マミさん……えりかちゃん……それに、まどかちゃんにほむらちゃんも……!」

 そして省吾の耳に、掠れるような少女の声が届く。
 横目で振り向くと、放送前に出会った桃園ラブがその小さな身体を震わせていた。理由は先程の放送で、彼女の友人や守りたいと願った参加者達の名前が呼ばれたため。
 やはり、人間は弱くて脆い生き物だと省吾は実感した。地球上には何十億もの人間がいるというのに、その中の一人や二人が死んだ程度で悲しみに溺れてしまう。やはりこんな連中に任せては地球が腐るだけだから、一刻も早くダークザイドが侵略しなければならない。
 尤も、それを今ここで口にするつもりなどないが。

「桃園さん、大丈夫ですか?」
「……心配してくれてありがとうございます、黒岩さん。私なら、大丈夫ですから……」

 蚊の鳴くような声で呟くラブの顔は酷く青ざめていて、目尻からは涙が滲み出ている。しかしそれでも笑顔を向けていたが、無理矢理に作った表情だと一目でわかった。
 やはり、彼女もただ戦闘が強いだけで精神力は子どもでしかないのだろう。泣かれるよりは遥かにマシかもしれないが、これでは戦力として期待していいのかどうか甚だ疑問だ。
 だが、今は贅沢など言っていられない。不満を零したところで新しい戦力が手に入る訳ではないからだ。

「歩けるかな?」

 だから少しでも彼女を支える必要がある。もしもこのまま精神に不調を及ぼしたままでは、いざという時に全てが駄目になってしまう恐れがあるからだ。
 念の為に訊ねながら手を差し伸べるが、ラブは慌てたように首を横に振る。

「へ、平気です! すみません、黒岩さんに心配かけて……」
「そうか、だが無理はしないでくれ。君にもしものことがあっては、ご両親に顔向けができないからね」

 その言葉は建前でしかないが、僅かながらに本心も混ざっていた。
 東京都知事となって東京国を独立させる為には、人殺しは当然のことこんな若い少女を見殺しにするのも極力避けなければならない。主催者達を上手く口封じできればその必要もないが、現状ではその手段がまるでなかった。
 だから基本的に戦闘はラブに任せて、自分はそんな彼女の精神をケアすればいい。無論、使い道がなくなるならば見捨てるしかないが。

「心配してくれてありがとうございます……でも、私もあまり無理をするつもりはありません! 一人で勝手にそんなことをしたらみんなが悲しみますし、何よりもマミさんとも無理はしないって約束しましたから!」

 しかしそんな思惑など露知らず、ラブは年相応の少女が浮かべるような眩い笑みを浮かべる。
 やはり人間とは馬鹿で愚かな生命体だ。ちょっとでもいい顔をすればすぐに騙されてしまい、すぐに信頼を寄せる。特にこの年代の若い少女なんかは、社会の黒い部分を知らない場合が多いので、簡単に道を踏み間違えてしまうことが多い。プリキュアという戦士であるラブも、結局はその一人でしかないのだろう。
 ここまで都合よく行くとなると、最初に目撃した二人組にも取り入るべきだったかもしれないが、今更もう遅い。これから向かう北の廃教会や村でまた出会えることを願うしかなかった。

「なるほど、ですが無理をしないでください。私も、私にできるかぎりのことをしますから」
「はい、ありがとうございます!」
「それじゃあ、急ぎましょうか。こうしている間にも、つぼみさん達だって頑張っているでしょうから」

 そう言うと、頷いたラブの表情は少しずつ明るくなっていく。
 悲しみは完全に拭い払えてはいないだろうが、今はこれでいい。こうすることで彼女は自分を信頼するだろうし、自分の為に動こうとする。人間社会に潜伏してきたおかげで、ラブのような単純極まりない人間はちょっとでも甘い言葉を向ければ、それだけで利用できると知った。
 だからここでもシャンゼリオンやダークザイドを上回るであろう参加者達を懐柔し、脱出までの地盤を固めればいい。厄介な相手を潰させて、最後は全てを手に入れる。
 そう思いながらラブと共に省吾は歩みを続けていた。しかし次の瞬間、凄まじい轟音を響かせながら目前の道が一気に爆発し、衝撃によって大量の粉塵が散らばった。しかも爆発は一度だけではなく、まるで爆撃が起こったかのように辺りが次々と吹き飛んでいく。

「何だ!?」

 驚愕のあまりに省吾が振り向いてみると、ここから数メートル程離れた場所にダークザイドやドーパントのような青い怪物が立っていた。怪物の右腕はライフルのようになっていて、あれで狙撃してきたのだと判断する。

(あそこか……これはまた、遠いな)

