【種別】
タイトル
【初出】
月刊少年ガンガン2007年5月号〜連載中(2007年4月12日号〜)
原作:
鎌池和馬
作画:近木野忠哉
キャラクターデザイン:はいむらきよたか(灰村キヨタカ)
【解説】
ライトノベル『とある魔術の禁書目録』の漫画版。
作画は近木野忠哉氏、キャラクターデザインは
はいむらきよたか氏が担当。
主人公は
上条当麻。(途中からは
一方通行、
浜面仕上合わせた三主人公制)
原作はKADOKAWAの作品だが、本作はスクウェアエニックス主導の月刊少年ガンガンで連載されている。
鎌池氏は顔出しこそしないがインタビューや対談は頻繁に行っているのに対し、
近木野氏はインタビューのようなメディア露出がほとんどない。
ほぼ本誌・寄稿・コミックガイド・人気投票・単行本のみでしかコメントもせず、KADOKAWAの関係者は誰も会ったこともないとか。
コミックガイド11.5刊行時点では、アシスタントは3人体制とのこと。
連載初期は関連作品の巻末に度々イラストを寄稿していた。
特に
姫神を気に入っていたらしく、漫画版二巻・原作十六巻・『
超電磁砲』二巻と3回も寄稿している。
なお、近木野氏のペンネームは「コギーに夢中や!」から来ているらしい(
出典
)。
少年ガンガンの看板作品でもあり、原作一巻部分で終了予定だったが人気により延長されたという過去を持つ。
2023年現在では「ながされて藍蘭島」に続き2番目に古く、歴代でも2番目に長い連載期間を誇る。
十五年を越える長期連載は、ライトノベルのコミカライズ作品として一、二を争うだけでなく月刊誌の中でも非常に長い部類である。
連載開始にあたっては
三木氏だけでなく、『超電磁砲』編集の荻野氏も同行したとのこと。
一時期は本作と「
とある日常のいんでっくすさん」、「とある魔術の禁書目録 エンデュミオンの奇蹟」と並んで、
シリーズ3作品が少年ガンガンにて同時連載されていたこともあった。
専用ホームページが存在したが、2020年10月12日に少年ガンガンホームページの刷新に際して削除された。
原作『禁書目録』の挿絵再現だけでなく、アニメのカットを参考にした上でオリジナルの演出を付け加えている(下記参照)。
小ネタ拾いが丁寧で、
特に大覇星祭編では『超電磁砲』と同時期に時系列が被り、お互いの撒いたネタを拾い合っていた。
高頻度の誤植はご愛嬌。例としては
等がある。
また単行本版は連載版に大きく手を加えており、例としては
- 六巻は連載版とほぼ別物
- 原作に沿って人材派遣が腕を斬られる描写から叩き潰される描写に
- 二十四巻の最後数ページは書き直し
等がある。
原作二・四巻部分はカットされたが、単行本のおまけにてあらすじで補完がされた。変更点の詳細は後述。
時系列は概ね原作に沿っているが、演出やテンポを鑑み入れ替えられた部分も多い。
漫画版の進行を原作に対応させると以下の通り。
- 1〜2巻:原作1巻
- 3〜4巻:原作3巻
- 5〜6巻:原作5巻
- 7〜8巻:原作6巻
- 9〜10巻:原作7巻
- 11巻:原作8巻
- 12〜14巻:原作9〜10巻
- 15〜16巻の第97話:原作11巻
- 16巻の第97話〜19巻の第116話:原作12〜13巻
- 19巻の第116話〜20巻:原作SS1巻
- 21〜22巻の第132話:原作14巻
- 22巻の第133話〜25巻の第149話:原作15巻
- 25巻の第150話〜27巻の第164話:原作16巻
- 27巻の第165話〜:原作17〜18巻
十六巻部分が終了した後は十七巻部分の連載が始まっており、SS二巻が連載されるかについては現在不明である。
【原作との差異】
原作一巻部分について
原作二巻部分について
- 事件全てがなかったことになり、二巻でのキャラクターの初登場が次巻以降に分散
- 姫神に吸血殺しが宿っていない
- グレゴリオの聖歌隊が無事
- 竜王の顎の初登場が『超電磁砲』の大覇星祭編に変更
- 記憶喪失後の上条のステイルとの再会が、オルソラ誘拐編に変更
原作三巻部分について
