「さて、テレンス・T・ダービー……いや、ここは親しみをこめてダービーと呼んだ方がいいかな?
殺し合いという殺伐とした雰囲気にちょっとした風を送り込むために、ある催しを君に任せたい」
「何でしょう?」
「君とゲームをして勝った者は何らかの報酬を僕から与えようと思う。生唾ゴックンなボーナスをね」
「……命の保証は?」
「首輪はつけさせてもらうけど、僕の方から何かしようなんて考えないよ。
……もしかしてあれかい? 自棄になった参加者から攻撃食らうのが怖いのかい?」
「……」
「承太郎君のオラオラはさぞ痛かったろうからね。あれは君の敗北のせいだけど」
「……!」
「調べはついていないと思ったかい? でも、まあ……そうだね。
『相手の脅しに屈して負けました』なんて言い訳し始めたら興が冷める。どうだい? 僕が君の近くにいて守るっていうのは。
情報の受け渡しもそれで少しは手間が省ける」
「なん、ですって?」
「とびきり破格の大サービスだと思わない?」
★
「いやあ、すごいペースで進むんだよ!
一度の戦闘で三人死亡だなんて予想できなかったね! あとそれから」
「余計な情報は結構と言ったはずです」
「そう……つまんないね。ただ、君に配慮するってのも面倒だから、『放送』と『『現在の』参加者の名前、必要があれば顔』
君が要求したこの二つ以外は聞き流してくれないかい? 聞き流してる時も適当な相槌うってくれると嬉しい。無視されるのいやだから」
「では、そのように」
「しっかし、真面目だねえ。余裕と言うべきかもしれないけど。
君の兄さんなんかカビ塗れになるわ手足引きちぎられるわ上空から落とされそうになるわ、もう散々なのに」
「!」
「言ったろう? 君は必要な事以外聞き流してくれればいいって。
それに、拗ねた僕は君を動揺させようと、わざと嘘ついてみてるのかもしれない」
「……私の能力を知ってて言っているでしょう?」
「答える必要はない、ってね」
★
「どう思うって?」
「顔に現れてましたから」
「それは………そうだね、正直に言うと楽しいよ。これ以上ないくらいね。
フフフ…本当のことを言うとだね、暇つぶしにこうやってチェスに興じる時間も惜しいぐらいだね」
「持ちかけたのはあなたですが」
「わかってるって。それよりどうしたらいいと思う?」
「……何がです?」
「彼だよ、彼。そうだな…言うなればポーンだよ、ポーン。
そう、ポーン。プロモーションもしないポーンなんてルール違反も甚だしくないかい?」
「私はとやかく出来る立場ではありませんので」
「どうだかね…まぁ、この放送次第だね。鬼が出るか蛇が出るか…」
「出たら、どうすると言うんです?」
「その時は…そうだね、ランプの魔人にでも活躍してもらうかね? まぁ、じっくり待つよ… 「その時」が来るまで、ね」
「……」
「フフフ…フフフ、ハハハハハーーーーッ!!」
★
「やれやれ、まずったね」
「何か?」
「ちょいと大切にしてた『日記』がさ、見つからないんだ」
「余裕ですね。こっちはあなたが勝手に参加者を連れてきたから内心怯えていたんですが」
「……あーっ! それだよ、それ!
グェスと花京院だ! グェスのスタンド能力なら盗めておかしくない!
ちょっと取り返しに行ってくるよ」
「しかし……」
「なに、心配ないさ、すぐ戻る。ちょっと動かない駒のテコ入れも兼ねて、ね」
「始末しないのですか? グェスと花京院を」
「まったまたぁ……ほんとはグェスなんかどうでもいいくせに。君が始末してほしいのは花京院だけだろ?
『法皇の緑』でここがG-10の孤島だって知られてたらまずいもんね」
「……」
「でもしてあげないよ。それは『ない』って言いきれるからね。
第一それじゃあ面白くない、駒はゲームの中でこそ死ぬべきだ。駒に手を加えたりはするけどさ」
★
「人数が人数だから、3日ぐらいはかかるかなと思ったけど、このペースだと一日以内で終わりそうな勢いだね」
「……」
「だけど
空条承太郎まで死んじゃうとはね、僕も彼の奥さん殺したりして揺さぶってみたりしたけどさ。
あそこまで綺麗に繋がるとは思わなかったよ」
「私の動揺を誘う腹ですか?」
「フフ……どうだかね」
「……」
「こうやって、チェスに興じれる時間が持てるのは良い事だけどさ。
早く誰か殺し合ってくれないかな、面白い死合いがあったみだけど見逃したみたいだし、退屈でしょうがないよ」
「……」
「ひょっとして君、勝手に参加者に接触した事を怒ってるのかい?