 現れた怪人を前に省吾は悩む。
 相手は遠距離からの攻撃を仕掛けているのだから、仮にブラックアウトをして暗黒騎士ガウザーになったとしても立ち向かえるかどうかわからない。だが例えガウザーになったとしても接近する前に蜂の巣にされてしまうだろうし、何よりもこの手を血で染めるわけにもいかないし、リスクが大きすぎた。
 しかしこのまま何もしなければ、それこそただの的になってしまうだけ。この場を切り抜ける為の行動を考えあぐねてしまう。

「チェンジ! プリキュア! ビート・アーップ!」

 だがその数秒後、省吾の思考を吹き飛ばす程の快活な声が周囲に響き、太陽すらも凌駕しかねない輝きが発せられた。
 思わず振り向いてみたら、そこに立っていたはずのラブは既に変身をしている。ボリュームが増したツインテールは金色に輝き、その身体には白とピンクを基調にしたやけに派手な衣服が纏われていた。

「ピンクのハートは愛あるしるし! もぎたてフレッシュ! キュアピーチ!」

 両手を強く叩きながら名乗りを挙げた桃園ラブ……いや、キュアピーチは先程の悲しみが嘘のように表情に覇気が戻っている。
 その力強い瞳をそのままに、ピーチは省吾に振り向いた。

「ここは私に任せて、黒岩さんは先に行ってください!」
「そうですか……でも、無理をしてはいけませんよ!」
「ありがとうございます!」

 そう言いながらピーチは笑顔を見せたがそれは一瞬で、すぐに怪人がいる方角に向きながら走り出す。その脚力は凄まじく、ライフルから放たれる弾丸を次々に回避していた。
 しかしそれに見惚れている暇なんてない。厄介な相手を引き受けてくれるというのならば、ここはピーチの言葉に甘えて一刻も早く離れるのが一番だ。こんな所でわざわざ消耗するのは、自分の役割ではない。
 ここで彼女は怪物を倒してくれるならそれでいいし、相打ちになって終わるなら所詮はそこまでの小娘だっただけ。できるならあの怪物も手駒にさせられれば最高だが、最初から不意打ちを仕掛けてくる相手に交渉の余地などない。ならば、ピーチが潰してくれるのを祈るしかなかった。

(俺が全てを手に入れる為に頑張ることだな……プリキュア)

 不敵に笑う省吾の耳に戦闘による轟音が響くが、彼は決して振り向かない。
 その眼に映っているのは、全てを手に入れるまでの道のりだけ。終わりに辿り着くまでは決して止まるつもりはないし、途中でどれだけのものが犠牲になろうとも知ったことではない。
 壮大なる野望を力にして、省吾はひたすら歩みを進めていた。




 大切なみんなや守りたかった人達がもういない。それは桃園ラブの心を締め付けるのに充分だったが、それでも倒れたりしなかった。
 ここで泣いていたらまだ生きているみんなを助けられないし、何よりもマミさんと交わした約束を裏切ってしまう。彼女や、彼女の友達だった鹿目まどかや暁美ほむらの為にも絶対に戦いを止めて、残された人を救わなければならない。
 だから今は頼りになる黒岩省吾を守る為、ラブはキュアピーチに変身して現れた青い怪物を目指して走り出していた。腕のライフル銃から放たれる弾丸の威力は凄まじく、辺りを容赦なく破壊している。幸いにも廃教会には届いていないが、このままではいつ巻き込まれてもおかしくない。
 だから一刻も早くあの怪物を止めて、被害を抑えなければならなかった。テッカマンランスの時みたいなことはあってはいけない。その決意を胸に、右手で作った手刀を振るったピーチは弾丸を横に弾く。
 真っ二つに割れたエネルギーは彼女の背後に吹き飛んでいき、そのまま轟音をたてながら爆発する。その衝撃によって大気は荒れ狂い、ツインテールが流されるが彼女は気に留めず、追い風の勢いも利用して走り続けていた。
 一歩進む度に弾丸が襲い掛かるが、ピーチはひたすら一直線に進みながら両手で弾いていく。指に激痛が走るものの、だからといって彼女の勢いが緩むことはなかった。
 やがて怪人の目前にまで迫ったピーチは怪人の左腕を両手で掴み、勢いよく持ち上げながら一回転して、そのまま投げ飛ばす。
 男なのか女のか判断がつかない濁った悲鳴と共に吹き飛んでいく相手を眼で追うが、直後にその姿が唐突に見えなくなった。

「えっ、消えた!?」

 何が怪人に起こったのかまるで理解できず、驚愕の表情を浮かべるピーチの動きは反射的に止まってしまう。思わず辺りを見渡すが、その途端に爆音が鼓膜を刺激して、彼女の身体に強い衝撃と熱が走った。