原作四巻部分について
- 御使堕しはなかったことになり、漫画版二巻の一コマで夢として登場
- 海の家で家族と会っているのは変更なし
- 上条が土御門を魔術師と知るのが大覇星祭編に変更
- サーシャ(ミーシャ)初登場が本編SS一巻部分のイギリス女子寮の場面に変更
- ガブリエルが登場しない
原作五巻部分について
- 湾内、泡浮、「つまらない女」の描写追加
- 姫神の登場カット、スフィンクスの描写変更
- 天井が一方通行と遭遇した際、逃げるのではなく轢こうとするように変更
- 退院後の一方通行と打ち止めの描写追加
原作六巻部分について
原作七巻部分について
- 上条がステイルのインデックスエセ誘拐に後から気付くように変更
- 五和のシルエット追加
原作八巻部分について
- 全体的な描写補完
- 姫神、小萌、佐天、鉄装の描写・シルエット追加
原作九〜十巻部分について
- 『超電磁砲』を踏まえた全体的な描写補完
- 姫神がオリアナに襲われる理由が「『歩く教会』のケルト十字」から「拾ったステイルのルーン」に
- 婚后、佐天などの描写・シルエット追加
- オリアナの回想の補完
- 2日目の描写を含む後日談の描写を少し追加
原作十一巻部分について
原作十二〜十三巻部分について
- 美琴と初春が初対面ではなくなる
- 一方通行が飛ばしたものが「コンクリート壁」から「ビル」に変更
- テッラのシルエット追加
原作SS一巻部分について
原作十四巻部分について
原作十五巻部分について
原作十六巻部分について
- 全体的な構成・台詞の整理
- 原作序章が二章の途中に挟まれる
- 「脱走だ!! 脱走してコンビニに行くんだ!!」という台詞が青髪ピアスのものになる
- テッラの死体確認時の描写の順番が変更
- 原作一章と二章の行間シーンが回想になり、冒頭に挟まれる
- シェリーによる盾の紋章(エスカッシャン)の解説シーンの順序が変更
- 原作三章の上条が病院を抜け出すシーンが二章終盤の神裂登場直前に変更
- 原作四章の御坂が病院から抜け出した上条と会うシーンが、神裂が第五階層まで落下するシーンの直後に変更
- 上条が御坂に対して「夏休み以前の」記憶がないと告げる
原作十七〜十八巻部分について
【備考】
非常に丁寧でクオリティが高い一方で月刊誌故に進行が遅く、ごく偶に休載を挟む。
単行本はおおよそ7ヶ月に一巻刊行されており、旧約完結は2027〜2028年頃になると予想される。
【刊行】
- 一巻 (2007年11月10日)
- 二巻 (2008年6月10日)
- 三巻 (2008年11月22日)
- 四巻 (2009年3月21日)
- 五巻 (2009年10月27日)
- コミックガイド5.5 (2009年10月27日)
- 六巻 (2010年5月22日)
- 七巻 (2010年11月12日)
- 八巻 (2011年6月22日)
- 九巻 (2012年1月21日)
- 十巻 (2012年8月22日)
- 十一巻 (2013年2月22日)
- コミックガイド11.5 (2013年2月22日)
- 十二巻 (2013年8月27日)
- 十三巻 (2014年2月22日)
- 十四巻 (2014年10月22日)
- 十五巻 (2015年4月22日)
- 十六巻 (2015年11月21日)
- 十七巻 (2016年5月21日)
- 十八巻 (2016年11月22日)
- 十九巻 (2017年9月22日)
- 二十巻 (2018年1月22日)
- 二十一巻 (2018年9月21日)
- 二十二巻 (2019年3月22日)
- 二十三巻 (2019年11月12日)
- 二十四巻 (2020年6月12日)
- 二十五巻 (2021年2月12日)
- 二十六巻 (2021年10月12日)
- 二十七巻 (2022年5月12日)
- 二十八巻 (2022年12月12日)
- 二十九巻 (2023年7月12日)
- 三十巻 (2024年2月9日)
【関連】
最終更新:2024年06月15日 01:17