しょうがないだろ「日記」盗られちゃったんだから、イレギュラーだったと思って見逃してくれよ」
「見逃したのは自分の責任では?」
「それを言われると弱いなあ」
(プライドより我が身を選ぶ彼だから、変な行動に出ないのはありがたい。まぁ、僕に甘いってことなんだよね。きっと)
★
「……こういう結末、アリなのかな? でも、これじゃあねぇ。
というより、ああなっちゃった状況から、僕、
カーズ君を助けられるのかな?
(これじゃあカーズは死んだ扱いだね)
「……カーズ君、悪いけどさぁ、やっぱりこの話は無しってことで。
よし、放送にいこう。ダービーも露伴君に付きっきりだし、次の手考えるのにチェス盤眺めるのも飽きちゃったよ」
★
「兄の体を借りている者がいると聞きましたが」
「そりゃあ、
F・Fじゃあなくダービーの名前を呼ぶに決まってる。
自分たちが目にしたものをまず信じるよ、誰だって。それで混乱した方が面白いしね」
「……それと、勝負の合間に何かと騒がれていたようですが」
「……穴を塞ぎに行かないのかって? まあ、穴があいてて別段問題があるわけじゃあないし。
割とどうとでもなるもんさ、そういうのは」
「……」
「いや……『なるようにしかならない』、と言った方が妥当かな?
無敵のスタンド使いと謳われ、殺し合いの打破を目論んだ空条承太郎は、身内の死に動揺して命を落としたし。
僕らの居場所を調べ始めたブチャラティ達は、間もなくして重傷を負ったし。
プロモーションしなかったポーンも、こっちから干渉はしたけど、結局は他の人たちのお陰でようやく動き出した。
ある程度は放っておいても割と『なるようになる』力が働く。人によってはその力を『運命』とか言いたがるけどね。
とにかく、そういうのに怯えてビクビクするのは性に合わないんだ。もっとドーンと構えていようじゃあないか」
「饒舌ですね。あれを奪われた時とは大違いだ」
「……『日記』に関しては反省してるよ。変な希望を彼らに与えてしまった」
「……」
「……分かってる。時期が来たらちゃんと動いてやるよ」
「……」
「持てるカード全てで――与えられた『運命』でもって勝負する、その行為に価値があるんだ。
プロモーションなんて後から都合よく与えられるものはないさ。
そもそもプロモーションは、チェスの正式な
ルールじゃあないんだから」
★
「……またですか、あなたは」
「何が? いいじゃないかい、別に。いやいや、そんな深くは考えてないよ。
そうだな…強いて言うならそっちのほうが『面白そう』だから、じゃダメかい?
それにこういうのは『僕らしい』じゃないか」
「前も放送直後でしたね」
「放送ごとに動く…なんて…そんなことはないさ、たまたまだよ、たまたま。
だって一回目にしたってイレギュラーだろ? 今回だってそんな感じじゃないか。
それになるようになる、なんて言ったけど、なら君だったらあのままジョナサンを『爆☆殺』してたって言うつもりかい?」
「察せませんか? 盤上の駒は盤上で死ぬべきとおっしゃったのはあなただ」
「随分慎重だね…わかったよ、もう無茶はしないさ………(多分)そんなことより僕の演出どうだった? イカしてた?」
「さあ。前まで持っていたランプを使ったとしか」
「ああ、そうだよ。やっぱ利用出来るものは利用しないと。それに彼も暇そうだったからね。
尤もあれを望んだのがジョナサンだったからこそできたわけだ」
「『審判』のスタンド能力は確か……」
「土に投影する、だろ? スタンド能力をねじ曲げるなんてことはしないさ。
ああ、それにしても楽しみだね。君もそう思うだろ?」
「……」
「それでだね…その、言いにくいんだけど………君とのチェスも…もういいかな、切り上げて」
「負けのサイン、ととらえてよろしいでしょうか? 魂は賭けてませんがね」
「…わかったよ。僕が悪かった」
★
「で? 誰の話聞きたいのさ? ――
オインゴ?