「キャアアアァァァァッ!」

 悲鳴を発するピーチに倒れる暇すらも与えないとでも言うかのように、嵐のような勢いで次々と爆発が起こる。その威力自体はテッカマンランスが放ったレーザーに比べれば微々たるものだったが、それでも何度も受けるわけにはいかない。
 爆発に耐えながらもピーチは走り出して周囲を探すと、あの青い怪人を一瞬で見つける。
 すぐに彼女は疾走しながら拳を振るったが、当たろうとした瞬間に怪人の姿が消えてしまった。

「あ、あれ!?」

 当然ながら驚く彼女の耳に、またしても轟音が響く。
 背後から迫り来る殺気を感じて、彼女は咄嗟に横へ飛んだ。
 そのまま振り向いた先では、いつの間にかあの青い怪人が四体にまで増えていたので、目を見開いてしまう。しかし驚愕の声を発する前に、またしてもすぐ近くで爆発が起こり、その衝撃がピーチに襲いかかった。
 爆風によって吹き飛ばされるも瞬時に体勢を立て直しながら振り向いた先では、怪人がまた一体増えている。合計、五体の怪人がピーチの周りを囲んでいた。

「ぶ、分身の術!?」
「意外と頑丈だったわね……でも、これで終わりよ」

 冷たく言い放ちながら、全く同じ姿の怪人達はライフル銃を一斉に向けてくる。
 これだけの相手に同時攻撃をされては危ないし、かといって避けることも簡単ではない。一体一体を倒そうとしても時間がかかるし、何よりも攻撃した怪人が本物じゃなければ撃たれるだけ。
 それにここで時間がかかっては、先につぼみ達を探しに行ってくれた省吾だって心配だった。

「いいえ、私はまだ終わるわけにはいかないの。例え、どれだけ辛いことがあったとしても!」

 揺るぎない決意が込められた言葉と共に高く跳躍しながら、ピーチは両手に力を込める。眼下にいる怪人達が一斉に銃口を向けてくるが、彼女はそれに構わず十本の指でハートの形を作ると、眩い光が生まれて辺りを一気に照らした。

「くっ!」
「プリキュア! ラブ・サンシャインッ!」

 怪人のライフル銃から数発のエネルギー弾が放たれるのと同時に、ピーチも手中に圧縮した光を開放する。桃色の輝きは轟音を鳴らしながら突き進み、そのままライフルの弾丸もろとも分身した怪人達を飲み込んだ。
 複数の敵を一気に倒すなら、こうやって広い範囲に光線を発射する以外にない。そんなピーチの目論見が成功したとでも言うように、光の餌食となった怪人達は次々と消滅していき、一瞬で一体だけになる。
 輝きが収まった頃にピーチは地面に着地して、よろめきながらも立ち上がる怪人を見据えた。向こうは未だに諦めていないのか、スコープのような瞳から放たれる敵意が突き刺さってくる。それに負けじとピーチも強い視線を向けながら、ゆっくりと構えを取った。
 睨み合う両者の間で火花が飛び散って、一触即発という言葉が相応しい雰囲気が辺りに広がっていく。だがその刹那、拮抗した状況を打ち砕くかのように、突然周囲が薄暗くなった。
 何事かと思ってピーチは上空を見上げると、そこにはどす黒い雨雲が広がっている。いきなり現れた雲を前にぽかんと口を開いた瞬間、轟音を鳴らしながら雲の中に閃光が迸って、勢いよく稲妻が落下してきた。

「うわああぁっ!」

 思わずピーチは背後に飛んで落雷を避けるも、続くように何度も降り注いでくる。雷は凄まじい速度で襲い掛かるが、それでも彼女は必死に左右を飛んだ。
 途中、その隙を狙ったかのように青い怪人が段々を放つが、ピーチは左手を横に振るって弾く。しかしその直後、彼女の全身を稲妻が貫いた。
 凄まじい熱が襲いかかるが、それでもピーチは全身に力を込めて倒れないように耐える。犠牲にされた人達の苦しみや悲しみは、こんなものではないからだ。
 自然現象による蹂躙が数秒ほど続いた後、立て続けに降ってくる稲妻は突然収まる。それと同時に謎の白い怪人が、すぐ近くにある森の中から現れた。

「ほう、この一撃に耐えるとは流石ですね」
「誰!?」
「私は貴女にも興味がありますが、後の楽しみにしておいた方がいいですね……それでは、御機嫌よう」

 それだけを告げた瞬間、白い怪物は右腕を軽く横に振るう。すると頭上の暗雲から耳を劈くような轟音が響き、どこからか凄まじい暴風が吹きつけてきた。圧力すらも伴っている風を前にピーチは思わず腕で顔を覆いながら、吹き飛ばされないように両足で踏ん張る。
 しかしそれから数秒経った後、肌に突き刺さってくる風がいきなり弱まった。思わず見上げてみると、あの怪人達は既にいなくなっている。辺りを見渡してみたが、誰の気配も感じられなかった。

「いない……もしかしてあいつら仲間だったの?」

 当然ながら、ピーチの疑問に答える者は誰もいない。
 不意打ちがあるかと彼女は思ったものの弾丸や雷が迫りくる気配はなく、この場での戦いは既に終わったと言うように穏やかな風が流れてきた。若干の冷たさが残った空気を浴びながらキュアピーチの変身を解くが、桃園ラブに安堵している暇などない。
 省吾が先に向かった廃教会を目指して、すぐさま走り出す。元々教会までの距離はそこまで離れていなかったので、到着するのに時間はかからなかった。

「黒岩さん! 黒岩さん、いますかー!?」

 所々が荒れ果てている教会の中を必死に探すが、誰もいない。
 床と壁の至る所が焦げているだけでなく大きな穴も開いているので、この場で戦いがあったことが一目でわかった。しかも建物を支える柱には亀裂が何十本も走っていて、いつ崩れ落ちてもおかしくないように見える。そんな建物の状態に焦りを覚えたラブはドアを片っ端から開くが、やはり省吾の姿はなかった。
 もしかしたら、ここにいては危ないと思って先に村まで行ったのかもしれない。そう思ったラブは急いで教会から出て、辺りを見渡す。もうこれ以上、誰も犠牲になって欲しくないと願いながら。

『地球人……いや蟻どもは皆、死ぬ事になるだろうな! ハッハッハッハッハッハ!』

 そんな中蘇ってきたのは圧倒的な力を誇った鎧の男、テッカマンランスの言葉。
 もしかしたらこうしている間にも、マミやえりか達のようにどこかで誰かが犠牲になっているかもしれない。放送で十八人もの人が呼ばれてしまったから、ランス以外にも戦いに乗っている奴はたくさんいる可能性があった。
 放送ではあのノーザも呼ばれている。その悪意に苦しむ人が出てこなくなったかもしれないが、それでも胸の奥が痛くなった。

「それにしても、どうしてサラマンダー男爵がいるの……やっぱり、ブラックホールがまた復活したのかな……?」

 そしてラブは先程の放送で、サラマンダー男爵が現れたことに疑問を抱いている。
 かつてブラックホールは幸せになった彼の姿を利用して悪事を働いたことがあったけど、つぼみ達によって倒された。それなのに加頭順達と一緒にいるということは、またブラックホール達がサラマンダー男爵の姿を利用しているのかもしれない。
 本物のサラマンダー男爵はもう心を入れ替えていて、オリヴィエという少年と一緒に暮らしているとつぼみ達は言っていた。だから、放送を行ったのは偽者だと信じたかった。
 そうでなければつぼみ達の頑張りが無駄になるし、何よりも悲しすぎる。

「相羽ミユキさん……」

 不意に、ラブはサラマンダー男爵が呼び上げた名前を呟く。
 相羽ミユキ。戦いが始まってからの六時間で呼ばれてしまったその名前が、ラブは引っかかっていた。憧れるトリニティのリーダーである知念ミユキや、キュアハッピーに変身してバッドエンド王国と戦っているプリキュアの星空みゆきと同じ名前だったから。
 顔も知らないし会ったこともない相手だけど、少なくとも悪い人とは思いたくない。本当なら守らなければならなかったのに、それができなかった。
 ラブは知らない。この廃教会は、相羽ミユキが非情なる最後を遂げた場所であることを。彼女をここまで導いたのは運命の悪戯なのか、知る者はどこにもいなかった。
 もうここにはいない省吾に追いつこうと思って廃教会から離れようとした瞬間、ラブは建物の影となっている地面が不自然に盛り上がっているのを見つける。
 見ると、その付近には花が添えられていた。

「えっ……!?」

 それを見てしまったラブは、ゆっくりと近づいていく。
 まるで何かを埋めたかのようになっている地面を前に、彼女は思い出してしまった。ランスとの戦いの末、犠牲になってしまったマミの最後を。
 触ってみるとやはり土は軟らかくなっていて、力を込めれば簡単に掘り起こせそうだった。つまり、まだそこまで時間が経っていない。
 だが、ラブの手は途中で止まってしまう。誰がやったのかは知らないが、こうして手厚く埋葬してくれた。だから、これ以上掘り起こしてはやってくれた人の優しさを踏み躙ってしまうだけ。