また渋いとこついてくるねぇ。で、いつ頃の話? ふんふん、ダービーのところから帰ってきて第二放送跨いだあたりね。
オーケー。じゃあ資料取ってくるからちょっと待っててよ」
(無駄話を聞くのは面倒だが……オインゴがチケットを持っている以上、顔は常に把握しておきたい)
「――そうそう!食事と言えば今大変な事になってるところがあってさァ~!今まさにって感じなんだよ!」
「……」
「あ、その話はいいの? いやでも――あ、いや。うん、そうだよね」
(能力を使って知るにも、タイムラグは避けられない。
下手に誰か居合せれば、私の能力を教えるみたいで勝負の公平性を欠く可能性もある。それほどまでに、奴の変装能力は優れている)
「で……なんだっけ。ああパン食べて。そこからね。「ここは……“待ち”だな」 なんて言ってたよ、ニヤニヤ顔で。
ん? あぁ今はオインゴ本人の顔だよ」
(オインゴの顔か。しかし、奴に潜水艦を支給するとは。本当に私を守る気があるのか?)
「――そっちには
ティッツァーノとかヴェルサスがまだいるだろうから。逆に東ならグェスだね。移動範囲はそっちの方が圧倒的に広くなるし」
「東……? 何ですって? グェスが海沿いに? 他には!?」
「――え? そのグェスやティッツァ達は今どうしてるか? 他に海沿いに向かう人間?
ちょ、ちょっと待ってよ。そんないっぺんに答えられないよ。そもそもオインゴの話だけって言ったじゃあないか」
(まさか……まさかだろ? 島がばれてるなんてことは、ない、よな? だが、島は位置次第で肉眼で確認できなくもない距離だ。
あまり注目されたくはない……。グェスの始末……いや、花京院のように望みが薄い。クソッ! 荒木め、厄介な男だ!)
「え、あぁ、まあいずれって事で今回は勘弁してくれよ。ね? 僕だって流石にそこまで纏まった時間は取れないし」
「……わかりました。それでは」
「……うん、そう言ってもらえると助かるよ。それじゃあまた―――」
★
「――とまぁ、こんな感じです。どう思われますか?」
「どうもこうもないだろう? それよりも君は連絡してくるなよ。ルール違反じゃあないか。
そもそも君にそんな立場を与えたつもりではないけど? てゆうか会話なら聞いてた。筒抜けだもの」
(やはり、ああ見えて抜け目ないな……! これでは、露骨な反抗は現状避けざるを得ない。
バレているならバレているで、開き直ってあちらに付くのも良いかもと思ったんだが、甘かった)
「すみません。ですが私とて自分の命は惜しい」
「僕にどうしろって言うんだい? まさかここで僕とやりあう気はないだろ?」
(支配人を任された以上は務めを果たせ、と……。無茶を言う)
「君だって参加者なんだ。そして……僕だって立場は主催者だが広い視点で見れば参加者でもあるんだよ」
「分かりました。少々考える時間を頂きたい」
「頂くも何も、他の八十八人はみんな考えて行動してるんだ。っていうか、少々、なんて生ヌルイよ。じっくり考えたら?」
(考えてどうにかなるものならな)
「それ以外にだってほら、僕に勝つ勝算とか己の命とか、そもそもあの小島を出る方法は? とか……。
考えるべき事は山ほどあると思うんだけど。あなたはこの先、どうするおつもりですか? って、君が言ってたセリフじゃあないか」
「……失礼いたします」
「……フン、せいぜい頑張る事だね」
★
ぱち、ぱち、ぱち、ぱち。
「フフ、フフフフフ……ハハハハハ……」
勝者に祝福を。勝者に賛辞を。勝者に喝采を。
地下より出でしは、邪悪の化身。盤上の王。
「ババ抜きの英名Old Maidは、1枚のクイーンが一組みになる相手がおらず、独り売れ残ることから名付けられたらしい」
王の玉座に辿り着いた者、近付く者、眺望する者数多。
だがそれだけでは足りない。王を刺す役割は尖兵のみでは重すぎる。
ではどうするか。
「おめでとう、
ジョルノ・ジョバァーナ君。嫁ぎ遅れは見事クイーンにプロモーションした。
いや……こういう場合、君こそがこの殺し合いにおけるジョーカーだ、と言うべきかな?」
――昇格(プロモーション)。
敵城に踏みこんだ兵士が勝利掴むため為し得る、進化。
ジョルノ・ジョバァーナは、見事進化を、王を斃す権利を手に入れた。