「……ごめんなさい。私が弱いせいで、助けられなくて……ごめんなさい」

 埋葬された人物に頭を下げて謝るラブの瞳から、大量の涙が零れ落ちる。
 プリキュアの力がありながら、たった六時間で十八人もの犠牲を出すのを許してしまった。こんなこと、本当ならあってはいけないのに許してしまう。
 それに残された人達の悲しみだって深いはずだった。例え殺し合いを止めて主催者を倒したとしても、犠牲になった人はもう戻ってこない。いなくなってしまった人達の場所には、もう誰もいないのだ。
 悲しみに溺れている暇はないのはラブだって強く理解している。だけど、まだ十四歳という若さの少女が友の死を本当に乗り越えるなんて、簡単にできるわけがなかった。
 それでも誰かがそばにいてくれれば少しは和らいだかもしれないが、ここには誰もいない。黒岩省吾は既にいないし、彼女を襲った怪物達も戻ってこない。
 今の彼女は人々を守るキュアピーチという戦士ではなく、桃園ラブという一人の少女でしかなかった。そんな彼女が再び立ち直れるのはすぐなのか、それとも時間がかかってしまうのかはまだわからない。
 今はただ、照井竜の眠る地で桃園ラブはひたすら涙を零し続けていた。


【1日目/朝】
【F-2 廃教会前】

【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、精神的疲労(大)、罪悪感と自己嫌悪と悲しみ、決意
[装備]:リンクルン@フレッシュプリキュア!
[道具]:支給品一式×2、カオルちゃん特製のドーナツ(少し減っている)@フレッシュプリキュア!、毛布×2@現実、ペットボトルに入った紅茶@現実、巴マミの首輪、巴マミのランダム支給品1~2
基本:誰も犠牲にしたりしない、みんなの幸せを守る。
0:あたしは…………
1:黒岩を一刻も早く探す。
2:マミさんの遺志を継いで、みんなの明日を守るために戦う。
3:プリキュアのみんなと出来るだけ早く再会したい。
4:マミさんの知り合いを助けたい。もしも会えたらマミさんの事を伝えて謝る。
5:犠牲にされた人達(堂本剛三、フリッツ、クモジャキー、巴マミ、放送で呼ばれた参加者達)への罪悪感。
6:ダークプリキュアとテッカマンランス(本名は知らない)には気をつける。
7:どうして、サラマンダー男爵が……?
[備考]
※本編終了後からの参戦です。
※花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつき、月影ゆりの存在を知っています。
※クモジャキーとダークプリキュアに関しては詳しい所までは知りません。
※加頭順の背後にフュージョン、ボトム、ブラックホールのような存在がいると考えています。
※放送で現れたサラマンダー男爵は偽者だと考えています。





「……ここまで来れば、もう大丈夫か」

 太陽が昇る中、たった一人で歩く黒岩省吾は一人で呟く。
 彼は元々、廃教会でラブを待ってなどいなかった。あの建物はいつ崩れ落ちてもおかしくないほどボロボロになっていたから、留まっている理由などない。つぼみ達だって、そんな場所にいるとも思えなかった。
 それに少しでも離れなければ、戦いの巻き添えになってしまう恐れだってある。あの青い怪人がどれくらいの実力を持つかは知らないが、図書館を簡単に吹き飛ばす相手とも戦えるプリキュアが使う技の巻き添えとなっては、ダークザイドといえども生きていられるかわからない。
 故に省吾は村を目指して一人で走っていた。元々はダークザイドの中でも上位の実力を誇る暗黒騎士ガウザーなので、脚力も普通の人間を遥かに上回っているから、戦いに巻き込まれない場所まで離れるのは造作もない。
 あの桃園ラブという少女がもし死んでしまったら、それはそれで仕方がない。確かに戦力が減るのは惜しいが、彼女一人に拘ったせいで死んでしまっては元も子もなかった。
 今は村を目指して、新しい手駒を見つければいい。そう思いながら省吾は前を進んだ、その時だった。

「そこの方、少々待っていただけないでしょうか?」
「む?」

 突然背後から聞こえてきた声によって、省吾は足を止めてしまう。
 振り向いた先では、紳士服を身に纏った壮年の男とレオタード姿の少女が立っていた。男の方は物腰が柔らかそうだが、少女は警戒しているかのように目つきが鋭い。

「失礼ですが……どなたですか?」
「申し送れました、私の名前は井坂深紅郎と申します。私達はこの殺し合いを打ち破ろうと考えている者です」
「ほう……そうなのですか」

 井坂深紅郎というその男は微笑んでくるが、省吾は決して警戒を怠らなかった。
 その表情は一見すると本物の紳士が向けてくるように理知的な雰囲気を放っているが、東京都知事の眼力は瞳の奥に宿る物を見逃さなかった。
 この男は、明らかに何かを隠している。殺し合いを打ち破ろうとしているのは本当かもしれないが、その手段を選ばない輩だ。何故なら、自分もそうなのだから。

「実は言うと私も、殺し合いを止める為に仲間を探しているのですよ。その為に、村へ向かおうと考えていたところです」

 しかし、ここで下手に戦いを仕掛けても消耗するだけ。
 もしもこの男が利用しようと考えているなら、精々そうさせてやればいい。こちらはその隙を付いて、深紅郎達を上手く利用してやればよかった。

「そうですか、それは心強いですね……彼女は私の助手である、ティアナ・ランスターと言います。ほらティアナ君、挨拶を」
「……よろしくお願いします」
「ランスターさんですか、こちらこそよろしくお願いします」

 ティアナ・ランスターという少女が伸ばしてきた手を、省吾は握る。
 その手からは確かな敵意が感じられた。恐らく彼女は自分どころか深紅郎のことも信頼していないかもしれない。最終的には捨て駒にしようとでも考えているのだろう。
 だが、それならそれで結構だ。最後に勝つのは誰なのかを、思い知らせてやる必要がある。
 そう思いながらティアナから手を離した省吾は深紅郎の方に振り向いた。

「さて、黒岩さんは村を目指しているのでしたね? 奇遇じゃないですか」
「だとすると、貴方達も村に?」
「ええ、ここで話をするのも難ですし、早く行きましょう……私の力で」

 深紅郎は懐に手を伸ばして、白いUSBメモリを取りだす。
『W』のアルファベットが刻まれたそれは、省吾にとって見覚えのあるものだった。

「それは……!?」
『WEATHER』

 省吾の疑問に答えるかのように、ガイアメモリから電子音声が発せられる。
 深紅郎はそれを右耳の脇に突き刺すと、その全身から凄まじい暴風が発せられたので、省吾は思わず目を瞑ってしまう。吹き荒れる風の音が数秒ほど鼓膜を刺激した後、彼は眼を開く。
 すると、先程まで深紅郎がいた場所にはあのドーパントを彷彿とさせるような白い怪物が立っていた。

「その姿……まさか、ドーパントだったのですか!?」
「私の本職は医師ですが、生体研究の一環としてガイアメモリの研究にも関わっておりました。無論、機械工学の知識や技術も持っておりますとも……私に必要なのは、共に戦ってくれる仲間ですね」
「ふむ……私はただの人間でしかないですが、構わないのでしょうか?」

 本物の東京都知事であることを省吾は伏せる。
 ラブの話から推測するに、この殺し合いには別世界の人間が何十人も集められた可能性がある。もしも目の前の二人が生きる世界の東京都知事が自分ではなかったら、怪しまれて協定を組むどころではなくなる恐れがあった。
 無論、ダークザイドであることも明かすつもりもない。下手に情報を渡してはこちらが不利になるだけだからだ。

「いえ、構いませんよ……私だって無駄な犠牲は出したくないですから」
「そうですか、それは実に有り難いですね!」
「では、向かいましょうか。お二人とも、私の手に掴まってください」

 白いドーパントとなった深紅郎の右手をティアナが握るのを見て、省吾は反対側の手を握る。すると、屈強な異形の肉体から突風が発せられてきて、三人は一瞬で宙を浮かび上がった。
 その凄まじい現象に省吾の表情は驚愕に染まるが、次の瞬間には笑みへと変わる。ここまで便利な参加者と同行できるのは、彼にとっては実に有り難かった。
 井坂深紅郎もティアナ・ランスターも内面が読めないが、考えてみればこういう人種の方が頭の中がお花畑である桃園ラブや涼村暁よりも、安心できるかもしれない。考えなしに他者を信頼、行動するような輩と一緒にいてはいずれ自分の火の粉が降ってきてしまう。
 そうなる前に手を切れたのは正解かもしれない。無論、再び現れるのなら歓迎してやってもいいが。

(井坂深紅郎にティアナ・ランスター……お前達が俺を利用しようとするなら好きにしろ。だが最後に勝つのは、この俺だ!)