「荒木……」
「……飛呂彦!」
荒木飛呂彦を討ち取る権利を。
「いつから気づいたんだい?」
「露伴さんから『島がある』と聞かされた時から」
勝者は語る。己が勇気を示すように。
「地図に島らしいものはなかった。せいぜいサン・ジョルジョ・マジョーレ島くらいしか。
だが、露伴さんはずっと鉄塔周辺にしかいなかった。その島は特別な場所、と疑いを持つには充分過ぎる」
単に地図に載っていないか、隔絶された空間なのか。
どちらにせよ、特別な場所なのは変わりない。
普通に殺し合っていれば関わらない、関われないシークレットプレイス。
「有人の賭博施設というのは殺し合いの場では違和感がありすぎる、これは前述した通り。
本拠地として地下や上空の線もあるとは思っていたが、現状疑わしかったのは間違いなくここ」
木を隠すなら森の中、という言葉もある。
荒木の手下であるが故に見抜くのは至難。二重の隠れ蓑。
しかし半日間に生じた僅かな綻びは、積み重なって穴を空けた。
「ここまでくれば分が悪い賭けでもなかった。
付け加えるなら、地図の外側にお前がいるとしたら最初から禁止エリアの数を多くして外側を塞ごうとしたはず」
ジョルノは、最初から禁止エリアはブラフと踏んでいた。
荒木の守備が首輪ただ一つに依存しているなら、手薄としか言いようがないから。
だったら、枷を首輪なんて見える形で存在させる必要もない。
解析されるリスクを少しでも背負うくらいなら、別のディフェンスを厚く固めるべき。
「決め手に欠けるけど、なかなか素晴らしい回答だ。こうも早くバレるとはね」
腹芸は、もはや意味がない。
誤魔化そうと策を弄すれば、惨めなだけ。
王の姿勢は健在だ。
「いいや……まだ謎は残っている。ジョルノの言う通り、殺し合いを促進しない彼をなぜ必要とする?」
「これ以上君たちに何かを教える必要はないね」
そう、王はこの場に健在。
玉座を離れ、反逆者らに肉薄。無論逃走を図るためでないのは明白。
盤を返しうる反乱分子を前に、如何様な選択を下すか。
「それで……お前はどうするんだ、荒木?」
『ゴールド・エクスペリエンス』を発現させ、両の拳を前に突き出させるジョルノ。
膠着状態。一触即発。臨戦態勢。
「バレたからにはここで始末……と言いたいところだが。駒はゲームの中で死ぬべきって言ったのを自分から覆すのも癪だ。
元々勝ったらボーナスをやろうって話になってたんだけどさ。ここで君たちを見逃すってのを報酬の代わりにしたい」
王が選んだのは、休戦だった。
「だが、今度君たちがテレンスに勝ったら、僕と戦う権利をやろう」
「何!?」
「これは、常に命を賭けていた君たちを侮辱した詫びだと思ってくれ」
それでも、城を見抜く知性と度胸をかう気概はある。
でなければ、王など到底勤まるまい。
「うう……、ん……」
「う、ぐ……」
囚われの敗者、あるいは人質も解放された。
見合う対価は十二分に支払われ、後は帰還を残すのみ。
「彼らの相手するのも面倒だからね。ここでお引き取り願おう、DIOの息子さん」
「僕は……ギャングスターを目指すジョルノ・ジョバァーナです!」
落ち着きはらっていたジョルノが、ここで怒声を響かせた。
しかし、対する荒木は鼻で笑ってあしらう。
「それじゃあ、またの機会に――」
そして、運命に仇為す兵士はいなくなった。
★
「負けちゃったね。いやあ、負けちゃったねえ~ダービィ」
ダービーの両肩をぽんぽん叩き、笑顔を近づける荒木。
笑顔の筈なのに、そこからは、喜怒哀楽、何も読み取れない。
ダービーはスタンドを行使するどころか、表情を窺うことさえしない。
ただ汗を滝のように流し、全身を小刻みに震わせ、揺らすのみ。
「いや、怒ってないよ、全っ然。ただ、負けちゃったなあ~、って。二重の意味でさ」
元々ダービー島を本拠地にすると提案したのは荒木の方からだった。
いいアイデアだと自画自賛していたのだが、ご覧のありさまである。
しかし、荒木は失態を晒していない。拳撃に反応しなかったダービーのミスが主たる敗因。
か細い理とはいえ、勝利を掴んだジョルノに荒木は敬意を表さずにはいられない。
では、隙を見せた負け犬のテレンス・T・ダービーに対する処遇は?