 横にいる二人の手駒を見据えながら黒岩省吾は笑い続ける。その瞳の奥に、野心を燃料とした炎を燃え上がらせながら。




(できるならあのキュアピーチという少女も手駒としたかったですが……まあ、良しとしましょう)

 ウェザー・ドーパントに変身した井坂深紅郎は新たに手駒として引き入れた黒岩省吾を見て、思案を巡らせる。
 加頭順の仲間と思われるサラマンダーという男の放送を終えてからどうするべきかと考えていた所、まずは廃教会を目指すことにした。暗闇の中で見た眩い光の正体を探すためにも、一番近い施設から目星を付けている。
 照井竜や園咲冴子と言った利用できる者達が死んでしまったが、別に惜しむことはない。死んでしまってはそれまでだし、まだ生きている者達を探せばいいだけだ。
 それよりも、問題はティアナの方だった。詳しい事情は知らないが、あの放送で彼女が倒そうとしていた高町なのはという人間が呼ばれたことで、酷く激情に駆られている。もしもキュアピーチとの戦いに横入りしなければ、殺されていた可能性もあった。
 あの少女は外見の割に力があり、二対一で戦っても勝てるかどうかわからない。彼女のような参加者こそ利用したかったが、リスクが大きすぎたので断念せざるを得なかった。

『何で……何で、勝手に死ぬのよ!? 高町なのはも、フェイト・テスタロッサも、ユーノ・スクライアも!』

 まるで狂犬のようになっていたティアナの表情を、ウェザー・ドーパントは忘れることができない。
 この言葉から察するに、この三人はティアナにとって絶対に打ち破らなければならない相手だったのだろう。自分で例えるなら、園咲琉兵衛や加頭順達のように。
 それが他者に奪われた悔しさは計り知れない。だからこそ、見守る価値があった。その感情の高まりが、謎のガイアメモリに何らかの影響を及ぼすかもしれないからだ。

『ティアナ君、ならば君がその高町なのは達を倒した参加者を倒せばいいのです……そうすれば、君は彼女達を超えたことになるのですから』

 そう囁くと、ティアナはあっさりと納得してしまう。メモリの毒素による精神汚染の効果もあるのだろうが、ちょっとした言葉が目標を失って壊れそうな心を支えるのに役立つこともあった。
 そうしてティアナを廃教会に向かっていた二人に嗾けて、今に至る。
 もしもティアナが負けそうになった時に備えて、ウェザー・ドーパントは敢えて戦場に出ていない。元々リスクの高い行動は避けるつもりだったし、戦場に出る前に相手のデータを取る必要もあったからだ。

(黒岩省吾、私の培ってきた勘が告げていますよ……貴方がただの人間ではないことを。その皮の下に、どんな化け物が潜んでいるのか見てみたいですね)

 ピーチとトリガー・ドーパントの戦いの場から逃げ出す省吾の脚力は、明らかに普通の人間を遥かに上回っていた。これが意味することは黒岩省吾は人間ではない、ドーパントのような人の域を超えた力を持つ存在であること。
 だから深紅郎はティアナを上手く説得して、彼と行動を共にするようにした。本当ならピーチが現れるのも待ちたかったが、流石にそれだと合流してからティアナが何をしでかすかわからないから、諦めるしかない。下手に一悶着を起こされてはたまったものではないので、切り捨てることも必要だった。
 それに今は、もっと興味深い存在が隣にいる。この男の謎を知りつくすのも悪くはないかもしれなかった。

(貴方が何を考えていて、そして何を求めていようと私には関係ありません……どうせ、最後には貴方の全てが私のものになるのですから)

 本当ならこの場で黒岩省吾の全てを知る為に解剖や人体実験をしたかったが、その欲望を抑える。
 折角の手駒なのだから、利用できるだけ利用しなければ損なだけ。だから、省吾の全てを奪うのは主催者達を倒してからの楽しみにすればいい。
 ウェザー・ドーパントという怪物の下で井坂深紅郎は笑っている。まるで、すぐ隣にいる黒岩省吾の如く瞳に野望と欲望を燃え上がらせながら。
 己の欲望のまま生きる男達の間には、凄まじい火花が飛び散っている。しかしこれから戦いが起こるのか、それとも何事もないまま終わるのかはまだ誰にもわからなかった。




 あの高町なのはが、フェイト・テスタロッサが、ユーノ・スクライアがたった六時間で死んでしまう。その事実がティアナ・ランスターの焦燥感は強くさせていた。
 この島にはあの三人をこうも簡単に殺してしまうような相手が当たり前のようにいる。凄まじい速さで駆け抜けるあの青い戦士や、ウェザー・ドーパントに変身する井坂深紅郎や、攻撃を耐え続けたキュアピーチという少女がその例だ。全てを犠牲にしてでも強くなると決めたのに、それがまるで叶わない。
 そんな相手を自分の手で倒せばなのは達を超えられると深紅郎は言ってくれたが、壁があまりにも高かった。だからこそ、深紅郎の力が必要だった。
 恐らく、この黒岩省吾という男を引き入れたのは首輪のサンプルが目当てなのだろう。そうでなければ、こんなただの人間を仲間にするなんて有り得ないからだ。
 本当ならこんな胡散臭い奴と一緒にいるのは嫌だったが、事情が事情なので仕方がない。それにトリガー・ドーパントとなって襲ったことが知られることも、余程下手を打たなければ有り得なかった。
 だから今は少なくとも、省吾の目の前でトリガー・ドーパントになるのは極力避けなければいけない。あんな男でも今は手駒なのだから。

(キュアピーチと言ったわね……もしもあんたが再びあたしの前に現れるなら、好きにすればいいわ。そうなったら、あんたの目の前であんたが守りたかったこの男を殺してやるだけだから……)

 ウェザー・ドーパントの力を借りて空を飛ぶティアナは、ピーチへの怒りを燃やしていく。
 残念だが、彼女が強いことは認めざるを得ない。だが同時に、なのは達のような救いようのないお人好しでもあるのだろう。もしもそんな彼女の前で守りたかった男を殺したら、どうなるのか……? きっと、絶望に沈んだ挙句に泣き喚くに違いない。
 そんな顔を考えただけでも面白くなる。本当ならここで省吾を殺してやりたいが、その時まで楽しみは待っておかなければならない。そう考えるティアナを見てクロスミラージュは悲しげな言葉を漏らすが、それはウェザー・ドーパントが生み出す風のせいで耳に届くことはなかった。
 時間の経過と共に、ティアナ・ランスターの中に宿る殺意は増幅していく。T-2ガイアメモリの中に内蔵された毒素によって。
 彼女の精神は、ゆっくりとだが確実に壊れていた。



【1日目/朝】
【E-2 上空】


【備考】
※現在三人とも、ウェザー・ドーパントの力で空を飛んでいます。
※これから、北の村に向かおうとしています。


【黒岩省吾@超光戦士シャンゼリオン】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:周囲を利用して加頭を倒す
0:井坂深紅郎、ティアナ・ランスターと共に村へ向かう
1:あくまで東京都知事として紳士的に行動する
2:涼村暁との決着をつける
3:人間でもダークザイドでもない存在を警戒
4:元の世界に帰って地盤を固めたら、ラビリンスやブラックホールの力を手に入れる
5:井坂とティアナが何を考えていようとも、最終的には自分が勝つ。
6:桃園ラブに関しては、再び自分の前に現れるのならまた利用する。
[備考]
※参戦時期は東京都知事になってから東京国皇帝となるまでのどこか。
※NEVER、砂漠の使徒、テッカマンはダークザイドと同等又はそれ以上の生命力の持主と推測しています。(ラブ達の戦いを見て確信を深めました)
※ラブからプリキュアやラビリンス、ブラックホール、魔法少女や魔女などについて話を聞きました
※井坂深紅郎とティアナ・ランスターは自分の事を利用しようとしていると推測しています。


【井坂深紅郎@仮面ライダーW】
[状態]:健康、腹三分
[装備]:ウェザーメモリ@仮面ライダーW
[道具]:支給品一式(食料残2/3)、ランダム支給品1~3(本人確認済)
[思考]
基本:殺し合いを打破して、主催者を打倒する。
0:ティアナや黒岩と行動し、トリガー・ドーパントを観察する
1:他の参加者に出会ったらティアナと共に戦う、ただしリスクの高い戦闘は避ける
2:首輪の解除方法を探す
3:手駒を見付ける
4:空腹に備えて、できるだけ多くの食料を確保したい。
5:黒岩省吾に興味。いずれその謎を解き明かしたい。
[備考]
※仮面ライダーW第34話終了後からの参戦です。
※首輪により能力が制限されているのではないかと考えています
※黒岩省吾は普通の人間ではないと推測しています。


【ティアナ・ランスター@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:ガイアメモリによる精神汚染(中)、疲労(中)、魔力消費(中)、ダメージ(中)、断髪(スバルより短い)、下着未着用 、全身火傷
[装備]:ガイアメモリ(T2トリガー)、クロスミラージュ(左4/4、右4/4)@魔法少女リリカルなのは、小太刀のレオタード@らんま1/2
[道具]:支給品一式、ランダム支給品0~1(確認済)、機動六課制服@魔法少女リリカルなのは、下着
[思考]
基本:優勝する事で兄の魔法の強さを証明する。
1:井坂や黒岩と行動を共にし、他の参加者を倒す
2:引き際は見極める。
3:スバル達が説得してきても応じるつもりはない。
4:キュアピーチが再び現れるなら彼女の目の前で黒岩を殺したいが、今は我慢する。
[備考]
※参戦時期はSTS第8話終了直後(模擬戦で撃墜後)です。その為、ヴィヴィオ、アインハルトの事を知りません。
※首輪により能力が制限されているのではないかと考えています。
※黒岩省吾を警戒していますが、あくまでも手駒を得る為に今は手を組もうと考えています。


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最終更新:2014年05月20日 21:53