「どうしたんだい、そんなにビクついてぇ。平気さ、抜き差しならない事態になれば君は守ってやる。
君に死なれると、僕の楽しみが減るんでね」
許しを得たにもかかわらず、ダービーの喉は舌を飲み込んだかのように動かない。
湿気に富んだ場所なのに、ひゅうひゅうと乾いた呼吸音が波、潮風と混じって吹きすさぶ。
「あ、僕と戦う権利をちらつかせたけど……死なない限りわざと負けたっていいんだよ?
こっちの妨害をする邪魔者は、自然な形で始末したいっていうのが本音だし」
クスリと、呼気を漏らす荒木。
ダービーのボロボロのプライド、言いかえれば琴線に触れたのか、目だけ向けて荒木を睨む。
睨むと言っても、その眼光に重みはない。
「そんな、ことは」
「ま、どっちだっていいんだけどね」
絞り出すように声を発したダービーにシカトを決め込み、目もくれず荒木は地下へ降りていく。
その心はまだ、誰であろうと覗けない。
【G-10 北西部 小島(ダービーズアイランド)/1日目 午後】
【テレンス・T・ダービー】
[時間軸]:承太郎に敗北した後
[状態]:健康、精神疲労(大)
[装備]:人形のコレクション
[道具]:世界中のゲーム
[思考・状況]
思考1.なん……だと……。
思考2.私だって死にたくはないですよ。
思考3.この先の方針を考える。
状況1.参加者ではなく、基本はG-10にある島でしか行動できない。
状況2.荒木に逆らえば殺される筈だが……?
状況3.参加者たちとゲームをし、勝敗によっては何らかの報酬を与える(ように荒木に命令されている)。
[備考]
※ダービーは全参加者の情報について、名前しか知りません(原作3部キャラの情報は大まかに知ってます)。
ただし、変装している参加者の顔は荒木が教えています。
※ダービーズ・アイランドにも放送は流れるようです。
※アトゥム神の右足首から先は回収しました。
※第二放送を聞き逃しましたが、死亡者の名前は随時荒木が教えています。
※ジョージ・シーザーと会話をしました(情報の交換ではありません)
【G-10 北西部 小島(ダービーズアイランド)地下/1日目 午後】
【荒木飛呂彦】
[状態]:健康
[装備]:無し
[道具]:日記、???
[思考・状況]
基本行動方針:???
1.さすがだ、ジョルノ君。
2.ダービーのことは出来る限り守る。楽しみが減るから。
3.次にダービーに勝った参加者には、自分と勝負する権利を与えてやっても良い。
★
ジョルノが用いたロジックは実に単純。
ジョーカーのカードのごく一部に、自らの能力で生命エネルギーを注ぎ、区別していたのだ。
露伴は、ジョルノに配る順番しか指示されていない。
ジョルノは、ジョーカーが自分の方に行かないように仕向けただけ。
ダービーは、カードを配った露伴がイカサマをしていると誤解した。
そして露伴はイカサマを――具体的には聞いていないものの、勝算があると聞かされていたため――認識していて、自覚があった。
しかし、どのような手段が用いられているか露伴は全く知らないので、ダービーの能力ではイカサマの方法を見抜けない。
いくら質問を投げつけても、分からないものは分からないのだから。
「
岸辺露伴はスタンド能力を明かしていない。自分だけが明かせば必ず露伴を疑うだろう」
という理由でやったことだが、ダービーの能力が仇になるという幸運が後押しした。
トランプはもう一組あったが、すり替えにそれを用いるのは実質無理だった。
裏地が違ったから。
露伴はスピード勝負を二組のトランプで行ったが、それゆえ再勝負の準備に手間がかからなかった。
だからこそ、決着つかない激戦が息つく間もなく繰り広げられたのだが。
「な、何だ!? どうしたんだ、ジョルノ!?」
「落ち着けよ、億泰。……でも今になって考えると惜しいことをしたなあ! 取材できるチャンスを棒にふるっちゃうなんて!」
文面だけ見れば未練たらたらであるはずの露伴は、しかし、笑顔を溢れさせている。
「どういうことだ、ジョルノ? あの紙と言い、この二人と言い……」
「そうですね……、先に二人にいろいろと説明する必要があるので」
ブチャラティの持つ紙に綴られていたのは。
『露伴さん一人が戻ってきた時は、僕が負けたと思ってください。
二人とも戻ってこない場合は、荒木に繋がる何かを得た可能性があるので、『ゴールド・エクスペリエンス』で生物化させた紙を飛ばします。
半分に破ったメモ用紙は元へ戻ろうとそちらに向かってくるはずです』
だが、目の前にはそのどちらでもない結末。
億泰はきょろきょろと視点を安定させず慌てふためき、ブチャラティも程度の差はあれ動揺する。
「ジョナサンは……私の、息子は?」
「なあ、ロハン。今まで一体何があった?」
ジョルノは勝利した。だが、完全な勝利には程遠い。
問題は山積している。
同じ手を使って勝てるとは思えないし、イカサマ防止の監視が厳しくなることもありうる。
しかも、荒木はダービーを死守すると言ったようなものだ。下手な行動は起こせない。
それでもせめて、せめてこれだけはと、掴み取った勝利を記し伝えておく。
『荒木の居場所が分かりました』
【E-3 コロッセオ駅ホーム/1日目 夕方】
【新生・チームブチャラティ】
【
ブローノ・ブチャラティ】
[時間軸]:護衛指令と共にトリッシュを受け取った直後
[状態]:トリッシュの死に後悔と自責、アバッキオとミスタの死を悼む気持ち
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、シャーロットちゃん、スージーの指輪、スージーの首輪、
ワンチェンの首輪、包帯、冬のナマズみたいにおとなしくさせる注射器
[思考・状況]
基本行動方針:打倒主催、ゲーム脱出
0.一体何が?
1.特別懲罰房へ行くか? ナチス研究所へ行くか? それとも……
2.いずれジョナサンを倒す。(殺害か、無力化かは後の書き手さんにお任せします)
3.絶対にジョセフと会い、指輪を渡す。彼にはどう詫びればいいのか…
4.チームの仲間に合流する。極力多くの人物と接触して、情報を集めたい。
5.ダービー(F・F)はいずれ倒す。
6.“ジョースター”“ツェペリ”“空条”の一族に出会ったら荒木について聞く。
特に
ジョセフ・ジョースター、
シーザー・アントニオ・ツェペリ(死亡したがエリザベス・ジョースター)には信頼を置いている。
7.ジョージはどこに行ったのだろう?
8.他のジョースターと接触を図りたい。
9.ダービー(F・F)はなぜ自分の名前を知っているのか?
10.スージーの敵である
ディオ・ブランドーを倒す
[備考]
※パッショーネのボスに対して、複雑な心境を抱いています。
※ブチャラティの投げた手榴弾の音は、B-2の周囲一マスに響きわたりました。
※波紋と吸血鬼、屍生人についての知識を得ました
※荒縄は手放しました。
※ダービー(F・F)の能力の一部(『F・F弾』と『分身』の生成)を把握しました。
※参加者が時を越えて集められたという説を聞きました
※ブチャラティが持っている紙には以下のことが書いてあります。
①荒木飛呂彦について
・ナランチャのエアロスミスの射程距離内いる可能性あり
→西端【B-1】外から見てそれらしき施設無し。東端の海の先にある?(単純に地下施設という可能性も)
・荒木に協力者はいない?(いるなら、最初に見せつけた方が殺し合いは円滑に進む)
②首輪について
・繋ぎ目がない→分解を恐れている?=分解できる技術をもった人物がこの参加者の中にいる?
・首輪に生死を区別するなんらかのものがある→荒木のスタンド能力?
→可能性は薄い(監視など、別の手段を用いているかもしれないが首輪そのものに常に作用させるのは難しい)
・スティッキィ・フィンガーズの発動は保留 だか時期を見計らって必ず行う。
③参加者について
・知り合いが固められている→ある程度関係のある人間を集めている。なぜなら敵対・裏切りなどが発生しやすいから
・荒木は“ジョースター”“空条”“ツェペリ”家に恨みを持った人物?→要確認
・なんらかの法則で並べられた名前→国別?“なんらか”の法則があるのは間違いない
・未知の能力がある→スタンド能力を過信してはならない
・参加者はスタンド使いまたは、未知の能力者たち?
・空間自体にスタンド能力?→一般人もスタンドが見えることから
【
虹村億泰】
[スタンド]:『ザ・ハンド』
[時間軸]:4部終了後
[状態]:自分の道は自分で決めるという『決意』。肉体的疲労(中)、精神的には少々弱気。
[装備]:なし
[道具]:支給品一式。(不明支給品残り0~1)
[思考・状況]
基本行動方針:味方と合流し、荒木、ゲームに乗った人間をブチのめす(特に音石は自分の"手"で仕留めたい)
1.一体何があったんだ?
2.特別懲罰房へ行くか? ナチス研究所へ行くか? それとも……
3.
エシディシも仲間を失ったのか……。こっちに危害は加えないらしいが。
4.仗助や康一、承太郎の意思を継ぐ。絶対に犠牲者は増やさん!
5.もう一度会ったなら
サンドマンと行動を共にする。
6.吉良と協力なんて出来るか
【備考】
※オインゴが本当に承太郎なのか疑い始めています(今はあまり気にしていません)
※オインゴの言葉により、スタンド攻撃を受けている可能性に気付きましたが、気絶していた時間等を考えると可能性は低いと思っています
(今はあまり気にしていません)
※名簿は4部キャラの分の名前のみ確認しました。ジョセフの名前には気付いていません。
※サンドマンと情報交換をしました。 内容は「康一と億泰の関係」「康一たちとサンドマンの関係」
「ツェペリの(≒康一の、と億泰は解釈した)遺言」「お互いのスタンド能力」「
第一回放送の内容」です。
※デイパックを間違えて持っていったことに気が付きました。誰のと間違ったかはわかっていません。
(急いで離れたので、多分承太郎さんか?位には思っています。)
※エルメェスのパンティ(直に脱いぢゃったやつかは不明)はE-4に放置されました。
※『グリーン・ディ』のカビは解除されています。
※参加者が時を越えて集められたという説を聞きました
【ジョルノ・ジョバァーナ】
[スタンド]:『ゴールド・エクスペリエンス』
[時間軸]:メローネ戦直後
[状態]:健康、精神疲労(中)、トリッシュの死に対し自責の念、プッチからの信頼に戸惑いと苛立ち
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、不明支給品0~3
[思考・状況]
0.荒木の居場所が分かった!
1.特別懲罰房へ行くか? ナチス研究所へ行くか? それとも……
2.『DIO』は吐き気を催す邪悪なのでは?
3.トリッシュ……アバッキオ…!
4.ディオに変な違和感(父という事には半信半疑)→未来のDIOには不信感。
5.ジョナサンの名前が引っ掛かる
6.スピードワゴンの安否が気になる
7.プッチとエシディシに対して不信感(プッチは特に)
8.プッチとエシディシと吉良を警戒。プッチを放っておくのはまずいが、彼は疑わし過ぎる
[備考]
※
ギアッチョ以降の暗殺チーム、トリッシュがスタンド使いであること、ボスの正体、レクイエム等は知りません。
※ディオにスタンドの基本的なこと(「一人能力」「精神エネルギー(のビジョン)であること」など)を教えました。
仲間や敵のスタンド能力について話したかは不明です。(仲間の名前は教えました)
※彼が感じた地響きとは、スペースシャトルが転がった衝撃と、鉄塔が倒れた衝撃によるものです。
方角は分かりますが、正確な場所は分かりません。
※ジョナサン、ジョージの名前をディオから聞きました。ジョナサンを警戒する必要がある人間と認識しました。
※参加者が時を越えて集められたという説を聞きました
(他の可能性が考えられない以上、断定してよいと思っています。ただし、ディオが未来の父親であるという実感はありません)
※「吉良はスタンド能力を隠している」と推測しています。
※ラバーソウルの記憶DISCを見、全ての情報を把握しました。
※自分がDIOの息子であることは話していません。
※ダービーズアイランドに荒木がいることを知りました。
※三人は自分たちが知る限りの危険人物、信頼できる人物の情報を交換し合いました。
※三人はブチャラティのメモに目を通しました。
【岸辺露伴】
[スタンド]:ヘブンズ・ドアー
[時間軸]:四部終了後
[状態]:右肩と左腿に重症(治療済みだが車椅子必須)、貧血気味(少々)、若干ハイ
[装備]:ポルナレフの車椅子
[道具]:基本支給品、ダービーズチケット
[思考・状況] :
基本行動方針:色々な人に『取材』しつつ、打倒荒木を目指す。
0.荒木に取材を申し込みたかったんだが。
1.“時の流れ”や“荒木が時代を超えてヒトを集めた”ことには一切関与しない
2.そういえばウエストウッドどうなったんだ?
3.隕石を回収……ああ、そんなのあったね
[備考]
※参加者に過去や未来の極端な情報を話さないと固い決意をしました。時の情報に従って接するつもりもないです。
ヘブンズ・ドアーによる参加者の情報を否定しているわけではありません。 具体例は「
知りすぎていた男」参照。
※名簿と地図は、ほとんど確認していません(面倒なのでこれからも見る気なし。ただし地図は禁止エリアの確認には使うつもり)
※傷はシーザーのおかげでかなり回復しました。現在は安静のため車椅子生活を余儀なくされています。
※第一放送、第二放送の内容はまだ聞いていません。仗助、康一、承太郎の死に関しては半信半疑です。
※ダービーズアイランドに荒木がいることを知りました。
【
ジョージ・ジョースター1世】
[時間軸]:ジョナサン少年編終了後
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
基本行動方針:ジョナサンとディオの保護
1.ここはどこだ?
[備考]
※第二放送を聞いてはいましたがメモ等は出来ていません。記憶しているかも不明です。
※テレンスと会話をしました(情報の交換ではありません)
【シーザー・アントニオ・ツェペリ】
[時間軸]:
ワムウから解毒剤入りピアスを奪った直後。
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、ヘブンズ・ドアーの洗脳
[装備]:スピードワゴンの帽子。
[道具]:支給品一式、エリナの人形、中性洗剤。
[思考・状況] 基本行動方針:ゲームには乗らない。リサリサ先生やJOJOと合流し、 エシディシ、ワムウ、カーズを殺害する。
0.ここはどこだ?
1.精神的敗北から立ち直った。テレンスをブチのめしたい。
2.荒木や
ホル・ホースの能力について知っている人物を探す。
3.スピードワゴン、スージーQ、
ストレイツォ、女の子はできれば助けたい。
[備考]
※第一放送を聞き逃しました。
※第二放送を聞いてはいましたがメモ等は出来ていません。記憶しているかも不明です。
※ヘブンズ・ドアーの命令は『岸辺露伴の身を守る』の一つだけです。
※テレンスと会話をしました(情報の交換ではありません)
[備考]コロッセオ地下は駅ホーム以外は遺跡(7、8巻参照)のような構造になっています。
コロッセオ駅の線路が一部破壊されました。電車の運行にどの程度影響があるかは後の書き手さんにお任せします
【E-4/1日目 午後】
【
ナルシソ・アナスイ】
[時間軸]:「水族館」脱獄後
[状態]:健康(?)、全身ずぶぬれ、右足欠損(膝から下・ダイバーダウンの右足が義足になっている)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(食料、水2人分)、点滴、クマちゃん人形、双眼鏡、首輪(ラング)、トランシーバー(スイッチOFF)
[思考・状況]
基本行動方針:ゲームに乗った参加者の無力化、荒木の打倒
1.仲間を捜す(徐倫は一番に優先)
2.殺し合いに乗った奴ら、襲ってくる奴らには容赦しない
3.ウェザー…お前…
4.徐倫に会った時のために、首輪を解析して外せるようにしたい
5.アラキを殺す
6.あの穴を作ったのは誰だ?
7.徐倫に会えたら特別懲罰房へ行く…のか?
[備考]
※
マウンテン・ティム、ティッツァーノと情報交換しました。
ベンジャミン・ブンブーン、
ブラックモア、
オエコモバ、ブチャラティ、ミスタ、アバッキオ、フーゴ、
ジョルノ、
チョコラータの姿とスタンド能力を把握しました。
※ティッツァーノとの情報交換で得た情報は↓
(自分はパッショーネという組織のギャングである。この場に仲間はいない。ブチャラティ一派と敵対している。
暗殺チームと敵対している。チョコラータは「乗っている」可能性が高い。
2001年に体に銃弾をくらった状態でここに来た。『トーキングヘッド』の軽い説明。)
親衛隊の事とか、ボスの娘とかの細かい事は聞いていません。
※
マイク・Oのスタンド能力『チューブラー・ベルズ』の特徴を知りました。
※アラキのスタンドは死者を生き返らせる能力があると推測しています。
※
ラバーソールとヴェルサスのスタンド能力と容姿を知りました。
※ティッツァーノの『トーキングヘッド』の能力を知りました。
※デイパックには『トーキング・ヘッド』入りの水が入っています。
※首輪は『装着者が死亡すれば機能が停止する』ことを知りました。
ダイバー・ダウンを首輪に潜行させた際確認したのは『機能の停止』のみで、盗聴機能、GPS機能が搭載されていることは知りません。
※ヴェルサスの首筋に星型の痣があることに気が付いていません
※自分達が、バラバラの時代から連れてこられた事を知りました。
※ヴェルサスとティッツァーノも穴に落ちたと思っています。
※ダイバーダウンが義足になっています。(原作神父戦でウェザーにやったように)
その為、スタンドの行動に制限があると思われます(広範囲に動き回れない等)。その他の細かい制限は後の書き手さんにお任せします。
※この後どこへ向かうかは次の書き手さんにお任せします。
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最終更新:2010年07月02日 00:17